メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.432◆サハリン余話  2010/05/25


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【609 Studio 】メール・マガジン 2010/5/25  No.432
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フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。ロシア唯一の韓国語
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◆現代時評:当分の間休載させていただきます。

◆[セ・コリョ新聞日本語翻訳版]:2010年5月21日号

◆ロシアの話題・事件

◆サハリン余話:片山通夫

◆編集長から

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◆現代時評:休載させていただきます。
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 筆者の都合で当分の間休載となります。
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◆セコリョ新聞日本語翻訳版:2010年5月21日号
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失業者4千人

 さる7日の州政府会議によると、現在サハリン州の失業者数は416
0人。この数字は極東では最も少なく、昨年同期に比べ1千人減少して
いる。地方自治体と政府は今後も積極的に失業対策を進めていくことを
決めた。

クナシリ島の空港再建に協力を要請

 さる11〜15日間、南クリルを視察して帰ってきたサハリン州議員
らは、昨年完成予定のクナシリ島の航空再建が遅れている事態を解決す
るために、プーチン首相宛に協力を要請する手紙を送ることにしたと1
8日の記者会見で発表。

エネルギー関連施設に対するテロ対策強化

 18日、極東地域大統領代表主催の会議でエネルギー関連施設におけ
るテロ対策案が審議され、今後一層反テロ対策を強化することを決めた。
従って、エネルギー関連施設の指導部はテロ危機を感じたら直ぐに当局
に申告しなければいけない。

韓国企業石炭購入のために來島

 さる17日、韓国現代グループ系列会社BNGSteelの代表らが
サハリンを訪問し、エス・シェレデキンサハリン副知事と面談を行った。
同企業がサハリン州の石炭産業に関心を持つようになったのは今年4月
ソウルで開かれたサハリン州投資説明会が契機になった。サハリン州政
府によると、現在サハリンでは年間350トンの石炭を採掘しており、
その中の100トンはアジア太平洋地域に輸出している。サハリン州政
府は韓国企業の石炭分野への投資を積極的に支援する用意がある強調し
ながら、ムガチ炭田、ナイーナイスキ炭田、ロパティノ炭田などの石炭
の質が韓国に合うと説明した。

朴・ウラジミル市長再選

 さる16日に行われたネベリスク市長選挙で朴・ウラジミル現市長が
55.4%の投票率で再選。

酒類販売禁止

 サハリン州では深夜0時から朝9時までアルコール度数15%以上の
強いお酒の販売を禁止する法律が今月16日から発効。違反した場合2
千ルーブルから10万ルーブルまでの罰金。

5月31日―禁煙の日

 ロシア連邦政府は5月31日を禁煙の日と決めた。サハリン州も連邦
政府の方針に従って同日を禁煙の日とするとのこと。又、5月17日か
ら一カ月間ユジノサハリンスク市内の大型広告版と学校で禁煙キャンペ
ーンを行う。

コルサコフ市で殺人事件

 コルサコフ市内の住宅で29歳の李某氏と38歳の金某氏が死体で見
つかる事件があった。死体には刃物で刺された跡が多いとのこと。目撃
者がいないため捜査は長引く可能性があるとのこと。

学校公開の日

 さる15日はユジノサハリンスク市内学校の公開の日。学校オーケス
トラの演奏で学生たちの行進があるほか、消防訓練や交通事故患者らに
対する応急治療訓練なども行い、参加者から絶賛を受けた。

学生たちの体育大会

 今月11〜15日間、ユジノサハリンスク市で戦勝65周年記念学生
体育大会が開催され、14〜17歳までの学生350人が参加した。
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◆ロシアの話題・事件
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▼<露外相>「大戦の結果、日本は受け入れを」北方領土問題で
「受け入れているんだ。けど、北方4島は日本のもんだ!」MK
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2010/05/20/20100520ddm003010081000c.html

▼ヤクート・サハ共和国で大洪水 6500人が避難
「これも人災?温暖化の影響か」MK
http://japanese.ruvr.ru/2010/05/21/8272376.html

