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タイトル:609studio No.626 ◆現代時評 「発想の転換が必要ではないか」:片山通夫  2013/10/08


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  【609 Studio】メール・マガジン 2013/10/8  No.628
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   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
  脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
  訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評 「発想の転換が必要ではないか」:片山通夫
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 10月6日のNHKのWebサイトで驚くべきニュースを見た。
 「大地震起こす活断層 大半は地表に変化なし」という見出しである。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131006/k10015072671000.html

 記事では「過去90年間に国内の活断層で起きた大地震の80%余り
は、地表では長大な段差などの大きな変化を伴わずに発生していたこと
が専門家の分析で分かりました。専門家は、地表からは確認されない活
断層が潜んでいることを念頭に、地震に備える必要がある」ということ
のようだ。

 今、原子力規制委員会は日本の原発の下に、それも直下に活断層があ
るかないかを必死で探しまわっている。しかし、何メートルか地面を掘
り下げて、目視であるとかないとか調査しているだけだ。

 NHKのこの記事によると「東北大学の遠田晋次教授は、過去90年
間に国内の陸地の活断層で起きたマグニチュード6.5以上の合わせて
33回の地震」で「断層の動きによる段差などの変化が地表にどの程度
現れていたかを分析した」という。

 その結果、「平成20年に起きたマグニチュード7.2の岩手・宮城
内陸地震など、80%余りの地震は、段差などの変化が一部にとどまっ
たか、全く確認されなかった」というのだ。

 このニュースが何を意味するのかは明白である。地震列島とも表現さ
れる日本列島では《あらゆるところで地震が起こる危険がある》という
ことになる。無論、その時期や規模などは現在の科学では予見できない。
さすれば、福島の例をみるまでもない。危険から原発を遠ざけるにはど
のようにすべきかは、おのずから判明する。

 安倍政権、自民党、それに連なる所謂原子力ムラの思惑など、大自然
の前には、東日本大震災をみるまでもなく、はかないものだ。
 そろそろ、「発想の転換」をするべき時期に来ているのではないか。

 東京電力一社では、福島の後始末はおぼつかない。それで「国が前面
に出る」ということのようだ。しかし汚染水問題一つを見ても《モグラ
たたき》の様相を帯びている。国が前面に出ると言ったって、安倍首相
が《モグラたたき》の叩き手になるわけでもあるまい。根本的な解決を
見ないまま、国民の税金を投入するだけのことではないか。

 先に述べた「遠田晋次教授の説」に今こそ耳を傾けるときは今だと思う
のだが。

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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:
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2013年9月27日号

石油ガス国際会議
 24日、ユジノサハリンスク市で「第17回サハリン石油ガス国際会
議」が開かれた。開幕式にはロシア連邦動力省キリル・モロドチョフ長
官が出席し、総理の歓迎辞を代読した。総理は「このような権威ある大
会は極東のみならず全ロシアで意味深く、サハリンの資源開発事業は世
界が注目するもので、アジア太平洋地域におけるロシアの立地をより強
くするものである」と述べた。また、サハリン州知事は祝辞で「石油ガ
スによる税収入は全体州予算の74%を占めており、サハリン州は全ロ
シアで総合社会経済発展順位4位、実際経済発展順位1位、投資魅力順
位6位を占めている。2012年サハリン州は昨年比6%増加した26
8億M3のガス、そして1,410万トンの石油を採取した。現在液化天
然ガス工場は世界液化ガス生産量の5%を占める量を生産しており、第
3ライン工場建設を検討中であり、結論は年末に出る予定。又、石油加
工工場健設案も論議中である、サハリン3事業案の承引と共にこの問題
も見通しがつくであろう」と伝えた。会議は4日間開催される。

水産業フォーラム

 26日、ユジノサハリンスク市で「第17回水産業フォーラム」が開
催され、展示会と座談会、セミナーなど多様な関連プログラムが行われ
た。安全食品生産国際標準システム導入をテーマとしたセミナー、魚と
海産物―卸業・小売業市場のための提案という会議もあった。国内各地
のほか、英国、日本、インドから事業家が参加した。

