メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.546 ◆現代時評「どうなる石原維新の会」:井上脩身  2012/11/27


─────────────────────────────────
【609 Studio 】メール・マガジン 2011/11/27  No.546
─────────────────────────────────
 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
─────────────────────────────────
                Graphic Magazine「Lapiz」情報

       Lapiz2012冬号は12月1日発行です!

              詳しくは
           http://www.lapiz.bz/
─────────────────────────────────
          FaceBookをはじめました。

      http://www.facebook.com/#!/michio.katayama.5

─────────────────────────────────
   1人のフリージャーナリストがフクシマで見たものは何か?

   フリージャーナリスト渡辺幸重氏が精力的にフクシマを取材!

          http://blogs.yahoo.co.jp/yaku_no_shima/

             http://www.youtube.com/daraku02/

─────────────────────────────────
        Graphic Magazine「Lapiz」β版


  *東日本大震災*Portrait of Sakhalin*自然遺産 屋久島
    以上3点をDLマーケットにアップロードしました。

         販売スタンドなど詳しくは下記へ。
                   http://www.lapiz.bz/
─────────────────────────────────

                      【著書案内】

     「追跡!あるサハリン残留朝鮮人の生涯」

 日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太
 への逆密航」を語る貴重な証言!!
 片山通夫 著
 凱風社 刊 http://www.gaifu.co.jp/index.html

           定価 1900円+税
─────────────────────────────────
◆現代時評「どうなる石原維新の会」:井上脩身
─────────────────────────────────
 東京都知事を辞任し、太陽の党を立ち上げた石原慎太郎氏は同党を解
党し11月17日、日本維新の会の代表に就任した。維新の会を率いてきた
橋下徹大阪市長は代表代行として、形の上で石原氏を支えることとなっ
た。石原氏は、橋下人気を利用して衆院選で自民党に次ぐ議席数を確保
し、連立政権の中枢的地位を得るのが狙いとみられる。タカ派・石原氏
の目論見通り進めば、戦後民主主義の危機に瀕するだろう。

 私は学生時代、東京の大手出版社の倉庫移転作業のアルバイトをした
。小さな倉庫に、著名な作家の生原稿がうず高く積まれていた。その中
に、石原氏の小説「行為と死」の原稿があった。
  石原氏は「太陽の季節」で1955年下半期の芥川賞を受賞したが、
その選考はもめた。ヨットやボクシングでエネルギーを発散させ、恋人
を5千円で兄に譲るなど、既成の倫理の殻を破る無軌道な高校生を描い
た小説に、選考委員の佐藤春夫は「作家の美的節度の欠如をみて、嫌悪
を禁じえない」と不快感を示した。

  倉庫アルバイトはその10年後だ。石原氏は売れっ子作家になってい
た。原稿を手にとってみておどろいた。まるで平安時代のかな文字かと
もみえる、流れるようなタッチで書かれている。だが、名筆家の書のよ
うな美しさはない。ひと言でいえば、何が書いてあるのか全く判読でき
ない悪筆だ。一字々々の右脇に鉛筆で「読める文字」が書き入れられて
いる。出版社の担当者による“翻訳”である。

 当時、石原氏はホテルにこもって一晩で100枚も書き飛ばしていた
といい、丁寧に書いている暇はなかったのだろう。それにしても“翻訳
者”がいなければ活字にできない若手作家は他に例がないだろう。
 後に東京都知事になってからも、「三国人」「ブン屋」などと、品性
のかけらもない言葉を連ねた石原氏。オリンピック誘致以外の政治姿勢
は判然とせず、猪瀬直樹副知事ら「翻訳役」が必要だった。

 日本維新の会の代表となった石原氏は原発推進論者のはずだが、橋下
氏が翻訳すると「原発は安全基準などのルールを構築」などと、曖昧模
糊な政策に変わった。石原氏の真意がどこにあるのか、国民にはわから
ない。
 石原氏の一番の目的は「既成モラルの打破」ではないか。平和憲法の
もとで築いてきた「戦後民主主義」というモラルを、憲法とともに葬り
去り、「シナ」(中国を石原氏はこう呼ぶ)に強く出ようというものだ
。橋下市長がこれを「攻撃的国家に変えること」と翻訳するのでは、と
私は恐れる。中国との平和構築は喫緊の課題だからである。
                                     (フリーライター)
─────────────────────────────────
◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年11月23日号
─────────────────────────────────
秋の収穫終わる

 今年の秋(9〜11月)には例年より降水量が1.5倍も多く、この
ような不順な気候のため、収穫期間は短かった。それにも拘らず収穫量
は芋10%、野菜19.4%が増加し、来年7月まで住民の需要に充分
応えられる状態だ。

