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タイトル:609studio No.694 ◆現代時評 《「第三の矢」が折れた佐賀知事選》:井上脩身  2015/01/27


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【609 Studio】メール・マガジン 2015・1・27 No.694
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   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身氏の現
代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻訳版、ロシアやサハリン
 の話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評 《「第三の矢」が折れた佐賀知事選》:井上脩身
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 1月11日に投開票された佐賀県知事選で、自民党が推薦した前武雄市長が落選
した。昨年7月の滋賀県知事選、11月の沖縄県知事選に引き続いての自民党の敗
北は、国民の間に安倍政権への強い批判があることを示した。衆院選で勝利したこ
とで奢り高ぶる安倍晋三首相だが、国民は安倍政権にレッドカードを突きつけてい
るのだ。

 佐賀県知事選にはJAグループ佐賀の政治団体「県農政協議会」が推薦する元総
務官僚、山口祥義氏と、自民・公明両党の推薦を受けた前武雄市長、樋渡啓祐氏の
事実上の一騎打ちとなった。安倍政権の改革路線に危機感を抱く県農政協の全面的
な支援を受けた山口氏が182,795票を獲得、約4万票差で樋渡氏を退け初当
選した。

 敗れた樋渡氏は武雄市長時代、市の図書館運営の民間委託や、市民病院の民間移
譲など、行政サービスに民間活力を導入したことで注目された。その手腕をてこに、
同県の農協改革に踏み切ろうというのが安倍首相のもくろみだ。だが、樋渡氏の強
引な手法が、「農業に競争の論理を持ち込むことは食の安全を損なう」と反発され
たようだ。

 滋賀県知事選では、「卒原発」を唱える嘉田由紀子前知事の後継とされた元民主
党衆院議員、三日月大造氏が、自民党が推す小鑓隆史氏に競り勝ち、沖縄県知事選
では前那覇市長の翁長雄志氏が3選を目指した自民党推薦の仲井眞弘多氏を10万
票の大差で破った。

 滋賀県の場合、隣接する福井県の高浜、美浜などの原発の30キロ圏内に同県北
部が入ることから、原発再稼働が焦点となった。一方、沖縄県では、普天間飛行場
の辺野古移設の是非が問われた。仲井眞氏が「辺野古以外に解決策はない」と表明
したの対し、翁長氏は「辺野古に新基地を造ることは断じて認めない」と、辺野古
への強い反対姿勢を示した。

 選挙によって、滋賀県では「原発再稼働反対」が、沖縄県では「辺野古移設ノー
」が、それぞれの民意であることが示された。原発再稼働と辺野古基地建設を進め
る安倍首相の政策は、国民の意志に反していることが明らかになったのだ。
 加えて、今回の佐賀県知事選で農協改革が拒否されたことは、安倍政権の根幹が
崩れだしたことを意味する。

 安倍首相はアベノミクスの「第三の矢」として成長戦略を掲げる。「規制緩和に
よって民間企業が実力を発揮できる社会づくり」を目指すとし、アベノミクスの本
丸と位置付けている。その規制緩和の大きなターゲットが農業分野だ。農業や農家
を保護する様々な規制の枠を取り払い、企業が積極的に農業に参入ができるように
しよう、というのが狙いだ。今回の知事選では、その第三の矢もへし折られた。

 安倍首相は衆院選中、アベノミクスについて「この道しかない」と強弁し、「株
価が上昇した」などと自画自賛した。確かに、一部の富裕層は一層裕福になったが、
非正規社員が増えるなど、所得格差は広がった。弱い者を切り捨てる政策に、佐賀
の農業者らは「零細農業者は見殺しされる」と、非自民候補者に一票を投じたので
ある。

 選挙後、甘利明経済再生担当相は「衆院選で
農協改革を含む)政策は支持された。(今回も)政策は支持されたが、候補者が支
持されなかった」と述べた(1月13日付毎日新聞)。佐賀県知事選結果を無視す
る側近たちに囲まれた安倍首相。アベノミクスが崩壊している現実に目を閉ざす姿
は「裸の王様」というほかない。
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◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄《イスラエルは なぜガザのトンネルを必死に潰すのか》
                        :みなみうら・くにひと
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 奥田真司さんがジェラード・ディグルート氏の「眼下の敵:なぜハマスのトンネ
ルはそれほどまでイスラエルを恐怖を与えているのか」を翻訳紹介しておられます。
以下、ダイジェスト。
http://geopoli.exblog.jp/23125752/
奥田真司 2014年8月9日


