メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.516 ◆現代時評「橋下氏の脱戦後政治」  2012/05/01


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/5/1  No.516
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◆現代時評「橋下氏の脱戦後政治」:井上脩身
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  橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事は24日、藤井修官房長官に対
し、大飯原発再稼働に関する8項目の独自提案をした。安全基準見直し
、重大事故に備えた防災計画と危機管理体制の構築などが盛り込まれて
おり、橋下市長は「政治家が安全宣言をしたのはおかしい」と脱原発姿
勢を示した。一方で“君が代条例”の制定や、憲法改正なども打ち出す
ハシモトイズム。そこに見えるのは、いうならば「脱戦後政治」である。
 戦後、わが国は現憲法のもとで平和で民主的で自由な社会を理想とし
、豊かな暮らしの達成を目標としてきた。平和はいうまでもなく、憲法
9条により、軍隊(自衛隊が軍隊でないといえるかの問題はあるが)を
持たない国。民主は、ここでは多数決の原理に基づいてより多くの支持
を集めた政党を中心とした政治のこと。自由とは、思想・信仰・良心の
自由など、心の自由を指す。

 一方、戦争によって壊滅に瀕した経済の立て直しも戦後の重要な課題
であった。エネルギーの基軸が石炭から石油に移るとともに、自民党政
権は高度経済成長路線を打ち出し、田中内閣の列島改造へとまい進した
。これによって増え続ける電力需要を賄ったのが原子力発電である。原
発は戦後の日本経済の、ある意味で陰の主役なのである。

 橋下氏が率いる大阪維新の会は、今年2月、坂本龍馬の船中八策を模
して維新八策をまとめた。教育改革、公務員制度改革、憲法改正などが
その柱だ。改憲については、発議要件を現行の衆参両院の各3分の2か
ら2分の1に緩和しようというものだ。維新の会は今後さらに論議を進
めて煮詰めるとしており、橋下氏が掲げる首相公選制や道州制、大阪都
構想がどう位置づけられるか、大いに注目されるところである。

 今年の大阪府立高校の卒業式で、君が代斉唱の際、教職員が歌ってい
るかどうかの口元チェックをしたのは記憶に新しいところだ。橋下氏が
大阪府知事時代に制定された条例で、府立学校の教職員は起立して国家
斉唱することを義務づけられたが、ある府立高校の校長はこれを厳格に
監視した、というのである。同条例については、思想、良心の自由を保
障する憲法に反している、と批判されているが、橋下氏は意に介する気
配はない。

 いま、次の衆院選をにらんで橋下氏と石原慎太郎東京都知事の連携が
取りざたされているが、作家である石原氏が自民党の国会議員になった
の対し、橋下氏は既成政党には加わらず、タレント弁護士からいきなり
大阪府知事選に飛び込むという決定的な違いがある。戦後政治を担って
きた自民党をはじめ各党の下で国政活動を始める政党政治家とは、橋下
氏は全く別のタイプの政治家なのである。

 このように見てくると、橋下氏は戦後日本が築き上げてきたものを否
定、またはそこからの脱却を目論んでいるようである。それを「脱戦後
政治」と呼んでみたい。戦後政治はいま閉塞状態に陥っている。橋下氏
の政治は、それを打破し、3・11後の新たな形の政治となるのか、単
に国家主義的な戦前の政治に回帰するに過ぎないのか。橋本氏のパフォ
ーマンスに紛らわされることなく、国民はしっかりと見据えねばならな
い。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年4月20日号
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 サハリン韓人同胞代表者会議

 さる17日、韓国赤十字社の主催で各地サハリン韓人代表らの会議が
ユジノサハリンスク韓人センターで開かれた。ロシア国内のモスクワ、
極東地域、ロストフの他、カザフスタンからも代表者が参加した。会議
では各地域の韓人社会現況についての報告の他、永住帰国と母国訪問、
永住帰国者の里帰り事業などについての意見を交わした。会議の後、参
加者らは以下のような決議文を採択した。
<決議文>
2006年1月、2007年3月、2009年3月、2011年4月の
サハリン韓人団体代表者会議が採択した日本政府宛に決議文が正しかっ
たことを再び確認しながら以下の問題を素早く解決するように要求する。
1)「サハリン同胞支援韓日赤十字社共同事業体」にサハリン韓人同胞
代表を参加させること。
2)永住帰国を望む強制動員被害者の子孫らを永住帰国させること。
3)2012年以後も永住帰国をさせること。特に空家が出来たら直ち
に追加永住帰国を受け入れること。
4)残留サハリン韓人らに毎月300ドルの生計支援金を払うこと。そ
して、既に親が死亡している2世の母国訪問の枠を広げ年間350人へ
増員すること。
5)徴用された韓人らの未支給賃金、郵便貯金を現在の貨幣価値に換算
して、これをもってサハリン韓人特別基金を調整すること。

本決議文の要求が素早く実現できるようにロシアと韓国政府も積極的に
協力することを要請する。
2012年4月17日

サハリン国立大学へ500万ドル支援

 さる17日、「エプソンネプチェガス社」とサハリン州政府は、石油
ガス技術大学発展基金として500万ドルをサハリン国立大学へ渡した
。本支援金は研究インフラ調整に使われる。

