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タイトル:609studio No.378◆現代時評:「シュール?な日本農業の再興」  2009/03/31


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【609 Studio 】メール・マガジン 2009/3/31  No.378
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「現代社会を斬る!」をコンセプトに論説委員Ken氏の論説「現代時
評」をはじめ、政治評論家、本澤二郎氏の政治評論、また、ロシア唯一
の韓国語新聞サハリンの「セコリョ」日本語版、その他、寄稿記事など
話題満載! 
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───────────◆◆◆INDEX◆◆◆───────────

◆現代時評:「シュール?な日本農業の再興」 ken

◆本澤二郎の「日本の風景」

◆[セ・コリョ新聞日本語版] :2009年3月27日号

◆コラム・EYE「Webは夕刊を殺した」:片山通夫

◆コーヒーブレイクから

◆編集長から

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◆現代時評:「シュール?な日本農業の再興」 ken
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◆◆ 先日のフィナンシャルタイムズをチョッと引用させてもらう。
見出しは「イノセントな昔を懐かしむ日本」になっていて、書き手はア
ジア編集長のビリング氏である。

◆◆ 「日本の農業は手厚い保護政策で守られているというのが、一般
的な見方だ。けれども日本人は、カロリーベースの食料自給率が40%
でしかないことを心配している。民主党は農家補助の大規模拡大や戸別
農家主体の農業の産業化推進を主張しており、榊原氏はこれを支持。榊
原氏はさらにトヨタ自動車に対しても、自動車産業は今や斜陽産業なの
だから、トヨタのエンジニアを使って農業の効率改善に取り組むべきだ
と説得を試みてきた。トヨタ方式で作られたニンジンの時代がまもなく
やって来るかもしれない。」

「世界は今、金融メルトダウンに必死で取り組んでいるし、日本の製造
業は受注減の衝撃にさらされている。そういう状況でこうやって日本国
内で、のどかな農業社会の幸せや明治以前の古き良き日本についてさか
んに取りざたされている様子は、いささかシュールではある。」

■■ シュールとは、(現実離れした、または普通の理屈では説明でき
ないさま)の意である。 そういわれてみると、なるほどそうかも知れ
ぬ牧歌的農業の再興がいまわが国で盛んに論じられている。 「ミスタ
ー円」こと榊原先生までが、自動車は今や斜陽産業なのだから、トヨタ
のエンジニアを使って農業の効率改善に取り組むべきだと論じ始めたと
いうのだから、農業という斜陽産業の格上げもいまや極わまれりで、米
紙がシュールと表現するのもとうぜんかも。  

■■ 日本の食糧自給率が40%を切ったという統計数字を武器にして
「農業の再構築」を声高に論ずるのは、いまの日本の風潮である。が、
はたして日本の農業がそう簡単に都市に溢れる余剰労働力を吸収するほ
ど再興されるかについては、ボクは大きな疑問を持っている。 周知の
事実だが、農村ではいわゆる「3ちゃん農業」という言葉もおおかた風
化し、いまや3ちゃんの、その爺さん婆さんもほぼ総て過去帖に入り、
これからはいったい誰がその「非農家零細農業」を継ぐのかと怪しまれ
る時代になっているのに。

■■ たしかに機械仕掛けの植物栽培は可能かも知れない。 だがいっ
たん最終収穫の段階になると、問題がある。 市場出荷するにはどうし
ても手作業が必要になる。 とくに野菜の出荷は、市場に並べられるよ
うにするために土やゴミ・朽ち葉の除去に手間と時間がかかりすぎる。
腰も痛いし手も疲れ、どう考えてもきれいで楽な仕事とは言えない。農
業改良普及指導員たちの試算によると、本気で農業を職業にしても、そ
の収入は平均月収15万円が限度であるという。 ならば低賃金の典型
といわれる福祉介護職などよりまだ低賃金である。 誰がいったいそう
した農業への転職を望むであろうか。

■■ それを、食糧自給率を上げるために農業の再興を説く人たちは、
自分は農業をやらぬが、他の誰かがその重労働を担当してくれるであろ
うとの勝手な期待のもとに論じている。 戦前、武者小路実篤らが宮崎
県木城で理想に燃え「新しき村」を開いたことがある。理想は美しかっ
たが、先ず脱落したのはその張本人の武者小路で、ワイフを木城に残し
たまま東京へ帰ってしまった。 農業は理想であり得ても現実は厳しい
のだ。 

