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タイトル:609studio No. 865 ◆現代時評《憲法「改正」は日本をどこへ導くか(11)》松岡正喜(年金生活者)  2018/07/10


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【609 Studio】email newsletter 2018年7月10日 No.865
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  フォト・ジャーナリスト片山通夫のemail newsletter。現代時評、ロシアやサ
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◆現代時評《憲法「改正」は日本をどこへ導くか(11)》松岡正喜(年金生活者)
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 マッカーサーは日本の占領統治に自らのイニシアチブで関わっていく考えに固
執していた。それは天皇に対して戦争責任を問わず、むしろ何等かの形で天皇・
天皇制を温存して自らの占領統治に利用することが有利である判断していたから
である。日本の旧体制側の支配者もその一点を保守するために動いていた。マッ
カーサーと日本の旧体制側の利害は一致していた。

 マッカーサーにしてみれば現地の状況を熟知しているのは自分であり、ワシン
トンではないという「自負」があったに違いない。さらにマッカーサーがそのよ
うに確信を持つにいたるには、彼の側近であったフェラーズ(日本通で知られて
いた軍人。天皇の戦争責任を回避するために奔走した)であったり、アチソン(
マッカーサーの政治顧問。天皇制には批判的だったと言われている)、ひいては
東京裁判の首席検察官を努めたキーナンらの「働き」も大きかった。彼らの側面
からの援護で天皇制を温存しながら、憲法を策定し東京裁判へと導くロードマッ
プが描かれていた。彼らは東京裁判へ天皇を出廷させることは、即ち天皇の戦争
責任を問い糾すことになると考えていた。なぜなら、東京裁判は戦争政策を進め
た政治的・軍事的責任を追及する国際的な裁判であったからだ。天皇を裁判に出
してしまえば、この裁判は成立しなくなるとまで考えていた。だから何としても
戦争責任は天皇になかった、ということを事前に世界に知らしめておかなければ
ならなかった。それ故に、天皇の戦争責任回避のための「日米合作の作戦」が、
一方は占領軍のGHQ ・他方は敗戦でポツダム宣言受諾国という関係でありながら、
昨日までの敵同士の間で同時並行的に進められていた。キーナンの例などはその
典型であった。45年の12月に来日してマッカーサーと会い、9月の天皇会談
の内容を聞いていた。それを元陸軍少将の田中隆吉に漏らし「天皇の戦争責任回
避」が証明されるように裁判の中で協力してほしい、と要望した。内大臣の木戸
幸一が戦犯容疑で逮捕された後、彼の秘書官を務めていた松平康晶(松平春嶽の
孫。宮中派の一員)もキーナンと繋がっており天皇の戦争責任回避に向け人脈を
通じて奔走していた。

 このように見てくると、マッカーサーの地位と権力は「盤石」のように見えて
くるが、それはマッカーサーと日本の支配層、ある面では国民との間に限られて
いたと言える。日本と軍事同盟を結んでいた枢軸国のイタリアは1943年に降服し
ていた。王家がムッソリーニに協力して戦争を進めたが、クーデターを起こし政
権は崩壊していた。このイタリアを軍事占領したのはアメリカである。日本との
軍事占領が明確に異なっていた。イタリアの場合は、ドイツや東欧のルーマニア
などの場合と同様であった。つまり、占領管理体制が整えられていた。降服ない
しは敗戦を喫したのち、当該国をどう戦後処理・統治していくか英・米・露で事
前に協定されていた。イタリアの戦争はムッソリーニが起こした戦争であって、
サヴォイア王家が起こしたものではなかった。この辺りも日本とは事情が違って
いた。
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◆「スプートニク」 >>> 引用元    http://jp.sputniknews.com/
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◆情報通信・ラジオ「スプートニク」(HOME)
 http://jp.sputniknews.com/

◆日本関連
 http://jp.sputniknews.com/japan/

◆国際───────────────
 http://jp.sputniknews.com/world/

◆ロシア国内───────────────
 http://jp.sputniknews.com/russia/

◆《News Digest》:609studio編集部
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◇きな臭い話、こぼれ話
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米国務長官が平壌到着 非核化巡る交渉「第2ラウンド」へ
http://ur0.biz/KUzb

正恩氏側近 訪朝の韓国閣僚に「南北会談、より実用的・迅速に」
http://ur0.biz/KUzc

各紙も首をかしげる、安倍首相“銀座のステーキ屋発言”の謎展開
安倍政権のオウンゴールをごまかす悪い癖
http://bunshun.jp/articles/-/7931

新聞記者たちがあっさり騙される安倍首相「信号無視話法」
国会で答弁するときの安倍晋三・首相の姿勢は支持率に連動する。モリカケ問題
に国民の批判が高まり支持率が急落すると、腰を低くして「丁寧に説明する努力
を積み重ねたい」「批判は真摯に受け止める」と語り、支持率が回復に向かうや、
胸を張り「政府が扱う森羅万象を全て私が説明できるわけではない」と言っての
ける。
https://www.news-postseven.com/archives/20180706_711457.html

