メルマガ:論よりでまかせ!
タイトル:論よりでまかせ!  2003/04/24


==========================================でまかせ編集委員会=======
         論 よ り で ま か せ !
      2003/4/24      第154号 (発行 不定期)
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==========================================教育コラム&情報誌=======

■塾講師のゆたさんが、子どもたちの話題や本音、日常経験した不思議な
出来事などを綴ったエッセイ集です。

INDEX ・でまかせコラム
          「8割教授法」
      ・言葉の小窓
       「八百屋の長兵衛さん」
      ・教育weekly    
           ・今日の一言
             「数字のマジック」
           ・みるみるわかる
       「文字式とかっこは大の仲良し」
           ・まなびウォツチャー 
          「日本人のノーベル賞受賞者」
           ・お知らせ 
         掲載原稿募集
           ・編集後記

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           今日のコラム
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「8割教授法」

 いつもは生徒の話題を中心にしていますので、今回は教師の方から考え
てみましょう。

 私は、人間がいちばん苦しいときというのは、「息が詰まる」ときだと
思います。でも首を絞められたときじゃないですよ。
(絞められると死にます)

 学習塾の授業にも同じことがいえます。
 私の塾は通常授業が1時間なのですが、子供たち、その時間中、緊張を
持続することは不可能です。
 それを考慮にいれ私たちは緊張をほぐすためにいろいろ方法を考えます。
 そのためには、勉強をしない時間帯を作ることが大事なのですが、それ
以上に授業の内容に余裕を与えることも必要なのです。

 クラスは当然習熟度の違いがありますから、私たちは授業内容を変えて
授業をします。
 しかし、教師には二つのタイプがあります
 1つは、その削った内容の範囲で完全に覚えさせたいというタイプの教
師。
 そして、その内容の8割程度をそのときに覚えてくれればいいというタ
イプです。

 私の場合、後者ではないかと思います。
 どちらの教師も、内容はそのクラスの生徒にあうように考えるのですが、
用意した内容はそのクラスの生徒にとっては、どんなに削っても最高内容
であることが多いのです。

 しかも、全体の概略はまだ見ることはできませんから、生徒にとっては
非常に難しい内容になります。
 私の場合は、そのときは8割を覚えてくれればいいので、その単元のす
べてが終了した時点で9割5分になればいいと考えています。

 例えば一つの例をあげてみましょう。

 英語の不定詞には、名詞的用法や形容詞的用法などいろいろな用法があ
ります。名詞的用法を教えても、不定詞の全体をまだ学習していませんか
ら100%理解することは相当の努力が必要です。

 しかし、子供たちの能力というのはすばらしいもので、名詞的用法が
100%理解できていなくても、不定詞をすべて終えた時点では、理解で
きていなかった名詞的用法も覚えてしまっています。

 それはなぜでしょう。それは名詞的用法を学習するときには不定詞を全
体から眺めることはできませんから、理解するのが難しい。しかし、不定
詞の副詞的用法、形容詞的用法を学習していくと、徐々に不定詞の全体像
が形となって形成されていきます。
 だから理解できなかった用法も理解できるようになるのです。

 中学2年生で習う文法が完全に理解できなかった子供が、中学3年生に
なると、知らないうちに理解していたということはよくあることです。
 枝葉を学ぶときは8割を覚えられればいい。最終的に9割5分が覚えら
れればいい
のです。
 それが枝葉から100%理解させようとすると、子供たちには嫌悪感が
わき、全体に影響することになるのです。

 以上が私の8割学習法です


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           言葉の小窓   
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「八百屋の長兵衛さん」

 日常使う言葉に昔の人の名前が使われている場合がよくありますね。
その中の一つに「八百長」というのがあります。試合でわざと負ける約束
をすることですが、これは八百屋の長兵衛さんのこと。

 長兵衛さんは、相撲部屋の親方と始終、碁を打ち、常に一勝一敗になる
ようにしていました。そのことから「八百長」という言葉が生まれました。

 ちなみに、私の住む和歌山の代表的産品「備長炭」は、炭問屋の「備中
屋長左衛門」さん。

--------教育weekly------------------------------------------------
過去1週間の教育関係の話題を掲載しています

■初実施の小中学生の基礎学力調査結果(長崎)(4/21)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/06a/20030421wm03.htm
■高2以上の教科書検定 「表現力重視」悩む現場
http://www.yomiuri.co.jp/education21/news/2003042101.htm
■理科大好きスクール事業 文科省
http://www.kyobun.co.jp/news/2003/n_04.html
■教科同様、4観点で−国研「総合」評価の報告書
http://www.kyoiku-press.co.jp/990903/t990903.html
■県教委がエコスクール計画(和歌山)
http://mytown.asahi.com/wakayama/news02.asp?kiji=1316
■校長の自殺問題で広教組が中間報告
http://www.mainichi.co.jp/news/article/200304/23/009.html
■現実と理想の村や町 100匹のこいのぼりに
http://www.asagaku.com/topnews/top1.html
■教育について政策モニター意識調査結果
http://www.jaycee.or.jp/2003/kaitou/03Kyouiku.htm
■学力向上フロンティアハイスクール337校指定
http://www.yomiuri.co.jp/education21/news/2003042301.htm


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           今日の一言
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「数字のマジック」

 新型肺炎SARSの猛威はすごいですね。中国政府は被害者の数を大幅
に変更したことも世界の人々に不安を与えました。

 そもそも中国政府が発表する数字はあまりあてにならないという人がい
ます。それは共産党本部が目標数値を設定するのですが、地方の役人はそ
の数値が達成できないと出世に響くので、つじつまをあわすのだそうです。
これは中国だけでなく、日本の政府でも同じでしょう。

 政策的な意図で数字を変えるのは時には必要でしょうが、今回のように
人の死にかかわることは真実を伝えることが大切です。

-- みるみるわかる ------------------------------------------------

「文字式とかっこは大の仲良し」

  数学の文字式の計算でよく間違えるのが符号。
そんな人は(   )を利用してみよう。たとえば下の問題。

    (x-2)      (2x-1)
     ―――  −  ―――  =
         2         3

 特に分子に足し算・引き算が入るときには最初からその式に(   )を
つけておこう。そうすれば符号で間違うことは少なくなるはずだ。

====== まなびウォツチャー ======================================

「日本人のノーベル賞受賞者」

 昨年は、日本にとって歴史的な年でしたね!
  過去にノーベル賞を受賞した人たちのデータベースです。受賞者の履歴
や業績がわかりやすく書かれています。
  もちろん、小柴さんと田中さんもいますよ。

http://www.asahi.com/science/special/nobel2002/flash/nobel_jp.html

-- お知らせ ------------------------------------------------------

「掲載論文募集」
 論よりでまかせ!」に掲載する論文を募集しています。下記の3つのコ
ーナーです。「掲載希望」と書いて、お送りください。
 
 「教育コラム」、「言葉の小窓」、「みるみるわかる」

  下記までメール
  yutasan@dosule.com

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             編集後記
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 いつも「論よりでまかせ!」をご購読いただきありがとうございます。

 今、外は雨がしとしと降っています。雨も何日も続くといやになりますが、
時々小雨が降るのは、心が洗われるようでいいですね。

ふと思いました。

 そういえば、かっぱ(レインコートを使うことが少なくなりましたね。
小さい頃は学校へ行くときは黄色いかっぱを着て登校したことを思い出し
ます。私の人生の中で出会ったものがなくなりつつあるのは寂しいです。

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○電子メールマガジン「論よりでまかせ」2000/04/01創刊
発行元:でまかせ編集委員会
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