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タイトル:609studio No.366◆本澤二郎の政治評論「民主党の国会対策」  2008/12/16


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【609 Studio 】メール・マガジン 2008/12/16  No.366
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「現代社会を斬る!」をコンセプトに論説委員Ken氏の論説「現代時
評」をはじめ、政治評論家、本澤二郎氏の政治評論、また、ロシア唯一
の韓国語新聞サハリンの「セコリョ」ダイジェスト版、その他、寄稿記
事など話題満載! 
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           小説「ムンバイに消ゆ」

      小説「ムンバイに消ゆ」を毎日掲載しています。
    
  この小説は初めてインドへ行った時に受けた強烈な印象をそのまま
  書いたものです。お読みいただき、皆様の感想をお寄せください。

     小説「ムンバイに消ゆ」は以下に掲載してあります。

  http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-8.html

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       http://www.snc.ru/rus/camera_w.htm

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◆現代時評:休載です。

◆本澤二郎の政治評論「民主党の国会対策」 

◆コラムEYE:「ある老記者の死」:片山通夫

◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]:2008年12月12日号

◆コーヒーブレイクから

◆編集長から

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◆現代時評:休載です。
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 今週は休載です。次週をお楽しみに。
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◆本澤二郎の政治評論「民主党の国会対策」 
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 政権担当してわずかしか経っていない麻生太郎首相は、13日地元福
岡に飛んで日中韓3カ国の首脳会談に臨んだ。ウォール街の被害者によ
る鳩首会談に、いかほどの意味があろうか。アメリカ知らずのアメリカ
好きの大誤算に、多少なりとも気付いて反省をするのであれば、それな
りに役立つかもしれないが、いまや遅すぎる。

 「カナダを見習え」といいたい。今回の金融危機ではもっとも被害の
少なかったのはアメリカの隣人・カナダといわれる。象の正体をキリン
の目で、したたかに分析・研究していたからであろう。イカサマのギャ
ンブラーをいち早く見抜いていたのがカナダであるからだ。

 21%支持の総理大臣が、JALに乗らずに政府専用機を使用できる
のも、民主党のお陰である。麻生は内心、小沢に感謝しているだろう。
 12日には、問題法案の2本を自公政権は衆院3分の2の強権発動で強
行成立させた。麻生にとって、小沢に三拝九拝したいところだろう。1
本はアフガン戦争への自衛艦による給油作戦の1年延長である。イラク
は当然のことながら、アフガンの米傀儡政権支援にどれほどの価値があ
ろうか。しかも、実態は無辜の民の殺戮に貢献しているだけではないだ
ろうか。ここに大義などあろうはずもない。小泉政治の悪法を継続する
麻生内閣もまた、小泉亜流政権を裏付けている。

 金融機能強化法は、破綻している状態の金融機関を救済するもので、
資本主義の理念に反することはいうまでもない。どうしても、というの
であれば経営責任を明らかにして、経営者の私財没収を義務付けねばな
らない。しかし、金融機関と一体である与党・官僚はそうしていない。
これまた血税を略奪する悪法ではないか。

 しかも、重大なことは二人の馬鹿息子を政界に送り出している石原都
知事が、鶴の一声で設立した新銀行東京を救済しようとの魂胆がありあ
りである。野党は、石原の意向を受けた救済法だと見ている。モラルハ
ザードもここまでくると度し難い。

 「石原銀行は選挙のための買収銀行ではなかったのか」との疑惑がま
すます強まっている。他方、定額給付金にしても「体のいい買収資金」
と決め付けてもおかしくないだろう。民主党はこの悪法に対して徹底し
て抵抗すべきであった。解散に追い込むべきであった。結果はそうしな
かった。不思議千万である。

 ここに民主党の抱える深刻な課題が内在している。国対の力量不足で
ある。問題は山岡国対にある。民主党内の怒りに小沢も打つ手なしであ
る。浮き足立っている自民党はというと、看板を塗り替えて生き残りを
図ろうとしている輩が、やれ議員連盟旗揚げなどとテレビに出るのに必
死だ。テレビのカメラマンを買収する議員が多くなっているらしい。

 クリスマス解散、1月冒頭解散などあろうはずがない。民主党国対の
惨状を知れば、予算成立と引き換えの話し合い解散が、一番確率が高い
のではなかろうか。

 水面下では小沢後継人事も進行している。岡田が先行しているとみた
い。
                    2008年12月13日記
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◆コラムEYE:「ある老記者の死」:片山通夫
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 先日、12月11日の夜、帰宅途中の電車の中で携帯電話が「メール
を受信した」というシグナルを発した。「こんな時間に…?」と不審に
思いながらメールを開いてみた。サハリンからの知らせで「彼女が亡く
なった」と書かれていた。

▲彼女とはベ・ヨンスクという名前のサハリン残留朝鮮人の一人である
。筆者が最初にサハリンを訪れた時からの知り合いである。ほとんど何
も残留朝鮮人の歴史に関して知らない筆者を自宅にまで招いて戦前から
現在に至るまでの歴史を教えてくれた。戦後、ソ連の時代に入ってから
の彼女は、ユジノサハリンスクで発行されている韓国語新聞の記者を務
めていた。旧ソ連邦ではジャーナリストは優遇されていたが、意に染ま
ない記事を書かされていたことも多くあっただろう。しかしペレストロ
イカ以降、彼女は、残留朝鮮人の立場に立って健筆をふるった。

