|
────────────────────────────────────── 【609 Studio】メール・マガジン 2016・2・16 No.746 ────────────────────────────────────── フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身氏 の現代時評、ロシアやサハリンの話題、編集長のコラムなど多彩な話題満載! ────────────────────────────────────── Lapizのサイトが一新!! 過去に本誌に掲載された記事が読めます! ぜひお越しください。 http://lapiz-international.com/ Lapiz2016年春号(¥300+税)3月1日発売予定! 2015年冬号のお買い求めは アマゾン http://www.amazon.co.jp/dp/B019611JSA DL-MARKET http://www.dlmarket.jp/products/detail/331349 雑誌ONLINE http://goo.gl/evIfvk ────────────────────────────────────── ◆現代時評《ホンマかいな?!と思う今日この頃》:片山通夫 ────────────────────────────────────── この一週間、世の中では様々なことが起こりました。 ◆台南市にある17階建ての集合住宅は、6日に起きたマグニチュード6.4の 地震で倒壊した。不動産開発会社の会長だった男など3人が逮捕された。 我が国でもよくある話だ。手抜き工事に設計のごまかし。儲けが先行すればこ うなる…。北朝鮮も中国もそして我が国も《軍拡競争》に明け暮れて・・・。 ◆《島尻北方相、「歯舞」読めず?…「なんだっけ」》だと!ばかばかしくて論 評に値せず!そういえば居たよな、ほかにも。「ミゾウユウ」とか・・・。首相 は出身大学の名前書けるのかな? ◆《10日の東京株式市場は、米国市場で原油安が進んだことなどから、日経平 均株価が2営業日続けて大幅に値下がりした》とある。《外為 11日12時現 在対USドル112円台半ばでもみ合い》日銀に打つ手が残されているのか。まさか これ以上の年金資金を投入する? 言われているようにアベノミクス崩壊か? ◆「民主党の岡田克也代表の参院選へ向けた戦略の腰が定まらない」とはジャー ナリストの高野孟氏の言だが、未だふらふらしているようだ。共産党やシールズ、 憲法9条の会などの「1人区で全野党の統一候補を」という素朴な反自民党戦略 にも応えられない民主党って何? 穿った見方をする我が友人は「自民党に合流し たいだけだろ」って。 ◆どうしても不可解なのが《高市早苗総務相は9日の閣議後会見で、8日の衆院 予算委員会で放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、 電波停止を命じる可能性に言及した》件。「公平性を判断するのが大臣であり政 権であるなら、それは政権による言論統制だ」とは某民放関係者。高市総務相た ち現政権のメンバーは「いつまでも自分たちの時代」が続くと思っている節があ るということが不可解だ。 ◆ロイター通信は9日、米政府高官の話として、北朝鮮が打ち上げた《人工衛星 》の姿勢が安定していると伝えた。ところでう宇宙圏を周遊していれば《人工衛 星》なのだと素人である筆者などは単純に考えるのだが、どうも日米韓あたりは 「弾道ミサイル」にしたいようだ。衛星打ち上げロケットとミサイルの違いって 何だろう。ミサイルは大気圏に再突入しなければその役割は果たせないそうだ。 しかし北朝鮮のそれは再突入する能力はないとか…。 それならそれは衛星打ち上げロケットじゃないのか。 ────────────────────────────────────── 【著書案内】 「追跡!あるサハリン残留朝鮮人の生涯」 片山通夫 著 日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太 への逆密航」を語る貴重な証言!! 凱風社 刊 http://www.gaifu.co.jp/index.html 定価 1900円+税 ────────────────────────────────────── ◆不条理ショートストーリー 4−3 「食文化における動物愛護精神の発展的展開と葛藤事例の研究」証:白石 阿光 ────────────────────────────────────── いつの頃かわからないが、人間の食文化が最高に進歩した時代があったそうな。 それはそれは人間にとって素晴らしい夢のような社会。その時代は「超絶美味期 」と呼ばれていたという。 レストランでは、お客さま一人ひとりの嗜好に合わせて顧客満足度100%の 料理が出された。お客さまがお店に入ったとき、すでにオーダーは厨房に通って いて、お客さまが席に着いたとたん、出来上がったばかりの料理が運ばれるのだ。 刺身が食べたいと思ったお客さまがお店に入ってテーブルに座ると、もうそこ には新鮮な魚の生き作りが出されることだろう。ピクピクと規則的に振動する心 臓をも見ることができるかもしれない。 それは、一つは、完全版自動判定快適システムのせいだ。人間の情報は、嗜好 も信念も、行動パターンや心の動きさえ中央情報アプリ(CIA)によって集積 され、24時間365日行動が補足されていた。だから、ある人間がお腹をすか していて何を食べたいか、近くのどのお店に入るか、すべてCIAはわかっていた。 そういう情報は本人が意識することなく総合データセンターに集められ、必要な ときに必要な情報が必要な場所に自動送信された。お店に送られた情報から、自 動調理システムがちょうどいい時間に料理を出すという仕組みができあがってい たのだ。 料理が提供される時間だけでなく、その味も抜群においしかった。といっても、 誰にでも同じメニュー、同じ味付けが出されるわけではなかった。それは、お客 さま一人ひとりの好みによって微妙に調整された“あなただけのメニュー、あな た好みの味”だった。 食材にも秘密があった。魚も牛も鶏も直前まで生きていた。当時は生きたまま 凍結する技術が確立しており、お客さまの情報が届いたとたんに解凍されたのだ。 刺身はそれまで泳いでいた魚を生き絞めした味そのものだった。