メルマガ:『テーマパークは私の学校』
タイトル:【テーマパークが私の学校】No.032 2003/4/25  2003/04/25


■ ■ ◇                       テーマパークが私の学校
■ ■ ■             「そうか!! 教育って、そういう事だったんだ」
■ ■ ■                       . . .2003.4.25 No,032
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==[▼ご挨拶]================================================================
 
 お待たせしました、みなさん、こんにちは!!
 【テーマパークが私の学校】の香取です。
 
 今回は先日差し替えになったお話しをお送りします。
 今までの私は舞浜の巨大テーマパークのことは良く知っていましたが、こうして
 卒業し外にでることで、一般の社会でのお仕事がどれほど大変なのかを思いしる
 キッカケになる体験でした。
  
 それでは早速第32話行ってみよう!!
 
================================================================[▲ご挨拶]==
 
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第32話:「プロのお仕事(前編)」
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今回のお話は、私が舞浜の巨大テーマパークを卒業し、現在の勤めている会社SHU
U研究所でのお話しです。

当時私は舞浜の巨大テーマパークを卒業し、現在の会社に入社をしてすぐに九州のテ
ーマパークに常駐することになり、常駐が始まってから3年目になっていました。

私達の役割は本部人事部と言う私にとっては前代未聞の部署でのお仕事……。しかも
社内全体の教育を現地のスタッフと一緒に考え、実施して「ゲストに感動を与えるこ
とのできるスタッフの育成」という大きなテーマで活動をしていました。

常駐したばかりの時には人事会議では寝てしまい、上司の内藤さんや先輩の宇田さん
、竹本さんに叱られます。

それからの会議では、始まってから終るまで、寝ないようにとずっと立って参加して
いたのは言うまでもありませんが(笑)。そんな調子ではじまった私の常駐生活ですが
、いよいよ3年間の締めくくりの時期でした。

スタッフがより明るく表現力豊かにお仕事ができたらと言うことで、スタッフ向けの
トレーニングを開発することになりました。

舞浜の巨大テーマパーク時代を思い出せば、ジャングル探険やお城のガイドなど表現
力には自信のあった私でしたから「やったぜ!!楽勝じゃん」ということで、これこそ
私の得意分野だから担当させてと立候補!!

それからというもの、私は得意になって研修内容を考えます。
……ジェスチャーゲームもいいよなぁ……
……一発芸も表現力だよなぁ……

私なりに表現力を高めるためのプログラムの企画書を何十枚と書き、チームのミーテ
ィングで発表します。

「これは、簡単に言うとジェスチャーなんです。
  ただのジェスチャーだと面白くないので、グループでやります。

 例えば学校の風景という設定で、それぞれちょっと小難しい感じの先生や、ガリ勉
 タイプの生徒会長となどのをジェスチャーで演じて、回答者はその風景とそれぞれ
 の役の人がどんな役なのかを当てるゲームです。」

「それで、そこから何が得られるの?」
「……、はっ得られるですかぁ……」
「そうだよ、何にか"気付き"とかがないとトレーニングになんないよなぁ、やるだけ
 で終っちゃうでしょ!!」

「まぁ……。でもやることが演技っていうかぁ……」
「あのなぁ香取、トレーニングなんだよ。遊びじゃないんだよ。
 楽しいのは良いけど、そこで何か気付きや学びがないとダメだよ」

「あぁ……そうですねぇ。でも表現力は豊になりますよ!!」
「お前、考えるのは良いけど、その裏づけみたいなものってないじゃん。
 図書館にでも行って、『表現』ってどんなものなのか、とか調べたのか?
 それに、表現力トレーニングって他でどんな風にやってるのか調べてないだろう」
「はぁ……」

「まずはそこからだな!!」
「……はぁ」

実は私の上司の内藤さん、研修やセミナーおたくと言って良いほど、一般に行われて
いる研修やセミナーを受けまくってる人なんです。だから、こんな事考えたともって
言っても、裏づけがない限りは認めてもらえないんです。

そこで次の日から図書館に行って、表現力・表現ということが書かれている本をかた
っぱしから借りてきます。しかし、どれも難しい本ばかりで1ページ読み終わる頃に
は、意識は遠く、瞳は白目に……。

それでも悔しいので自分が考えた内容を裏づけられるようなものを探しまくります。
すると、難しい本の中に「表現力とは、心で感じたものを身体の表情、顔の表情、声
の表情を使って表現する力」と言う部分を見つけました。

すぐさま、チームのみんなを集合させてミーティングです。

「宇田さん、竹本さん、これ見てくださいよ!!」
(一同そのページを読む)
「香取、やったじゃん、これで内藤さんのOKでるね!!」
「でしょ、今まで考えたのをこのカテゴリで整理して、それぞれを毎週のプログラム
 にしていけば結果6日間で表現力を勉強したことになるじゃんないかと思って!!」

「なるほどね!!そしたら、この間香取さんが言ってたグループジェスチャーは身体の
 表現になるわけね!!だったら身体の表現だけにして、お面とかつけて顔の表情と声
 の表情を消せば良いわけだ!!」
「おぉ、そうそう、やっぱ宇田さんさえてるじゃん!!」

と言うわけで、チームのみんなでいままで考えたものを「心で感じる」「声の表情」
「身体の表情」「顔の表情」ということでプログラムをまとめることにしました。

そしてまとまったものを内藤さんを呼んでプチプレゼンへ!!

