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───────────────────────────────── 【609 Studio】メール・マガジン 2013/2/19 No.558 ───────────────────────────────── フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上 脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻 訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載！ ───────────────────────────────── Graphic Magazine「Ｌａｐｉｚ」情報 Lapiz２０１３春号は３月１日発売です！ 春号予告は http://www.lapiz.bz/ ───────────────────────────────── FaceBookをはじめました。 http://www.facebook.com/#!/michio.katayama.5 ───────────────────────────────── 新刊書紹介 《タイトル》 《ふるさとはポイズンの島 ビキニ被ばくとロンゲラップの人びと》 電子雑誌 Lapizで活躍中の渡辺幸重さんがこのほど上梓されました本 を紹介します。 渡辺幸重 (著), 島田興生 (写真) 価格： ￥ 1,575 発行 旬報社 《内容》 中部太平洋のマーシャル諸島で、アメリカは１９４６年から６７回の 原水爆実験を行いました。特に、１９５４年３月１ 日の水爆ブラボーは、広島に落とされた原爆の約１０００倍の威力を持 つという強大なものでした。 それは広く太平洋に大量の放射能をまき散らし、さんご礁の島々で平和 に暮らしていた多くの人びとを被ばくさせました。 その日、ロンゲラップ環礁では、胎児４人を含む８６人がその放射性 物質降下物を浴びました。しかも３日間何も知らされないまま放置され たのです。島外に避難して３年後、１９５７年にアメリカが安全宣言を 出し、島に帰ったものの、島にはまだ強い放射能が残っていました。そ れから２８年間、数百人が放射線を浴び、がんや白血病、甲状腺障害、 流産・死産、先天性の身体的・精神的障害に苦しまされたのです。 １９８５年、人びとは自分たちの判断で故郷の島を脱出しました。 “ポイズン（毒＝放射能）”に汚染された故郷を捨てなくてはならなか ったのです。 ◆主な目次 １）脱出 ２）メジャトでの暮らし ３）被ばくとの闘い ４）思いはふるさとへ ５）ふるさとの島ロンゲラップ ６）リーボムの想い ７）ジョン・アンジャイン村長の生涯 【解説】ビキニ水爆実験とロンゲラップの人びと ロンゲラップ1次被ばく者全リスト 旬報社ホームページ http://www.junposha.com/catalog/product_info.php/products_id/808 ───────────────────────────────── Graphic Magazine「Ｌａｐｉｚ」β版 ＊東日本大震災＊Portrait of Sakhalin＊自然遺産 屋久島 以上３点をＤＬマーケットにアップロードしました。 販売スタンドなど詳しくは下記へ。 http://www.lapiz.bz/ ───────────────────────────────── 【著書案内】 「追跡！あるサハリン残留朝鮮人の生涯」 日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太 への逆密航」を語る貴重な証言！！ 片山通夫 著 凱風社 刊 http://www.gaifu.co.jp/index.html 定価 １９００円＋税 ───────────────────────────────── ◆現代時評「麻生発言と終末医療」：井上脩身 ───────────────────────────────── 麻生太郎副総理兼財務相の「さっさと死ねるように」発言が物議を醸 している。障害者差別と反発する人、逆に「当たり前のことを言ったま で」と擁護する人などさまざまだ。問題なのは終末医療について、一度 は首相にまでなった麻生副総理が「さっさと死ぬ」かどうか程度の想像 力しか持ち合わせてないことだ。これではわが国の医療は本当に終末を 迎えかねない。 麻生副総理は１月２１日の「社会制度改革国民会議」の席上「チュー ブの人間だって、私は遺書を書いていてそういう必要はない。死にたい と思っても生きられる。政府の金（高額医療）をやっていると思うと寝 覚めが悪い。さっさと死ぬようにしてもらうなど、いろいろ考えねばな らない」と語った。文法的にはへんな日本語だが、首相時代、「踏襲」 を「ふしゅう」と読んだ副総理の国語力である。それは目をつぶるとし て、目をつぶれないのは「政府の金で生きるのは寝覚めが悪い」のくだ りである。年金でかろうじて暮らす多くの高齢者は、重病になるとなけ なしの金をはたいて大病院で高額医療を受けざるを得ない。「寝覚めが 悪い」どころか「お金のことを考えたら寝られない」のが現実だ。 こうした医療を受けても、やがて死はやってくる。大半の人にとって、 人生の最期もまた医師にみてもらうことになるのだ。 鳥取市の徳永進医師は０１年、終末医療の専門病棟「野の花診療所」 を開設し、末期がん患者らの治療に当たっている。 ５９歳の膵臓がん患者のケースを紹介したい。見舞にやってきた息子 の婚約者とその両親との間で「結婚式は１か月後に」と話しがまとまっ た。