メルマガ:論よりでまかせ!
タイトル:論よりでまかせ!  2003/09/17


==========================================でまかせ編集委員会=======
         論 よ り で ま か せ !
      2003/9/18       第173号 (発行 不定期)
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==========================================教育コラム&情報誌=======

■塾講師のゆたさんが、子どもたちの話題や本音、日常経験した不思議な
出来事などを綴ったエッセイ集です。

INDEX ・でまかせコラム
          「子供のつぶやき」
      ・言葉の小窓
       「駆け落ち」
      ・教育weekly    
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             「政府の中の懲りない面々」
           ・みるみるわかる
       「助動詞は仲が悪い」
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           ・編集後記

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           今日のコラム
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「子供のつぶやき」

 前号、前々号とある生徒のことについて、報告しました。
  社会が進歩し、個性を出すことがタブーになってきた現在、自分はこの
社会の一員として認められているのかどうかは、誰でも不安なものです。
 そう考えると、江戸時代に存在した、村八分は人間を罰するのは、いち
ばん有効な制度だったのかとも思ってしまいます。

 私の同僚教師から聞いた話です。
 ある女生徒は、英語が大の得意です。塾で英語を始めた小学6年生の頃
から塾のテストはすべて100点でした。今は中学2年生になるのです。
  ある日の授業のこと、いつも単語テストをしているようで、その日もテ
ストをしたのだそうです。

  その日のテストは、他の男生徒が満点をとり、彼女は三つの単語を間違
いました。彼女はその日の授業はとても機嫌が悪く、雰囲気がよくなかっ
たといいます。

 英語に関しては絶対の自身をいもっていましたので、単語テストでも負
けたことは彼女のプライドが許さなかったのかもしれません。
 機嫌が悪くなるという行為も、自己主張の一つではないかと思います。
私は英語が得意なんだ、今日のテストで負けたのは調子が悪かったんだ、
と彼女は心の中で自問自答していたのではないでしょうか。

 前号で書いた英語の授業をぬけることになった生徒のその後はどうでし
ょうか。
 結局、その生徒は家族との話合いで、英語の授業をぬけることになった
のです。その直後の授業の日のことです。

 その日は、最初が数学、続いて英語の順番に授業が組まれていました。
 彼は数学の授業が終わると教室を出て行きました。続いて英語の授業が
始まったのですが、
 しばらくすると、英語の授業を受けている彼の友達の携帯電話がなりま
した。よく見てみると、どうやら彼が教室の外からメールを送付している
ようなのです。また、かすかに口笛が聞こえてきます。教室の近くにいる
ようなのです。

 彼は伝えたかったのでしょう。「ぼくはまだここにいるんだ」と!
 もちろん授業を運営していくうえでは、とんでもない行為なのですが、
彼の行為も今となれば自己主張の一つではなかったかと思います。
 彼の行為については、後で私が担当の授業で、注意しておくことは言う
までもありません。

 彼らはまだ、自分がここにいるんだという自己主張をする手段を使って
いるということでしょう。

 先生に反発することでその手段を行使する子供もいます。
 先生に質問することで、皆の注目を自分に集めようとする子供もいるわ
けです。それはそれないりに、うまく利用しているといえるのかもしれま
せん。

 塾の中には、自己主張ができない子供がたくさんいます。そんな子供の
ほうがはるかに多いのです。
 どちらかと言えば、その子供のほうが注意しなければなりません。

 ある生徒の話をしましょう。その女生徒はとてもおとなしい子で、他の
子供たちの話題になることはまずありません。授業が進んでも、最初から
最後まで、存在感をみんなに示すことのないまま、終了します。
 私自身はとても気にしている子供でした。とてもかわいい子でもありま
した。(これは冗談ですが!)。

 これは、本当のかわいさというのは、外見のかわいさではなく、雰囲気
のかわいさをさします。
 私は授業の時は意識して、その子の机のそばを通るようにしました。
 そして、答えの間違いを見つけると、極力指摘してあげるようにしたの
です。しばらくの間、何も反応はありませんでしたが、

 ある日、塾の補習室に彼女がいました。私が補習室へ入っていくと、彼
女は私を見つけ、手招きをしました。
 彼女はいいました。「先生、この間、塾の授業を休んだのは、東京ディ
ズニーランドへ家族で行ってきたからやで」彼女はとてもうれしそうでし
た。
 私は彼女のふだん見せない別の一面を見たような気がしたのです。

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           言葉の小窓   
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「駆け落ち」

