メルマガ:論よりでまかせ!
タイトル:論よりでまかせ!  2003/06/19


==========================================でまかせ編集委員会=======
         論 よ り で ま か せ !
      2003/6/19       第162号 (発行 不定期)
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==========================================教育コラム&情報誌=======

■塾講師のゆたさんが、子どもたちの話題や本音、日常経験した不思議な
出来事などを綴ったエッセイ集です。

INDEX ・でまかせコラム
          「続・推薦の功罪」
      ・言葉の小窓
       「匙(さじ)を投げる」
      ・教育weekly    
           ・今日の一言
             「“遊び”を覚えていますか」
           ・みるみるわかる
       「主役と脇役」
           ・まなびウォツチャー 
          「中間期末対策講座対策問題」
           ・お知らせ 
          掲載原稿募集
           ・編集後記

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           今日のコラム
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「続・推薦の功罪」

 「推薦入試でも受けて、○○高校へ入学する」
 私はその言葉を聞いて、推薦入試を軽く見ている子供たちに少し話して
おく必要を感じました。

 「推薦入試は、普段のテストの成績や提出物、態度などを総合的に判断
するのだから、そんなに甘いもんじゃない」
すると、一人の子供が言いました。
 「推薦入試で受かると、早く高校が決まつていいじゃない!勉強しなく
てもいいし!」
 
 子供にとっては推薦入試で合格した先輩はとても気楽に見えます。
しかし、そんな先輩も、見えない努力をして、成績をとってきているので
す。ただ、その努力が高校入試の時期に集中しないだけです。
 努力をした生徒は希望高校の高校、またはそれなりの高校に入学できる
し、その努力を怠ってきた生徒は希望通りの高校に入学することはできま
せん。

 前回言ったように、彼らの在籍する中学校は推薦入試合格率はほぼ10
0%です。その裏には、中学校の先生の熱心な進路指導があります。
 毎年、面談を頻繁に実施し、生徒の成績を分析し、生徒が最終合格する
ことのできる高校を割り出します。最終、生徒がその高校に入学できる成
績がとれなかった場合は心を鬼にして進路変更をすすめるのです。

 「どうしても○○高校に推薦で入りたいんだけど」
私は理由を聞きました。
 「その高校で野球をする」
彼は答えました。
 「目標を持つ事は大切だけど、そのためには努力をしないとね!」
 彼は嫌そうな顔をしました。どうやら、今のままで楽に入学できると思
っているようです。
 「じゃあ、○○高校ならどう!」
 彼は別の高校の名前を出しました。結局どこでもいいようです。
私は言いました。
 「君のような気持ちで高校へ入学すると、高校も迷惑だ」

 卒業生の努力もあり、彼らの学校は高校側から、とても評判がよく、確
実に生徒を入学させてくれます。ただ入学した生徒のその後の努力も重要
です。入学した生徒が高校の期待するような生徒でなければ、高校側も受
け入れてくれません。
 つまり、先輩の功績があるから後輩も安心して推薦入試に臨めるのです。

 「中途半端な気持ちで推薦で入学すると、中学校の印象が悪くなり後輩
にも迷惑をかけるよ」
 彼らはびっくりしたような顔をして聞いていました。
 「じゃあ、先生。○○高校は入れる?」
 別の生徒がいいました。
 「そんなこと今頃からわかるわけがないだろ。努力もせずに高校に入れ
てもらおうなんて、虫のいい話はどこにもないから」

 意識改革はまだまだこれからのようです。

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           言葉の小窓   
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「匙(さじ)を投げる」

 あきらめてしまうことを「匙(さじ)を投げる」といいます。
 これは、医師が治療の方法がないと診断し、くすりの調合のための匙を
投げ出してしまうことをいいます。病気が重くなって手をつけられなくな
ることから、物事にのめりこんで、人の意見に聞く耳を持たないことをさ
すようになりました。

 漢方薬を調合する匙は昔の医者の必需品。
 それを投げるのですから見込みは0ですね!