徳永医師は「そこまでもたない」と正直に告げ、その日のうちに式 を挙げることになった。 診療所にとって、結婚式を行うのは初めて。看護師らがシーツのバー ジンロードや、ティッシュペーパーの花束を作るなどしたうえピアノを 借りてきて、ラウンジを結婚式場に急ごしらえ。患者はベッドのまま式 場に運ばれた。 徳永医師が司会役を務め、同市内の貸衣装店で借りたウェディングド レスに身をまとったカップルが入場。最後に酸素吸入器をつけた患者が か細い声で挨拶。「ミジュクナフタリヲヨロシク」。通訳する奥さんを はじめ参列者みんな感動の涙を流した。 この結婚式は末期がん患者への最高の治療といえるだろう。患者のた めに臨機応変な対応をする徳永医師の姿勢から、終末医療とは、最期を 迎えた患者の人生を尊重した治療体制をとることだ、とわかる。麻生副 総理は、延命治療かさっさと死ぬかの二者択一しか思い浮かべられない ようだが、こうした貧弱な発想の政治では、残念ながら、実りある終末 医療政策への期待はできない。 ───────────────────────────────── ◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版：２０１３年２月１５日号 ───────────────────────────────── 地方発展に１９０億ルーブル投資 さる１１日の州政府会議によると今年の地方発展予算は１９０億６０ ０万ルーブル。２０１２年度も２９７カ所の機関、施設の整備及び補修 資金として自治体へ１８０億ルーブルが与えられた。しかし、実行され た予算は１５０億ルーブルのみ。新築或いは補修事業が計画より遅れる 原因は業者入札公募の遅れと現場指導監督の不十分など。州知事は計画 通り事業を進めるように関係者らに強く要請した。 チェーホフ記念館完成 さる１２日、チェーホフ記念館の建設が終った。近代化した記念館は 、１階に広報室と若者のための文芸カフェを設けられるほか、外国から の来客のために外国語でチェーホフの本を読める設備を備えるとのこと 。州知事によると、今年の運営費として２億ルーブルが割当てられる。 サハリン製品・サービスの質が高い評価を 「ユーラシアの優秀製品及びサービス業界コンクール２０１２年」で サハリンの３業者ー「ポロナイスク牛乳工場」、「サハリン衣料工場」 、「ガガーリンホテル」が入賞した。同コンクールは２００２年からシ ベリア地域大統領代表の協力の下でノボシビルスク州政府が行っている。 ナム・アレクセイ 優秀教師に選定 さる１１日、ユジノサハリンスク市優秀教師コンクール結果発表と授 賞式があった。１８人の教師が参加して１週間に渡って公開授業、講演 などで審査を受けた結果、第９東洋語文学校の中国語教師南・アレクセ イ氏が優勝した。 ホルムスク政府、住民との意思疎通に注力 ホルムスク政府は地域住民らの声と苦情に耳を傾け、より住みやすい 地域づくりのために「提案箱」の設置と移動委員会の運営を決めた。移 動委員会は各地を回りながら現場視察を行う他、直接住民らとの懇談会 を通じて彼等の本音を探る。 ───────────────────────────────── ◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>> 引用元 http://japanese.ruvr.ru ───────────────────────────────── ◇ロシアの「セドフ」号 若い熱気と共に日本に寄港 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_13/104622733/ ◇アンドレイ・ラニコフ：平壌は制裁措置が無効であることを示した 国連安保理は北朝鮮の核実験を決然と非難している。安保理は即座に対 抗措置を講じるだろう。それが新たな国連安保理決議に反映されること になる。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_13/kitachousen-kokurenseisai-mukou/ ◇日米は中国、北朝鮮をパートナーではなく、敵対者と見なしている 朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の度重なる核実験は全く矛盾した状 況を生んだ。一方では世界は国連決議に違反した北朝鮮へ、制裁を行な わないわけにはいかない。ところがアジア太平洋地域における日米のミ サイル防衛システムの展開など、この地域の軍事活動を強化する強硬な 制裁をとれば地域の安全をさらに損なうことにつながってしまう。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_13/104630375/ ◇安倍首相、北朝鮮のテロ支援国家指定を求める http://japanese.ruvr.ru/2013_02_13/104633410/ ◆国際─────────────── ◇北朝鮮 新たな核実験に向け準備 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_16/105006487/ ◇北朝鮮の核実験もどこ吹く風のソウル市民 北朝鮮が核実験を敢行した。これに韓国ソウルの市民たちはどう反応した か。数百人程度の小規模デモ行進を展開し、北朝鮮の旗や、金正恩氏の「 かかし」を焼くなどした。しかし全体として、ソウルの市民は穏やかに日 々の暮らしを行っている。その他の都市でも、反応は極めて平淡であった 。北朝鮮の核実験やミサイル発射は米国宛てのメッセージに過ぎない、 との確信？いや、それだけではない。