メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.526 ◆現代時評「安全保障のための原子力か」  2012/07/10


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/7/10  No.526
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評「安全保障のための原子力か」: 井上脩身
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 原子力行政の憲法ともいうべき原子力基本法に「我が国の安全保障に
資する」との文言が付け加えられた。消費税増税法案の修正案が3党で
合意された陰で、秘かに変更されていたのである。自民党の提案者は核
武装の意図を否定したが、ならばなぜこのような文言を入れる必要があ
るのか。背後に「核武装安全神話」が透けて見える。

 問題の法律は「原子力規制委員会設置法」といい、原子力の安全規制
の一元化を図ることを目的に制定された。環境省に設置される規制委は
5人の合議制で、緊急時には委員長が単独でベントなどの任命権を持つ
ことなどが定められた。

 6月15日に3党合意を経て法案が国会に提出され、20日、可決成
立した。この付則に盛り込まれたのが基本法の改訂条項である。当初の
政府案にはなかったが、3党の協議で、議員立法で成立を図ることにな
り、自民党の主張で書き加えられた(6月23日付毎日新聞社説)という。

 法案成立当日の参院環境委員会で、民主党の議員が「狙いは核武装か
」とただしたことから明るみに出て、東京新聞が21日付朝刊で「原子力
憲法 こっそり変更/軍事利用の懸念も」と報じた。
 原子力基本法は、2条で、原子力の研究、開発及び利用は平和目的に
限り、民主、自主、公開の3原則に基づいて進める、と基本方針を定め
ている。この2条に第2項を加え、「安全保障に資することを目的とし
て」と付け足されたのである。要するに、平和のためよりも安全保障の
ために原子力は開発され、利用されるというわけだ。

 日本は「平和利用」の名のもとに原発政策を展開してきた。しかし民
主、自主、公開とは名ばかりで、原子力ムラの研究者、官僚、自民党政
治家と電力会社が一体となり、国民の目に触れない水面下で原発立地を
推し進めてきた。その結果が福島事故である。反省をするどころか、原
発に「安全保障」という役割を持ちこもうとはいかなる料簡であろうか。

 原子力開発が核開発につながるのではないか、と当初から指摘されて
きた。「非核3原則」を堅持する我が国としてはあり得ない、と政府は
述べてきたが、一方で「わが国の平和が保たれているのは、アメリカの
核の傘の下にあるから」と、核の抑止力を信奉する保守政治家は少なく
ない。自主防衛論議が高まるの中、自主的核保持への強い願望が底流に
あることがはしなくも現れた、と見るべきだろう。

 ある意味で大飯原発の再稼働以上に問題がある「原子力の安全保障」
である。消費税増税法案の成立のため、自民党のいうがままになった野
田政権の罪は重い。(フリーライター)
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年7月6日号
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首相サハリン訪問

 さる3日、D・メドヴェジェフ首相が極東地域出張後、サハリンを訪
ねた。首相はサハリン及びクリル地域の社会経済発展を高く評価した上
今後も発展を続けるであろうと期待を示した。州知事は発電所の現代化
、サハリンと大陸間の橋建設、そしてサハリン州の経済特別地域指定問
題などを提案し、首相はこれについて理解を示した。イエジナ・ロシア
党代表との面談、サハリン州立を病院視察後、クナシリ島を訪ねた。

釜山市長サハリン訪問

 サハリン州知事の招待で許・ナムシク釜山市長をはじめ、同市代表団
が7月1日サハリンを訪れた。両者の代表らは釜山市で結んだ協定書の
内容を再確認した上、深い交流を再び約束した。代表団はサハリン韓人
代表らと会って同胞社会の現状を把握するほか、コルサコフの望郷の丘
を訪ねた。

漁獲シーズン到来

 サハリン州水産局によると、7月2日、サハリン東部海岸へマスの群
れが上がってきた。ポロナイスクとスミルヌイフ区域で漁獲を始め、現
在1,500トンが獲れた。また、カレイは目標量の101%を既に達
成、1801トンを獲った。

樺太時代の記念碑発見

 さる6月27日、ユジノサハリンスク市ゴーリキー通りの下水道管設
置中、樺太時代の記念碑を発見。詳しい情報はアエスTVサイトで。

試験場で不正行為

 中学生或いは高校生が卒業試験や国家能力評価試験の際、不正行為で
試験所から退場命令を受けたり、卒業が取消されるなどの処罰を受けて
いる。携帯で、又はカニングなどの不正行為で摘発された学生は12人。

不法医療行為

 最近、ユジノサハリンスク市で4人の中国人が許可なく市民らの歯を
治療して摘発された。調査によると4人は今年4月に滞在期間1カ月の
観光ビザで入国して不法滞在、不法医療行為を行った。4人は移民管理
局で処分を待っている状態。

サハリンから70人の不法移民者追放

 関係当局によると、今年に入ってサハリン州から追放された不法移民
者数は70人。先月28日にもドリンスクとウゴレゴルスク区域に居住
していた4人の中国人が追放された。違反者の多数が中国、ウズベキス
タン、キルギス、タジキスタン、アルメニア、ベトナム国籍の人たち。
追放されると5年間は入国禁止。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◆ロシア外務省 日本海での「スタル」号遭難を注視
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_07/80653823/

◆日本 東シナ海の尖閣諸島 国有化検討
日本、中国、台湾の間で領土問題となっている尖閣諸島について、日
本は購入を検討している。7日、野田佳彦首相が明らかにした。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_07/nihon-sentaku-shotou-kokuyuuka/

◆日本に原子力ルネサンスは訪れるか?
日本では国内の全原発が停止されてから約2ヵ月後、原子力発電が再
開された。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_06/80541424/

◆福島第一原発事故は人災
2011年3月に起こった福島第一原子力発電所の事故は、人的要因
による災害だった。
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_05/fukushima-genpatsu-jiko-jinsai/

◆メドヴェージェフ首相はクリル諸島を渡さない
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_03/medove-jiefu-shushou-ha-kuriru-shotou-wo-watasanai/
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◆[編集長から]              片山通夫
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 共同通信が「NYから官邸前デモに連帯」というニュースを7日伝えた。
http://www.47news.jp/photo/456474.php
 たった一行の写真ニュースだが、それなりの重みがある。雨の中、何
万人もの人々が首相官邸を取り巻き、原発の再稼働反対を訴えた。その
デモは組織された政党色のないデモだった。もちろんツイッターなどで
呼びかけ、参加者が新たな参加者を呼ぶという自然発生的なデモだった。

 これまでまともに取り上げなかった大手マスコミも、遂に取り上げ始
めた。まるでアラブの春のデモのような様相を帯てきたような感がする。

 まだまだ、政権を揺るがすという状況には至っていない。しかし海外
のメディアが取り上げ始めた為か、先週金曜日のデモに関して、国内の
メディアもようやく目が覚めた?ように書き出したというわけだ。

 デモは毎週金曜日の行われる。ここらで我々も「頼りになりそうもな
い民主党政権を見限って」デモに参加することにしたいものだ。

 セクト、政党、思想など面倒なものはいらない。ただ「第二のフクシ
マ」を作ってはならないという一念で十分だ。
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発行     2012年7月10日   No.526
編集・発行  609studio Michio Katayama
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