●トンネルというのは古代から続く戦時の問題、つまり「防御の固い敵をどのよう
に攻撃すればいいか」という問題を解決するためのシンプルな方法である。

●ガザに対する攻撃を正当化するために、イスラエル政府はハマスの武装グループ
が数十もの「テロ・トンネル」をイスラエル領内に向かって掘っているというシナ
リオを公開し、彼らがキブツやイスラエル軍の拠点を爆破しようとしているという
ストーリーを発信している。

●このようなシナリオはたしかに強力だ。悪魔が地獄からやってくるようなイメー
ジによって、トンネルは不快な恐怖感を引き起こすものだからだ。

●もしターゲット側がイスラエルのように強固な守りを固めている場合は、攻撃す
る側は地上の戦場を横切って交戦するのはむずかしくなる。

●ところがトンネルというのは交戦の瞬間まで味方の姿を隠してくれる作用を持っ
ているために、労力という面ではたしかに大変ではあるが、かなり安価な代替案を
提供することになる。

●ハマスの政治機関のあるメンバーが最近誇らしげに語っていたのは、トンネルが
パレスチナにとって戦争を有利にしてくれたということであった。彼によれば「わ
れわれがイスラエルを侵攻する番なのです。彼らはわれわれを侵攻してませんから
」という。このような結論はもちろん誇張したものだが、それでもトンネルは大き
く感情的な反応を呼び起こすものだ。

●2000年以上の戦いの歴史において、トンネルというのは戦場の結末よりも、
むしろ戦闘員(攻撃側・防御側の双方の)の心理面で重要な役割を果たしてきたと
いえるのかもしれない。

●たとえば1世紀頃のゲルマン人部隊はローマとオープンな戦場では戦えないこと
を悟り、トンネルによってつなげられた隠れた塹壕を掘り、これによって彼らはま
だ占領されていないようにみえる土地でローマ側を待ちぶせすることができるよう
になったのだ。

●ローマ側はこのやり方に恐れをなすようになったのだが、それに対する効果的な
対処法を見つけることができなかった。そしてこれは今日のイスラエルが直面して
いる問題でもあるのだ。

●その数世紀後の256年にはササン朝ペルシャ軍が、現在のシリアにあるデュラ
・ユーロポスのローマ側の砦を攻略することができず、代わりに壁の下にトンネル
を掘っている。

●これに危機感をおぼえたローマ側は、ペルシャ側のトンネルに入り込むための対
抗するトンネルを掘っているのだが、ペルシャ側は硫黄を混ぜた不快なガスをトン
ネル内に充満させており、これは歴史上知られている最初の化学兵器の使用となっ
た。ローマ側の兵士は窒息死し、砦も最終的に陥落した。

●第一次世界大戦の時は、イギリスの炭鉱労働者たちがトンネルの専門会社に雇わ
れており、ここでは西部戦線での塹壕戦を突破することを期待されていた。

●彼らの最も有名な行動は、メシヌにドイツが築いていた塹壕の地下に22本のト
ンネルを掘ったことだ。このうちの19本は1917年の6月7日に爆破され、約
1万のドイツ兵を殺害した。ところが戦略的なインパクトは小さかった。この爆破
でできた巨大なクレーターのおかげで、イギリス側は逆にここを越えて進撃するこ
とができなくなってしまったからだ。

●このような例から、通常戦におけるトンネルの効果には限界があることがわかっ
ている。トンネルの建設には時間がかかるし、包囲戦のような動きのない戦いにし
か使えない。その狭さからそこを通れる兵士の数にも制限があるため、攻撃の規模
にも限界が出てくる。

●もちろん北朝鮮は20本ほどのトンネルを掘っており、それぞれが非武装地帯の
地下をソウルの攻撃のために1時間で1万人の兵士を通すことができると言われて
いる。それでもこのようなネットワークは、トンネルの存在が相手に知られてしま
えばおしまいなのだ。出口が見つかってしまえば、簡単な対処によって大虐殺も可
能だ。

●トンネルの価値は、小規模な反乱軍が大規模で強力な正規軍に対抗するような、
非対称戦の場合に増加する。ユダヤ地区のバル・コクバの乱(132-136年)ではユ
ダヤの反乱側はローマ側に奇襲をしかけるためにトンネルを使ったのだが、この時
の狙いは相手に恐怖を植えつけて士気を落とさせることにあった。

●アメリカ人もベトナムでこれとほぼ同じ事態に陥っている。この戦争で米軍が直
面した最大の問題は敵との戦いではなく、敵をいかに見つけるかのほうであった。
ベトコン側は「クチの地下道」のような広大なトンネルを造って隠れており、突然
現れて奇襲をしかけては消えるということを行っていた。

