メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio N0.697 ◆現代時評 《首相の頭の中はぐちゃぐちゃだった・・・・》:片山通夫  2015/02/17


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【609 Studio】メール・マガジン 2015・2・17 No.697
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   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身氏の現
代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻訳版、ロシアやサハリン
 の話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評 《首相の頭の中はぐちゃぐちゃだった・・・・》:片山通夫
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 最近目に余るようになってきたのが、安倍首相の(敢えて言わせてもらうなら)
無知蒙昧さ加減だ。国会でイスラム国への対応をに関して追及を受けての答弁が泣
かせる。
 曰く「テロリストに屈しない」の一辺倒である。「論点をずらす」というどこか
の市長のまねをしているのかもしれないが、残念ながら上手く機能しているとは言
えない。

 例えば「人道支援よりテロリストと戦う」という印象を受けるというと、馬鹿の
一つ覚えのように「テロリストを批判するなと言うのか」と逆切れ。およそ外交と
は、綿密な戦略があり交渉の世界なのに、「テロに屈しない」とわめくしか能がな
いのか。

 まるで子供だ。

 子供で思い出したが、1月25日にNHKで放映された「日曜討論」という番組
でのことだ。湯川遙菜さん、後藤健二さん2人の拘束映像がアップされた直後とい
うことで、当然、「イスラム国問題」が焦点となった。覚えておられる方も多いこ
とと思う。安倍首相は番組の中で「そもそも、ではなぜ、多くの避難民がでてしま
ったのかということであります。シリアからの難民、現政権にも大きな原因があり
ますが、同時にイスラム国、ISILの振る舞いにも大きな原因があるわけであります
し、トルコからの難民はまったくそのとおりであると言ってもいいとおもいます」、
また「ISILがトルコ、イラクに侵入して行った結果、多くの難民が発生した」と得
々としゃべったのである。これに唖然とさせられたのは筆者ばかりではあるまい。
《トルコから難民》は出ていないし、《ISILがトルコ》に侵入したわけでもない。
あの人の脳の中はどうなっているのだろうか。

 道理でトルコでなく《ヨルダンに現地対策本部》を置いたわけだ。首相の頭の中
はぐちゃぐちゃだった・・・・。
 私たちはこんな子供より程度の低い首相を持っている・・・。 
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◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄《ガザのトンネル》:みなみうら・くにひと
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 ガザのトンネルはほとんどがイスラエル軍によって破壊されました。やっと休戦
がかなったのはそのためともいいます。小川和久さんのメルマガからハマスのトン
ネル記事を紹介します。


 【地下トンネルこそイスラエルの脅威】(NEWSを疑え! セキュリティ・アイ)

イスラエルはいま、ガザ地区での民間人犠牲者の激増によって国際的に指弾されて
いるが、その原因はイスラエル自身の戦略的失策によるものだ。 

ガザ地区に対する今回の攻撃を始めた7月8日の時点で、イスラエルはガザ地区から
二つの軍事的脅威を受けていた。 

ひとつは、ハマスなどイスラム主義武装勢力のロケット弾攻撃であり、いまひとつ
はトンネルを通って戦闘員がイスラエルへ進攻し、民間人や兵士を殺傷・拉致する
可能性である。 

イスラエルは当初、ガザ地区を攻撃する理由としてロケット弾の脅威のほうを強調
したが、これは防衛上も、国際宣伝戦の面でも失策だった。 

イスラエルが、ロケット弾による損害が少ないことを強調するほどに、「ロケット
弾の発射を止めるためにガザ地区を攻撃する」ことの正当性が疑われることになっ
たからである。 

実を言えば、トンネルを使った兵士拉致事件は2006年にも起きていたし、その後も
ハマスが多数の進攻用トンネルを掘っていたことは、掘削の騒音などから、近隣の
イスラエル側住民やイスラエル軍には知られていた。 

ハマスが多数の進攻用トンネルを掘ったことの脅威は以下の二点に集約される。 

戦闘員をイスラエルに送りこむ戦術は、戦死の可能性が高いという点で、近年のハ
マスのロケット弾攻撃よりも、2008年以前の自爆攻撃に近い。進攻用トンネル30本
以上の存在は、数百人以上のハマス戦闘員が、自殺的な攻撃への参加を志願してい
ることを示している。 

これらのトンネルは地下6‐27メートルに掘られており、コンクリートで補強され、
電線、電話線、送風管、上下水道、鉄軌道が敷かれたものも多い。そうした資材は、
イスラエルにたびたび封鎖されるガザ地区では貴重なのだが、ハマスはその資材を
、住宅の建設や再建・補修ではなく、イスラエルへの進攻とロケット弾の備蓄のた
めのトンネルに投入してきたのだ。 

