メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.503 ◆現代時評:謎の男・金正男  2012/01/24


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/1/24  No.503
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。ロシア唯一の韓国語
新聞「セ・コリョ」の日本語翻訳版、ロシアやサハリンの話題、投稿、
編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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            *ルポ 甑島
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            『主な記事』

            特集 原発を考える
            写真 ヒロシマ
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            Lapiz図書委員会

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◆現代時評:謎の男・金正男:片山通夫
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 先日、とある会合でサハリンのことを話したことがある。そして必然
的に北朝鮮に話題が移った。二次会の席上でふと疑問に思った。金正男
という先月亡くなった金正日総書記の長男のことである。彼は「政権に
は参加していない」し「その意思もないように見える」のだ。

 「ロシアの声」という放送局がある。その放送局の記事で、東京新聞
の五味洋治記者が、正男氏との電子メールでのやりとりに基づいて執筆
した書籍をもとにした「正男氏は反抗者それともプレイボーイ?」とい
うタイトルの記事が目に付いた。彼は長い間マカオに住んでいる。正男
氏は、正日総書記によって後継者に選ばれた金正恩氏が、北朝鮮国民の
要求に応えられるか疑問を抱いており、正恩氏は操り人形にすぎないと
の考えを表している。

  少し古いが、2010年9月30日付韓国の新聞・中央日報が報じた
記事を要約すると「核とミサイル完全武装が強盛大国の意味だ。では、
核とミサイルはどこから出てくるのか。それは資金だが、その資金のほ
とんどがマカオを通して調達されてきたというのが記者(中央日報記者
)の取材の結果だ。そしてここに金正男がいる。金大中(キム・デジュ
ン)政権当時4億ドルが北に伝えられたのも、武器と麻薬を売って稼い
だ4600万ドル(約530億ウォン)が凍結・解除されたのも、マカ
オにある銀行(バンコ・デルタ・アジア)で、当時、ここに金正男がい
た。」というもの。違法(たとえば麻薬・武器販売)に得た資金を「洗
濯する」のに、このマカオが使われていたというわけだ。

 マカオはご承知のようにカジノ天国である。カジノ関係者によると「
一晩で数億ドルのマネーロンダリングも可能」という話。さらに同記事
は「金正男が現地カジノの常連客であることはすでに知らされている」
と書き「金正日の告別式に欠席したことで金正男のニュース価値を裁断
するのはまだ早い」と注意を促す。

 はたして金正男氏がマカオにそして中国に居住する理由は何か?一見
すれば「アラブの石油王のように優雅な暮らしをマカオでしている」よ
うに見える。
 はたして中央日報の記者が書くように、マネーロンダリングや情報収
集が目的なのか。東京新聞・五味洋治記者が書いたように「正男氏は、
正日総書記によって後継者に選ばれた金正恩氏が、北朝鮮国民の要求に
応えられるか疑問を抱いており、正恩氏は操り人形にすぎないとの考え
を表している」のか?

 最後にロシア科学アカデミー極東研究所コリア研究センターのアレク
サンドル・ジェビン所長は、「正男氏は北朝鮮の金一族のため外貨を稼
いでいる」と述べ、次のように語っている。「正恩氏への批判は、北朝
鮮情勢が悪化した場合に、正男氏が自分と家族の外貨を守るためのもの
だ。」
 ジェビン所長の見解によると、正男氏は自由な人間としての立場を獲
得し、自身ならびに北朝鮮の家族や親族らの利益を保証しようとしてい
る。

 答えはまだ出てきそうにないが、マカオの金正男氏の動向を注視する
必要がある事だけは事実だ。
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◆サハリン余話:片山通夫
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 ジャーナリスト・ネットに掲載中の「サハリン余話」Vol.1−5
=筆者が昨年12月に滞在したサハリンで得た話の数々=
http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-781.html
http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-783.html
http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-788.html
http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-790.html
http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-792.html
http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-796.html
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2012年1月20日号
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大統領選挙運動本格化

 来る3月4日に行われるロシア大統領選挙のために各候補支持者らが
本格的な支援活動を始めた。選挙準備会議を開く他、各地の有力者を自
分側に引き付けるため全力を尽くしている。

サハリン・クリル島をテーマにした学術会議

 来る24日、サハリン州立図書館で「サハリン州成立65周年を記念
する学術会議―ロシア歴史の中のサハリンとクリル島」が開かれる。円
卓座談会形式で行われる予定であり、当日「州の指導者たちーサハリン
伝記」という展示会も開かれる。

ガソリン不足問題解決策を探る

 さる16,17日、サハリン州知事は政府のガソリン問題実務会議に
出席する他、ロスネプチ社の指導者と会って、最近のガソリン不足問題
の解決策について話し合った。その結果、ロスネプチ社は各地支部に対
して安定的なガソリンの供給と値上げを禁ずるように指示した。

1700人が海外で連休を

 サハリン税関によると、今年のお正月連休の1月1日〜11日まで、
1700人のサハリン住民が海外へ出かけた。同期間中のサハリンへの
入国者数は1500人。

大規模写真コンクール

 サハリン州政府は州郷土博物館と共同で、州成立65周年記念事業と
して大規模の写真コンクールを開催する。テーマは「写真で見る20世
紀サハリンとクリル島の歴史」。審査は5部分に分けて行われる。即ち
、歴史写真、誇らしいお客様、島の冬、目撃者の目、島の産業など。参
加希望者は今年12月1日まで郵便、メール、或いは直接提出すればよ
い。展示会は12月6日に、そして当日受賞式も行うとのこと。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◇北朝鮮、逮捕された日本人2人が解放
http://japanese.ruvr.ru/2012/01/21/64331050.html

◇日本政府、東電を最低10年間国有化
日本政府は、福島第一原発を運営する東京電力を22年までの最低10
年間、国営化する予定だ。21日、日本のメディアが伝えた。
http://japanese.ruvr.ru/2012/01/21/64330323.html

◇露日協議は穏やかに
ロシアのラヴロフ外相は18日、モスクワで開かれた記者会見で201
1年の露日関係を総括し、日本との領土問題を穏やかに協議するよう呼
びかけた。ラヴロフ外相のこの呼びかけは、ロシアと日本の専門家から
支持を得た。/2012年01月19日「ラジオジャーナル今日の話題
」より
http://japanese.ruvr.ru/2012/01/19/64195518.html

◇ユーロ圏の危機と日本
http://japanese.ruvr.ru/2012/01/19/64166833.html

◇米韓日 北朝鮮を巡る新しい動き
米国、韓国、日本は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して、六カ
国協議再開のための道を開いた。ワシントンでの3カ国外交担当者会談
の結果示されたものだ。これは金正恩氏が新しく指導者に就いてから、
24初めての前向きな動きとなった。
http://japanese.ruvr.ru/2012/01/19/64194240.html
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◆[編集長から]              片山通夫
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 寒中お見舞い申し上げます。
今日は首都圏でも雪が降り、日本海側では大雪警報が出るという寒さで
す。おまけにインフルエンザも流行っていて、快適とはいえない今日こ
の頃のようです。
 皆様、ご自愛ください。

 ところで通常国会が召集去れました。会期150日間です。野田政権
の政権運営をじっくり監視する必要があります。
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発行     2012年1月24日   No.503
編集・発行  609studio Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
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