不法移民者急増

 今年1月にオープンした不法移民者センターが受容数過剰で悩んでい
る。今年8月に改正された関連法規のため、強制出国を命じられる人が
急増したためである。

マラソン大会

 さる22日、12kmの長距離マラソン大会が開かれ、3千人のサハ
リン住民とサハリン居住の外国人が参加した。3歳の子供から年寄りま
で、または家族で参加した人達もいた。勝利者をリムジンで自宅まで送
るイベントもあった。

200外国大学の卒業書証認める

 21日、ロシア政府は卒業書証を認める200の外国大学リストを発
表した。リストに載っている大学を卒業した者は関係機関へ認定申請を
し、数ヶ月間の審査を経れば学歴を認めてもらえる。

恐竜展示会

 9月25〜29日まで郷土博物館で「沿海州の恐竜展」が開かれる。
約9千万年前の恐竜の骨格一部と3mにも及ぶ後ろ足が展示される予定。

コヤン市代表団来島

 9月23〜26日まで韓国キョンギ道コヤン市代表団18人がサハ
リンに滞在する。医療観光客誘致のために訪問した代表団は病院や政
府機関、韓人会など関連機関を訪ね広報活動を行う。

日本大使館前で郵便貯金返還を要求

 サハリン強制徴用抑留犠牲者遺族とサハリン永住帰国者たちが25
日、ソウルの日本大使館前で「未支賃金と郵便貯金の返還」を要求す
るデモを行った。


2013年10月4日号

国際人形フェスティバル

 10月7〜15日までユジノサハリンスク市で「第2回国際人形
フェスティバル」が行われる。世界7カ国12カ所の人形劇場が参
加する予定。リトアニア、トルコ、日本、韓国、スペイン、ブルガ
リアなどから有名な芸術家達が参加して座談会や講演なども行う。

漁獲量

 さる2日、サハリン州政府は今年の水産物資源採取状況について
発表した。マス鮭20万6千トンを含め総66万トンを採取して昨
年より10万トン増加した。今年はポロナイスクやスミルヌイフ、
ノグリキなど3つの地域で最も多く獲れた反面アニワ湾ではあまり
獲れなかった。

復興事業続く

 2カ月前にあった極東地域の洪水被害の復興事業が今も続いてい
る。サハリン州救助団も17日間ハバロフスクで支援活動を行った
。また、被害者のための募金や衣類などを集めて送る事業も続けな
がら、農産物の不足を訴えるユダヤ人自治州へ芋50トンを送る他
、被害各地へ20万トン以上の水産物を送った。

SAT、アブロラへ改称

 9月25日、サハリン航空社が再び社名を変更した。これで2回
目の改称。タイガという新しい社名がある有名人の気に入らないと
いう理由で再び名前を変える事態になったとの噂。

サハリンのために鐘を製作中

 最近、サハリン州教区に設置する鐘を造るためにモスクワなど各
地で関係者が頑張っているとのこと。健設中の教会には6.5トン
の大型鐘のほか、中型、小型など多くの鐘を置く予定だという。

3万ドル分ホタテ焼却

 先日、ウラジオストクでサハリン産ホタテ約3万ドル分が焼却さ
れた。今年の7月末、1トンのホタテを積んだ船でウラジオストク
港へ入ったが、検疫過程で品質と安全性に関する証書が無く安全性
に問題があると判断されたため、危険食品と判定され焼却されるは
めになった。焼却されたホタテは小売価格で3万ドルにも及ぶ量だ
った。

障害者のための運動会

 サハリン州政府は地域社会団体と共同で障害のある子供達の運動
会を開催、60人が参加した。今年で3回目を迎える同行事は子供
等に自信感を持たせるために行っている。走り、射撃、高飛び、体
操など多様な分野で実力を披露した子供達。参加者皆に運動服、運
動靴がプレゼントされた。