■■ それに日本で、農業回帰を主張する人たちには、他国に類を見な
い精神を重んじるという特殊性がある。 いわゆる農本主義、「農は国
家の大本」というロマンティックで厳しい精神主義である。その淵源を
辿ると、二宮尊徳から戦時中の橘孝三郎の「愛郷塾」に至るまでの系譜
がいまだに日本的美意識として残っていて、現に天皇家までがたとい形
式的であろうといまなお農業の真似事を神事としてとり行っている。
 厳しい農業労働へのストイックな信仰、それは観念右翼のロマンにも
通じている。 悲劇の満蒙開拓義勇軍などがその最後の失敗例であるが
、いまなおその倫理的禁欲主義がおりにふれて日本人社会にアタマを擡
げる。 前記のフィナンシャルタイムズ紙の編集者などはその匂いを敏
感に嗅ぎ取り、日本の農業復興という過去への回帰志向に神秘的な危う
さを感じ、それをシュールというシニカルな言葉で表現しているのかも
知れない。

■■ 米国流の農業とは、自動車や航空機を製造すると同レベルの、近
代産業の一翼として、極限までの規模拡大と合理化を計り、それにより
企業利益を追求するにある。 ところがわが国の農業とは、金儲けは副
次的で、むしろ国民精神を云々しようというのだから、どだい目標が違
う。 アメリカ人にとっては、日本農業が古代回帰しようとするいっけ
んアナクロニズムな発想には、シュールとしか批評しようがないであろ
う。 

■■ それについては、新資本主義か、それとも農本主義の昔に戻るか
、日本人自身が、自分たちの今後の農業再興について的確な論理をいま
確立しておく必要があろう。 なぜなら農地の狭隘と、農業労働者コス
トの高さは、どうもがいても日本の宿命であるからだ。

■■ ところで、米人にとってシュールとしか言いようが無い日本人の
ビヘビアは農業回帰志向だけではない。 先日わが麻生首相が言明し、
二日酔いの前財務相省がサインしたというわが国の、IMFへの10兆
円融資などもそれと機軸を同じくするものではないか。 いま全世界殆
どの政府が金欠で往生し他国どころでないとき、そして日本政府自体も
1000兆円の累積赤字で悩んでいるときに、ポンと10兆円(100
0億ドル)をIMFへ資金提供しようというのはどう考えても異常な行
為である。IMF当事者も余程嬉しかったのか、ストロスカーン専務理
事が2009年2月13日付けの正式文書で「我々は日本政府の支援に
心から感謝する」と述べている
。http://www.imf.org/external/japanese/np/sec/pr/2009/pr0932j.pdf

■■ この1000億ドルは、いずれにせよわが政府の外為特別会計か
ら支出されるのであるが、それについては議会の承認も経てないし、国
民の殆どからの反対の意思表明もない。まさに白昼堂々、首相による大
手を振っての10兆円の現金持ち出しがわが日本では行えているのだ。
 法の不備は疑うべくも無いが、与野党とも知らぬ振りをしている。日
本とはほんとうに不思議な国である、とボクは思う。 そしてアメリカ
人などにとってはこれまたシュールな現象と見えるのではなかろうか。
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◆本澤二郎の「日本の風景」
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<あぶりだされた東京地検特捜部>

 予想された通りの小沢・民主党への捜査が事実上、幕を閉じた。東京
地検特捜部の正体を彼ら自ら暴いたことになろう。国策捜査そのもので
あった。徹底した捜査はしない、出来なかったのである。水面下での闇
取引も考えられそうだが、ともあれ「打ち止め」の指示に地検特捜部は
従ったのだ。「日本のような捜査は中国では考えられない」とうらやむ
外国人がいたが、日本だってこの程度なのだ。肝心要の裏金には全く手
をつけていない。不思議な捜査、というよりも、これが日本の誇る法務
・検察なのである。

<小沢資金で動く民主党>

 それにしても民主党もお粗末である。筆者は、党内で小沢を引きずり
下ろす動きが表面化するはずだと認識していたのだが、見事にはずれた
。彼は大連立という暴走行動の際と同様に、今回も開き直った。昨夜の
会見では涙まで流したと報道されている。往生際の悪い政治屋でしかな
かった。
 確かに国策捜査ではあったが、せっかく政権奪取の機会を手にした民
主党は、小沢によって敗れるかもしれない。それでいて党首を辞めさせ
られないということは、小沢資金で動く民主党といえようか。しかも、
小沢資金は血税のピンハネなのだから、いかにお人よしの有権者でも政
権交代の合唱に二の足を踏んでしまうかもしれない。
 「金丸に育てられた小沢だからさ」と自民党関係者は論評している。
親子二代、企業からの献金で政治活動をしてきた人物である。いまさら
「企業献金を禁止しよう」とほざいても、誰も信用しない。ともあれ「
企業献金禁止」を本当に打ち出すのか、ここはしっかりと監視していく
必要があろう。
 もちろん、小沢退陣はゼロではない。世論調査の数字がどう出るのか
。有権者が許すのかどうか。これはまだ誰もわからないが、厳しい数字
が出ればありうる。そうなると、麻生の椅子もぐらつくことになるが、
反麻生の小泉周辺の人材も傷だらけだから、そう簡単ではないようであ
る。
<笑いが止まらない自公政権>

