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タイトル:609studio No.540 ◆現代時評「袴田事件で明るみに出た証拠の捏造」:井上脩身  2012/10/16


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/10/16  No.540
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評「袴田事件で明るみに出た証拠の捏造」:井上脩身
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 静岡県清水市(現静岡市)のみそ製造会社の専務一家4人を刺殺した
後、放火した犯人とされた袴田巌死刑囚が再審を求めている「袴田事件
」で、犯行時の着衣とされた5点の血染めの衣類が捏造である疑いが出
てきた。DNA鑑定で、付着した血痕は被害者のものでも袴田死刑囚の
ものでもない公算が大きくなったという。弁護団が明らかにしたもので
、同死刑囚の雪冤に向けて大きく前進した。

 事件は1966年6月、専務宅に侵入した犯人が専務夫婦と長男、長
女を殺害、隣接するみそ工場内にあった混合油を死体にふりかけて放火
したというもの。同工場の住み込み従業員だった袴田死刑囚が逮捕され
、80年に死刑が確定。81年、同死刑囚は再審請求したが棄却され、
08年、第2次の再審請求をした。

 事件は捜査段階から奇怪な経過をたどった。同死刑囚が犯行を自白、
「パジャマ姿で犯行に及んだ」として起訴されて1年以上もたってから
、みそタンクから麻袋に入れられた、ズボンやステテコなど5点の着衣
が見つかった。いずれも多量の血痕が付着しており、検察側は「これら
の衣類を着て殺害し、パジャマに着替えて放火した」とストーリーを変
更。裁判で検察側の主張が認められた

 第2次再審請求審で検察側がこの5点の衣類について証拠を開示。衣
類に付着した血痕のDNA鑑定が行われた。その結果を弁護団事務局長
の小川秀世弁護士が、雑誌「創」(9・10月号)の取材で、明らかに
した。

 それによると、衣類の血は被害者のものではないことが判明。さらに
、血液型が一致したことから同死刑囚が犯人である根拠となったシャツ
の右肩の血について、同死刑囚のものでないことがわかった。
ズボンなどの血染めの衣類について、同死刑囚の「パジャマで犯行」と
の自白と全く矛盾しており、真犯人がこの衣類を着ていたことを示して
いると見られた。しかし、鑑定によって、付着血痕が被害者の返り血で
ないことが確認されたことで、真犯人の着衣ですらなかったといいう新
たな疑惑が浮かび上がった。

 小川弁護士は「検察側も(血痕量が少ない)犯行着衣をパジャマとす
ることには疑問があり、危機感をもっていた」と推論。5点の衣類が突
如発見された不自然さと相まって、「第1次再審の途中から弁護団も、
捏造の主張をし始めた」と同弁護士。この鑑定によって衣類捏造の証拠
をつかんだことになる

 第1審の主任裁判官が07年、「自分は間違っていた」と懺悔したほ
ど、当初から疑問だらけの「袴田事件」。証拠の捏造だとすれば、極め
て悪質な司法の犯罪である。事件当時20歳だった袴田死刑囚は拘禁症
がひどくなり、心身喪失状態だという。無辜の袴田死刑囚を一刻も早く
無罪にし、獄から解放することが、国家はもちろん国民の義務である。
                       (フリーライター)
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年10月12日号
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 州知事地域巡訪

 ア・ホロシャヴィン州知事が2日間3つの地域を巡回訪問した。8日
はコルサコフ、9日はアレサドロフスク・サハリンスキとトイモフスコ
エ地域を訪ね、現地の課題とそれに対する州に対応策について市民等に
説明した。州知事によると、コルサコフをはじめ3つの地域に3年間に
渡って新しく住宅を建設するほか、図書館、幼稚園、スポーツ施設、文
化会館など教育文化スポーツ、休養関連施設の修理及び建築が行う予定。
そして、老化した道路を再建、安定的な水道水供給などを約束した。

観光専門家養成

 さる9日、サハリン国立大学と北海道の札幌国際大学が共同で観光専
門家養成教育を行うことを約束した。札幌国際大学はホテル観光専門家
養成教育機関である。両大学は来年の4月から短・長期間(3カ月―1
年間)の留学生交換プログラムを実施することにした。

図書博覧会

 さる9日、ユジノサハリンスク市州立図書館前の広場で「図書博覧会
―第2回サハリンアルバト」が開かれた。主催側はインターネット時代
になっても本は必要であり、今後より多くの国の本を紹介できるように
努力したいと述べた。