偽の年金財団職員

 9月26日、ドリンスクのソコル地域である男性が年金財団の職
員だと名乗りながら住民から旅券と年金証書を集め歩いた。しかし
、この男性は偽者。当局は住民らに注意を呼びかけている。

障害者作品展示会

 さる30日、州立美術館で障害のある子供達の作品展示会があっ
た。7歳〜18歳までの子供を対象にして6月から8月まで作品を
公募した。作品には同情心、忍耐性、想像性がよく顕れたという。

金素月とイエセニンの詩朗読会

 さる27日、韓人文化センターで吟遊詩人許・ロマン氏が主催す
る詩朗読会があった。
金素月の詩を翻訳し詠う許詩人はこの日、素月とロシアのセルゲイ
・イエセニンの作品を比較しながら両者の詩を朗読詠い、参加者等
に感動の時間を与えた。
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 ◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
           引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◆日本関連

◇日本の春画 江戸時代の性生活の秘密を明かす
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_04/122366973/

◇スペイン首相 欧米諸国首脳のなかでも早く福島訪問
スペインのマリアノ・ラホイ首相は日本を公式訪問したなかで、2011年
3月に事故を起こした福島第一原子力発電所から60キロの地点にある福島
市を訪問した。El Pais 紙が報じた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_04/122367898/

◇オレンブルグの人がなぜ日本語を?
ロシアが東向きの政策をとったこと、特に日本との経済関係拡大によっ
てロシアの若者たちの間には東の隣人らをよく知りたい、その言語、文
化、ビジネスを開始する際の特殊性を理解したいという傾向が生まれて
いる。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_04/122385801/

◇東電:福島第一原発汚染水浄化装置の停止、原因特定
東京電力は会見で、4日発生した福島第一原発の最新式汚染水浄化システ
ムの停止事故の原因は、水の供給をつかさどる装置が停止したことだ、と
説明した。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_05/122416496/

◇安倍首相 APECサミットで中国・韓国の首脳らと 会談
安倍晋三首相はAPECサミットが行われるインドネシアに出発する前の記者
会見で、中国および韓国との関係改善の道を模索する意向を明らかにした。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122471367/

◆国際───────────────

◇ルーマニア マグニチュード5.3の地震
マグニチュード5.3の地震が本日早朝、ルーマニア東部で観測された。米国
地質研究所のサイトで明らかになった。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122452396/

◇イラン 核施設での破壊工作が暴露
イランでは各施設での破壊工作を準備していたと見られる4名の容疑者が
逮捕された。本日、AFP通信がイラン原子力機関のアリ・アクバル・サレヒ
長官を引用して伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122471133/

◇スイス郵便 亡者に 「引越しおめでとう」
スイス郵便は最近亡くなった顧客らに対して「引越しおめでとう」を配信
していた。リアノーボスチ通信が伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122471640/

◆ロシア国内───────────────

◇プーチン大統領 ロシア国内での聖火リレーのスタートを宣言
ロシアのプーチン大統領は6日、ロシア国内での聖火リレーのスタートを
宣言した。通信社「Pスポーツ」は、式典の様子を生中継している。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122472852/

◇リビアのロシア大使館員 チュニジアに退避(ビデオ)
ロシア外務省のアレクサンドル・ルカシェヴィチ報道官が伝えたところで
は、暴徒集団に襲撃された駐リビアロシア大使館の職員全てが、隣国のチ
ュニジアに退避した。4日には非常事態省の特別機でモスクワに帰国する見
込み。また報道官は、大使館襲撃の原因についても触れた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_04/122361811/

◇カムチャツカ 夫が熊から妻を奪い返す
カムチャツカで女性が熊に襲われ、病院へ搬送された。女性の夫は、熊に
捕まった妻が逃げるのを助けたという。女性はけがをしたが、命に別状は
ない。ロシア非常事態省カムチャツカ支部が伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122472138/

◇ウラジオストク、何千頭ものトラが市中を行進 (ビデオ)
ウラジオストクで9月29日、トラの日が祝われている。町の中心部は伝
統的にオレンジ色で飾られ、カーニバルの行進にはトラの仮面とコスチュ
ームをつけた何千人もの市民が参加した。トラの日は、沿海地方の住人に
自然保護を再考してもらうことが目的。
http://japanese.ruvr.ru/2013_09_29/122113285/