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_15/104940653/ ◇日本円のおかげでソロス氏１０億ドル儲け ジョージ・ソロス氏のヘッジファンド「ソロス・ファンド・マネージメン ト」は日本の円安を利用して少なくとも１０億ドルの利益をあげた。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_16/105035005/ ◇イランの科学者 北朝鮮の核実験に立会いか http://japanese.ruvr.ru/2013_02_15/kitachousen-iran-roketto/ ◆ロシア国内─────────────── ◇ウラル：隕石の雨ではなく、1キログラムの隕石 ウラルにおける隕石の落下は予測することができなかった。コウロフカ天 文台のポリーナ・ザハロワ所長はインターファックス通信に対して明らか にした。ザハロワ所長によれば、衝撃波が発生したことから、それは「隕 石の雨」ではなく、1キロを超えるひとつの隕石だったという。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_15/uraru-shouwakusei/ ◇ウラルの隕石、威力は広島原爆の３０倍 １５日、チェリャービンスクに落下した隕石の威力について、米国航空宇 宙局（ＮＡＳＡ）は新たな情報から修正を行い、当初試算したよりずっと 大きなものであったことを確認した。隕石の爆発力は０．５メガトンで広 島に投下された原子爆弾の３０倍に相当する。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_16/105007475/ ◇ウラルの隕石 落下の湖を調査 破片発見できず 隕石の破片が落下した可能性のあるチェリャビンスク州チェバルクリ湖の 調査が完了した。州非常事態局報道部によれば「調査は終わったが、隕石 の破片は発見されなかった。 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_16/105032327/ ◇ロシア自由民主党の党首 ウラルの隕石落下で米国を非難 http://japanese.ruvr.ru/2013_02_15/104906389/ ───────────────────────────────── ◆[編集長から] 片山通夫 ───────────────────────────────── １５日、ロシア・ウラル地方に隕石が落下して大きな被害になった。 ロシアの声放送日本語電子版では次のように伝えている。 《専門家の中には、金曜日ウラル南部のチェリャビンスクに落下した隕 石は、１９０８年にシベリアを襲ったツングースの隕石と共通点がある と見る向きがある。これは、その威力のみならず、謎の多い特徴に関係 している。》 また《ツングースの隕石は、ツングース隕石の衝撃波は、西半球を含 め世界中の天文台で記録されている。爆発により、２千平方キロにわた り木々がなぎ倒され、落下地点から数百キロ離れた場所でも家のガラス が割れた》とも同放送が伝えた。 ところで同じロシアの声放送は《ロシアの学者らは、グローバルな地 球の温暖化に異を唱え、逆に、今後数年のうちに寒冷化が始まると予想 している》と別の記事でも伝えている。 ロシアという、大きな面積を持つ国では、地球上のさまざまな現象が ロシアのあらゆるところでおこる。上にあげた記事もそうだが、北極海 の温暖化などもそうだ。相反する二つの記事がほとんど同じ時期に流さ れるという不思議な現象が起こるのがロシアという国だと理解したい。 さてこの《氷河期》の記事だが、この説を述べた《科学者》は、 「ガスプロムVNIIGAZ」研究所で活動するウラジーミル・バシイン、ラウ フ・ガリウリン両博士であり、発表した学術論文の中で「地球温暖化問 題は、欧米で執拗に誇張されている」と指摘し、次のように続けた。 「誇張の目的は、伝統的なタイプの燃料である石油や石炭、天然ガス の消費量を減らすべきだと訴えるためで、そうすればエネルギー原料価 格は、今よりもっと低くなるからだ」というわけだ。 この研究所の《ガスブロム》とは天然ガスの生産・供給において世界 最大の企業であり、創設は１９９３年半国営の天然ガス独占企業だ。 つまり、原油やガスの価格の下落や消費量の減少がおこっては困る企 業の人たちなのだ。 一方、《不都合な真実》で有名な元アメリカ大統領のアル・ゴア氏は地 球温暖化問題で国際的にな啓蒙運動をおこなってきた。 しかし、石油関連で巨額の利益を得たというからどちらもどちらか。 ───────────────────────────────── 発行 ２０１３年２月１９日 No.５５８ 編集・発行 609studio Michio Katayama 発行 毎週火曜日 購読料無料 配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236 MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020 contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html website http://www.lapiz.bz 投稿 http://www3.ezbbs.net/06/609studio/ 購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html ◇禁・無断転載◇ ───────────────────────────────── |