●「クチの地下道」は全長が320キロ以上あり、数千人の兵士を長期間にわたって収
容できた。この施設には弾薬庫から宿舎、会議室、さらには病院や映画館まであった。

●イスラエル側が恐れているのは、まさにこのトンネルが反乱側に与える潜在性にあ
る。地下に潜む敵は見えない存在として実像よりも恐ろしく感じられ、実際に相手が
行ってくることよりも、むしろいつでもどこでも出現してくるという恐怖によって士
気に影響を与えるのだ。したがって、トンネルというのは恐怖を運ぶ「媒介」なので
ある。

●2006年にハマスの戦闘員たちはイスラエル軍の基地を攻撃する際にトンネルを
使っている。短距離で対戦車砲を集中的に浴びせてイスラエルの兵士を2人殺した後
に、彼らは19歳のジラッド・シャリットという兵士を誘拐している。

●この一連の作戦は6分以内に終了したのだが、その影響は今日まで続いている。シ
ャリットは5年間ハマス側に捕らわれており、1000人のパレスチナ側の囚人と引
き換えに解放されている。ハマスはこのような作戦をもう一度成功させようとしてい
るのだ。

●先週の月曜日にはトンネルから出てきたイスラエル軍の制服を来た10人のハマス
兵士が、ニルアムのキブツのたった200メートルの地点から襲撃している。ハマス
側の兵士は全員死亡したが、イスラエル兵士を四人殺害している。

●ニルアムで起こった事件に関して、地域の緊急担当委員は「ここまでトンネルが掘
られているとは全く思いませんでした。ものごとの見方が変わりました」と述べてい
る。

●この担当委員の嘆きは、トンネル戦の重要な一面を含んでいる。トンネルは反乱側
に交戦のルールを変える大きなチャンスを与えてくれるのであり、相手はこのトンネ
ルの脅威に対抗しなければならなくなるのだ。

●テクノロジー面で優位に立つ側も、少なくとも一時的にはトンネルを掘った側の原
始的な世界で戦わなければならなくなり、その際には自分の優位を使えなくなってし
まう。しかも反乱側はトンネル内部の構造をすべて知っており、敵側はその知識を知
らないために、そのトンネルに入っても不安におののくことになる。

●ベトナムのトンネルに対処するためにアメリカがとった行動は「トンネル・ネズミ
」という兵士を潜り込ませることであった。これは米軍が兵士に課した任務としては
最悪のものであると言っていい。毒虫や蛇のいう暗くて狭いトンネルに潜り込ませる
のだ。敵はそこら中にいてワナが仕掛けられている中を進むのである。

●トンネルはテクノロジーや物量などではるかに優越する敵に対して、反乱側を地下
に隠すことによって戦いの助けとなるものだ。アフガニスタンやパキスタンやイエメ
ンでイスラム系の過激主義者たちがアメリカの無人機からの攻撃に対してトンネルを
作っていると見られている理由もここにある。

●トンネルに対抗するためのハイテクな解決法はまだ微妙だ。このため、米軍は「ト
ンネル・ネズミ」を復活させるという不愉快な可能性を考えているという。

●ところがトンネルの最大の特徴は、それがプロパガンダ面での潜在力を持っている
ことだ。たしかに「トンネルがイスラエル・パレスチナ紛争の流れを変えた」という
考えはナンセンスである。ところがこれがナンセンスであるからこそ、パレスチナ側
は自信を深めている。トンネルは団結と戦いを表す効果的なシンボルとなっているの
だ。

●「クチの地下道」が教えているのはまさにこれだ。トンネルはその建設の難しさか
ら、これがベトコンの覚悟を表しているとも言えるのだ。ベトナム政府がこのトンネ
ルを観光施設として熱心に推進しようとしているのは、それが愛国的な戦いのシンボ
ルとなったからだ。

●ところがプロパガンダというのは「諸刃の剣」である。イスラエル側にとって、ト
ンネルは自分たちが戦いのさなかにあることを示す効果的な手段である。人間は見え
ないものを最も恐れるからだ。そしてこの場合、地下から迫ってくる恐怖というのは、
実際の脅威よりも数倍の大きさの反応を呼び起こすものである。

●トンネルはガザでのバランス・オブ・パワーを変化させる新たな脅威となるのだろ
うか?おそらくそれはないだろう。実際の歴史でも、トンネルを使う戦術によって戦
争の流れが変わった例を見つけるのは難しい。トンネル戦というのは他に集団が無く
なったために使われるような、必死の戦術でしかないからだ。

