メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.754 ◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄《ミャンマー 維新(3)》:みなみうら・くにひと   2016/04/12


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【609 Studio】メール・マガジン 2016・4・12 No.754
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   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身氏
の現代時評、ロシアやサハリンの話題、編集長のコラムなど多彩な話題満載! 
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◆現代時評《GRというカメラ考》:片山通夫
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 最近、リコーというメーカーのGRというカメラに凝っている。いわゆるコンパ
クトカメラである。
 参考 http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/gr/

 広告のようでいささか気が引けるがこのカメラのいいところを少し書きたい。
まず、コンパクトカメラだから小さい、つまりコンパクト。レンズは28ミリ(3
5ミリ換算)F2.8。明るいレンズだ。広角28ミリだというと、ズームは?っ
て質問が必ず来る。足で撮りなさいよ。前に行ったり後ろに下がったりして。

 しかしこのカメラのすごいところは、レンズも勿論だが、センサーにある。カタ
ログを見ると「デジタル一眼レフと同等の画質を描き出す大型CMOSセンサー」とあ
って、つまりフィルムに相当する部分がデカいのだ。(APS−Cサイズ)
 大きいことはいいことなのだ、この場合。

 筆者はLapizという電子雑誌を発行している。むろん様々な方の協力のもと
に。その雑誌に筆者の友人が2人、同じGRで撮った写真を掲載はじめた。これは
夫々個性が違う3人が撮る所に興味を持ってもらうのが目的だ。
 一人は画家。さすが「絵」を撮っているような仕上がりだ。今一人の友人は、写
真記者。真正面から被写体をとらえて離さない。そして筆者は・・・。

 かくもGRの良さを書き続けていると「お前はメーカーの回し者か?」というよ
うな声が聞こえてきそうだが、全くそうではない。そうではないところが情けない。
 
 昔、インドで最下層のカーストの外側にいる「Out-of-caste」の人々を撮った
ことがある。その時、大きな一眼レフでデカいレンズで撮ることに筆者自身に抵抗
があったので、奮発してライカM4を買って持って行ったことがあった。(勿論中
古)そのライカに匹敵するデジタルカメラがGRだと考えている。なにしろ小さい、
音が静か、それに写りがいい。28ミリというレンズも使い勝手のいいレンズだ。
おまけに昨今のデジタルカメラだから、ISO感度を1600位に上げても、なん
の問題もないようである。通常は800で使っているが。
なんともまとまりのないGR賛歌になってしまった。

 最後にもう一度書くと、このGRだけで取材旅行するのには、いささか勇気が
いることが事実である。中華料理屋の店先のごとく、持っている機材をすべてと
は言わないが、せめて「レンズ交換のできるカメラを予備」に持ってゆこうとす
る誘惑を断ち切るために・・・。しかしこのカメラだけで取材旅行していても、
ほとんど心配はない。つまりそれほどのカメラなのだ。 

 写りの良さはここでご確認ください。
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/gr/ex/index.html 
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◆ショートフジョーリー09   :白石阿光
《グレートジャーニー後予測のための局地的観察録抜粋「人は何処を目指すのか」》
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  「さあ、行くぞ」
「チャン、いつもより遠くまで来てるよ。どこまで行くの?」
「行くも帰るもない。食べるものがあるところが俺たちの居場所なんだよ。獲物
を求めて行くだけだ」
「でも目の前は砂漠だけ。獲物はいないよ」
「ここを越えるんだ。その先はパラダイスだ。“希望”を持て!」
「希望?  希望って何。初めてだよ、そういうこと聞いたのは」
「そういえば、俺も初めて口にした。希望とはなんだろう。もやもやっとしてい
るが、なんかほろ苦くて、やさしい感じもして、大木の下にいるようでもあり、
青空が広がっていて、そよ風が心に吹いてくる。そのくせやたら強くて揺るがな
い。大雨も大風もみんな乗り越えられるような気がする。たぶん、俺たちの心を
支えてくれているんだろう」
「“心”って?」
「おお、それもいま初めて出てきた。次々に“何か”が湧いてくるんだ」
「よくわからないけど、新しい“言葉”を聞くと、よし行こう、って気持ちにな
るよ」
「おお、それだ! これは言葉なんだ。天が俺たちにくれた宝物。それが言葉だ。
俺たちの魂なんだ」
「魂、心、希望…‥。言葉…‥」
「じゃあ、俺は何だ。俺たちは何だ。そうだ。俺は“ヒト”だ、俺たちは“人間”
だ。これから俺たちは自分たちのことを“人間”と呼ぼう」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 芝居はまだ続いていた。老人はそこで席を立った。そして、つぶやいた。
「なぜ人は地球上にはびこっているのか」