 もちろん、わけあって結婚できない相思相愛の男女が逃げ隠れることを
言いますが、この意味に使われたのはそう古くありません。

 古くは「欠け落ち」と書き、武士が戦に負けて逃げること、また江戸時
代、庶民がよその土地に逃げることを言いました。

 『甲陽軍艦』には、「よその御家中より欠け落ちの人、一人もなし」と
あります。 『甲陽軍艦』は武田信玄・勝頼二代の事跡を記したものです。

--------教育weekly------------------------------------------------
過去1週間の教育関係の話題を掲載しています

■長期実習で「働く意義」体得 都教委、新設工高に新学科
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200309110216.html
■教員の数値評価を導入   秋田県教委
http://www.mainichi.co.jp/edu/edunews/0309/10-1.html
■問題教諭復帰に反発、都立養護学校61人"登校拒否"
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20030911i315.htm
■単位制高校、全国的に進む 文科省が高校教育改革状況まとめる
http://www.kyobun.co.jp/news/2003/n_09.html
■指導力不足教員289人に、3人が初の分限免職
http://www.asahi.com/national/update/0912/051.html
■少年自然の家 利用すると…−学校を対象に意識調査
http://www.kyoiku-press.co.jp/990903/t990903.html
■愛知県小牧市教委が心の教育についての本を発行
http://www.mainichi.co.jp/edu/edunews/0309/09-1.html
■小学生の9割「総合学習が好き」 文科省の意識調査
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200309170299.html
■東京教師養成塾の設置について
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr030911s.htm

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           今日の一言
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「政府の中の懲りない面々」

 10月から32の特殊法人が独立法人化します。その特殊法人で相変わらず
物議をかもしているそうです。それは、各特殊法人が経費削減目標を提出
したわけですが、その内容たるやあきれたもの。

 経費全体のうちの削減額の割合が出されるのです。内容を見ると、一般
管理費から、人件費や退職手当、事務所賃貸料など金額の大きい費目が削
除されていたのです。費目の大きなものを削除すると、当然分母が小さく
なるのですから、全体の比率が大きくなるのは、小学生でもわかります。
 目標の数字を大きく見せようとしたのですね!
 ここまで堕落したのかと考えてしまいます。

-- みるみるわかる ------------------------------------------------

「助動詞は仲が悪い」

 英語の助動詞にはdo,doesから始まって、may,mustまでいろいろありま
す。
 この助動詞はお互いに仲が悪く、一つの文章には二つ入りません。
 たとえば、次の日本文。

 「彼は、早く家に帰らなければいけないでしょう。」

「〜なければならない」はmust、「〜でしょう」はwillですから、英文を
作ると
 ●He will must go home early. となりますが、
          これではwill と must が喧嘩してしまいます。
そこで、must は have to という語句に変わり
 ○He will have to go home early. にならなければいけません。
英語は、先に入ったもの(will)が優先なのですね!

  お知らせ
  KacisStyle(http://kacisstyle.mvi.co.jp/)に「みるみるわかる」
 のファイルが登録されました。
  是非、ダウンロードしてください。

====== まなびウォツチャー ======================================

「Electron micrograph Home page」

 ヒトや動物のウイルスの電子顕微鏡写真を紹介したページです。
 インフルエンザウイルスや、エボラウイルスなど話題のウイルスがあり
ます。インフルエンザの詳しい解説もあります。
 毎年、流行しますが、意外とインフルエンザのことは知らないですね。

 http://www.urban.ne.jp/home/takao/

-- お知らせ ------------------------------------------------------

「掲載論文募集」
 論よりでまかせ!」に掲載する論文を募集しています。下記の3つのコ
ーナーです。「掲載希望」と書いて、お送りください。
 
 「教育コラム」、「言葉の小窓」、「みるみるわかる」

  下記までメール
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             編集後記
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 いつも「論よりでまかせ!」をご購読いただきありがとうございます。

 残暑がなかなかおさまりませんが、全体的には今年の夏は冷夏でした。
 毎年、問題にされてきた水不足は今年は心配なし、と思いきやそうでも
ありません。

  読売新聞に、総合地球環境学研究所(京都市)の沖大幹・助教授の話が
以前掲載されていました。
 日本人1人当たり、1日に使用する水量は飲料水だけでは2リットル程
度だそうですが、炊事、洗濯、水洗トイレなどを合わせると1日で約三百
二十リットル、その他輸入穀物、食肉などの仮想水を合わせると膨大な量
になるそうです。

 そう考えると世界各地でおこっている水不足を見てみぬふりとはいかな
いことがわかります。

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発行元:でまかせ編集委員会
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