メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.721 ◆現代時評《なんかすごい話2題》 : 片山通夫  2015/08/11


──────────────────────────────────────
【609 Studio】メール・マガジン 2015・8・11 No.721
──────────────────────────────────────
   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身氏
の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻訳版、ロシアや
サハリン の話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
──────────────────────────────────────
              日米かけはし物語

                緒方馨 著

                    特集 Lapizが見た戦後70年

               Lapiz2015Summer 

               6月1日同時発行!

         詳しくは http://lapiz-international.com/
──────────────────────────────────────
◆現代時評《なんかすごい話2題》 : 片山通夫
──────────────────────────────────────
 素晴らしいというか、恐れ入りましたというのが話を聞いた後の感想。
 ひとつめの話。東シナ海に浮かぶ島で年金をコツコツ貯めて生活している一人
の女性がいた。時折島へ帰るその息子が母にこう言った。

「溜め込んでないで、楽しく使ったら良いのに」
彼女は、「イヤ、老後のために貯める」

 この女性の御年、90を何年か超えておられると言うこと!
 一体に女性は長寿だというけれど、彼女の場合はその気持ちが凄い。

 今ひとつ。

 これは何年か前の話だが、私がとあるプールサイドで休んでいた。そこへ一人
の女性がプールの水の中から顔を出して私のほうに手をのばしてきた。私はその
手を引っ張り、件の女性をプールサイドに引っ張り上げた。

「ありがとう。さすがにこの年になると疲れます。私はね。もう84歳なんよ。
まだまだこの世に未練があって75歳の時から水泳を習ったの」
 彼女は息も切らずにこう言った。

私は「健康のために泳いでいるのですか」って尋ねた。
そりゃそう尋ねるでしょ、普通は。

「それまで泳げなかったのよ」
それにしても75歳から水泳を習ってと感心した。


「でね、ほら、死んだら三途の川を渡るっていうでしょ。あの川を渡ってしまっ
たらもうこの世には帰ってこれないらしいのよ。それで泳ぎを覚えて、もし死ん
でも、途中で飛び込んで泳いで帰ってこようと」

 75歳で水泳を習い始めた動機に脱帽!

 いやはや、お元気なお2人です。

 閑話休題。70年目の夏を迎えています。ヒロシマ、ナガサキそして「ボツダ
ム宣言受諾の日」と70年目の夏は続く。
 安倍首相は広島では「非核3原則」に触れず、批判が起こってか長崎では触れ
た。そして当初は閣議決定しないといううわさも流れていた「安倍談話」も14
日に閣議決定するという。全く腰の定まらん首相だ。
 先に紹介した二人の女性の生き様を見習えと言いたい。
──────────────────────────────────────
                         【著書案内】

     「追跡!あるサハリン残留朝鮮人の生涯」 片山通夫 著

  日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太
    への逆密航」を語る貴重な証言!!

    凱風社 刊 http://www.gaifu.co.jp/index.html

           定価 1900円+税
──────────────────────────────────────
◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄 《休載》:みなみうら・くにひと                                                
──────────────────────────────────────
 勝手ながら今週は休載します。

「ふろむ京都山麓」 http://blog.goo.ne.jp/0000cdw
──────────────────────────────────────
◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版: >  届いておりません
 本紙(韓国語・ロシア語)は下記へ!
http://www.609studio.com/html/sekoryo/index.html
──────────────────────────────────────
 セコリョ新聞はロシア・サハリン州ユジノサハリンスクで発行されているロシ
ア唯一の韓国語新聞です。