イスラエルが進攻用トンネルを破壊する目的で、ガザ地区に進攻したのは、7月17日
の人道的休戦の後だった。ちょうど17日に、ガザ地区の隣のキブツ(集団農場)で、
ハマス戦闘員13人がイスラエル兵に変装してトンネルから現れたところを発見され
たからだ。 

その前の14日、イスラエルはエジプトによる休戦提案を受諾し、翌朝は一方的に戦
闘を一時停止した。もしハマスがこの時休戦に応じていれば、進攻用トンネルを温
存することができた。イスラエル軍は7月28日までに進攻用トンネル30本以上を発見
し、約半分を破壊したというが、今後も多くのトンネルが発見される可能性がある。 

イスラエルはこれほどの脅威に対して、探知技術を開発することも、ガザ地区との
境界線を掘り下げて水で満たし、トンネルを崩落させることもしなかった。軍事力
整備と秘密工作を、イランの核開発能力に対する攻撃と、ロケット弾攻撃の阻止に
集中していたからだが、そちらに気をとられるあまり「足下の脅威」を見逃してい
たわけで、その代償は高く付く可能性がある。
 <2014年8月8日>

◆「ふろむ京都山麓」
http://blog.goo.ne.jp/0000cdw
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2015年2月13日号
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州知事、内務局批判

 さる9日、サハリン州検事局拡大会議で州知事は内務局の事業成果を批判した。
統計によると、昨年サハリン州は全国未成年犯罪者数2位、未成年者犯罪数4位を
占めている。また、住民の通報に対する無関心と対処不足など仕事ぶりに誠実さを
欠けているとことを指摘しながら今後、犯罪予防や対策に万全を期するように指示
した。

銃器事件被害者追悼式

 昨年2月9日、ユジノサハリンスク市ロシア正教会ヴィスクレンセンスキ聖堂で
起きた銃器事件で2人の信者が死亡、6人が負傷を被った。さる9日、100人の
信者が集まった中で犠牲者らを追悼する礼拝を行った。犯人のスチェパン・コマロ
フ青年は現在公判中。

非営利団体への支援

 非営利団体を対象に行ったサハリン州政府の事業公募に39件のプロジェクトが
応募し、その中の16件が採択された。政府の支援予算は総460万ルーブル。今
年は終戦70周年。採択されたプロジェクトはこれと関連しての愛国教育が多かっ
た。

呼吸器ヴィルス感染増加

 最近、サハリン州で呼吸器ヴィルス感染発病率が急激に高くなっている。この2
週間の間に患者数が4千人にも及んだ。一部の学校では休校措置も出た。

国際シャフマト大会で優勝

 モスクワで開催された第11回国際シャフマト大会でコルサコフ市代表アリサ・
コクイエヴァが11歳未満学生部で優勝した。参加者は1800人。

サハリン州民族会議創立1周年記念

 2月7日、サハリン州民族会議が創立1周年を記念する催しを開いた。カザク、
アルメニア、韓人など多様な民族が参加して伝統芸術を紹介するなどしながら民
族間団結と平和を確かめた。

江原道とサハリンSSDグルプ間業務協約締結

さる4日、韓国の江原道とサハリン建築農畜産関連会社SSDが農畜産業技術人材支
援と江原道畜産物輸出網確保のために業務協約を結んだ。

母国を知るための講座

 仁川南東区がさる2日、区内に住むサハリン韓人永住帰国者のために「母国を知
る講座」を開設した。韓国語で読書、伝統舞踊、伝統体操など3つの教室が開かれ
た。受講生は各班20〜40人。同区は他にも歌や歴史、ダンス教室を開いてきた。
今後は祖父母を訪ねる3,4世を対象にする講座も開く計画。

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サハリン州韓人会は2月20日午後6時、韓人文化センターで旧正月を祝う催しを
開催します。入場料1200ルーブル、75歳以上無料。申し込みは17日まで。
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◆みほの独り言『この世の偽善』  はないみほ
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70年前、どうして戦争に突き進んだか?
どうしてあの残虐なヒトラーが生まれたのか?
今の時代、とっても分けてしまう時。
いやな時代に入ってしまうきっかけの時。
きっかけを感じさせる時、入り込まないように自分に意志をもっていないといけな
い。あらゆる目、力に吸収されぬこと。
危ういと知りながら、そこに委ねてしまう人もいる。確信犯もいる。
私達の生き様が試される時。
今日本中に、障害者の美術館が次々に出来るそうだ。日本財団によって。
日本財団はハンセン病の支援をずっと行ってきた。
東北のボランティアを足湯をはじめ、たくさんのボランティア団体(個人)に寄付
を行っていた。全国の授産所に寄付を行ってきた。
福島県に放射能研究施設の寄付をおこなっている・・・?
すごく善意のことが連なる。