 検察を巧みに操作することで、小沢の退陣を食い止めた自公政権は、
法務・検察に勲章をあげたいところであろう。「小沢逮捕は選挙目前の
9月だよ」と指摘する御仁も、昨日、筆者の前に現れた。ゼロではない
が、確かにこれはウルトラC作戦かもしれない。「民社総崩れ・自民圧
勝」というシナリオなのであろうが、果たしてここまでやれるのか。筆
者にもわからない。
 傷者党首の民主党との関ヶ原の戦いに、自民党と公明党はがぜん、笑
いが止まらない状況になってきている。政界一寸先は闇とはよく言った
ものである。権力の強みである。
 指示されたように見事な決着をつけた検察の対応は、小沢にも安心を
与えることができた。つまりは、与野党双方から感謝される検察という
のも珍しい。
 おかげで麻生後見人の森、それに二階らも助かった。返金するという
が、返金相手がいない。そんなことはない、西松に返すべきだろう。西
松は血税を分捕った公金横領罪で問われなければなるまい。森や二階に
も監視が必要であろう。
<黒幕はにんまり>
 こうしたシナリオを描いた人物は、麻生にはできない。黒幕である。
黒幕が森に指示して、それに麻生が従ったと推測するのだが、どうであ
ろうか。
 黒幕の狙いは3分の2の改憲派の結集にある。そのための小沢攻略と
、それでいてさらなる傷ついた小沢・民主党の存続ということにほかな
らない。新たな大連立・平和憲法解体狙いなのである。これに気付いて
いる日本人は残念ながら当事者以外、誰もいない?
 官邸は、まず7月都議選と先進国首脳会議出席をこなす。その前に大
型補正予算の編成を済まそうという魂胆だ。「公明からは都議選挙のあ
と3カ月の時間が必要だ」との意向が官邸にもたらされている。これが
10月選挙・文字通りの任期満了の選挙という。
 黒幕にんまりという、まことに恐ろしい・怖い・不気味な策略が進行
している?経済危機と政治危機は同時に進んでいるのである。
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◆[セ・コリョ新聞日本語版] :2009年3月27日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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サハリン州反危機計画調整

さる23日、サハリン州政府会議でロシア連邦政府の反危機作戦案とサ
ハリン案との比較検討があった。政府が発表した7カ優先対策案は、
1)国民の社会的保護
2)工業潜在力維持
3)国内需要拡大
4)長期優先事業に対応
5)行政的障害減少
6)強力なロシア財政システム調整
7)マクロ経済政策優先(インフレ抑制)
などである。政府案とサハリン州が既に試みている対策とほぼ同じであ
るが、実行時期などで一部調整が必要であると州政府経済委員会は言う
。ア・ホロシャヴィン州知事は危機を乗り越えるためには中小企業支援
策が優先されるべきであるが、州根幹産業である石油ガス関連事業や水
産業、農業、石炭産業の他、建築分野の発展のために最善を尽くすべき
であると指摘した。

財政を健全に

 26日、極東地域大統領代表オ・サポノフ氏の呼掛けで招集された政
府会議で、参加者らは世界金融危機の影響を避ける方策と州財政を健全
にできる方法について審議する他、国際及び対外経済活動の結果と極東
におけるテレビ放送の展望について分析した。

反テロ委員会会議

 24日、反テロ委員会定期会議が開かれ、社会的重要な施設、即ち発
電所や工場施設などを対象にした不意のテロを如何に防ぐかについて話
し合った。委員会は会議の後、これから重要企業代表者らをテロ対策会
議に参加させることにした。

2009ロシアの素晴らしい人物に

 先日、サハリンの設計研究所「サハリングラズダンプロジェクト」が
ロシア百科事典に「2009年ロシアの素晴らしい人物」に掲載された
ことがわかった。当設計研究所は建築設計分野の先端を走り多くの業績
を上げている。

