メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.518 ◆現代時評「原発ゼロと人類の調和」  2012/05/15


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/5/15  No.518
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。ロシア唯一の韓国語
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◆現代時評「原発ゼロと人類の調和」:井上脩身
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 北海道電力泊原発3号機が5日、定期検査のため停止し、わが国の商
業用原子炉50基全てが運転停止となった。全基停止は1970年以来
、42年ぶりである。その70年に行われた大阪万博の開会式に、初め
て商業用軽水炉から送電されて「原発時代」に入った日本。そのエネル
ギー政策の転換点ともいえる「こどもの日」となった。

 「原子炉の電気」でスタートした万博会場が、夏休みの子どもたちで
にぎわった7月31日、国鉄鹿児島本線熊本―鹿児島間の電化工事が終
了、青森―鹿児島間の電化が実現した。既に64年の東京オリンピック
を機に東海道新幹線は開業していたが、この在来幹線の電化完了により
、いよいよ鉄道事業は新幹線の地方延伸へと進むこととなった。

 実際、その2年後に田中内閣が打ち上げた列島改造計画にそって、新
幹線は九州へ、東北へ、新潟へと延びていった。併せて東京を中心に全
国に網の目のように高速道路が造られ、物流革命といわれるほどに貨物
輸送のスピード化と大規模化が進む。多くの空港は大型ジェット機が発
着できるように拡幅され、全国どこでも日帰り出張圏となった。都市近
郊にはニュータウンが生まれ、大都市には超高層ビルが林立。深夜営業
の店が増え、街は不夜城と化した。

 こうした物質的急な成長により、当然のことながら、電気が湯水のよ
うに使われだした。急激に伸びる電力需要を満たすため、全国に原発が
造られた。新幹線が延びるのに比例して、原発が増えていったのである。
 昨年3月12日、九州新幹線の博多―新八代間が開通、新幹線は青森
から鹿児島まで1本のレールで結ばれた。在来線の青森―鹿児島間の電
化から41年がたっていた。晴れの開業式典を目前にした3月11日、
東日本大震災が発生。福島第1原発が事故を起こし、新幹線貫通の歓喜
は吹き飛んだ。東北新幹線は一時不通になり、新青森駅は閑古鳥が鳴い
た。新幹線と原発が経済成長の車の両輪であることを思えば、それは「
経済成長」の終わりであり、同時に「原発時代」の終わりを象徴してい
るようでもあった。
 大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」だった。だが、現実には進
歩にのみに価値を置いてまっしぐらに突き進んできたその後の40余年
であった。調和は付け足しに過ぎなかったといえるだろう。
「調和」とは、四季に恵まれたこの国の美しい自然環境を大切にするこ
と、ではないのだろうか。「進歩のなかの調和」なのか、あるいは「進
歩よりも調和」なのか。「原発ゼロ」のいま、もう一度原点に立って、
自然との調和のあるエネルギーのあり方を真剣に考えるべき時であろう。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年5月11日号
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忘れられない戦争

 さる9日、寒い中でも戦勝日を記念する行事に数千人の市民達が参加
した。戦争老兵、労働前線参加者達は集会と列兵式を見守った。この日
、他の多くの場所、地方でも記念式典が盛大に行われた。

戦争老兵たちに支援金を

 サハリン州政府は、州内に居住する偉大な祖国戦争(対独戦争)参加
者全員に、戦勝日を記念して5千ルーブルを支援することを決めた。

クリル島発展事業に追加予算

 ロシア連邦政府は、クリル島発展事業予算として予定より29億4千
万ルーブルを追加し、合計155億ルーブルを割当てることにした。今
年はクリル自治体に39億ルーブル、エネルギー分野発展に30億ルー
ブル、運輸インフラ構築に66億ルーブルが割当てられる。

ロシア記者同盟サハリン支部創立55周年

 さる6日、ユジノサハリンスク市でロシア記者同盟サハリン支部創立
55周年を記念する集いがあった。そこで表彰賞と感謝状などの伝達も
あった。

職業学校博覧会

 さる4日、ユジノサハリンスク市「コムソモレツ」映画館前の広場で
職業学校学生らが作った製品の博覧会があった。サハリン州政府教育部
が25年間続けている同行事に州内すべての職業学校が参加した。

サムチョク市代表団コルサコフ訪問

 韓国サムチョク市代表団が、さる7日同市と姉妹関係にあるコルサコ
フ市を訪問した。代表団は韓国語を教えている学校を始め、社会文化芸
術施設を見て回る他、市政府関係者らと対談し、今後より活発な交流を
約束した。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◆ロシア 日本のトップ大学の卒業証明書を自動的に受付
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_10/74334801/

◆駐日ロシア大使 ゾルゲの墓に献花
ロシアのエフゲニイ・アファナーシェフ駐日大使とCIS諸国の日本駐在
外交使節団の代表達は9日、伝説的なソ連スパイ・リヒャルト・ゾルゲ
の墓に花束を捧げた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_09/74187422/

◆可能性の窓を広く開ける プーチン氏大統領就任後の露日の協力
大統領就任後のプーチン氏が日本の野田首相と行う初の会談はおそらく
5月18−19日、米国キャンプデービッドで行われるG8サミットの
フィールドになる。アレクサンドル・パノフ元駐日ロシア大使は、これ
は両者の初の顔合わせであり、これに両国は大きな期待を寄せていると
して次のように語った。
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_05/ro-nichi-kyouryoku/

◆日本政府 節電呼びかけへ
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_13/nihon-setsuden/

◆クリル諸島への投資時代
クリル諸島に対する外国からの投資が2012年、初めて行われる。投
資するのは韓国と中国の企業になると見られている。
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_13/74603235/

◆自由貿易圏−中日韓にとって政治的な挑戦
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_12/jiyuu-boueki-chugoku-nihon-kankoku/
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◆[編集長から]              片山通夫
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5月9日付の東京新聞に「シベリアに首都移転?」というセンセーショナ
ルな記事が掲載された。なんでも、ショイグ次期モスクワ州知事のラジ
オ番組での発言だそうだ。ロシアでも首都・モスクワ一極集中が激しく
、シベリアなどウラル山脈以東では人口が激減している。ならば、いっ
そのこと首都をモスクワからシベリアのどこかにという趣旨だそうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012050902000107.html

 この発言で注目されるのが、同氏が時期モスクワ州知事だというこ
と。ロシアのプーチン大統領も今後はアジアに隣接するシベリアを重
視すると明言している。ロシアとしては台頭著しい中国へのけん制も
あろう。何れにしても、なんともドラスチックな話だ。最も大統領が
この案に熱心になるとは思えないが。

 翻って、わが国はどうか。同じ一極集中で膨張する東京と地方の格
差は激しい。然るに国会も政府も、本元の東京都も一向に埒が明かな
い。一方では高速道路網や新幹線などの投資は盛んだ。このアクセス
のよさも「東京一極集中」に弾みをつけているということになぜ気づ
かないのか不思議な話だ。
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発行     2012年5月15日   No.518
編集・発行  609studio Michio Katayama
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