「OK!! ちゃんと探してきたのは良いね!!」
「ハイ!!」(一同)
「で、今度はそれをどう運営するかだな?要するにどうやってインストラクションし
 ていくかだよ!!他のところではどんな風にインストラクションしてるか調べたろ」

「えっ!! でも同じようなクラスやってるところはないですよ!!」(一同)
「本当にないのか?
 香取には前にも言ったよな、他でどんな風にやっているのか調べろって?」

「はぁ……。まだぁ……」
「この新聞に掲載されている演劇のトレーニングがあるから行って受講して来い!!」

内藤さんはそう言いならが何気なく新聞を見せてくれました。
当時の私は、もうなんでもいいから早くOKしてもらいたいので、渋々そのトレーニ
ングに応募することにしました。

しかし何でこんなことまでしなきゃいけないんだと面倒臭くもなっていたことも事実
でした……。

「ねぇ宇田さん、内藤さんって細けぇよ!!なんでいちいちこんなに面倒なことばっか
 やらせるんすっかね!!もういいから早くやりたいっすよ!!別にOKもらわなくても
 良いんじゃないっすか!!」
「うーん、でも内藤さんの言ってるのって、やっぱクォリティーのことだと思うよ」
「クォリティーとか言ってもねぇ〜。何かこんなに大変ならもうやる気なくなります
 よぉ……」

「ほら、あんたはすぐ妥協する!! 自分でやらせて欲しいって言ったんだから最後ま
 でやんなさい。それが仕事ってもんでしょっ」
「わかりましたよぉ……」

正直宇田さんの言っているクォリティーとか、私たちのやっている仕事とか全然理解
していませんでした。そして、文句は言いながらも演劇クラスを受講して、そのレポ
ートをまとめ、それをもとにもう一回3人でプログラムとその運営を見直しました。

そして、私達はこのトレーニングの名前を「Movement studio」と命名し、プログラム
は1回ごとにテーマを決めて実施するカリキュラムと、6回全てを通して行う「We 
are the World」の合唱にしようということで決定。

参加する人それぞれが、唄の歌詞を覚えマイケルジャクソンなどの役を担当し、6回目
の合唱発表で今までやってきたものを表現するという構成にしてみました。

さらに運営方法も週に1回集まって約2時間のクラス構成として、全部で6週間で完
結するものにしたほうが効果的だし、現場スタッフも集まりやすいのではないかとい
うことで運営方法も決定しました。

すると、さすがに内藤さんも納得してOKを出してくれました。

「おぉ、すげ―じゃん!! よし、これでいこう!!」
「やったぁ!!」(一同)
「そしたら、早速練習だ!! 早速今日の勤務終了後から練習開始!!それぞれの担当す
 るパートを決めて、3人が完璧ってなったら、俺のこと呼んでくれ!!」

「えっ!!練習って、もうOKじゃないんですか?」(私)
「あったり前だろ!! プログラムの内容はOKだけど、実際にやって見せてもらわな
 いと判断できないよ」

ここまでの開発に3ヶ月を費やしてしまったため、この時点で開催予定日まではあと
1週間……。正直、私の心の中では、もうここまできたら、練習なんて面倒だし時間
がないからOKしてくれる、時間を引き延ばせば大丈夫だと思っていました。

そして、私自身が得意だからと言う理由だけで研修を作って、自分でインストラクシ
ョンしたいと考えていたのですが、開発することがこんなにも面倒で、大変だとは思
いもしませんでした。

しかしここから、今までの開発する過程よりもさらに苦しい練習を行なわれようとは
、この時は想像もしていませんでした。

〜前編終了。後編に続く〜

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 いよいよ明日、私の通っているラグーナ蒲郡の、ラグナシアが1周年を迎えま
 す。オープンまでのことを思い出すと、1歳を迎えることのできる喜びがこみ
 上げて来ます!!

 ゴールデンウィークに向け、1周年のイベントもあり、きっとパークは盛り上
 がりをみせることでしょう!!
 
 私も26日に向けて、OFF会を盛り上げねば!!
 現在の参加者は約10名です。当日打ち上げからでもお時間のあるかたは是非
 ご参加ください。
  
 今後何か、ご意見やご質問、聞いてみたいことなどありましたら何でも結構です。
  お気軽に下記までご連絡いただければ幸いです。よろしくお願いします。
  
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 隔週 月曜日発行 【テーマパークが私の学校】
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           弊社研究員にが、実際に行って見てきたこと、感じたこと、
           隠れた楽しみなどをお伝えします。
 
 それぞれのメールマガジン紹介とバックナンバーはこちらです。
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■このメールマガジンの楽しみ方********************************************■
 筆者である私は、恥ずかしいのですが、中学・高校時代は「ヤンキー」でした。
 そんな私でも、テーマパークでアルバイトをするようになり、そこでの教育や指導
 をとおして、現在レジャーサービス業で教育や運営などのお手伝いをしている株式
 会社SHUU研究所に勤務することが出来ました。
 
 現在の自分がこうしていられるのも、その時の上司や先輩から受けた教育や指導、
 時には愛の鉄拳(笑)が私を育ててくれたからだと思います。
 
 現在お仕事などで部下を持つ上司の方や、これから部下を持つ方、また、教育のご
 担当の方やお子さんをお持ちの方などに、教育といってもたくさんのアプローチが
 あることが紹介できたらと思います。
 
 ちなみに本メルマガに登場する人物の名前はすべて仮名です。
 (似てるけど……笑)
 
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