 何日か前に孫が言った。
「おじいちゃん、どうしてカンガルーはオーストラリアにしかいないのに、人間
は地球上のどこにでもいるの?」
「そうだね。どうしてなんだろうね」
「おじいちゃん、教えてよ。だって、おじいちゃんは物知りなんでしょ」
「う〜ん。それはこの次ね…‥」

「…‥。そう言えば『グレートジャーニー』っていう芝居がかかっているそうだ。
それを見てみるか…‥」

 第1幕の『希望』が終わり、第2幕『欲望』が始まったところで、男は席に戻
った。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「さあ、行くぞ」
「チャン、どこへ行くの?」
「北だ」
「どうして北へ行くの?」
「ここは食べ物が少ない。争いも増えた。だが、北へ行けば獲物も多い」
「どうしてわかるの?」
「かつて、ここで争いに負けた人間が北へ向かった。だが、死んだやつも多いら
しい。途中で諦めて帰ってきた人間も多かった。だが、いつしか帰って来る人間
がいなくなった。ということは、生きられる土地を見つけたということだ。俺に
はわかる」
「じゃあ、北ではお腹いっぱいお肉を食べられるね」
「そうだ。だが、それには仲間を作らなければならん。バラバラだと殺される。
それはここでも北でも同じことだろう」
「じゃあ、エレクトゥスにもネアンデルタールの人にも声をかけてくるよ」
「待て、あの毛深い連中は人間じゃあない。自分たちは人間だと言っているが、
人間って何かわかっているわけではない。わずかな食糧を奪い合っている愚かな
動物だ」
「でも仲間で集まってるし、力も強いよ」
「そうだ、最初に火を使ったのもあいつらだし、研いだ石で狩りもする。だが、
それだけだ。喧嘩するだけの言葉も持ち合わせていない。だから集団でいられる
とも言える。しゃくだが、俺たちは戦えば負ける。北だ。北へ行けば俺たちの世
界が待ってるんだ」
「いっぱいお肉が食べられるんだね」
「俺たちも、肉をたくさん食べたい仲間を多く集めてグループを作るんだ。自分
たちを守るためだ。そうだ、それを“民族”と呼ぼう」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 老人はすでに知っていた。動物のヒトは、700万年前にサルの祖先から別れ
たことを。そして、そこはアフリカであったろう。
 老人は知っていた。現代のヒトは、ホモサピエンスという種であることを。
 猿人、旧人、新人と枝分かれし、火や言語を操るようになり、ホモサピエンス
として進化と拡大を続け、数十万年前から何回となく移住の波を繰返し、数万年
前には全ヨーロッパに広がり、やがてベーリング海峡を越えてアメリカ大陸へ、
東アジアから海へ乗り出して太平洋の島々へ、と移って、ついに地球上をホモサ
ピエンスがはびこる星にしたことを