熟成したふぐの 肉が好きな人には、きっちり3時間前に血抜きにされたふぐが出された 。 この冷凍技術は、かつての地球温暖期に開発されたものだった。人々は地球が 熱帯化するなかで自分たちを生きながら冷凍することを考えた。その冷凍冬眠技 術はあらゆる生き物に応用された。やがて、地球の極地を凍らせて冷風で地球全 体を冷やし、気象を穏やかにするまでに進歩した。生物はもとの生活を取りもど した。 その何百年の間、地球から放出されたエネルギーで、宇宙はいくらか温暖化し ただろう。そして、地球以外の宇宙はいまでも地球からのエネルギーを吸収し続 けている。 もしかしたら地球は宇宙からの逆襲を受け、これまで以上の温暖化や逆に氷河 期が訪れるかもしれない。人類の一部にはそう考える人もいた。しかし、どちら にしろ、人類の多くは、冷凍冬眠技術によって地球の気象を安定させることがで きると楽観していた。 ー次週に続くー ────────────────────────────────────── ◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄:みなみうら・くにひと ────────────────────────────────────── 今週は休載です。 「ふろむ京都山麓」 http://blog.goo.ne.jp/0000cdw ────────────────────────────────────── ◆「スプートニク」 >>> 引用元 http://jp.sputniknews.com/ ────────────────────────────────────── ◆情報通信・ラジオ「スプートニク」(HOME) http://jp.sputniknews.com/ ◆日本関連 http://jp.sputniknews.com/japan/ ◆国際─────────────── http://jp.sputniknews.com/world/ ◆ロシア国内─────────────── http://jp.sputniknews.com/russia/ ────────────────────────────────────── ◆一口メモ 【開城(ケソン)】 ────────────────────────────────────── 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)南部にある都市。高麗の王都として、また 商業の中心として栄えた古都である。朝鮮戦争の休戦後、周辺部も含めて長らく 北朝鮮の直轄市として扱われてきたが、南北共同の工業団地「開城工業地区」の 建設とその特区としての運営が行われるに伴い、開城周辺地域の行政区画が再編 成されている。中心部は現在、「開城市」として黄海北道に所属しているとみら れる。推定人口は約35万人 (ウイキペディア) 韓国政府は2月10日、北朝鮮の「ミサイル発射」に伴う制裁措置として、開 城工業団地の稼働を全面中断することを決め個別の企業が希望する場合、工場移 転先として代替産業用地を提供することを検討していくと説明した。 この措置は代替用地を提供するということで長期化する可能性がある。 ──────────────────────────────────── ◆編集長から: 片山通夫 ──────────────────────────────────── 北朝鮮の「人工衛星」もしくは「ミサイル」で大騒ぎだ。本来どこの国にもそ の権利があるはずの宇宙開発がこの国に関しては、各国は心穏やかではないよう だ。さてこの北朝鮮の「暴走」を止められるのは誰か。国際的な論調ではその役 割は中国にあるという話だ。それでは中国にそのかたい意思はあるのかというと 心もとないように思える。そのあまり確たる意思を持っていない中国に国際社会 が調整を押し付けても効果的ではない。 それでは誰が北朝鮮の首に鈴をつけるのか?ここで視点を変えてみたい。 北朝鮮の望みは「体制の維持」にあることは明白だ。だから「反革命分子」の処 刑も人民の抑圧も果敢にやってのける。そしてミサイルだか、人工衛星だかを打 ち上げて体制維持の方法を国際社会(特にアメリカ)に示しているのではないか。 つまり北朝鮮を「国家として認めよ」ということだ。中国やロシア、EUの何 か国はすでに認めていて、世界の161か国(2011年8月現在)の国と外交 関係がある。国連加盟国だけでこの1月現在で193か国だから実に83%の国 々と国交があるということになる。 つまり国交のない国のほうが圧倒的に少ない。その中にアメリカに引っ張られ て我が国がある。我が国も当然のことながら「我が国の体制の維持」を重要視し ている。 それが証拠に「共産党アレルギー」は保守系政治家は無論、官僚、リベラルな 政党に至るまで蔓延している。 余談はともかく、こんな視点からかの国を見る必要があるように思える。そし て北朝鮮と話せるのは中国やロシアといった国ではなく、アメリカである。 ところで、円高株安が加速。アベノミクスを支える日銀の黒田総裁の思惑も不 発に終わりそうな勢い。春闘前に最悪のタイミング。これで賃上げはどうなる? 頼りにならない連合…。 ──────────────────────────────────── 発行 2016年2月16日 No.746 発行 毎週火曜日 購読料無料 FB https://www.facebook.com/michio.katayama.5 配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236 MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020 contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html website http://www.609studio.com/ 投稿 http://www3.ezbbs.net/06/609studio/ 購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html ◇禁・無断転載◇ ──────────────────────────────────────────────── |