麻原死刑を執行した法相の名前を言えるか
http://president.jp/articles/-/25602

サハリン男性、手製筏で日本へ出航を試みる
サハリンのプラウダ村に住む男性が、手製の小舟で日本に向かおうと試み、精神
鑑定に送られたと、この地区の行政府の長がスプートニクに対し、4日に明らか
にした。
https://jp.sputniknews.com/incidents/201807045075388/

朝日速報】自分の子どもの大学受験をめぐり、東京地検が文科省局長を受託収賄
容疑で逮捕
http://www.asahi.com/skh/201807040001.html?ref=flashmail

北朝鮮「対話望むなら見合った行動を」 日本に過去の清算要求
http://ur0.biz/KUyz

北非核化に「悪影響」 大量プルトニウム 元米国務次官補が懸念
米オバマ政権で昨年一月まで国務次官補を務めたトーマス・カントリーマン氏が
都内で本紙の取材に応じ、日本が核燃料サイクルの一環でプルトニウムを大量に
保有していることについて、「国際安全保障上の懸念となっている。特に核不拡
散を目指す北朝鮮に核兵器を所有する理由を与える心配がある」と指摘。
http://ur0.biz/KUyN

「日本の秘められた恥」伊藤詩織氏のドキュメンタリーをBBCが放送
(前略)一方で番組は山口氏を擁護する人物として、自民党の杉田水脈議員を取
材した。杉田議員は、ネット座談会などで伊藤氏を強く批判している。
番組の取材に対し杉田議員は、伊藤氏には「女として落ち度があった」と語った。
「男性の前でそれだけ(お酒を)飲んで、記憶をなくして」、「社会に出てきて
女性として働いているのであれば、嫌な人からも声をかけられるし、それをきっ
ちり断るのもスキルの一つ」と杉田議員は話している。議員はさらに、「男性は
悪くないと司法判断が下っているのにそれを疑うのは、日本の司法への侮辱だ」
と断言。伊藤氏が「嘘の主張をしたがために」、山口氏とその家族に誹謗中傷や
脅迫のメールや電話が殺到したのだと強調し、「こういうのは男性のほうがひど
い被害をこうむっているのではないかと思う」と述べた。
(後略)

致問題で蓮池薫氏 「安倍首相は言葉だけでなく結果を」|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/232225

中国「一帯一路」構想から日本が手を引くべき3つの理由
https://www.newsweekjapan.jp/youkaiei/2018/06/post-20.php

[Tufsmedia_news:622] 「日本語で読む世界のメディア」ニュース
東京外国語大学「日本語で読む世界のメディア」:中東、東南アジア、南アジア
の各地域の新聞が報じた最近のニュース
2018-07-02 号 (アラブ紙 イラン紙 トルコ紙 ベトナム紙 ビルマ紙 バングラデ
ィシュ紙 の最新翻訳記事) 
https://mail.google.com/mail/u/0/#inbox/164595c052963aac

北海道の北から見た牛との生活 借金との闘い
寝ても覚めても (2)金がないのに牛を飼って、負債だけが膨れ騰がって。負
債の増加スパイラルに陥った。帰って来た時の負債総額は8000万円。乳牛は
200頭くらい。土地は220ヘクタールくらいだった。肉牛の牛舎400頭と
施設は国の補助事業を受けて(半額)2億円を超える投資をしました。法人経営だ
ったので、そんなものかな?といった受け止めだった。北海道の普及所が20年
計画を作ってくれたし、農協は何もしてくれなかったが、ホクレンの指導員が何
度も来た。
http://ur0.biz/KUyS

【社説】週のはじめに考える 嘘とへつらう者たちよ
「バレている嘘(うそ)をぬけぬけと−」「国家の破滅に近づいている」。二人
の元首相の嘆き節です。嘘とへつらいに満ちた権力周辺にはうんざりです。
http://ur0.biz/KUyT
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◆編集長から:片山通夫
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 大変な七夕になった。甚大な被害の豪雨である。
2018年7月7日12時49分現在で18人死亡、39人以上安否不明という。
 気象庁は引き続き命を守る警戒をするよう呼び掛けている。
 被害にあわれた方たちにお見舞いをお伝えしたい。

 さて、朝鮮半島では、それこそ破竹の勢いで南北融和ともいえる出来事がそ
れこそ毎日のように起こっている。
*バチカン外務局長「非核化促進のための努力は適切」 韓国外相と会談
*習近平氏が9月訪朝? 北朝鮮関係者が期待示す 
*卓球のコリアオープンに北朝鮮選手団25人派遣 南北が合意
 そして極めつけは、米の柔軟姿勢に北は応じるか ポンペオ氏きょう正恩氏と
会談見通し
 これらはすべて7月6日付の聯合ニュース(韓国)である。
 一方、わが国では「3週間経過で米に焦り…江田氏(読売)と否定的だ。
 果たして我が国に対北朝鮮外交戦略はあるのか、いささか疑わしい。             
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  発行    2018年7月10日 No.865
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