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タイトル:609studio No.846 ◆ 現代時評《スリーパーセルを説く学者》片山通夫  2018/02/20


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【609 Studio】email newsletter 2018年2月20日 No.846
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  フォト・ジャーナリスト片山通夫のemail newsletter。現代時評、ロシアやサハ
リンの話題、編集長のコラムなど多彩な話題満載!         
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◆ 現代時評《スリーパーセルを説く学者》片山通夫
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 2018年2月11日に放送されたフジテレビ系列の『ワイドナショー』で国
際政治学者の三浦瑠麗氏が「スリーパーセル」という北朝鮮のテロリストが、日
韓、日本の大都市では東京や大阪に潜んでいると発言したとか。 
 李信恵さんが LOVE PIECE CLUBというブログで書いているのを見つけた。
⇒   http://www.lovepiececlub.com/news/mobile/2018/02/14/entry_006803.html

 なんともアナクロなというか時代錯誤というか、単なるあおり発言だと感じた。
考えてみればスリーパーセルなんてなんだか懐かしい言葉だ。確か半世紀も前の
筆者の記憶にあったように思えて調べてみた。
 英語ではsleeper cell で  ◆潜伏細胞、潜伏工作員◆長期間一般市民のように
生活し、テロ組織から指令を受けたら活動するテロリスト。をいう。
 筆者の記憶は曖昧でいい加減だった。この辞書の意味するところは、あくまで
その本性はテロリストで、情報を盗むスパイとはいささかその目的を異にするよ
うだった。

 それはさておき、《国際政治学者の三浦瑠麗氏》がこういう発言をするという
こと自身がいささか腑に落ちないというのが、筆者の印象だ。そこで《国際政治
学者の三浦瑠麗氏》を調べてみると、東京新聞(2017年8月12日)にこんな記事が
掲載されていた。一部を転載したい。

 《まず、「戦前回帰」を心配する方々が思い描く「戦前」のイメージに不安を
覚えます。大日本帝国が本当の意味で変調を来し、人権を極端に抑圧した総動員
体制だったのは、一九四三(昭和十八)〜四五年のせいぜい二年間ほどでした。
それ以前は、経済的に比較的恵まれ、今よりも世界的な広い視野を持った人を生
み出せる、ある種の豊かな国家だったと考えています。それを全て否定するのは
一面的で、過去を見誤っています。》
⇒http://www.tokyo-np.co.jp/article/culture/hiroba/CK2017081202000195.html

 過去を見誤っていると断言する彼女の背景に何があるのかは理解できないし、
するつもりもないが、彼女のようにメディアに突出できる(?)人間が出てきた
背景は理解できると言うかうなずける。第二次安倍政権が成立したころだ。すな
わち2013年年初あたりである。そしてテレビに出始めたのは2015年頃からでほと
んど一致する。というか、安倍政権の長期化やその言動を見据えての彼女の行動
だということが感じられる。
 つまり彼女は《安倍政権の長期化を見越して時流に乗ったのではないか》と疑
うわけだ。
 およそ《学者》と名がつけば、時流に乗るなんてことは信じられない。何年か
先の安倍政権が終わった時の彼女の言動を見てみたい。
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◆「スプートニク」 >>> 引用元    http://jp.sputniknews.com/
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◆情報通信・ラジオ「スプートニク」(HOME)
 http://jp.sputniknews.com/

◆日本関連
 http://jp.sputniknews.com/japan/

◆国際───────────────
 http://jp.sputniknews.com/world/

◆ロシア国内───────────────
 http://jp.sputniknews.com/russia/
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◆《News Digest》:609studio編集部
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◇きな臭い話、こぼれ話
 今週は休載です。
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◆編集長から:片山通夫              
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 (テレビの)世は平昌オリンピック一色である。以前、つまり4年前のソチオ
リンピックを思い出した。ソチ大会の開会式を見ていたサハリンの知り合い(ロ
シア系韓国人)が、こうつぶやいた。
 「次は韓国だ。ソチのような立派な開会式ができるだろうか」
 彼女はソチ大会の開会式にいたく感動していた。そして「88オリンピックだ
って立派にできた。きっと大丈夫」
 字文に言い聞かすようにこの話題を締め切った。

 オリンピックは国の、民族の誇りを具象化する。今回平昌で繰り広げられた南
北朝鮮の「ほほえみ外交」にクレームをつける輩がいると聞く。それが悲しい。
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  発行    2018年2月20日 No.846
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