メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio 号外 ◇ 現代時評+《年の終わりの嘆き節》:片山通夫  2016/12/31


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【609 Studio】メール・マガジン 2016年12月31日 号外
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   フォト・ジャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身
氏の現代時評、ロシアやサハリンの話題、編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◇ 現代時評+《年の終わりの嘆き節》:片山通夫
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 今年も間もなく暮れようとしている。今年の漢字は「金」だったそうだ。今年
一年世相を表す漢字一字とその理由を全国から募集し、最も応募数多かった漢字
が選ばれる。
 今年は「オリンピック」と「政治と金」などが選ばれた理由だとか…。
 なんとも味気ないというか、情けない理由が選ばれたものだ。いや、オリンピ
ックにしても、リオでの金メダルじゃなく、東京オリンピックの《金(カネ)》
・・・・。
 私たちは、一般的に清貧という生き方を心がけているはずだ。清貧とはその字
が表すように、私欲をすてて行いが正しいために、貧しく生活が質素であること
を言う。
 つまり、私欲を捨てて行いが正しければ、必然的に貧しくなり、生活が質素と
言う訳である。いや、そんな言葉はすでに死語だ。ついでに言うと「井戸塀」な
んて言葉も・・・。
 あえて説明すると、政治家が政治や選挙に自己の財産をつぎ込んで貧しくなり、
井戸と塀しか残らないということ。例えば「井戸塀代議士」と表現する。やはり
今や死語だ。
 ところで我が国の総理大臣はわが名を歴史に残さんと国民の生活を顧みずに、
各国に大判ふるまい。あわよくば領土を取り戻してなんて甘い夢を見る。もちろ
ん外交音痴だからか、夢ははかなく消えうせた。下手すれば経済協力3000億だけ
が残る可能性がある。これはやばいと、米大統領が現役で初めて広島を訪れたの
を模倣して「現役総理大臣で初めての真珠湾詣で」と決め込んだのは良いが、た
ちまち馬脚を現し「史上4番目」というありさま。いささかどころではない恥ず
かしさである。
 そういえばこの総理大臣、博打(相場)で国民の「虎の子・年金」を派手にス
ッテくれたと聞く。

 ちょっと最近の出来事を振り返るだけでもこれだ。これでは来年が思いやられ
ると心配するのは筆者だけではあるまい。
 まだまだある。真珠湾への年末パフォーマンス。これで「戦後レジュームから
の脱却」を成し遂げたかのような風潮。イヤイヤ、中国、朝鮮半島それに東南ア
ジアなどへの「慰霊」はまだ済んでいない。天皇陛下に丸投げでもあるまい。

 概してこの訪問はアメリカなどでも珍しく評判がいい。真摯に魂に向かったせ
いだろうと推察する。・・・と、ここまで書いたところで、とんでもないニュー
スが流れてきた。
 そう、稲田防衛相の靖国神社参拝である。ニューズウイークは早速こう書いた。
「靖国参拝で崩れた、真珠湾追悼の『和解』バランス」。小学生でもわかる理屈
だがこの方は読めない方なのか、それとも安倍首相の代参のつもりなのか。当の
首相はゴルフ場で「ノーコメント」だと…。無責任極まりない

「来年こそは」・・・。ネエ、ご同輩。(了)
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◇自著を語る《『いま、漱石以外も面白い』(澪標)》:今西富幸
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『いま、漱石以外も面白い』(澪標)をこのほど、出版しました。

 これは産経新聞の文化面に毎月1回、7年間にわたって連載し、今年の3月に
終了した「倉橋健一の文学教室」をまとめたものです。詩人の倉橋さんが私の事
務所で毎月2回、開いている読書会「ペラゴス」はもう20年以上の歴史があり
ますが、その中から話題作を取り上げて記事にしました。新聞に未掲載の7編を
加えた計87作品を扱っています。大阪発の企画では珍しく、当初の数年間は東
京本社版にも掲載されました。
 連載時は私の名前は入っていませんが、書籍化するにあたり、著者名を「倉橋
健一述、今西富幸筆録」としました。いまはあまり読まれなくなった近代文学の
名作をはじめ、海外の古典文学や近現代詩などの短詩文学も入っています。文学
の入門書としても最適ですよ!巻末には私と倉橋さんの対談もあります。ぜひ一
度、お読みください!
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◆編集長から:片山通夫
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 大晦日になりました。慌ただしい一日を過ごされることと思います。
本年一年間のご購読ありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。
 次のメールマガジンは1月10日に新年号をお届けする予定です。
皆様にとって、来るべき年が、一層よい年でありますように。
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