生活必需品セット価格― 9月、4.054ルーブル

 サハリン州統計局によると、今年に入ってから生活必需品価格が2.8
%上昇したこと。食品4.4%、非食品2.6%、サービス料金5.9%
が引上げられた。サハリンでは9月、生活必需品セット価格が4.054
ルーブルに達した。

不法滞在者追放

 先日、サハリン州は不法滞在者7人を強制帰国させた。キルギズスタ
ン、タジキスタン、ベトナム国籍の7人は不法滞在、或いは不法労働の
罪で逮捕され、追放された。今後5年間はロシア入国禁止。

広報―永住帰国説明会

 10月16日、午前11時、韓人文化センターで永住帰国説明会が開
催される。主催は韓国の外務省と赤十字社。

広報―第1回サハリン韓国文化フェスティバル
* 主催:サハリン州政府、ウラジオストク駐在韓国総領事館、サ
ハリン韓国教育院、サハリン州文化部、サハリン州韓人会
* プログラム
10月18日:コルサコフ望郷の丘への参拝、韓国音楽コンサート。
10月19日:韓国語スピーチコンテスト、韓国画家展オープニング
10月20日:韓国語作文大会、K−POPコンテスト
10月21日:韓式フェスティバル
10月22日:韓国の伝統音楽と踊り
10月23日:伝統武術テコンドショー
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◇115歳の日本人 世界で最年長男性としてギネス記録に
京都府京丹後市に住む木村次郎右衛門さんは世界最年長の男性としてギ
ネス記録に認定された。今日、自宅でギネス認定証が授与された。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_15/nihonjin-sainenchoudansei-ginesukiroku/

◇日本とロシア 次官級で領土問題について協議実施へ
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_15/nihon-roshia-ryoudomondai-kyougi-jisshi/

◇ロシアの画家 日本の「荒城の月」を披露
ロシアのサンクトペテルブルグでは、第9回フェスティバル「日本の秋
」の枠内で、展覧会「荒城の月」が開幕した。「タイム・アウト・ペテ
ルブルグ」が伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_13/91158818/

◇ノーベル賞作家莫言に大江健三郎が序文寄せる
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_13/roshia-nouberushousakka-no-hon-
shuppan-ooekenzaburou-no-jobun/

◇島々をめぐる争い:理知が感情を越えなければならない
この時日、日本は膨大な時間と労力、それに資金を、隣国との領土紛争
において自国の権利を守るために消費してきた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_12/nihon-chuugoku-ryoudomondai-
senkakushotou-richi-ga-kanjou-wo-koenakerebanaranai/

◇露日関係に春の兆しか?
雲のかけらで天気を占うように、見えるともないかすかな予兆をたより
に、二国間関係への春の到来を予告することができる。ロシアのマスメ
ディアにひとつ、またひとつと、根拠となる何らの情報もなしに、近い
将来、露日関係が発展していくという展望を語る記事が現れだした。う
ちのひとつを引用する。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_12/ronichikankei-kaizen-haru-no-kizashi/

◇朝鮮民主主義人民共和国 日本に「自らの犯罪的過去を見直すよう」
要求
朝鮮民主主義人民共和国と日本との間の敵対的関係は、「日本が自らの
犯罪的過去を見直そうとしない頑固さから来ている。」北朝鮮の労働新
聞は12日に掲載した記事の中で、そのような考えを明らかにした。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_12/kitachousen-nihon-no-hanzaiteki-kako
-minaosuyou-youkyuu/
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◆[編集長から]              片山通夫
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  先週、Lapizの井上編集長と北海道取材に出掛けた。その折、札幌で
筆者が以前お世話になった或るご夫妻の住まいへお邪魔した。札幌の中
心部から少し離れた郊外・石狩川の河口に近い田園地帯にその住まいは
あった。

 旧知の氏は、公務員をすっぱりと辞めて農地を7反(2100坪)借
りて、農業を始められた。公務員時代の氏を存じ上げている筆者は、真
黒に日焼けして一段とたくましくなられたのに驚いた。

 氏は「晴耕雨読ですよ」と何気なく話されていたが、日焼けの状況か
らみて、そんな生易しいものではなかったはずだと内心思ったものだ。
 もっとも、これから冬を迎える。冬の間に書を読まれるのかなとも思
った。

 北海道は雪と氷に閉ざされる季節だ。氏はそれまでに、納屋を改装し
て農園カフェを開く準備をするという。若い人たちが「土と親しむ」機
会を作りたいということだろう。

 氏の試みが成功することを願わずにはおられない。

「ファーマーズガーデン・びとえ」 
 http://farmers-garden-bitoe.seesaa.net/  
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発行     2012年10月16日   No.540
編集・発行  609studio Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
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