元サハリン州知事が

 国営の「全ロシア展示センター」の総会がさる19日モスクワで開か
れ、新任センター長選挙が行われたが、元サハリン州知事イ・マラホフ
氏が新任センター長に任命されたことがわかった。

ビジネス・フォーラムを開催

 ユジノサハリンスク市政府は来る4月中旬にビジネス・フォーラムを
開催することにした。開催目的は中小企業に対する支援と市政府の中小
企業政策改善と協力方案模索である。

盗電根絶できず

 サハリンエネルギー社の調べによると、電力を盗んで使用していて発
覚されたの件数が今年に入ってからだけでも2500件で損害額は13
00万ルーブルに達している。このような盗電による去年の総損害額は
3億ルーブル。当社は処罰が軽いのが窃盗が続いている原因の一つと考
え、刑事責任を問うように当局に要求している。

麻薬中毒者の8割は若者

 先週、ユジノサハリンスク市で開催された第14回科学実験大会の報
告によると、今日サハリン州の麻薬中毒者の8割が14〜29歳までの
若者であるとのこと。若者の占める割合は2006年の3割から200
8年8割に増加している。公式的にはサハリン州の麻薬中毒者数が41
59人となっているが、実際はこれの10倍以上に達していると専門家
らは言っている。

外国産車を好むロシア人

 ロシア世論調査センターが今年2月21日から両日間、全国42州1
40カ所の地域で住民1600人を対象に行った外国産車需要調査の結
果によると、回答者の49%が外国の車を購入しようとしていることが
わかった。国産を好む住民は22%に過ぎず、3年前の54%に比べ大
幅に減っている。また、24%が新車を購入しようとしており(200
6年19%)、予算も高くなって回答者の20%は6千〜1万ドル、6
%は2〜3万ドル、3%は3〜5万ドル、そして5万ドル以上の車を買
うと答えた住民が1%となっている。

偽造紙幣

 18日の朝方、ユジノサハリンスク市内のある店で若者が100ルー
ブルの偽造紙幣を使って買物して捕まった。若者は他の店でお釣りとし
てもらったのを使っただけだと犯罪を否認しているとのこと。

セコリョ新聞創刊60周年記念−韓国語作文大会

 20日、サハリン国立大学でセコリョ新聞主催の韓国語作文大会が開
かれた。当社創刊60周年を記念しての当大会には韓国語を習っている
34人の中・高生と大学生が参加した。参加者らは韓国語は我々の誇り
と希望、サハリン韓人同胞の運命、私の知っている韓国など3つのテー
マから好きなものを選んで1時間半かけて自分の考えを論じた。審査員
を務めた新聞社職員と先生らは語学能力が高くなったと評価した。大学
生と中高生部門に分けて審査が行われ、受賞者には賞状と賞金が授与さ
れた。

第6次サハリン韓人団体代表者会議

 24日、サハリン韓人文化センターで第6次サハリン韓人同胞団体代
表者会議が開かれた。韓国赤十字社が主催する同会議には、モスクワ、
ハバロフスク、ウラジオストックの他、カザフスタンのアルマータから
も地域代表が参加した。参加者らは現在の永住帰国事業と改善方案につ
いて話し合ったが、韓国側に要請されたのは一時母国訪問事業の継続と
回数を増やすこと、又、訪問の際、医療治療と休養ができるように協力
してほしいとのことの他、永住帰国希望者すべてを韓国へ永住帰国させ
、又、戦後生まれの韓人に対する支援も要求した。会議に出席した金・
サンユ韓国赤十字社の特殊福祉事業本部長によると、2009年度永住
帰国者の入居地は京機道パジュとオサン、忠清道オンソン、チェンアン
、慶尚道ヤンサン、金海で、各地の受容能力は50人。

朴・ヘリョン会長、国会議員に特別支援法を依頼

 さる13〜20日間、韓国赤十字社の招待で韓国を訪ねサハリン永住
帰国者らの入居地各地を見て回ったサハリン韓人会の朴・ヘリョン会長
は、韓国赤十字社の金・ヨンチョル事務総長に会い、仁川など空いてい
るアパートへの追加永住帰国の許可と2世や他民族配偶者の永住帰国費
用負担などを要請したことがわかった。又、サハリン同胞支援特別法案
の国会提出を準備中の金・ヨンジン国会議員に面会し、金議員案がサハ
リン残留1世や遺家族への支援をも含めていることと、今年6月頃国会
に提出する予定であることを確認した。

