メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.527 ◆現代時評「いじめ自殺に見る管理教育」  2012/07/24


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/7/24  No.527
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評「いじめ自殺に見る管理教育」:井上脩身
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 いじめを受けた大津市の男子中学生が昨年10月、自殺した問題で、
滋賀県警は7月11日夜、中学生が通っていた中学校を家宅捜索した。各
地でいじめによる児童生徒の自殺が起きるなか、捜査員が校舎に入る様
子がテレビで映し出された。それは、いじめ問題に対応できない学校現
場の無力さを如実に示していた。

 捜索から3日がたった14日、生徒が通っていた中学校の校長が記者会
見をした。報道によると、男子生徒が自殺する6日前、トイレで同級生
に殴られているのを目撃した女子生徒が担任に「いじめられている」と
訴えた。5、6人の教師がこの問題を話し合い、けんかと判断した。

 周りの生徒たちは単なるけんかとは見てなかった。学校が全校生徒に
行ったアンケートには「ガムテープやひものようなもので手足を縛られ
ていた」「死んだ蜂を口に入れさせられた」などと記述。「葬式ごっこ
をしていた」との証言もあり、亡くなった生徒がいじめられていること
を、クラスメートらは知っていた。

 教師と生徒の受け止めにこれほどのギャップが生じたのはなぜか。そ
こには現在の教育の体質的な問題があるように思える。
 教育の本質は、子どもが自ら生きていく力を身につけるために手を差
しのべることであろう。農作物を例にたとえるなら、農薬に頼らず、害
虫や雑草と戦い、あるいは共存しながら、自らの力で根を延ばし、茎を
伸ばして実をつけることができるよう、農家が水やりや除草などの手間
をかけるようなものである。

 曲がったキュウリやナスなど形や大きさが不ぞろいな野菜ができるよ
うに、本来、子どもたちたちもまた活発な子、おとなしい子など不ぞろ
いである。その不ぞろいからけんかが起きる。けんかを通して不ぞろい
であることを認め合うようになる

 だが現在の農業は、農薬の力で防虫や除草をし、かつ大きさまで規格
に合わせる。同じように教育も、かつてのように子どもを森や川で存分
に遊ばせることなく、成績を尺度にして子どもを選別する。規格外の野
菜は廃棄されるように規格外れの子どもは、学校現場で疎外される。そ
れが、いじめにつながる。規格外と不ぞろいは全く異なる。

 教師たちが思ったように「けんか」であるべきであっただろう。けん
かによって子どもたちは成長するからである。だが、「いい子」という
規格品を生む管理教育のもとで起こるのはけんかでなくいじめなのであ
る。多くの子どもはいじめられる不安感を持つ。だから周囲の生徒たち
はいじめであることが分かっていた。管理教育が続く限り、教師にはわ
からない。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年7月13日号
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 クラスノダル辺境への旅を慎む

 先日、サハリン州知事は7月7日大きいな水害を受けたクラスノダル
辺境への児童旅行を慎むように指示を出した。既に当地域へ旅立った人
や旅を予定している人たちに対する情報や相談の窓口を儲けて州住民の
安全を守ろうとしている。

投資税免除の法規定を

 さる5日、サハリン州議会は「サハリン州における投資事業に対する
国家支援策」として投資税を5年間、免除する新しい法規定を設けた。

医療協力協定を締結

 さる9日、ホルムスク市中央病院と韓国の「ウリドル(我々)病院」
、「ミス・メディ病院」が医療陣及び情報交流を目的とする協力協定を
結んだ。

6月の漁獲量―5万トン

 今年6月中にサハリン海岸で5万1千トンの海産物を採取した。今年
の上半期漁獲量は昨年同期に比べ4万トンが増加した21万6千トン。
今年は明太が最も沢山獲れて13万8千トンにのぼる。

障害者創作コンクール

 2年に一度開催される障害者創作コンクール。10回目の今年は「自
分を信じろ」というテーマだ。演奏や歌、文学(詩)、舞踊、芸術写真
、工芸作品など多様な分野で創作能力を戦う。今年の参加者は430人
。予選展示会は8月中に州立美術館で、9月にはホルムスクの医療社会
福祉センター「チャイカ」で決戦コンサートが行われる。

チェーホフの足跡追う探査旅行

 最近、チェーホフのサハリン旅行の足跡を追う探査旅行が始まった。
モスクワのチェーホフ自宅だった博物館から出発して、経由地のスリラ
ンカ、極東地方を経てサハリンへと。参加者はロシア、ウクライナ、ス
エーデンのロシア言語及び文学教授10人。彼等は120年前と今の姿
を比較する旅を続ける。

ユジノサハリンスク空港の利用乗客数36万以上

 2012年上半期、ユジノサハリンスク空港を利用した乗客数は昨年
同期比8.4%増加した36万3千人。到着者数17万9700(その
中、国際便乗客数2万3千人)、出発者数18万3千人(その中、国際
便乗客数2万3千人)。

