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タイトル:609studio No.556 ◆現代時評「民主党の惨敗の謎」:井上脩身  2013/02/05


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 【609 Studio 】メール・マガジン 2013/2/5  No.556
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  フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
 脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
 訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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 《タイトル》
 《ふるさとはポイズンの島 ビキニ被ばくとロンゲラップの人びと》
 
電子雑誌 Lapizで活躍中の渡辺幸重さんがこのほど上梓されました本
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渡辺幸重 (著), 島田興生 (写真)
 価格: ¥ 1,575
 発行 旬報社
 
《内容》
  中部太平洋のマーシャル諸島で、アメリカは1946年から67回の
 原水爆実験を行いました。特に、1954年3月1
 日の水爆ブラボーは、広島に落とされた原爆の約1000倍の威力を持
 つという強大なものでした。
 それは広く太平洋に大量の放射能をまき散らし、さんご礁の島々で平和
 に暮らしていた多くの人びとを被ばくさせました。
 
 その日、ロンゲラップ環礁では、胎児4人を含む86人がその放射性
 物質降下物を浴びました。しかも3日間何も知らされないまま放置され
 たのです。島外に避難して3年後、1957年にアメリカが安全宣言を
 出し、島に帰ったものの、島にはまだ強い放射能が残っていました。そ
 れから28年間、数百人が放射線を浴び、がんや白血病、甲状腺障害、
 流産・死産、先天性の身体的・精神的障害に苦しまされたのです。
 
 1985年、人びとは自分たちの判断で故郷の島を脱出しました。
 “ポイズン(毒=放射能)”に汚染された故郷を捨てなくてはならなか
 ったのです。
 
◆主な目次
 1)脱出
 2)メジャトでの暮らし
 3)被ばくとの闘い
 4)思いはふるさとへ
 5)ふるさとの島ロンゲラップ
 6)リーボムの想い
 7)ジョン・アンジャイン村長の生涯
 【解説】ビキニ水爆実験とロンゲラップの人びと
 ロンゲラップ1次被ばく者全リスト
 
旬報社ホームページ
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 ◆現代時評「民主党の惨敗の謎」:井上脩身
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 09年衆院選で308議席を獲得して政権交代を果たした民主党が、
昨年12月の選挙で57議席にまで落ち込んだのはなぜか。首相や大臣
、その近親者が犯罪で逮捕されたわけでもなく、小選挙制のマジックと
いうだけでは説明がつかない。昨年8月に刊行された元外務官僚の孫崎
享氏の「戦後史の正体」(創元社)のなかに、その謎を解くカギがある。

 孫崎氏は、戦後の首相を対米追随派と、アメリカの言いなりになる自
主派に分ける。対米追随派の最たるリーダーは吉田茂。意外だが岸信介
は自主派。にわかに信じがたいが、アメリカは岸を降ろすため、安保闘
争が国民的運動に広がるよう、さまざまな手を打ったと分析。田中角栄
も自主派。日中国交回を成し遂げた田中が金脈問題で既に首相をやめた
のに、政治生命を絶つため、ロッキード事件の刑事被告人にしたてた、
という。

 こうした岸、田中にみられるように、アメリカは自主派首相をことご
とくつぶしてきた、と孫崎氏は「戦後史の正体」の中で、論証をする。
では、民主党政権はどうか。沖縄県の普天間基地について、「最低でも
県外」との鳩山由紀夫氏発言は、アメリカの沖縄戦略と相反することは
明白。鳩山氏は短命に終わった。代わった菅直人氏は追随派だ。ここま
でが「戦後史の正体」の記述である。

 孫崎氏の論調を延長させてみた。菅氏はアメリカに迎合するようにT
PP参加に積極的姿勢を示したが、福島原発事故後、アメリカの意に反
して脱原発に方向転換。よってたかって引きずり降ろされた。

 野田佳彦氏が首相になった後のどこかの段階で、アメリカは民主党政
権を見限ったのだろう。昨年8月8日、野田氏は自民党の谷垣禎一総裁
との間で「近いうちに国民に信を問う」ことで合意。年内解散の公算が
大きくなった。2日後、韓国の李明博大統領(当時)が突然、竹島を訪
問し「独島は我々の領土」と述べた。さらに5日後、今度は香港の民間
団体の船が尖閣諸島の魚釣島に接近し、7人が泳いで上陸した。同19
日には中国の20都市で反日デモが行われた。これら一連の動きは、偶
然というには、余りにも時期的に近接し過ぎている。

 ねじれ国会で「決められない政治」と批判されていたうえ、小沢一郎
氏のグループが離党するなどで、支持率が低迷していた民主党。李氏と
香港団体による竹島、尖閣諸島騒ぎで、「民主党政権は中国、韓国にな
められている」と、国民にそっぽを向かれ、衆院選での歴史的惨敗の決
定的な要因となった。

 アメリカが、民主党を再起不能状態に陥らせるため、何らかの方法で
、李氏や香港の団体と接点をもったというのは、あり得ることだ。そう
だとしても、アメリカが裏工作をした証拠が浮かび上がらないのはいう
までもない。
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 ◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2013年2月1日号
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 さる28日、州政府会議で州知事は2013年度事業計画を発表。次
は主な事業計画である。1・3次液化ガス工場建設継続2.イリインス
ク国営地方発電所2建設及び新送電線敷設3、コンクリート工場、木材
工場、択捉休養所「グリーン湖」、極東地域で初の50mスイミングプ
ールなどの建設4、社会福祉政策:年金生活者5年に1度無料休養所で
休職、2児以上の家庭に住宅担保ローン一部支援、入養改訂に100万
ルーブルまで支援金支給など。

