メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.545 ◆現代時評「オキナワで考えたこと」:片山通夫  2012/11/20


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/11/20  No.545
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評「オキナワで考えたこと」:片山通夫
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 過日、所用があって数年ぶりに、基地問題で揺れる沖縄へ行った。あ
まり時間がなかったので、《観光》は3時間ほどの短い時間を《首里城
》の見学にあてた。

 那覇の繁華街、国際通りに近いホテルから少し歩いて《ゆいレール
》に乗った。この《ゆいレール》は、地上遥か上を走るモノレールで
、首里城のある首里と空港を結んでいる沖縄唯一の鉄道である。《ゆ
い》の意味は結マールという言葉から来たという。いわゆる結(ゆい
)は我が国各地にあった見返りは期待しない相互扶助のグループのこ
とを指すらしい。

 ところで筆者には悪しき習慣から抜け出せないでいる。喫煙である
。最も本人は「悪しき」とは思っていないから、ますます悪しきこと
になるのだが。沖縄に着いてすぐに思いだしたのが《うるま》と言う
煙草のことである。《うるま》は珊瑚礁の島という意味を持つ沖縄の
ことを指すらしい。その名称は煙草のみならず、町の名前にも使われ
ている。うるま市は具志川市、石川市、中頭郡勝連町・与那城町の2
市2町が合併して生まれた。

 このように沖縄には美しい言葉が残っている。その美しい言葉を残
した琉球王朝の片鱗を見せてくれる首里城へ行った。沖縄は第二次大
戦で激しく破壊された。首里城(スイグスク)も同様であったらしい
。城の石垣を見ると実に綺麗に石積みされている。首里城は13世紀
末から14世紀のグスク(城)造営期に出来たとされる。その後、火
災や戦乱で何度も建て替えられた。その石積みは実に綺麗に切断され
ていたので驚いたが、これは現代の技術で切断され積まれたものだっ
た。

 琉球王朝の栄華を偲ぶには、その玉座を見れば判然である。まさに
絢爛にして豪華。中国の様式を取り入れた中に、琉球王朝の栄華を感
じる。中国に朝貢し薩摩に侵略された琉球王朝の運命はここでは感じ
られなかった。琉球王朝の栄華はひとえに《海洋国》として、中国へ
は無論、遠く東南アジアへの進出があったことはつとに有名である。

 しかし、近代から現代に至るまで、その地理的な条件が、琉球王朝
及び沖縄県を悲しい位置に置いてきたことは、細部にわたって首里城
を観察して見ると理解できる。美しい言葉と自然を持つ沖縄の悲劇が
ここにある。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年11月16日号
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300万トンの石炭採取

 サハリンで、この9カ月間で300万トンの石炭を採取し、150万
トンを輸出した。現在、アジア太平洋の国々からの需要が益々増加して
いる中、港インフラ整備に力を入れている。シャフチョウルスク、ウゴ
レゴルスク、ネベリスク港で再建作業が行われている。石炭業界の大手
企業−サハリンウゴリ2社が開発しているソンチェブスキ炭鉱では今年
に入って100万トンを採取した。

農村図書館の充実化プロジェクト

 11月9日、ホロシャヴィン州知事は地域代表らに図書を渡す伝達式
を行った。州政府は読書文化復活のために農村図書館を充実させるプロ
ジェクトを立ち上げ、1次的に600万ルーブルの予算を割当てた。現
在、州内には111の農村図書館がある。規定によると州民1千人当た
り毎年250冊の本を配給しなければいけないが現在104冊に留まっ
ている。そして、現在所蔵中の本は70〜80年代の出版物で、その6
割は損傷が酷く、2割は情報価値が無くなったものである。そのため、
州政府は今後、科学図書、小説、百科事典、参考書などを持続的に配給
する方針だ。

反麻薬キャンペーン「何処で死を売っているのか教えて」

 11月12〜23日まで、一般住民を対象に反麻薬キャンペーンを実
施する。麻薬の販売先など麻薬関連情報を通告する24時間専用電話ラ
インを設け、情報を集める。「信頼電話」と名づけられたこの電話を通
じて、税関職員の収賄などの違法行為や怠慢を知らせることもできる。

サハリンチームがサムルノリ世界大会で受賞

 11月9日から両日間、韓国公州市で「第20回サムルノリ世界大会
」が開催され、国内外から100余りのチーム、1千人以上が参加した。
この大会にサハリンのアマチュアーサムルノリチーム「ハヌル(空)」
が参加し、奨励賞をとった。指導者のいない環境で頑張っている「ハヌ
ル」をサハリン文化センターへ派遣された元講師らが集中指導するほか
、サハリンアシアナ航空が渡航費用を支援するなど周囲の協力が大きか
った。「ハヌル」のメンバーは期待以上の結果に喜びながら、協力して
くれた皆さんに感謝すると述べた。