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「さあ、行くぞ」
「チャン、どこへ行くの?」
「さあ、わからん。だが、いい予感がするのだ。我々は考える力を得た。想像す
ることもできる。想定外のことでも、その場の判断で困難を乗り切ることができ
るようになったのだ。恐れることはない。まずは、北に向かって出発だ」
「どうして北なの?」
「わからん。なぜかそう思うのだ。北にはきっと食べものがたくさんある。獣も
多いはずだ」
「どうしてわかるの?」
「わからん。だが、ここでは食べ物や水を奪い合って争いが増えた。同じ人間な
のに民族が違うといがみあっている。だが、我が民族は考える力を持った。その
力が指し示しているのだ、北へ行け、と。」
「北へ行けばどうなるの?」
「殺し合いをしなくても平和に生きる社会を作るんだ。ここでは、人間だけが増
え、他の生き物がどうなろうとかまわなかったが、北では、生きとし生きるもの
すべてを慈しみ、すべての生き物が分相応に生きるようにする。わしの考える力
はそう言っている」
「そう言えば、かつて北へ向かった民族がいた。あの人たちはいい人たちだった。
争いを好まず、ものを分け合い、助け合って生きていた。力の強い民族に負けて
北へ行ったが、今でも同じ生活をしているはずだ」
「一緒に暮らせるの?」
「あの人たちは、よそ者を受け入れてくれる。たとえ自分たちの食べるものが少
なくても分けあう“精神”を持っている」
「精神ってなあに? 初めて聞いたよ」
「おお、そうか。言葉が降りてきたんだ。その精神が我々を呼んでいるのかもし
れない。我々は前に進むんだ。未知に向かって進む心−それを“勇気”と呼ぼう。
考える力に加えて決断する力を我々は身につけたのだ。みんなが一つの心でつな
がるんだ」
「精神、勇気、決断。そして心と心をつなぐんだね。なんか、目の前が明るくな
ってきたぞ。さあ、北へ行こう」
「よし、そうしよう。我々は、着物という、寒さを防ぐものも発明したし、火を
自由に操る技も磨いた。北の人たちも喜んで迎え入れてくれるはずだ」
「夜が明ける前に出発しよう」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 第3幕『願望』は、人間が次々に理想を獲得するシーンが続いた。そして、老
人は知っていた。それが理想と現実の狭間で揺れる人間の葛藤の始まりであるこ
とを。
 人類が地球上を多い尽くすように増えたのは、人類だけに与えられた特権なの
か。あるいは、いずれはどこかで行き詰まってしまうのか。老人は、増えすぎた
ネズミが群れのまま湖に入っていく光景を思い浮かべた。
「ネズミは悲しみを知らないから、また同じように生きていける…」
 老人はなにやらつぶやき始めたが、傍らの孫に語りかけることはしなかった。
 芝居は最終章の第4幕『絶望』に移った。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 どこまでも続く草原が広がっていた。そこでウサギが飛び上がり、落ちるまも
なく消えた。それは空気のカーテンをくぐり抜けたようにも見え、CGのようにフ
ェーズアウトしたようにも見えた。遠くでもウサギが飛び跳ね、空中に消えた。
あちらこちらでウサギがポッと現れ、フッと消えた。
 そこには何もなかった。いや、何もなかったのではない。草は、瓦礫の山を覆
ってはびこっていた。瓦礫のいくつかは土器だった。銅鐸も見えた。ジュラルミ
ンの板が草の根を持ち上げてもいた。その下には厚さ10m、幅20m、長さ1
00kmのコンクリートが横たわっていた。それはいつの日か陸と海を隔ててい
た“防潮堤”というものであったろう。その下には庖丁も、鍋も釜も、洗濯機も
ロボット掃除機も埋まっていた。セルロイドのキューピットは裸でキューっと哭
いたままの形を続けていた。その横には錆びた無数の銃剣が巨大な塊となって眠
っていた。
 それらのいくつかは、大きな円柱形のコンクリート釜に乗っていた。釜の下は
抜け落ち,カプセル型の容器を半分抱え込んでいた。その周りには赤や青色に塗
られた大きなパイプが絡んだりくっついたり、ゆがんだりしながら四方八方に向
かってつながっていた。ドーナツ型に閉じられた容器の一部には爆発で開いた穴
があった。その下は地下水で満たされており、溶けたハンダのかたまりに似た不
定形の“ある物質”があった。その中心部分は不気味にオレンジ色に輝いており、
いまにもマグマのように突沸する準備をしていた。
 地上も地下も静寂そのものであった。
 地上では相変わらず、ウサギが飛び跳ねては消えた。
 その、ウサギと見えたのはかつて“タマシイ”と呼ばれていたものであったろ
う。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 舞台は、色とりどりのライトが微妙に点滅することによって、殺伐ともなり、
また華やかにもなった。
 スクリーンには埋もれた瓦礫が次から次へと映し出された。
 やがて、スクリーンが暗くなり、第4幕が終わった。スクリーンの前にスポッ
トライトが当たり、草に体の半分を埋め、膝を抱えて座り込んでいる老人と子供
が浮かび上がった。老人はやおら立ち上がり、孫の手を引いて下手に向かった。
「希望はどこに行っちまったんだ...」−−そうつぶやいているようだった。
そして消えた。

