メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.641 ◆現代時評「靖国参拝に見る軍国主義復活」:井上脩身  2014/01/07


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   【609 Studio】メール・マガジン 2014・1・7 No.641
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    フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
  脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
  訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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               ご挨拶

   あけましておめでとう誤字ます。旧年中はお世話になりました。
        本年もよろしくお願い申し上げます。

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◆現代時評「靖国参拝に見る軍国主義復活」:井上脩身
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 安倍晋三首相は政権発足1年を迎えた昨年12月26日、靖国神社を参拝し
た。中国、韓国が「右傾化の本質が明らかになった」と警戒感を強めただ
けでなく、アメリカ国務省も「失望した」との声明を発表。太平洋戦争に
対する安倍首相の歴史認識について、諸外国から疑問視されることとなっ
た。靖国神社は「お国のため」の名のもとに多くの戦死者を生みだした軍
国主義の精神的シンボルであったことは紛れもない。首相の靖国参拝が軍
国主義復活を目論む証左と見られるのは当然であろう。

 安倍首相は首相官邸から公用車で靖国神社に向かい、到着殿で「内閣総
理大臣 安倍晋三」と記帳。3万円の玉串料を私費で支払ったことなどか
ら「私的参拝」としているが、内閣総理大臣として、事実上の公的参拝で
あることは明白だ。

 靖国神社は幕末から明治維新にかけて、功のあった志士をまつったこと
から始まり、これまでに軍人、軍属などの戦没者250万柱近くがまつら
れている。日露戦争を機にこうした戦死者は「英霊」と呼ばれ、「国のた
めの名誉の戦死」となった。さらに日米開戦1年前の1941年1月、東
條英機陸軍大臣が「生きて虜囚の辱めを受けず」との戦陣訓を発令。捕虜
となることは「生き恥じをさらす」こととされた。

 同年12月、日本軍が真珠湾を攻撃し太平洋戦争の火ぶたが切られた。
圧倒的な兵力をもつ米軍に対し、日本軍は次々に打ち破られる。アリュー
シャン列島のアッツ島で1943年5月、米軍の降伏勧告を拒否して突撃、
27人が捕虜になっただけで2638人が戦死したのをはじめ、沖縄戦に
至るまで日本軍は「生き恥じをさらさない」ために次々に玉砕、若い兵士
が海に散って行った。
 捕虜となって生きて延びたのに、生き恥じをさらさないために自爆死を
したケースもある。
 オーストラリアのカウラ捕虜収容所では、1944年8月5日午前2時、
突撃ラッパの音とともに日本兵捕虜1100人が門や囲い網に突進。警備
兵の目につくよう建物に火を放って集団脱走を図った。たちまち銃撃を受
け、231人が死亡した。捕虜たちは「名誉の死」を決行したのだ。

 靖国神社にまつられている太平洋戦争の死者は213万柱。戦陣訓によ
って貴重な命を敢えて落とした兵士は決して少なくないのだ。
 戦陣訓を発令した張本人の東條英機らA級戦犯は1978年、靖国神社
に合祀された。これによって、靖国は軍国主義の精神的支柱という戦前の
姿になった。中国、韓国だけでなく、戦争相手国でアメリカも、首相の靖
国参拝に懸念を抱いていた。同盟国である日本が軍国主義国家に先祖返り
することは望ましいことではないからだ。
 安倍首相は靖国参拝について「国のため犠牲になった英霊に哀悼の誠を
捧げた」という。この言葉は軍国主義の本質をよく表している。「国のた
め(自分や家族の生命のためではない)に命を賭して戦え」である。安倍
首相が提唱する積極的平和主義を新軍国主義と言い換えることができる。
世界中から「日本は戦争をしたい国」と見られたら、日本は孤立する。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:届いておりません。
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 届き次第お届けします。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
           引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◆日本関連
http://japanese.ruvr.ru/russia_japan/

◇福島第1原発 最も損傷の激しい原子炉で蒸気
福島第1原子力発電所の監視カメラに、不思議な蒸気がとらえられた。
東京電力のホームページによると、12月19日、24日、25日、
27日にガスが発生したという。
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_02/126797413/

◇ロシアと日本、変化の風は吹くか?
2013年も残すところあと数時間となった。叡智を象徴するとされる
巳年だが、ロシアと日本は非常に懸命な道を歩み、最も大事なことに集
中した。それは二国関係を全方面的に発展させるための協力ポテンシャ
ルを拡大することだ。突破、変化、動きを象徴する馬年の2014年、
この努力に平和条約締結がうまくかむりを飾るだろうか?
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126725811/