●ところがトンネルというのは、恐怖を巻き起こすという意味では常に効果的であっ
た。国際的な非難を避けたいイスラエルがここまでガザのトンネルを必死で潰そうと
しているのは、まさにこの恐怖にあるのだ。

 <2014年8月11日>

ふろむ京都山麓 http://blog.goo.ne.jp/0000cdw
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2015年1月23日号
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州知事、イトロプ(エトロフ)島訪問

 さる16日、サハリン州知事は州政府関係者らと共にイトロプ島を訪問し、昨年
完工した新空港の他、医療と教育など福祉教育文化関連施設を視察した。4カ月間
で空港利用客は5千人、貨物運送5トンに達した。

ネベリスク難破事件50周年

 1965年の冬、ネベリスクの漁船がベーリング海で強風に会い氷の中に沈没し、
120人が死亡する事故があった。120人中72人がネベリスク市民だった。事
故2年後犠牲者追悼碑が建てられたが、2007年の地震で壊れ、2010年に新
たに建てたのであった。さる19日、遺族や州知事、地方政府関係者、海洋学校生
徒ら、市民らが集まって、事故50周年を迎えての追悼式を開いた。追悼式に参加
した州知事、は近々ベネリスク港を大量貨物と石油製品、冷凍コンテナなどを運べ
る港に変えると発表、既に5億ルーブルが投資されたと伝えた。実際、2014年
度に石炭29万トンがネベリスク港から海外へと運ばれた。

カレンダーを持って

 昨日木曜日(22日)、韓国民間団体KINの関係者6人がサハリン同胞のため
に制作したカレンダーを渡すために来島した。30日まで各地を回りながらカレン
ダーをプレゼントする。

梁・セルゲイ出版記念会

 さる15日、チェホーフセンターで梁・セルゲイ氏の2番目の詩集「静かな幸せ」
の出版記念会があった。詩人を愛する読者や詩人仲間、言論関係者など多くの住民
が参加して作家との詩世界を分かち合う時間を持つことができた。

サハリン同胞歓迎式

 さる16日、韓国のヤンジュ市文化会館でサハリン同胞の移住を歓迎する催しが
あった。韓国赤十字社ヤンジュ支部が主管したこの催しに永住帰国者48世帯97
人とその親戚、市長、ボランティアなど200人が参加した。ヤンジュ市長は「安
定的かつ幸せを感じる永住生活のために協力する」と挨拶した。永住帰国者らは式
典の後、地域の遺跡地と名所を見て回るツアーを楽しんだ。

州政府、食糧非常会議を

 さる21日、サハリン州知事は食品輸入制裁とルーブル価値急落に伴う食品市場
の混乱を防ぐための政府会議を開いた。政府によると、食品自給率は芋と卵100
%、しかし野菜80%、牛乳30%、肉7%など食品の70%を大陸から輸入して
いる状況。州政府は価格安定のために生産と物流関係者らに補助金を支給するなど
の対策を講じる方針だ。