長期観光開発事業案の発表

 さる21日、サハリン州政府会議で「2013―2018年までの州
内観光開発事業案」の発表があった。州政府は2018年まで観光者数
を33万人まで増加させ、約30億ルーブルの収入(宿泊部門23.4
億、他の観光事業7.2億)を予想している。開発予定地域は4つの地
域―南部(スポーツ観光)、中部(民俗博物館、前日ソ国境50度)、
北部(ダギ温泉、北方少数原住民俗村)、クリル(温泉総合体)島―で
ある。予定される税金収入は4.180万ルーブル。事業は2段階で進
められ、総予算14億300万ルーブルと見積もっている。現在州内に
は60余りの観光関連会社がある。

開館35周年を迎えた盲人図書館

 先週末、サハリン韓人文化センターで「サハリン州盲人図書館開館3
5周年」を記念する催しがあった。全ロシア盲人協会サハリン支部によ
ると図書館利用客は約280人。記念式典では政府担当者や関係者等が
職員さんたちに感謝と励ます言葉を送る他、芸術家たちの小さい祝賀公
演も開かれた。州政府は図書館に10万ルーブルを支援した。

新年を迎える飾り

 サハリン州政府は商店や企業などを対象に12月1日まで新年を迎え
る飾り作業を終えるように勧告した。そして、お祝いやツリーなどの商
品が不足しないように、又花火用爆発物の商品流通と販売は厳しくチェ
ックすると伝えた。

利用客150万人を目標に

 さる16日の記者会見でユジノサハリンスク空港ニコライ・ポロンス
キ新任社長は2019年には空港利用客を150万人まで増加させると
伝えた。これは毎年10%増えている現状から計算したもの。昨年空港
利用客は77万3千人、来年は100万人に達すると予測している。利
用客の増加に伴って空港の近代化は至急の課題。そのために2019年
まで国内・国際空港の新改築事業を終えるべきだと新社長は強調した。

サンタクロース大会

 文化会館「ロジナ」は一般市民を対象に年末にサンタクロース大会を
開く。最も早いサンタクロース、最も目に付く衣装、変わった車両、
最年少参加者など多様な項目で審査を行って賞状と商品を提供する。申
込みは12月20日まで。
─────────────────────────────────
◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
─────────────────────────────────
◇日本と欧州にとっての教訓:なぜ韓国には移民労働者の問題がないか?
欧州は現在、移民問題に直面している。アジア、アフリカ、中東からの
数万人の移住者が、欧州で受け入れられているマナーに従うのを拒み、
そのことが地元住民との衝突を生み、クセノフォビアとナショナリズム
を生み出している。移民と関連したある種の問題は、日本でも感じられ
ている。そこへいくと、韓国にはこうした問題は存在しない。韓国は、
大量の移民輩出国から、移民受入国へと変貌した。
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_23/nihon-oushuu-kankoku
-iminroudousha-mondai/

◇沖縄住民 米軍の騒音で裁判所を通じて270万ドルを要求
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_23/okinawa-beigun-souon
-saibansho-baishoukin-youkyuu/

◇ロシア 日本産海産物の輸入禁止措置解除を急がない
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_24/95718110/

◇フクシマ原発事故の処理 健康への被害は15年後
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_25/95796744/

◇ロシア 海上安全保障の鍵となる原子力空母開発
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_26/roshia-kaijouanzenhoshou
-genshiryokukuubo-kaihatsu/
─────────────────────────────────
◆[編集長から]              片山通夫
─────────────────────────────────
 過日、長崎へ行った。長崎は興味深い町だった。まず第一に原爆の被
害を受けた町という印象がある。そして、グラバー邸や大浦天主堂に代
表される異国情緒の豊かな町でもある。忘れてはいけないのが出島とい
う摩訶不思議な島が、江戸時代に存在したことだ。キリスト教の布教を
禁じるために国策で鎖国していた江戸幕府。実に思い切った政策を執っ
たものである。

 夜、思案橋という繁華街に出掛けた。小さなバーでウイスキーを傾け
ていて、以前から気になっていた《精霊流し》のことを聞いてみた。

 歌手で小説家であるさだまさしさんの《精霊流し》で筆者は知ったの
だが、毎年8月15日の夕刻から開催され、爆竹の破裂音・鉦の音・掛
け声が交錯する喧騒の中で行われるという話で、初盆を迎える家で、精
霊船が造られて町を練り歩く。爆竹が鳴らされて喧噪のなかで故人を追
悼するという仏教上の行事だという話である。

 そのバーの店長は「《精霊流し》の時は店は暇ですね」と言って苦笑
いしていた。思案橋界隈にも見物客はあふれるのだがと付け加えた。

 《精霊流し》。仏教の行事だというが、なんとも異国の匂いがする行
事である。
 店の客がこう言った。「爆竹は段ボールいっぱい買って鳴らすんだ」
─────────────────────────────────
発行     2012年11月27日   No.546
編集・発行  609studio Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020
contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html
website  http://www.lapiz.bz
投稿   http://www3.ezbbs.net/06/609studio/
購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html

           ◇禁・無断転載◇
─────────────────────────────────

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。