◇関係改善のドアを閉めた靖国参拝
韓国は国防に関する複数の日本訪問計画を白紙化した。安倍首相の靖国
参拝を受けての決定だ。
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126721235/

◇福島第一原発付近で地震
31日、本州北東部で、マグニチュード5,4の地震があった。揺れは、イ
タル-タス通信支局の建物内を含め、東京でも感じられた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126713947/

◇中国指導者は安倍首相と会わない
中国の指導者は、日本の安倍首相が靖国神社への参拝を過ちだと認める
までは、安倍首相と会わない構え。中国外務省の秦剛報道局長が30日
、明らかにした。
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126708802/

◇日本の物価、給与の上昇の5倍早く進む
インフレが給与の上昇より遅く進むようにするために安倍首相は各企業
に勧告を出したが、雇用者たちはこの要求を満たせそうにない。
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126708697/

◇2013年を総括:同盟国か敵国か、日本の選んだ道
安倍首相はたった一度のその行為で日本の2013年の主たる政治傾向
が何であったかを明らかに示した。その行為とは靖国神社の公式参拝で
あったが、これは中国など、日本の占領時代を苦しんだ多くのアジア諸
国はこれから日本の軍国主義を明確に連想した。
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_30/126687971/

◆国際───────────────
http://japanese.ruvr.ru/world/

◇日本人男性、ドイツ経由で「フクシマ」の汚染土壌をウクライナへ移送
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126730210/

◇南ア、テロリスト・サルたちが狼藉を働き放題
南アで第2の人口を誇る首都ケープタウンでは、強盗の被害に加え、今度
はサルから自宅を守らなければならなくなりそうだ。サルはケープタウン
市民にとってはテロリスト同然で、アパートに押し入っては食べ物を盗み、
宴会を繰り広げている。ミラー紙によれば、同市のサルの個体数は500
匹はくだらない。
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_02/126795488/

◇韓国 北朝鮮との国境にある島にレーダー設置
韓国は北朝鮮との国境に近い黄海上の島にレーダーを設置する。これは北
朝鮮への警戒を高めるための措置で、同方面はいままで脆弱性が高いとさ
れてきた。
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_03/kankoku-kitachousen/

◆国内───────────────
http://japanese.ruvr.ru/russia/

◇モスクワ 再び記録的暖冬
モスクワとロシア中部では1月6日と7日、西から高気圧が移動し、再び
暖かくなる見込み。
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_03/mosukuwa-tenki/

◇プーチン大統領 ソチ五輪施設のスキーコースを滑る
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_03/pu-chin/

◇ロシア オリンピック制服のお披露目
五輪ロシア代表チームの制服が、モスクワ・赤の広場にあるGUM百貨店のホ
ールで発表された。
http://japanese.ruvr.ru/2014_01_03/126841700/

◇ロシアの人工衛星、地上に落ちる
31日、任務を完了したロシアの人工衛星「モルニア3-45」が予定より1日早
く軌道を外れた。「ヴィムペル」社が発表した。
http://japanese.ruvr.ru/2013_12_31/126720680/
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◆[編集長から]              片山通夫
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 あけましておめでとうございます。穏やかなお正月をお過ごしのことと
お喜び申し上げます。
 昨年中は有難うございました。本年もよろしくお願い申し上げます。

 ところで、ロシアのプーチン政権は領土保全を損なう言動を広めた人物
に対し、最高で禁錮5年を科す刑法改正を成立させた。(時事通信)
 同通信によると、プーチン大統領は 「国家による領土保全は憲法に記載
されている。いかなる分離主義的な言動も違憲だ」 として改正案に署名し
たと伝える。

 チェチェンなどの分離主義者への対応だという事だが、北方領土問題を抱
える我が国も無関心ではおれない。我が国では「プーチン大統領は北方領土
問題では理解がある」と考えられているようだが、なかなか一筋縄ではゆか
ないようだ。

 筆者が再三にわたってサハリンで聞いた話は「血であがなった領土」とい
う表現だ。つまりサハリン州では全く「返す気はない」ようなのだ。

 このあたりのインタビューはLapizに掲載してあるので、興味ある方は是非。
             Lapiz Summer 2013年6月1日発行
              http://www.magastore.jp/product/12631
  
 我が国を取り巻く国際状況は厳しい。今年も。
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   発行     2014年1月7日   No.641
  編集・発行  609studio Michio Katayama
   発行     毎週火曜日  購読料無料
  配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
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