--------教育weekly------------------------------------------------
過去1週間の教育関係の話題を掲載しています

■少子化対策2法案が衆院通過
http://www.asahi.com/politics/update/0612/012.html
■選抜教員で受験講習−−都立高、8月に
http://www.mainichi.co.jp/news/article/200306/12e/028.html
■優秀な高3生に教養講座 都立新大学、無試験合格に道
http://www.asahi.com/national/update/0614/030.html
■教職員「遅出早帰り」長崎市教委と組合確認書 違法性、国調査へ
http://www.sankei.co.jp/databox/kyoiku/teacher/030612-1teach.html
■「本を読もう」 静岡市の私設図書室「トモエ文庫」 
                             児童文学者が自宅を開放(静岡)(6/11)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/08a/20030611wm07.htm
■公設民間学校を容認05年度にも 文科省
http://www.mainichi.co.jp/news/article/200306/16/001.html


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           今日の一言
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「“遊び”を覚えていますか」

 世界最高水準の原子時計が、茨城県つくば市の産業技術総合研究所で開
発されました。精度はというと、2000万年に1秒の狂いもないという
ことです。
 そんな誤差なら“無”に等しいでしょう。

 また、“完璧”が1つ生まれたことになります。世の中から“あいまい
さ”がどんどん排除されていきます。
 科学技術をつきつめれば、“あいまいさ”は必要のないものかもしませ
ん。
 しかし、“あいまいさ”がなくなるにつれて、人類から“余裕”という
ものが消えてしまっていくような気がして仕方がありません。

 人は自分たちが“完璧”を求めるにつれて、その矛先を子供にも要求す
るようになり、自分たちが“余裕”と“遊び”の中で育ってきたことを忘
れてしまっています。

-- みるみるわかる ------------------------------------------------

「主役と脇役」

 文章にも、「主役」と「脇役」があります。
 文章の「主役」とは、筆者の主張が明確にまとめられている段落、
「脇役」は"具体例"や、"対立する意見"を挙げた段落のことです。
 長い文章になると「主役」を見つけることは難しいですが、「脇役」を
見つけるのは比較的やさしいのです。

 まず脇役から探し出して消去していけば、主役は見つかります。

====== まなびウォツチャー ======================================

「中間期末対策講座対策問題」

 Inter-Eduが提供する中間期末対策問題を提供するサイトです。
 国語以外の4科目をダウンロードできます。テスト前のちょっとした確
認に使えますよ!

 http://www.inter-edu.com/taisaku/top.html

-- お知らせ ------------------------------------------------------

「掲載論文募集」
 論よりでまかせ!」に掲載する論文を募集しています。下記の3つのコ
ーナーです。「掲載希望」と書いて、お送りください。
 
 「教育コラム」、「言葉の小窓」、「みるみるわかる」

  下記までメール
  yutasan@dosule.com

購読者用メールアドレスが変わりました。ご意見ご要望は下記までおねが
いします。

newfinenight@wakayama.email.ne.jp

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             編集後記
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 いつも「論よりでまかせ!」をご購読いただきありがとうございます。

 『検定外教科書 新しい科学の教科書』の中心執筆者・左巻健男先生の
講演を聞く機会がありました。左巻教授のほかにもう一人講演者がいたの
ですが、睡魔に襲われて仕方がない。
 講演の上手・下手はそんなところにも出るわけですね!
 左巻先生の講演も、結局、著作のPRなのですがそれを感じさせないとこ
ろがありました。

 私の塾の授業も共通するところがあります。内容がいくらすばらしいも
のでも、おもしろいと子どもが感じなければ、記憶には残らず、残っても
一時的なものに終わります。

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○電子メールマガジン「論よりでまかせ」2000/04/01創刊
発行元:でまかせ編集委員会
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