 そのとき、観客席を取り巻いていたテントがまくり上がって、一陣の風が吹き
込んだ。風がやんだとき、観客は一人もいなかった。
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◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄《ミャンマー 維新(3)》:みなみうら・くにひと                                                
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  2月1日 ミャンマー新議会下院が招集された。下院議長にスーチー側近でNLD党
員のウィンミンを選出。彼は法律家で1988年の
NLD結党直後からの古参幹部である。この日の議会演説で彼は「我々全員が民主的連
邦制国家の建設に向け、協力と相互理解を進めなければならない。民主主義が発展し
国民の権利が守られるよう、持てるものすべてを出し切って努力しよう」と強調した。
  下院副議長には少数民族カチン族のティークンミャット議員(USDP連邦団結発展
党)が指名された。旧与党USDPとの協調と、少数民族重視の意向表明を象徴している
人選である。USDPは前回の総選挙で大敗し、議席は全体の1割にも満たないが、国民
和解を重視するスーチーは同党との連携を内外にアピールしている。
  下院(人民代表院)は定員440名、内25%の110名は軍総司令官が指名する公選外
の軍人指定枠。軍人議席は憲法で保障されている。

  NLD新人議員のひとり、ボーボーウーは学生時代に民主化運動に関わったとして軍
事政権に逮捕され、25年間にわたって投獄されてきた。彼は「当時、民主主義はまる
でありませんでした。獄中にいたときは議員になるなんて、夢にも思いませんでした。
国民ひとりひとりのための民主主義を実現したいという思いから議員を目指しました。
我々に苦痛をもたらした人々(軍事政権)に対して、敵意や憎しみはありません。し
かし民主化運動で命を落とした仲間たちのことは常にこころにあります」
  NLD党員の宿舎はエアコンもない狭い部屋で、ベッドと机と椅子と物干しだけが置
かれている。ウー議員は「我が国はまだ貧しいですから、これくらいの部屋で十分で
す。監獄に比べれば、ずいぶん快適ですよ」

2月3日 上院が開会。
  上院議長に少数民族カレン族のマンウィンカインタン議員NLDを選出。カインタン
は「カレン族として議場に立つことが誇らしい。ミャンマーは資源が豊富だが、我々
は豊かではない。経済発展のため平和と民族間の和解が重要だ」
  副議長には少数民族政党アラカン民族党(ANP)のエイターアウン議員(ラカイン
族)が指名された。上下院正副議長4人のうち、実に3名が少数民族である。
  上院(民族代表院)は定員224名、内25%の56名が軍総司令官による指名枠。

