メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.683 ◆現代時評「末期的症状としか言えない」:片山通夫  2014/11/11


──────────────────────────────────────
【609 Studio】メール・マガジン 2014・11・11 No.683
 ──────────────────────────────────────
   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上脩身氏の現
代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻訳版、ロシアやサハリン
 の話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
──────────────────────────────────────
              片山通夫写真展のお知らせ

            テーマ   東日本大震災 (55点)
            期間    2014/10/7〜11/9
            場所    ロシア・サハリン州立美術館
                    (ユジノサハリンスク)
               オープニング写真
     http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-entry-1438.html#end
──────────────────────────────────────
                            info@lapiz
        
        Lapiz2014秋号(¥300-)は9月1日発売です。
  
                『主な内容』

               LapizStyle 
        線が命のイラストレーター 鈴木まりやさん
                        魑魅魍魎が跋扈する!
                    breath of CITY
                原発を考える
                         日和見ぶらり旅
                  サハリン逍遙
                 宿場町を行く 枚方宿
                   旅するカメラ

                詳しくは
          http://lapiz-international.com/
                 
──────────────────────────────────────

                               書籍紹介
  
              「欲望の砂糖史」
             ー甘い砂糖の苦い歴史ー

               原井一郎 著
 
              詳しくはこちらへ
   http://lapiz-international.com/files/haraibook/haraisyohyo.pdf

 ──────────────────────────────────────

                  書籍紹介

                 被爆60年
     《ふるさとはポイズンの島 ビキニ被ばくとロンゲラップの人びと》

                渡辺幸重 (著), 島田興生 (写真)
                      価格: ¥ 1,575-

                       発行 旬報社
http://www.junposha.com/catalog/product_info.php/products_id/808

──────────────────────────────────────
◆現代時評「末期的症状としか言えない」:片山通夫
──────────────────────────────────────
 国会で唖然とする事態が起こっている。安倍首相の答弁というか、その態度とい
うか、とにかく「焦って子供が切れた」状態ではないかと思われる事態だ。朝日の
記事について2度にわたって「捏造」と噛みついた。そう、<撃ち方やめになれば
いい>と言ったと各紙が書いたことを取り上げて「朝日が、朝日新聞が・・・」と
我を失った発言をした。

 朝日新聞は当然「首相の発言 『捏造』は看過できない」と1日の社説で反論し
た。朝日新聞だけが報じたのではないし、側近があとで「自分が言った」と釈明し
た話だ。
 また民主党の枝野幹事長の献金元と極左活動団体との関連性も、安倍首相が国会
で突然言い出した。「殺人した団体から献金を受け取っている」と。後追いで首相
のfacebookで秘書が「『殺人までする危険な反社会的な組織活動家と関わりがある
団体から資金の供与を受けるのは問題であり、そのことを糾(ただ)すのは当然で
はないか』と安倍首相は述べた」と書いた。
 
 そうかと思うと、飯島勲内閣官房参与がテレビ番組で「12月解散」説を突然言
い出したらしい。どうもボスが「突発性発言癖」ならそのスタッフもその病気が伝
染するようだ。ところがその「解散」だが、たいていの場合「野党への脅し」とな
るはずなのだが、堂も今回ばかりはそうならないようだ。野党にとっては「これ以
上議席が減る」気遣いはないということのようだ。それより妙な噂を官邸が自ら流
布したということで、大方は「そこまで官邸は焦っているのか」という見方なわけ
だ。

 経済が一向に好転せず、ベノミクスの失敗が顕著になり、特定秘密保護法案の施
行や、集団的自衛権の行使容認、それに原発の再稼働と言った「国民生活に直結し
た大きな事案」が目白押しの現在、解散に打って出るという噂の流布は正に「末期
的症状」としか言いようがない。
──────────────────────────────────────
                        【著書案内】

     「追跡!あるサハリン残留朝鮮人の生涯」 片山通夫 著

  日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太
    への逆密航」を語る貴重な証言!!