不良管理会社リスト作成

 ユジノサハリンスク市政府は3年前から住民から苦情の多い管理会社
を調べてきた。今週の市政府会議で住宅政策管理局長は、住民からの苦
情が最も多い8つの会社を公開した。

試写会―韓人1世の悲劇

 さる14日、韓人文化センターで60人余が集った中でドキュメンタ
リフィルム「息子達」の試写会があった。サハリン韓人1世男性二人の
家族との離散と望郷の念など悲しい記憶を画いた30分の同作品はAS
TB放送局が制作した。

教育界代表訪韓

 11月14〜18日まで4泊5日の日程で、州及び市政府人事、校長
、教授などサハリン教育界代表11人が韓国教育現況を知るために韓国
を訪問する。サハリン韓国教育院が企画し、韓国教育科学技術部が後援。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◇日本はもはや中国からのレアメタルに依存せず
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_12/chuugoku-nihon-reametaru/

◇日本を待ち受ける 先行き不安
日本政府は、自国経済が後退の時期にさしかかったことを事実上認めた
。前原経済財政相は「足元の景気は極めて深刻、今から対策を打ってお
かなければならない」 発言した。
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_13/94446359/

◇日本の政治的「沼」
 近いうちに日本で衆議院の解散、それに伴う総選挙が行われる見込み
だ。この決断の結果、与党民主党と野党との間の合意が得られたのだ。
一連の経済法案を成立させることと引き換えに「近いうち」に議会を解
散することを野田首相が野党に約束したのは8月のことだ。しかし衆議
院の解散までにはあらゆる多事がひかえていた。野田首相、また与党へ
の支持率は 危機的水準まで低下した。民主党に政権を維持する見込み
がいくばくかなりと残っているものだろうか?「ロシアの声」のこの質
問に、経済高等学院の専門家アンドレイ・フェシュン氏が答えた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_14/94604059/

◇当たっても歩行者は怪我しない、エアバックを車体につけた電気カー
開発
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_15/denkika--nihon/

◇日本の救助船 日本海で航行不能になったロシアの冷凍船を曳航
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_15/nihonkai-roshia-no-fune/

◇日本の政治情勢は変化の真っ只中
日本の衆議院が解散された。衆議院の解散という困難な決定は、消費税
の引き上げを含む主要な法案が次の国会で採択されるということに野党
・自民党が合意したことを受けて、野田首相が決断したことだ。野党第
一党の自民党は、最近支持者を失っている民主党から政権を取り戻すこ
とを意図している。自民党は自らの権威と今までの歴史的業績をもって
、新しい国会で再び主流の政治勢力となるだろう。民主党は一方で、公
約を果たせなかったことについて選挙民に対して謝罪を行っている。
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_16/nihon-seijijousei-henka/
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◆[編集長から]              片山通夫
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 世は総選挙一色だ。何をトチ狂ったのか明確な政治主導もできないま
まに野田総理は解散に打って出た訳である。理由は考えられる。石原前
都知事や橋下市長が打って出る危機感が、既成政党を解散に走らせたと
見る。無論「近いうち」と約束した野田総理を追い込んだという見方も
あるようだ。

 しかし事がここに至っては、あの大震災をよく考えてみたい。あの震
災によって、起こったフクシマの悲劇を。果たして地震国我が国に原発
は必要か?産業を起こす必要があるなら、省エネルギー関連の産業や、
再生エネルギーの開発など新規事業を推進するための政策を打ち出す候
補者や政党を選びたいものだ。

 従来、ある特定の産業の発達によって、衰退してゆく産業があった。
いささか古くて恐縮だが、イギリスで蒸気機関が発明されると、牛馬に
頼っていた動力は蒸気機関に取って代わられた。いまや、それがガソリ
ンエンジンなど石油内燃機関に変わっている。ここで原発という危険極
まりない代物に取って代わるエネルギー源を探すことが必要だといえる。

 およそ人類が制御できず、核廃棄物の処理もままならない原発を再稼
働するという愚だけは避けるべきだ。この選挙で原子力ムラに代表され
る。政党や候補者だけは絶対選んではいけない。それがこの選挙の目的
であらねばならない。 
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発行     2012年11月20日   No.545
編集・発行  609studio Michio Katayama
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