  スーチーは少数民族武装勢力との和平も最優先課題としている。あらゆる民族が平
和裏に共存する真の連邦国家を国造りの土台に置いている。上下両院の正副議長4人の
うち、3人を少数民族から起用したのもその方針のあらわれである。少数民族政党から
の入閣も十分にありうる。ラカイン族のある議員は「新議会の初日はうまくいった。
与党としてのNLDに懸念は何もない」
 
 ミャンマーは人口の6割以上を占める多数派のビルマ族に加え、シャン族、カレン
族、ラカイン族、モン族、カチン族、カヤー族、ムスリムのロヒンギャなど130あまり
の少数民族がひしめく。また彼らの多くは武装勢力でもある。1948年の独立以来、民
族間の内戦が続き、新政権にとって仇敵の国軍と、利害関係の複雑な少数民族の問題
は大きな課題である。


2月8日 上下両院の合同議会では実にカラフルな光景が広がった。
  NLD議員のオレンジ色のたくさんの制服と、4分の1を占める軍人議員の緑色の制服。
そのなかに高山植物の花のように鮮やかな原色の民族衣装が点在した。ミャンマー人口
の3割以上を占める少数民族出身の議員たちである。
  黒い衣装に赤のショルダーバッグをさげたシャン族、ビーズ飾りをつけた大きな帽
子が印象的なリス族、はちまき姿のラカイン族などなど、実に多彩な装いである。国会
議員に占めるカラフルな少数民族議員の割合はまだ10数%であるが、NLDは彼らのため
に3人の正副議長を選任した。


2月17日 スーチーNLD党首は、国軍トップのミンアウンフライン国軍総司令官と3回目
の会談。
 憲法59条Fがおおきな議題のひとつであったとみられる。1時間の会談後、総司令官は
「法の支配と恒久的平和について議論した」と発表した。

  スーチーが民主化運動にはじめて登場したのは、1988年にビルマ(ミャンマー)で
吹き荒れた国民大闘争の日であった。40万人の大群衆を前に彼女はこう語った。「平和
的手段で、すべての民族が仲良く力をあわせて、民主化を実現させよう」。その日、ス
テージ上で演説するスーチーを見守った濱島義博京大名誉教授は「その時の彼女の演説
は、決して激しい口調ではなかった。興奮する大群衆をなだめるような優しい表現だっ
た。彼女のその姿に、私は非暴力主義を提唱したガンジーの姿をダブらせていた」
 
<2016年3月15日>
「ふろむ京都山麓」 http://blog.goo.ne.jp/0000cdw
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◆「スプートニク」 >>> 引用元    http://jp.sputniknews.com/
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◆情報通信・ラジオ「スプートニク」(HOME)
 http://jp.sputniknews.com/

◆日本関連
 http://jp.sputniknews.com/japan/

◆国際───────────────
 http://jp.sputniknews.com/world/

◆ロシア国内───────────────
 http://jp.sputniknews.com/russia/
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◆一口メモ 【気にいらぬ風もあろうに柳かな】            
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 江戸末期の仙崖義梵和尚(1837年没)の原書に残っている句だとか。
 風は柳の機嫌をとるためにのみ吹いてるのではない。ねずみも人間の病原に恙 
(つつが)とかいう虫をとるという。何が、どんなところで、どんな働きをして
いるやらわかるものでない。

 在るままに在らしめよ、成るままに成らしめよ。

 なかなかこの心境になれぬのが悔しい。

参考 https://goo.gl/LpONFd
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◆編集長から: 片山通夫
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 春たけなわです。気軽に、気楽に町へ、野へ出かけたい季節です。私の友人に
「桜の追っかけ」をしている方がいます。桜前線が北上するにつれて、北上する
のだとか。無論、時間とお金が必要です。羨ましい限り。さて今頃はどこにいる
のやら。
 こんな歌を思い出しました。
 魚籠を片手に釣り竿担ぎ 今日はどこまで行ったやら
 ほんとうは「恋はつれないものかしら」のようですが。                 
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  発行     2016年4月12日  No.754
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