    凱風社 刊 http://www.gaifu.co.jp/index.html

           定価 1900円+税
──────────────────────────────────────
◆「ふろむ京都山麓」抜粋抄《エボラ熱に勝利したナイジェリア》
                         :みなみうら・くにひと
──────────────────────────────────────
 エボラ出血熱の拡散はこれからどうなるのでしょう。いまだに感染が終息しない
のはリベリア、ギニア、シエラレオネ。隣接する西アフリカの3カ国です。
 ナイジェリアでは20名が感染し、半数近くが死亡しました。しかし10月20日には
WHOが終息を宣言。いかにエボラに勝ったのか? ナイジェリアではまず国内の患
者全員について感染経路をたどることに成功したそうです。最初の感染源が、リベ
リアから入国してウイルスを持ち込んだ男性であることを突き止めた。病院側は男
性と押し問答になったが外出を許可せず、これが感染拡大を防ぐうえで大いに役立
ったといいます。その後、ナイジェリアでは感染者と接触があった約900人すべて
をモニターし、経過観察を行って感染が拡大していないことを確認した。

 Slashdot「ナイジェリアはどうやってエボラの感染拡大を阻止したか」記事を紹
介します。若干編集していますが、全文は文末のhttp.からご覧ください。

 ナイジェリアではリベリアから入国した1名のエボラ出血熱患者から感染が広が
り、計20名の感染者のうち8名が死亡する事態となった。ただし、最後に感染者が
確認された9月8日以降は新たな感染者が出ておらず、10月20日にはエボラウイル
スの最大潜伏期間の2倍にあたる42日間が経過。世界保健機関(WHO)は20日に終息
宣言を出した。
 ナイジェリアに最初のエボラウイルス感染者、Patrick Sawyer氏が入国したの
は7月。ラゴスに到着したSawyer氏は空港の到着ロビーで気を失い、病院に運ばれ
た。報道によれば、感染者との接触はなかったとの申告によりマラリアとして治
療を行ったが、効果がなかったため医師がエボラウイルスの検査を行ったところ
陽性と判明したという。Sawyer氏は到着してから5日後に死亡したが、治療に当た
った病院スタッフのほか、同じ旅客機に搭乗していた72名の乗客や空港の利用者、
病院の患者などに感染の可能性があった。

 ラゴスは人口2,100万人と推計される大都会で人の出入りも多く、感染拡大が
懸念されたが、保健当局では「Contact tracing(PDF)」という方法を用いて阻止
に努める。この方法では、感染者が接触した人を全員特定して経過観察を21日間
行い、症状が現れなければ感染リスクなしとみなす。経過観察中には隔離を行わ
ず、保健当局への定期的な状況報告を義務付け、報告がない場合は地域の人々や
保健スタッフによる確認が行われる。症状が現れた接触者は検査結果を待つこと
なく治療施設に隔離し、さらに接触者を特定。新たな接触者も同様に21日間の経
過観察を行う。
 この方法では接触者全員を特定できるかどうかが重要となる。ナイジェリアで
は大統領が非常事態宣言を出したことから、患者の通話記録などへのアクセスや、
警察による接触者の捜索も可能となり、900名近い接触者が特定できたという。
 なお、セネガルでは8月に1名の患者が確認されたが9月5日には治癒しており、
接触者に感染が拡大することもなかったとのことで、9月17日にWHOが終息宣言を
出している。

 参考
http://slashdot.jp/story/14/10/17/2035224/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%82%B8%
E3%82%A7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%82%84%E3%81%A
3%E3%81%A6%E3%82%A8%E3%83%9C%E3%83%A9%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%9F%93%E6%8B
%A1%E5%A4%A7%E3%82%92%E9%98%BB%E6%AD%A2%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8B

<2014年11月2日>
ふろむ京都山麓 http://blog.goo.ne.jp/0000cdw
──────────────────────────────────────
◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2014年11月7日号
──────────────────────────────────────
サハリン国籍確認訴訟関連討論会開催

 さる5日、韓国国会議員会館で「サハリン国籍確認訴訟の意味と課題」というテ
ーマで討論会が開かれた。今年6月、韓国はサハリン無国籍同胞の韓国国籍を認め
る判決を下した。同判決の意味を生かすと共に強制動員と過去史清算の現状を振り
かえ、今後の同胞政策と立法における課題を模索するためであった。市民活動家、
弁護士、研修者らが参加した。