夏の時間へ
3月29日の午前2時から夏の時間帯に入る。
*日本時間との時差は2時間(日本時間正午=サハリン時間14時)
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◆コラム・EYE「Webは夕刊を殺した」:片山通夫
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 ざっと、覚えているだけでも相当数の夕刊が消えていった。毎日新聞
(北海道版)、サンケイ新聞、秋田魁新報、夕刊紙の名古屋タイムス(
08年10月)が休刊、南日本新聞、琉球新報、沖縄タイムスなどであ
る。また岩手日報、東奥日報、山陽新聞、中国新聞なども夕刊廃止を検
討に入ったという噂もある。

 理由は様々だと思うが、結局は「発行部数の減少」と「広告の減少」
が挙げられよう。また夕刊の場合、一概には言えないが締切時間が午後
2時頃と言うのが圧倒的だ。そうなると大きなニュースはテレビやWe
bサイトが速報性で勝る。夕刊が消えて行くのも頷けるわけである。

 逆に考えると、夕刊は「ニュースが遅い」、「経費を食う割りに収入
が少ない」となる。そして、新聞各社ともWebサイトでニュースを流
す重要性に気がついた。費用も印刷や紙代ほどにはかからないとなると
、Webを重要視するようになるわけだ。またWebサイトは締め切り
時間と言うものがない。ニュースをキャッチすれば、極端な話、即掲載
することが出来る。24時間何時でもである。配送の手間もない。北海
道の紙面を沖縄で見ることが出来る。動画も同時に流すことも可能だ。

 一方、サイトを見る(読む)側にとっても、過去の記事を検索するこ
とも出来、他紙の紙面と比べることも可能だ。その上、最近のテレビも
インターネットにつなぐことが出来ると言う機種も出てきた。面倒な設
定が必要なコンピュータの助けを借りなくても、茶の間でテレビセット
を通して読むことが出来るのだ。最近のテレビセットの高画質はWeb
サイトを見るにも問題はないだろう。おまけにブロードバンドの普及で
、我国の光通信網の契約世帯数は3000万といわれている。また携帯
電話での閲覧は電車内で利用可能にした。

 このような環境の激変から「紙で読む新聞」は早晩廃れることと巷間
ささやかれていた。ところが新聞各社は、Webサイトの有用性に気が
つくのが遅かった。そしてインターネットが爆発的に普及し始めると、
あろうことか「無料」で読めるようにしてしまった。この無料で読める
新聞(Webサイト)が夕刊を廃止せざるを得なくなった大きな理由だ
と思えるのだが・・・。本稿の「Webは夕刊を殺した」のはある意味
では間違っているのかも知れない。「夕刊は自殺した」ともいえるから
である。

*朝日新聞が3月23日朝刊で「100アンサーズ」で「新聞よどこへ
行くのか、」という特集記事を組んでいた。アスパラクラブに入会(無
料)しなければ読めないが、この記事もネットで読める。
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◆コーヒーブレイクから         
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*コーヒーブレイク
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/

*小説「ムンバイに消ゆ」
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-8.html

*備忘録
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-3.html

*セコリョ新聞日本語版
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-1.html
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◆[編集長から]              片山通夫
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 27日、政府は北朝鮮のミサイル発射に対して「破壊措置命令を発令
」した。MD(ミサイル防衛)配備で初めての措置だ。

 一方、北朝鮮は「人工衛星の打ち上げ」だとして朝鮮人民軍総参謀部
は「我々の平和的な衛星に対する迎撃行為には、最も威力のある軍事手
段で即刻対応する」とする報道官声明を朝鮮中央通信が伝えた。

 これら両国の措置を真正面から「言葉通りに」捉えたら、これはもう
「戦争」になる。
 それにしては、わが国政府も国民も至って「平静」の状態だ。

我が国が言うように「テポドン」という軍事用ミサイルを撃ち落とした
ら、「敵」は「最も威力ある軍事手段」で反撃すると言明しているし、
もし、「人工衛星」なら、これをうち落とすと戦争になる危険がある。

 「北朝鮮の軍事能力」を見くびっているのか、「まさか戦争にはなる
まい」とタカをくくっているのか知らないが、言葉だけを読んでいたら
これはもう両国とも「臨戦態勢」だと思わざるを得ない。それにしては
「国民を含むわが政府や政治家」はのんびり構えている。

 いたずらに不安をあおる気は毛頭ないが、皆さん度胸があるのか、そ
れだけの覚悟があるのか、それとも単に平和ボケなのか?

 小心者の筆者などもう今から「ドキドキ、ハラハラ」である。
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発行     2009年3月31日   No.378
編集・発行  609studio   Michio Katayama
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