メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.496 ◆現代時評「悩ましい文化の日」  2011/11/08


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/11/8  No.496
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 フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。ロシア唯一の韓国語
新聞「セ・コリョ」の日本語翻訳版、ロシアやサハリンの話題、投稿、
編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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              『主な記事』

            *原発を考える第二弾
         *Lapizギャラリー サハリンの冬 他
            *Lapiz図書委員会
            *(仮)奄美の海
            *ルポ 甑島
           *2012年カレンダー

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                        創刊準備号

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            『主な記事』

            特集 原発を考える
            写真 ヒロシマ
            写真 サハリンの夏
            Lapiz図書委員会

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◆現代時評「悩ましい文化の日」:片山通夫 

◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2011年11月4日号

◆ロシアの話題・事件

◆編集長から

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【リンク】

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◆現代時評「悩ましい文化の日」:片山通夫
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 線量計。つまり放射線量を計測するモノだ。東京電力福島第一原子力
発電所の事故で、日本人は線量計を持ち始めた。価格的には2・3万円
程度からあるので、自分の身を守るために個人でも買いやすい。

 スリーマイル事故やチェルノブイリの事故では、海の彼方の話だと、
日本人は政府の発表を鵜呑みにしてきた。筆者が子供のころは米ソなど
大国の水爆実験などで、ストロンチューム90などが雨に混じって降っ
てきたと騒いでいたが、時代も時代なので線量計を個人手手に入れるな
んてことは全く考えもしなかったように思える。

 ところが3・11以後、俄然放射線に対する考え、つまり恐れが国民
の間に浸透する。8月15日の京都五山の送り火騒動を見てもそう読み
取れる。この騒動の原因は、もちろん原発安全神話を国民に信じさせて
、この地震列島と呼ばれる狭い日本に54基もの原発を作ってきた自民
党政府やその下で暗躍する官僚の罪があることは言うまでもない。

 その上、国民の見方だと「勘違いして」選んでしまった現在の民主党
政権も、当時の自民党政権と同様の体たらくであることは、毎日の報道
を見る限り頷ける。東京電力福島原発からは、放射線が出続けている。
政府は「直ちに健康に影響はない」と押し切ろうとする。ならばと「自
衛の手段」を取らざるを得ない国民は線量計を手に入れだした。

 毎日、線量計を持って、自分たちの住む街を計測して歩く人もいると
聞く。政府や東京電力、それに連なる御用学者とマスコミを信じられな
くなった人たちが、放射線量を計測しなければならない生活になってし
まった。安全神話の崩壊で生き残ったのが計測生活だった。

 放射線量を計測している人々の心境はどうか、文化の日の今日考えて
みた。「情けない」の一言ではないだろうか。線量が低いと言って安心
し、高すぎると思って悲観する生活である。それならいっそ計測をやめ
ればいいとも思えるのだが、いかんせん、政府や東京電力など「原子力
村」の面々が発表するデータを信じられないから仕方がない。正に自衛
手段であり、線量計の罪である。
 おかげで、東京などで、原発事故とは無関係だが、過去に捨てられ(
?)もしくは忘れ去られていたラジウムなどが発見されている。線量計
の功である。

 文化の日に相応しくない話題だが、いたしかたない。1968年12
月、ノーベル賞作家・川端康成はその授賞式で「美しい日本と私」とい
うタイトルで記念講演を行った。
彼が講演で話した「美しい日本」はほんとうに過去のものになってしま
ったのかと思うと、何ともやりきれない気分である。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2011年11月4日号
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サハリン州知事の祝賀メッセージ「ロシア国民の日」を迎え

 尊敬する住民の皆様!11月4日―「ロシア国民団結の日」はロシア
歴史においてとても意義ある日です。1612年11月4日、クジマ・
ミニンとドミトリ・ポジャルスキが率いる国民義勇軍がスヴェデン、ポ
ーランド侵略者らと戦ってモスクワを解放させ、ロシア国家の体制を築
いたのであります。ロシアの国力は地域の発展と地域住民の愛国心から
成り立つものであります。我々はサハリンとクリル住民の生活の質や福
祉のために最善を尽くしております。