国際セミナー「高麗人社会と文学」

 さる11月1〜2日、韓国公州大学で高麗人移住150周年記念セミナー「CIS
高麗人社会と文学」開催。サハリン韓人を含めロシアと中央アジア高麗人文学者ら
の作品と現状を紹介。サハリン国立大学のエレナ・イコニコワ教授(文献博士)が
サハリン韓人作品を紹介。

韓人歴史文化センター建立推進委員会発足

 先週、サハリン韓人文化センターで同胞団体代表らが集まって「韓人歴史文化セ
ンター県立推進委員会」を発足させた。イム・ヨングン韓人会長が委員長、州議員、
事業家らが委員に選ばれた。韓国でも間もなく委員会が組織されるとのこと。

来年永住帰国予定者104人

 11月6日、韓国赤十字社、外務省など関係者7人がサハリンを訪ね、永住帰国
説明会を開催し、2015年永住帰国予定者数104人を公式発表。その内、サハ
リン地域居住者は83人。彼らはヤンジュ新都市のアパートへ移住。

台風で列車脱線

 11月3〜4日、秒速30mの強風がサハリンを襲撃、ホルムスクーチェホーフ
区間列車が脱線、乗客45人中一人が死亡、17人が怪我するほか、強雨で道路の
浸水など大きいな被害を出した。

エトノス演奏家ら中国で大成功

 先月22〜28日間、中国ハルビンで開催された「ロー中青少年創作祝典」に参
加したエトノス芸樹学校の学生演奏家らが100人の参加者らの中で優秀な成績を
上げるなど大成功した。

写真公募展

 サハリン州郷土博物館は、プロとアマチュア、年令を問わずすべての住民を対象
に「サハリンの文化」をテーマとした写真公募展を開く。期間は11月1日から1
2月10日まで。結果発表は写真展示会当日だが、日程は未定。

冬季キムチ漬け

 さる10月31日、韓国教育院の料理教室受講生たちは先生と一緒にキムジャン
(冬季間食べる多量のキムチ漬け)を行い、100kgのキムチをユジノサハリン
スク市老人クラブに寄付した。

仁川南東区、サハリン同胞に医療奉仕

 仁川南東区のサハリンセンターで26日、地元の医療奉仕団体が永住帰国者10
0人に無料の診察と健康管理講義を開いた。

ヤンサン市―サハリン同胞帰国5周年記念

 さる24日、ヤンサン市は永住帰国して5周年を迎えたサハリン韓人住民らを
祝う催しを開いた。朴・ジャンニョ永住帰国者代表は「一生ロシア社会で生きて
きたために、最初は母国での暮らしが大変だった。しかし、多くの方々の手助け
と支援のお蔭で徐々に適応できた。心から感謝しており、母国の危機や悲哀を共
にし、力を貸し、堂々とヤンサン市民として生きて行きます」と挨拶した。
──────────────────────────────────────
                           LapizNovels

        はない みほ 著「未来へ」好評発売中

      詳しくは  http://lapiz-international.com/

──────────────────────────────────────
◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
           引用元 http://japanese.ruvr.ru/
──────────────────────────────────────
◆日本関連
http://japanese.ruvr.ru/russia_japan/

◆国際───────────────
http://japanese.ruvr.ru/world/

◆ロシア国内───────────────
http://japanese.ruvr.ru/russia/

──────────────────────────────────────
◆[編集長から]              片山通夫
──────────────────────────────────────
  なんだか風向きが怪しくなってきた。消費税10%上げるか、出来なければ解散
総選挙というわけだ。つまりアベノミクスの成果を問うらしい。ここは一番、野党
共闘を即したい。

 鹿児島県の川内原発が再稼働するようだ。福島のようになったらだれが責任を負
うのだろう。
 様々な課題を残した再稼働だ。
──────────────────────────────────────
  発行     2014年11月11日 No.683
  発行     毎週火曜日  購読料無料
   FB  https://www.facebook.com/michio.katayama.5
  配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
   MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020
   contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html
   website  http://www.609studio.com/
      投稿   http://www3.ezbbs.net/06/609studio/
   購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html

           ◇禁・無断転載◇
 ────────────────────────────────────────────────

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。