船舶協会の資金、ギャンブルにつぎ込まれた資金がこんな風に人の弱い所へ行き渡
る。いい話だと人は思うだろう。
私も何も知らずに、世間を見ていたらわからなかった。
ベトナム戦争時、アメリカは枯れ葉剤をベトナムの農地に撒いた。
枯れ葉剤の影響で奇形児が生まれた。
ベトちゃんドクちゃんが私の子供の時にテレビに映っていた。
1988年に、ベトちゃんとドクちゃんは分離手術を受け、ひとりは結婚した。ひ
とりは亡くなった。
去年の新聞の記事にベトナム支援に三菱の広告。
三菱は原発企業で、今や武器輸出にて軍需産業に勢いつているだろう。
嘗ての戦争を支えた軍需産業。
戦争で被害を受けた悲しい人は、戦争を起こす武器を作る会社に救われる。
私達は、善を受け入れ、ゆるしを受け入れた。
だから善意を絶大な行為と見なし、いい人と言うフレーズを吐き出し、いい人を受
け入れる。
いつのまにか、いい人は自分の中にも入り込む。
いい人だから委ねてしまう。
そして世の現状がどんな状況になっているかを知った時、自分もそのいい人の声に
なっていて、同じ穴の狢と化してしまっていることに気づく。
それが嘗ての戦争だった。
戦犯は裁かれず、血を次ぐ。
そしてまた同じ事を子孫が受け継いで行おうとしている。
ノーベル平和賞は、だれがもらって、誰が支持しているのだろうか・・・
純粋に事を見たいと人は思う。
世の中善意で出来上がっていると思いたいし、思っていた。
しかし社会のしくみ、形成がこうも権力者主体になっている構造と嘘に悲しみを感
じている。
陰謀論という名のもと、かき乱すBlogや本が多い中にも真実はある。
その真実は何処にある?
その真実は顔に表れる。生き様に現れる。
動物が知っている。鳥が知っている。子供が知っている。
生き方の責任、自分のあかし。
命の無いアートが生まれてく。
金がないからとボランティアをやる個人がいう。金がないから障害者施設経営をし
ている人がいう。
金がないという前に、どうしてあなたはこの行為をやろうと思ったのか?と問いか
けてみる。
人のため?自分のため?
金がないならやめればいい。偽善に変化する行為ならやめればいい。善意が偽善に
変わった時、今までの自分の顔が消え失せる。
雇われる顔になってしまっている。
するとモラルも生き様も変化する。
今表の顔となっている人は、何処からやってきたのか?そんなことを考える。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
           引用元 http://japanese.ruvr.ru/
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◆日本関連
http://japanese.ruvr.ru/russia_japan/

◆国際───────────────
http://japanese.ruvr.ru/world/

◆ロシア国内───────────────
http://japanese.ruvr.ru/russia/

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◆[編集長から]              片山通夫
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▲今年は25年目という大きな節目となっているのが、南アフリカの元大統領ネル
ソン・マンデラ氏がアパルトヘイトと闘い、27年間も収監されていたが解放され
た記念すべき日が2月11日。南アフリカをはじめ各国が25年目の11日を記事
にしている。
http://www.thesouthafrican.com/watch-mandelas-iconic-release-from-prison-25-years-ago-today/

▲その同じ日の産経新聞のコラムに《作家の曽野綾子さんが、日本の労働人口が減
少している問題について触れ、移民を受け入れた上で、人種で分けて居住させるべ
きだ》と主張した。念の入ったことに南アフリカのアパルトヘイトを引き合いに出
してこう書いた。。
《もう20ー30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、
白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった》

当然ネット上では騒然となっていた。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/10/sankei_n_6657606.html
 彼女はキリスト者だったと記憶する。筆者の乏しい知識ではキリスト者は「博愛
や自由」第一とすると思ったが、どうやら違う面もあるようだ。

▲安倍談話を戦後70年の今年に出すという。国会などでの答弁を聞いていると「
未来志向」という言葉がやたら首相の口から出てくる。筆者が思うにこれは危険な
兆候だ。つまり「加害者側である(これも異論がありそうだが事実として受け入れ
なくてはならない)日本の首相がこの節目に《未来志向》を連発すると、「被害者
」は「過去をないものにするのか」、「過去を忘却せよというのか」と受け取られ
かねない。中国や韓国が「未来志向」というのなら、良いのだが・・・。

 安倍首相とその取り巻きには今一度ドイツの故ワイツゼッカー元大統領の85年
5月8日、連邦議会での演説で「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目
となる」という言葉をかみしめるべきだ。
 それは「自虐」ではない「反省」だ。
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  発行     2015年2月17日  No.697
  発行     毎週火曜日  購読料無料
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  website  http://www.609studio.com/
      投稿   http://www3.ezbbs.net/06/609studio/
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