サハリン韓人文化センター開館5周年

 11月4日、サハリン韓人文化センターが開館5周年を向かえた。2
004年8月に着工、2006年3月に完成、同年11月4日に開館し
た。

「エトノス芸術学校」開校20周年

 さる11月1日、ユジノサハリンスク市の「エトノス芸術学校」が開
校20周年を迎えた。当初はロシア文化会館の一室を借りて教師5人、
生徒15人の規模だった。今は教師42人、生徒310人、独立した建
物もある。20年間、多数の国内外のコンクールや公演を通じて実力を
認められ、今は、国内は勿論、韓国、日本、中国でも有名になった。ロ
シアと韓民族の伝統芸術を維持発展させ、高く評価されている同学校は
サハリンの誇りである。11月8日、午後7時、チェーホフセンターで
開校20周年記念公演がある。

村民の悩み

 アレクサンドロフスク・サハリンスキ区域のホエとタンギ村の住民た
ちは数ヶ月間燃料問題を巡って関係機関と話し合っている。当村には6
00人程の住民が住んでおり、殆どが高齢者、独身女性、生活保護を受
けている。もうすぐ冬が始まるのに全く暖房用の薪を確保していない。
年寄りのうえ、車も無く自力で問題を解決できない状態。住民の暖房用
に4000平米の木が必要。しかし、地元で唯一残っている木材加工会
社の「チンベル」は今年の夏、村の壊れた橋と道路の修理に使った木材
費用を地域政府から貰えず給料も払えず、困っているため、橋の修理費
用を払ってくれるなら暖房用の薪を提供すると言っている。

韓国語教師研修

 学校の秋休み期間中の10月31〜11月4日までサハリン韓国語教
師らを対象に研修を行った。韓国から2人の専門家を招いて韓国語の文
法と会話教授法を習う他、ロシア新教育制度や心理学関連講義も行った。
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◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本」>>>
         引用元 http://japanese.ruvr.ru
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◇沖縄基地移設問題 野田首相は板ばさみ状態
来年1月には日本の野田首相がアメリカを訪問する。訪米中、日米安全
保障条約の見直し、近代化が話し合われることになっている。しかし、
沖縄の普天間基地問題は、沖縄市民の望むような形で解決されることは
ないだろう。沖縄では、米軍基地を県外へと移設するようにとの要求が
高まっているからだ。
http://japanese.ruvr.ru/2011/11/03/59818787.html

◇環太平洋パートナーシップ 是か非か?
アジア経済の嵐のような成長は、今年これまでの10ヵ月半の間、アジ
ア太平洋地域はもはや、一つの国の利益が別の国にとっての損失である
「ゼロサム・ゲーム」の場ではないことを示している。
http://japanese.ruvr.ru/2011/11/02/59757565.html

◇日印接近が意味するもの
10月末から11月初めにかけて、日本とインド両国指導部間のコンタ
クト活発化が目立っている。28・29両日クリシュナ外相が東京を訪
問、今月2日にはアントニ―国防相も訪日する。 この二つの閣僚訪問
は、両国内でも又国外でも、様々な反応を呼んでいる。
http://japanese.ruvr.ru/2011/11/02/59732488.html

◇日本 洪水被害を受けたタイ人 数千人受け入れ
http://japanese.ruvr.ru/2011/10/31/59625879.html

◇ベトナム 日本の原発技術導入について協議
ベトナムのヌグエン・タン・ズン首相は今週日本を訪れ、日本の原子力
発電技術導入に関して、野田佳彦首相と協議を行う。日本のマスコミが
31日伝えた。野田首相の前任者である菅直人前首相は、福島第一原発
の事故にも関わらず、ベトナムでの2基の原発建設を支援する用意があ
ることを表明していた。
http://japanese.ruvr.ru/2011/10/31/59624479.html
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◆[編集長から]              片山通夫
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 Graphic Magazine Lapiz を最初は「個人」で発行するつもりで準備
し、創刊準備号も個人で出した。
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/page/1/products_id/155479

 しかし諸般の事情で、個人では出さないことにし、この11月1日、会
社を新たに設立した。
 Lapiz InternationalCo,.Ltd という。

 Webサイトも一新した。
http://www.lapiz.bz/

 一度のぞいてみてください。
そして、創刊号は12月1日発行です。
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発行     2011年11月8日   No.496
編集・発行  609studio Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
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