ホルムスクで韓国フェスティバル「遠くて近い韓国」開催

 さる9日、ホルムスク市文化局と「旅行社ビプツル」が共同主催で韓
国フェスティバル「遠くて近い韓国」を行った。韓国の文化を紹介する
地方巡回事業の一環として行われたもので、韓人の文学人、アマチュア
歌手、エトノス芸術団などが参加して韓国の文化や情緒を伝えようと努
めた他、27人の韓人虐殺事件を小説化した「ミズホ村の悲劇」を20
年ぶりに再出版した作家k・カポネンコさんが招待され、再出版への思
いを聞くなどの時間を設けた。最後は韓国への医療旅行紹介と韓国の餅
とお菓子、果物の試食会があった。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◆日本大使館の防衛関係者 モスクワで事故を起こす
  日本大使館の防衛関係者がモスクワ中心部で事故を起こした。インタ
ーファクス通信が治安機関筋の情報として伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_20/nihon-taishikan-no-bouei-
kankeisha-mosukuwa-de-jiko-wo-okosu/

◆日本製オートマチックトランスミッション付きの初のロシア車が製造
開始 
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_20/nihonsei-ootomachikku-
toransumisshon-zuki-no-hajime-no-roshia-kuruma-ga-seizou-kaishi/

◆日本の政治家の頭痛の種
ハワイ諸島沖の太平洋上で戦艦からの射撃音がとどろいている。これは
アジア太平洋地域の覇権をめぐる闘いではなく、国際軍事演習「リムパ
ク2012」の訓練が行われているためだ。演習参加国の艦隊は海賊対
策、テロ、麻薬密輸対策における連携行動を策定している。しかしなが
ら、今回の演習を危険視しているのは海賊やテロリスト、密輸者だけで
はない。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_20/nihon-no-seijika-no-zutsuu-no-tane/

◆バイコヌールのハタリス インターネットで大人気
ごく普通のハタリスの映像が、インターネット上で非常に大きな関心を
呼んでいる。 リスそのものはどこにでもいる種類のものだが、住んで
いるところが、何とバイコヌール宇宙船発射基地のスタート台の真下な
のだ。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_21/82343848/

◆韓国の「デマ」は真実の可能性もある
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の新リーダー金正恩氏の最側近であ
った李英鎬(リ・ヨンホ)朝鮮人民軍総参謀長の解任劇について、興味
深い情報が伝えられた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_20/82312474/

◆冷水シャワーは関係を暖める障害にはならない
日本の玄葉外相は、ロシアを公式訪問する意向だ。玄葉外相はロシアの
ラヴロフ外相と日露首脳会談に関する問題について協議する。日本の野
田首相とロシアのプーチン大統領は、ロシア極東ウラジオストクで9月
に開かれるAPECサミットの場で会談する可能性がある。両国は極東にお
ける露日経済協力のほか、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)やイラン
の核問題、シリア情勢などを含む幅広い国際問題について協議する意向
。だが協議ではもちろん、南クリルおよび両国の平和条約締結に関する
問題が焦点となる。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_20/genba-gaishou-roshia-houmon/

◆日ロ領土問題 コップの中の嵐か、それとも氷は動き出したか?
日本政府は、もう南クリル4島を理由にスキャンダルを起こすつもりは
ないとのシグナルを、ロシア政府に示した。ロシアの専門家らは、日本
政府が「不法占拠」という用語を使わずに「法律的根拠のない占領」と
いう表現を選んだことをそうコメントしている。
http://japanese.ruvr.ru/2012_03_04/67460384/
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◆[編集長から]              片山通夫
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  恐山(青森県)の大祭が先日から始まった。ゆかれたことがある方
はよくご存知だろうが、亡き先祖を、親しい人を祀る祭りだ。
 総門を入ると、硫黄の匂いが立ち込めて、荒涼とした風景が広がる。
まさに「地獄」の様相である。境内のそこここに、小さな石が積み上げ
られ、時折吹く風に、色とりどりの風ぐるまがカラカラと回る。

 総門の近くでは「イタコの口寄せ」が行われている。イタコは亡くな
った人の霊を呼び寄せるという。参詣する人々は近しい故人の霊を呼び
寄せてもらうために列を作る。

 筆者は呼び寄せてもらった経験がないのでなんとも言えないが、青森
県むつ市あたりのイタコの方言はかなり強い。関東や関西、九州あたり
から来た参詣者の霊はいったいどのような言葉で?と思うのだ。
 一度「イタコの口寄せ」なるものを経験してみなくては・・・。

 「イタコには霊的な力を持つとされる人もいるが、実際の口寄せは心
理カウンセラー的な面も大きい。その際クライアントの心情を読み取る
力(一種のコールドリーディング)は必須であるが、本来は死者あるい
は祖霊と生きている者の交感の際の仲介者として、氏子の寄り合い、祭
りなどに呼ばれて死者や祖霊の言葉を伝える者だったらしい。」とは、
ウイキペディアからの引用だが、こう書かれると身も蓋もない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%B3
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発行     2012年7月24日   No.527
編集・発行  609studio Michio Katayama
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