▼ビザなし交流
「日本はこの領土を自国のものととらえており、しかも日本のジャーナ
リストたちは四島で自由に活動することが許されているのに、これを禁
じるというのは何か筋が通っていないように感じる。一方で、日本政府
がとっている四島返還に向けた路線ははっきりしたものだ。どこにも明
記はされていないものの、南クリル諸島では日本企業の活動が禁じられ
ている。そして今度はジャーナリストに対し、自らの職業の活動を行な
うのを禁じた」極東研究所・日本研究センターのワレリー・キスタノフ
所長
 http://japanese.ruvr.ru/2010/05/14/7850839.html
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◆ サハリン余話 2題:片山通夫
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「サラミソーセージ」
 ロシアとの文化の違いが感じる一瞬にサラミソーセージがある。調べ
てみたわけではないが実に種類が多い。バザールやスーパーマーケット
の売り場には多彩なサラミが所狭しと並んでいる。そういえばチーズも
その横にこれも大きな塊で売られている。

 ボクは何人もの人々とサハリンで会った。大抵その人の自宅を訪れて
話を聞くことになる。自宅を訪れるとなると手ぶらでは行けない。何か
ちょっとしたものを買ってゆくことになる。その時便利なのがだ。なに
しろロシア人の食卓には欠かせない一品。それにキオスクにも市場にも
スーパーマーケットにもどこにでも売っている。

 ある時、友人の写真記者と一緒の取材に行ったことがあった。勿論手
ぶらでは行けない。彼に「ソーセージを買おう」と言った。
「サラミ?」
「そう」
「どんな?」
どんなと問われて言葉に詰まった。
なにしろ種類が多い。ボクはどのサラミがおいしいのか知らない。

彼は近くのスーパーマーケットへボクを引っ張ってゆき、なんだか小難
しい御託を並べだした。
「なんでもいいやん」
「あかん。これがこんな味で云々・・・」
講釈が続く。

ロシア人は講釈が好きなのか、サラミにこだわりがありすぎだ。

それ以来、ボクはサラミをあまり好きではなくなった。
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「ペチカ」
 子供の頃ペチカという歌を聞いたことがあった。
「雪の降る夜は・・・」で始まるあの歌だ。

ペチカはロシア特有の暖房設備。勿論サハリンにも存在する。昨今のア
パートはラジエターで暖めるのでペチカはない。しかし古い民家には必
ずある。燃料は石炭。冬の間は火を絶やさない。

ある時、ボクはそんなペチカのある家に招待された。無論真冬のこと。
外はあいにくの吹雪。風がうなり、雪が横殴りに降っていた。

その家の台所と居間が一緒になったような部屋にいた。
風が窓を打ち、雪が舞うのが見える。しかし部屋の中は暖かい。
石炭がくべられる。ペチカにかけられた鍋の湯が煮え立ち湯気が勢いよ
く出ている。
「ここで眠るといい気持ちだよ」
この家のおばあさんがいう。ペチカのうえは小さなベッドがしつらえて
ある。
「チャイにしましょうかね」彼女が言う。
吹雪の夜はロシア式の紅茶がよく似合う。

たわいのない話が続く。
そしてペチカを囲んだ冬の夜は更けてゆく。
吹雪の夜の物語。 
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◆[編集長から]              片山通夫
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 今週号からロシア関連の話題を拾ってお届けします。お楽しみに。

近頃巷をにぎわす話題。

▼口蹄疫(こうていえき)で日本の畜産打撃。宮崎県は壊滅的だと言う。
手塩をかけて育てた牛を殺処分とは、浮かばれまい。

▼韓国の哨戒艦事件。北朝鮮の仕業と断定。不意打ちは卑怯だ。せめて
宣戦布告してから・・。いやそんな状況にならないように祈る。故なく
亡くなった兵士よあわれ。

▼タイ動乱。観光に行けぬ。しかしそれじゃタイ経済は壊滅的打撃。円
満な解決策はないものか。

▼ギリシャ経済に引かれてユーロ危機か?いやこんなうわさすら危険だ。
ギリシャ国民の怒りも理解できるだけに辛い…。

▼「辛い」と言えば普天間移設問題。結局元の黙阿弥か?それじゃ沖縄
はどうなる?本土の国民はほっとしている場合ではない。我々国民の問
題だ。
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発行     2010年5月25日   No.432
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
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