 2015年7月7日号はロシア語本紙と日本語訳は届いておりません。
──────────────────────────────────────
◆みほの独り言 《国の罠》:はないみほ
──────────────────────────────────────
民主主義ってなんだ!?
民主主義ってだれのものなんだ?
国会前で若者SEALD’sが叫ぶ。
他にも各々が集団的自衛権はいらない!と叫ぶ。
今、国会では参議院議会が行われている。
山本太郎氏が今回の安保関連法の強行可決に伴う全国の18歳の子供達へ防衛省
からのハガキが送られてきている現状と、名簿の露呈、公的機関がこれを使い、
行う行為について質疑。
本当におかしい。
国家権力の乱用だ。
他、若者の育英資金含め、奨学資金制度のあまりなずさんな現状がある。
利子付きの奨学資金制度の奨励。
奨学資金の話が学校で当たり前のように出てきて、使った方がいいような話にな
っている今。
親も高校生も当たり前に安心して奨学資金制度を使うだろう。
しかし、その利子がどんどん膨らむ、学業以外に返済義務のため、若者の純粋な
教育が壊され、お金を生み出す為の行動をとらざるをえない現状。
お金ありきの教育制度の成り立ちが、子供達を食い物にした商売になっている現
状をここにみる。
日本は先進国と言えども、先進国の中でも市民への保障をどんどん削減し、最初
の聞こえのいい言葉で安心感を与え、時代とともに少しずつ少しずつ制度改正を
行っていた。
いまや時代とともに利息も高くなっている。
山本太郎氏の言うようにサラ金と大きく違わない形を変えている。
サラ金という言葉も段々消え、テレビでは雰囲気のいい芸能人が安心だね!〇〇
といい、名前をアピールするサラ金業者。
CMであっさりと柔らかいイメージが流れてしまうと、親世代もなんか優しい業者
が軽々しくお金を貸てくれるイメージに支配され、手を出してしまう。
この国は民衆になじみの深いテレビと言う電波を使いながら罠を国民にはめてい
るように思う。
そしてテレビ以外でも公共施設(学校、市役所、国)が安心言葉でごまかして罠
にはめているようだ。
日本は国によって思考出来ない国民を作り、国によって自由を奪われ、国によっ
て戦争に国民を持って行こうと策略する。
ある程度の自由は与えていても、実際民衆のまわりには安易な自由選択がちりば
めているからだ。
たとえば原発・・・国策と言うまさに国の方針である大事な事業の会社である原
発の労働者は、なんの違和感も無く誇りをもって従業員になったのだろう。
しかし、その労働たるは、原発事故で大変過酷で、被曝と言う危険が大いにあっ
た事が見えた。
そして原発事故を起こし、福島の住民を追いやってしまったこの現状は、廃炉に
向かうべきであるが、それがスムーズに行かない形を作っていた。
ここに大量の従業員がいて、その人たちの生活は原発労働によって成り立ち、長
年働いていた従業員の意識も原発労働を誉れに働いていたに違いなく、従業員は
いつしか国側の楯となってしまっている。
それは自衛隊も同じである。
話は少し迂回してしまったが、就学資金制度により、学生は同じ道をたどる体制
が作られてしまっているのである。
国民に不安要素を作り出すのが政治家の役割で、官僚の役割になっているように
思う。
富国強兵、殖産興業を国策にして戦争に加担し、アメリカと戦争した日本が辿っ
道は、アメリカ追従によるあらゆるアメリカの意向を組み続け、にっちもさっち
も出来ない状態に陥ってしまった。
戦争が国力を低下させ、戦争が日本人から文化を奪い、戦争が子供達の夢を奪っ
た。
原因と結果・・・
歴史を切り取る切り取り方が間違っているのだ。
戦争を仕掛ける前の日本人の心、気持ちの豊かさを思い出す事だ。
我々は、平和である。苦しみは他者から与えられるものである。
その他者が国であり、それに加担する人である。
今本当に自分ひとりで立つ時である。
そして自立した個が政治に介入する事である。
民主主義は私たち国民のためのもの!憲法は私たち国民を守るもの!
──────────────────────────────────────
◆「スプートニク」 >>> 引用元    http://jp.sputniknews.com/
──────────────────────────────────────
◆情報通信・ラジオ「スプートニク」(HOME)
 http://jp.sputniknews.com/

◆日本関連
 http://jp.sputniknews.com/japan/

◆国際───────────────
 http://jp.sputniknews.com/world/

◆ロシア国内───────────────
 http://jp.sputniknews.com/russia/
──────────────────────────────────────
◆一口メモ 【侵略の定義】             
──────────────────────────────────────
 2010年に日本も参加して「侵略」に関する国際合意が成立している。伊藤
和子さんの解説から。

 安倍首相は4月23日の参院予算委員会で「侵略の定義は定まっていない。国
と国との関係で、どちらから見るかで違う」と答弁したそうだ。これには驚いた。
国連等において、侵略の定義は明らかに決まっていて、日本もその決定過程に参
加し、賛成してきたからだ。まず、1974年の国連総会では、日本も参加・賛
成して侵略の定義に関する国連総会決議が採択され、侵略が明確に規定されてい
る。 (以下は以下参照)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20130520-00025060

 伊藤和子:弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/
──────────────────────────────────────
◆編集長から: 片山通夫
──────────────────────────────────────
 あの戦争が終わって70年経った。6日には広島で、そして9日には長崎で戦
後70年の平和祈念式典が営まれた。そして15日には東京で「戦没者を追悼し
平和を祈念する日」として、「全国戦没者追悼式」がおこなわれる。

 長崎の田上富久市長は平和宣言で「被爆や戦争の記憶を次世代に語り継ぐ必要
性を訴え、また参院で審議中の安全保障関連法案について、不安と懸念が広がっ
ている」として、政府と国会に慎重な審議を求めた。そしてこのくだりを読みあ
げた時、静寂な会場から大きな拍手が沸き起こった。そしてその言葉に押される
ように、安倍首相はあいさつの中で、広島では言わなかった「非核三原則の堅持
」に言及した。

 それぞれ立場の違いはあろうかと思う。しかし被爆国であるわが国が核の傘の
もとで「平和に安住」することに筆者は些か違和感を覚える。と言っても、決し
て、核保有を言っているわけでもなく、集団的自衛権を押しているわけでもない。
私はコスタリカに学ぶことから、平和を考えたいと思うのだ。人は平和ボケと言
うかもしれない。良いではないか。それで人を傷つけないでまた自らを傷つけな
い平和ボケならば。他の民族、他の国々、特に近隣の人々と仲良くできる平和ボ
ケならば。
 
 戦後70年の夏。ヒロシマとナガサキの式典を見て考えた。

参考URL 法学館憲法研究所
http://www.jicl.jp/hitokoto/backnumber/20090601.html
────────────────────────────────────
  発行     2015年8月11日  No.721
  発行     毎週火曜日  購読料無料
  FB  https://www.facebook.com/michio.katayama.5
 配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
  MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020
  contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html
  website  http://www.609studio.com/
      投稿   http://www3.ezbbs.net/06/609studio/
   購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html

           ◇禁・無断転載◇
 ────────────────────────────────────────────────

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。