スターリンクラド勝利記念

 2月2日、スターリングラド戦闘の勝利70周年を記念する行事をユ
ジノサハリンスク市勝利の広場で開催。主催は州スポーツ観光青少年政
策局。

クリル住民に住宅提供

 ユジノサハリンスク市政府によると、今年中に国後と色丹島のユジノ
クリルスク、クラボザヴォドスク、マロクリルスクなどの地域住民40
世帯が新築木造集団住宅に入居する。州政府は1棟(10世帯)当たり
5千万ルーブルの建築費を拠出して4棟の建物を健設する予定。住宅は
無料で提供される。

8万人の住民が新築へ移転

 さる1月29日、ホルムスク市の老朽住宅に住んでいた40世帯が新
築へ移転した。入居式には州と市の政府関係者が出席しお祝いの言葉を
述べた。今年中にサハリン州全体では7〜万世帯、ホルムスクでは95
世帯が古い住宅から新築住宅へ移転される予定。

人口移動統計

 2012年1ー11月までのサハリン州への移住者は1万8591人
、他地域への移住者は1万9863人。

公園にWiFi設置

 ユジノサハリンスク市政府は「サフインセンター」と新築したチェー
ホフ記念館の間に位置する公園にWiFiを設置し、無料インタネット
サービスを行うと発表。

農機具展示館オープン

 ユジノサハリンスク市にあるソホーズ「コムソモレツ」内に農機具展
示館を開くと企業関係者が伝えた。ミンスク地域企業らが生産した飼料
や機械などの展示と共に購入注文も受けるという。

サハリンで有名人形劇団公演

 今年6月1―7日までロシアで伝説と言われるモスクワの有名人形劇
団「セルゲイ・オブラズチョフ人形劇団」がサハリンで公演を行う。地
方の学生らも観覧できるように教育機関が配慮する他、恵まれない子供
達の観覧のためのスポンサー探しも行うとのこと。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
          引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◇第二次世界大戦の謎 日本の伊号第52潜水艦は濃縮ウランをドイツ
に運んだか?
過去の一つの謎を解明しようとする試みが、新たな謎を生み出す事は決
して稀ではない。これから皆さんにお話ししようとする事もまた、そう
だった。日本の潜水艦と広島への原爆投下の話である。
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_02/dainijisekaitaisen-nihon-no
-igoudai52sensuikan-noushukuuran-doitsu-ni/

◇日本でロシア大統領杯サンボ選手権開幕
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_02/nihon-roshiadaitouryousakazuki
-sanbosenshukenkaimaku/

◇日本の学者 iPS細胞バンク創設へ
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_02/103266637/

◇モスクワ カプセルホテルが初オープン
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_02/103273370/

◆国際───────────────

◇北朝鮮 朝鮮統一のための開戦を警告
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、韓国が国連安全保障理事会の新
たな対北制裁に参加した場合には、「祖国統一のための大戦争」を行う
。北朝鮮の祖国平和統一委員会が伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_03/103393797/

◇イスラエルによるシリア空爆 新しい地域紛争の鏑矢
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_03/103417815/

◇フランス軍 マリでの任務終了へ
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_03/103408890/

◇米国 化学製品を載せた列車が脱線 数百人が避難    
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_03/103427189/

◆ロシア国内───────────────

◇ロシアの実業界、自国経済の発展に自信あり
http://japanese.ruvr.ru/2013_01_30/102962321/

◇ガスプロム 20%ー30% 採掘を増加
ガスプロムは20%から30%採掘を増加させた。アンドレイ・クルグ
ロフ副取締役が、ウラジーミル・プーチン首相との会談の際明らかにし
た。クルグロフ氏によれば、現在日量16億立方メートルまでの燃料が採
掘されており、それは昨年よりも3億から4億立方メートル多い数字だと
いう。
http://japanese.ruvr.ru/2012/02/05/65371753.html

◇有利な北極海航路 欧州からアジアへ 往復
http://japanese.ruvr.ru/2013_01_29/roshia-keizai/
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 ◆[編集長から]              片山通夫
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  《原子力規制委員会事務局の規制庁審議官が、敦賀原発の敷地内断層
報告書案を事前に日本原子力発電に渡していた。独立性と透明性をうた
い昨年9月に発足した規制委だが、規制される側の電力会社とのもたれ
合いの関係は変わっていなかった》

 この記事は2月2日の朝日新聞の朝刊である。この記事の中で、敦賀
市議会議員・今大地はるみさんは「これでは昔の原子力安全委員会と同
じで、『原子力ムラ』が復活したとしか思えない」とする。

 透明性、中立を言に守らなければならない規制庁の事務方のNo.3が単
独で日本原電と会っていたという事実は重大だ。それも日中に役所で。
これでは、夜に巷で密会していると疑われても仕方がない。いや、そん
なことはないと思うが、官僚と業者の癒着は、古今東西、洋の東西を問
わずに行われてきた。まして《原子力ムラ》の村内の中のことだ。

 李下に冠を正さず、瓜田に履を入れずという言葉がある。《原子力ム
ラ》の中では知られていない言葉なのかもしれない。
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 発行     2013年2月5日   No.556
 編集・発行  609studio Michio Katayama
 発行     毎週火曜日  購読料無料
 配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
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 contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html
 website  http://www.lapiz.bz
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