青少年国際フォーラム開催

 サハリン州政府は今年の8月、国際青少年フォーラムを開催する予定
。今年は日本、韓国、中国、台湾などアジア太平洋各国から青少年代表
らが参加するとのこと。4日間実施される同フォーラムにサハリン州か
らは地域代表約100人が参加する予定。


セコリョ新聞祝典

 セコリョ新聞社は州内各地を巡回しながら広報活動を行うことを決め
ており、さる14日アニワ地域からスタートさせた。アニワ第2学校の
講堂を借りて、セコリョ新聞を紹介するほか、民族伝統文化や大衆文化
を紹介する講演や試食会などを同時に開き、楽しい広報活動の舞台を作
り上げた。本事業はセコリョ新聞の購読者を増やすために行っている。

出国制限

 今年に入ってから1.158人のサハリンとクリル島住民が海外への
出国を制限或いは禁止された。彼らは納税滞納者で、その額は1億88
万ルーブル。

サハリンの国会議員が最も金持ち

 ロシア国会サイトに掲載された国会議員の財産申告額をみると、極東
地域ではサハリン代表らが最も金持ちであることが分かった。

韓国語能力試験
 さる15日、サハリン韓国教育院で第26回韓国語能力試験が実施さ
れた。同胞とロシア人37人が申し込んだ。結果発表は6月初旬。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年4月27日号
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青少年政策会議

 さる金曜日、サハリン州スポーツ観光青少年政策局の主催で青少年政
策会議が開かれた。昨年行った事業の成果と予算実行内容と今年の事業
計画についての発表があったが、李・ソンチョル副局長によると、今年
はインフラ構築と才能ある若者への支援に一層注力する方針である。

全国行事「図書館の夜」

 さる20日、サハリン及びクリルの15図書館が全国で薦められてい
る国民の読書文化振興事業の一環として「図書館の夜」という広報行事
を行った。朗読会の他折り紙や演劇など多様なプログラムを用意し一般
市民がより図書館を身近に感じられるように勤めた。

不法移民者らの追放

 サハリン州政府は先日、9人の外国人をロシア連邦移民法違反で追放
を命じた。キルギズ人4人、タジキスタン人4人、ウズベキスタン人1
人の彼らはシベリアのノビシビルスク国境通過地点まで護送された。

金の「浪の元日」が大賞

 4月13〜20日までユジノサハリンスク市で開かれた第3回大学生
映画祭で金・アンドレイ君が制作した「浪の元日」が大賞をとった。年
末年始に若者の間に起きたトラブルを通じて最終的には善が悪に勝つと
いうメッセージを送る内容。総31件の映画が出品された。

遺骨奉還問題などで來島

 さる23〜26日間、韓国総理室所属対日抗争期強制動員被害調査及
び国外強制動員犠牲者など支援委員会の研究員6人がサハリンを訪ねた
。彼らは韓人墓調査、遺骨奉還、報償金支給などにおける難関について
韓人代表らと話し合い、解決策を探るために來島した。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◆日本 北朝鮮の新たなる核実験を懸念
27日、藤村修官房長官は、「日本政府は、北朝鮮の新たなる核実験へ
の警戒態勢を継続する」と明らかにした。
http://japanese.ruvr.ru/2012_04_28/nihon-kitachousen-aratana-kakujikken-kenen/

◆電気エネルギーが結ぶロ日協力の緊密化
近く行われる最高レベルでのロ日交渉を前に、極めて好ましい雰囲気が
形成されている。4月には、エネルギー領域でのロ日交流が著しく活性
化した。将来性ある会合や対話が行われ、いくつかの共同プロジェクト
が前進し、協力に関する一連の合意が結ばれた。
http://japanese.ruvr.ru/2012_04_28/roshia-nihon-denki-enerugi/

◆約9万人の福島県民 メンタルケア必要
http://japanese.ruvr.ru/2012_04_27/73159303/

◆露日関係 ダイナミックな発展へ
http://japanese.ruvr.ru/2012_04_27/ronichi-kankei-dainamikku-hatten/

◆日米 沖縄からの米軍移転計画を公表
日本と米国は27日、沖縄における米軍基地の存在構造を見直すプラン
を公表した。この再編見直し計画によれば、米海兵隊員約9千人が沖縄
から、グァム島を中心に、そのほかハワイ島やオーストラリアに移され
る。一方沖縄には、およそ1万人規模の緊急展開部隊が残される予定だ。

◆今夏 日本で電力危機の可能性
http://japanese.ruvr.ru/2012_04_26/73092473/
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◆[編集長から]              片山通夫
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 大型連休である。高速道路での事故が多発しているようだ。気をつけ
なくっちゃ!

 小沢氏が無罪になった。内閣はてんやわんやだ。本来なら、自党の元
党首が無罪になったのだから喜ぶべきだと思うが。
 Lapizの井上編集長は「無罪が当たり前」と以前から話していた。
どう考えても「有罪にする材料がない」というわけだ。
 はてさて我が国の政治はどのように今後展開してゆくのか、理解の範
疇を超える様相だ。

 所で原発再稼働問題だが、経産相は大飯原発以外は(再稼働は)困難
と発言した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012042002000238.html
 
 関西電力大飯原発だけがなぜ別なんだという理由が見当たらない。
 
 民主党政権はもうシッチャカメッチャカである。
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発行     2012年5月1日   No.516
編集・発行  609studio Michio Katayama
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