◇ボルシチ好きの熊 別荘地内に入り込む
シベリア・イルクーツク州ウスチ-イリムスクのダーチャ(夏場のセカンド
ハウス)村に深夜、食べ物を求めて入り込んだ。地元警察報道部が伝えた。
なお熊のこの日の「獲物」となったのは、出来立てホヤホヤのボルシチだった。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_06/122429425/

◇チェリャビンスク隕石 いまだ行方分からず
ダイバーらは、チェリャビンスク州のチェバルクリ湖の底から、岩石類を引
き上げる作業を続けている。学者らは、それらが今年2月にこの湖に落下した
隕石の破片なのか、それとも地上の石なのかを特定する事に迫られているが、
専門家の作業は極めて困難な条件の中、進められている。天候が頻繁に変化
し、機器や用具が使えなくなることもしばしばだからだ。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_05/122421244/

◇ソチ五輪のスポーツ選手は生体パスポートを提示する
スポーツにおけるドーピング対策は、多くの点で風車との戦いと似ている。
新たなドーピングの方法を開発する研究者もいれば、それらを検出する技術
を開発する人々もいる。 「ソチ2014」 五輪 組織委員会・医療部門の管
理責任者アレクセイ・スラウチン氏によると、ソチ五輪ではドーピング検査
用の検体が、オリンピック開催中に2500検体、パラリンピック開催中に
は600検体採取され、ドーピング ・コントロール・ ステーションの所長
29人、検査係員147人、看護師数十人、ボランティア数百人が活動する
という。 ソチ五輪では、ドーピング・ コントロール・ ステーションが競技
会場に10ヶ所、オリンピック村に3ヶ所設置される。
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_04/122410332/

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◆[編集長から]              片山通夫
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  先週、岩手と宮城へ出かけた。あの震災から2年半経ったこの時期の
《復興》のあり様を見て、話を聞くのが主な目的である。

 その旅の途中、少し時間があったので、岩手県釜石から遠野へ向かっ
た。遠野は柳田国男の遠野物語で有名だ。なんの下調べもしていなかっ
たので、記憶にある「カッパ淵」へ行った。

 カッパ淵にはカッパが出るという。いや、正確には出たという。過去
形である。未だ今のように文明が発達していなかった時代、たとえば明
治の初めころには遠野ではカッパが村人と共存していたようだ。

 それが観光資源となってしまった現在、カッパはいずこともなく消え
てしまった。カッパ淵には、消えてしまったカッパを《釣る》ためにか
キューリをひもの先に結び付けた竿が何本も置いてある。
 こんなので《カッパが釣れる》のかしら。

観光協会では大真面目で「カッパ捕獲許可書」なるものを発行している。
http://tonojikan.shop-pro.jp/?pid=11485471

 ところで、昨日京都地裁で画期的というか、当たり前というか、注目す
べき在特会に対する裁判の判決があった。
 判決は「ヘイトスピーチは人種差別」と断定したのだ。橋詰均裁判長は
「被告の示威行為は人種差別に該当し、差別行為に対する効果的な保護と
救済措置となるような高額の損害評価が必要」として原告側の主張をほぼ
全面的に認め、約1200万円の支払いと街宣差し止めを命じた」

 また「日本が加盟する人種差別撤廃条約が禁じた『人種差別』に該当す
る」と違法性を認定した。
 裁判では言及されていなかったが、安倍政権の登場とともに激しくなっ
てきた感のあるヘイト・スピーチを放置してきた政府は責任を感じるべき
だ。

 また、苦々しくは思っていても、ヘイト・スピーチを黙って見ていた我
々も反省せねばなるまい。

あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約 (外務省翻訳文)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshu/conv_j.html
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  発行     2013年10月8日   No.628
  編集・発行  609studio Michio Katayama
  発行     毎週火曜日  購読料無料
  配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
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