朝の体操に招待

 ユジノサハリンスク市のガガーリン公園管理局が市民らを朝の体操に招待してい
る。年初から毎週土曜日午前9〜10時まで、経験豊かな指導者の下で健康管理の
ための体操講座を開くとのこと。体操は公園内並木通りで行う。参加は誰でも可能。
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◆みほの独り言 「独裁者」:はない みほ
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今日は雨。
形状一致という言葉を子供の時に習った。
今の日本の心を表しているようだ。
フランスのテロ事件から、いつのまにか話は日本にすり替えられてしまった。
昨年、湯川さんという方が中東で捕まったと報じられた。
その湯川さんが、殺されるという映像が頻繁に流れている。
この一件は、安倍総理の外交が引き金になった。
1月17日、日本は阪神淡路大震災から20年目を迎え、この大事な時に総理は
日本から中東にいって、テロ対策への資金提供を行っていた。
日本の貧困層をどんどん作り、福祉をけずり、外国に支援という名でお金を海外
へ流出している。
それもすべてアメリカが介入している国に。
イスラエルとパレスチナの問題は、日本が介入する話ではないのに、どうしてア
メリカの動く前に先手を打つように動くのか。
それに湯川さんは武器を仲介する仕事を請け負っていたという。
事の解明は、今ここで話する話ではない。
それはアメリカがどうして第二次世界大戦後、戦争にいつも介入してきたかとい
う事につきる。
そして現政権が、戦時中の青年将校の動きをしているようでなんとも・・・
あの時、憲法上の臣民だった日本人より今の私達の方が情報をちゃんと得る事が
出来、戦後の日本の成り立ち、明治以降の政治の動き含め、世の動きがどのよう
なしくみで動いているのかを把握できるのだから、フランスの行為も日本の行為
も何が危なく、何が本質かも見抜ける人たちはいると私は思っている。
ただどうしてか、事がおかしな方向に動いている。
動いているように見させられているのか?
2・26事件もたぶん同じで、簡単に事が動き、戦争へと突入する事実をつくり、
敵を戦争をしたい人がそこからそのふっかけ役を作り、敵がいると国民を煽り立
て、世界を煽り立て、憎しみを煽り立て国という単位を強調し、指揮官は自分が
国民の身方であると声高らかに伝えるのである。
言葉の吐き出し方、演説・・・心なき演技である。
利得のためにシナリオを作り、演技し、身方意識を煽って人を殺す。
第二次世界大戦でもう既に知ったはずなのに・・・
ヘイトスピーチも、憎しみを煽る。愛なんていらない。思いやりなんていらない。
人は恐怖を煽られると、自己防衛反応が働き、冷静な判断を失う。
すべてが敵に見えてきて、怯える。
そこに優しい声音が響き渡り、それに委ねてしまうのである。
その優しい声音は正義を振りかざし、連れて行く、戦いの先の平和へ。
平和はもう既に私達は獲得している。
壊しているのは、壊して得をする人たちだけだ。
原爆投下を知った唯一の民俗が、壊された後の平和を肯定してはいけない。
引き金を引かしてはだめだ。愛の世論を起こそう!

チャップリンの独裁者の中の演説。
これは本当に大事な演説。
ナチスを非難し、原爆投下したアメリカを非難し、戦争を非難した彼は、アメリ
カをおわれた。
おわれる必要の無い人が追われる時代にしたくはない!
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
           引用元 http://japanese.ruvr.ru/
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◆日本関連
http://japanese.ruvr.ru/russia_japan/

◆国際───────────────
http://japanese.ruvr.ru/world/

◆ロシア国内───────────────
http://japanese.ruvr.ru/russia/

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◆[編集長から]              片山通夫
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 的確な例えなのかはわからないが、どうも我々日本人は「虎の尾を踏んでしまっ
た」ようだ。「イスラム国」に関しての話である。

▲《首相は2億ドル支援を表明した17日のエジプトでの演説で、支援対象に関し
て 「イスラム国と戦う周辺各国」と説明した。在京の外交筋は「首相の『戦う』
という一言に飛びつき、深く考えずに反発したのではないか」と推測する》
共同通信 http://www.47news.jp/news/politics/201501/261288.html

▲安倍首相の真意はわからない。ただアラブ諸国が「敵」としているイスラエルで
両国の国旗を前にネタ二エフ首相と共同記者会見の図はそうでなくとも緊張状態に
ある周辺アラブ諸国の神経を逆なでするのではないか。まして「イスラム国と戦う
周辺国」に、たとえそれがインフラの整備であれ、無神経すぎるのではないか。

▲この原稿を書いている24日(土曜日)の朝の時点ではまだ事件の解決は見られ
ないようだ。日本は13年、「テロリストに身代金を支払わない」とする主要8カ
国(G8)の合意に加わった。人の命か国際合意か・・・。悩ましい問題を突きつ
けられた。

▲ネット上では、賛否が分かれているようだ。当然の状況だと言える。ただいただ
けないのは「自己責任」という言葉がまた出てきたことだ。当然、政府は日本人を
保護する義務がある。その義務を粛々と進めてもらいたい。「自己責任」などと傍
観者が言うべき言葉ではない。

▲いずれにせよ我が国は「虎の尾を踏んでしまった」のだ。このような事態を招い
た責任の一端は今の政府にあり、その政府を選んだのは我々国民なのだ。遠い世界
のこととすましてはおれない。ある意味これがグローバリズムなのだから。
 それにつけても、中東に住んでおられる日本人、仕事で赴いておられる人たちの
安全は確保できているのか・・。おっと、「駆け付け警護」が必要だという考えが
出てきそうだ。安倍首相がほくそ笑んでいる?

▲最後にこれもうろ覚えだが、ペシャワールの会の中村医師が「憲法9条があるか
ら危険な所ででも活動できる」というような意味のことを言われていたことを思い
出した。安倍首相のおかげ(?)でこの状況も崩れつつある。
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  発行     2015年1月27日 No.694
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