▲戦争末期にサハリンで起こった日本人による二つの朝鮮人虐殺事件の
真相を取材した記事がその最大の功績ではないだろうか。グラスノスチ
の恩恵を最大限に利用して、KGBが戦後行ったこの二つの事件の調書
まで入手しての健筆ぶりだ。韓国は無論、日本のジャーナリストも多く
の人々が彼女に世話になったであろう。筆者も、サハリンを訪れるたび
に、彼女に電話して、また彼女の勤める新聞社に出向いて様々な情報を
手に入れたり、取材先を紹介してもらうのが常だった。その度にいやな
顔一つしないで、話し、電話をかけ、また一緒に筆者の望む取材先まで
同行してくれたものだ。何週間か前に「彼女が倒れた」という報に接し
た。まさかとは思っていたが、血圧が高いのが気になっていたし、彼女
自身もそれを気にしていた。一時期、退院したというニュースにも接し
た。しかし帰らぬ人になった。

▲残念ながらこの訃報は受け入れざるを得ない。彼女は筆者に「記者の
生きざま」を見せてくれた人である。政治体制の違い、民族の違い、そ
れに何よりも自身の置かれている立場の違いを超えて、ジャーナリスト
が何をしなければならないか、何をしてはいけないかを、彼女自身の生
活中で筆者に示してくれたジャーナリストの一人だった。

 ロシア語、韓国語そして流暢な日本語を話したベ・ヨンスク記者の冥
福を祈りたい。きっと彼女は天国においても、ペンとノートを持って、
神様にインタビューすることだろうと思う
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2008年12月12日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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ロシア連邦憲法制定15周年

 12月12日、ロシア連邦憲法制定15周年を迎えた。この日を記念
して10日、サハリン州議会長は記者会見を開き、ロシアにおける国民
社会の建設に如何に憲法が重要であるかについて詳しく説明した。

ユジノサハリンスク市立オーケストラ訪韓公演

 今月7日、韓国のデグ市でユジノサハリンスク市立オーケストラの来
韓公演が開かれた。同コンサートは韓国民族統一テグ市青年協議会がセ
コリョ新聞を後援するために企画したもので、アレクサンドル・ズラザ
イエフ指揮者兼音楽監督の指揮でチャイコフスキを始め有名なクラシッ
ク曲の他、韓国のアリランなどが演奏された。

失業者数増えず

 先週、サハリン州就業管理局は、サハリン州では大量解雇はないと発
表した。当局によると、12月初めの失業者数は昨年同時期に比べ20
0人も少ない2900人に過ぎず、又12月1日現在の失業率は1%で
、ロシア全国の1.7%、極東地域の2.4%に比べ低い水準であると
伝えた。また、サハリン動労市場では、建築分野17.6%、水産業分
野8.7%、住宅及びサービス分野7.5%など、相変わらず労働者不
足現象が続いていると発表した。

サハリン・クリル2月にインフルエンザに注意

 最近、サハリン州内13カ地域でインフルエンザの患者数を調べた結
果、患者数の増加などは見られないが、来年1〜2月にかけてンフルエ
ンザが流行る可能性があるために、住民たちは12月のうちに予防注射
を受けなければいけないと州政府が訴えている。

国際障害者の日祝う

 3日、ユジノサハリンスク市内の文化センターで国際障害者の日を記
念する集いがあった。国際障害者の日を祝って16年目のロシア連邦は
今年障害者の権利を保護するための新しい法律を制定した。また、サハ
リン州でも障害者問題により注目し彼らのための特別支援策を講じてい
る。障害者の日を迎え、州政府は文化芸術部門で成功した障害者らに賞
と贈り物を与えた。

韓人医療相談所オープン

 9日、サハリン韓人文化センターの中に韓人医療相談所がオープンし
た。この日を記念する開所式にはサハリン韓人言論機関の他、日本のN
HKと北海道新聞も取材のために参加した。開所式に参加したユジノサ
ハリンスク駐在日本総領事館の渡辺総領事によると、同相談所は、日本
政府がサハリンに残留する1世たちの健康維持のために17万ドルを支
援してできたもので、老齢の韓人を対象に無料の医療相談を行うのが目
的。

カレイスキクラブ活動再開

 さる6日、カレイスキクラブが主催する座談会がユジノサハリンスク
市中央図書館で開かれた。1999年設立され、韓人社会の問題や民族
教育などへの関心と参加を呼びかける活動を続けてきた同クラブは最近
殆ど活動停止の状態であった。李・ヨンギル(34歳)会長は「今年の
8月に正式に社会団体登録を済ませた。これから事業を再開、より拡張
していく予定だ」とその間の経緯を簡単に説明した。今回は「他民族文
化社会におけるカレイスキクラブの役割と位置」というテーマで、作家
、教授、団体代表など30人余りが自由に意見を交わした。参加者らは
テーマの重要性に比べ討論時間が十分ではなかったと評価し、もっとゆ
っくり話す時間が必要だと感想を述べた。

サハリン韓人会―韓国政府の独島政策への支持を公式表明

 今月1日、ハバロフスクで「民主平和統一諮問会ロシア極東協議会」
が開かれ、サハリン代表諮問議員らが参加した。同協議会に参加し特別
講演を行った李・キテク首席副議長にサハリン州韓人会の朴・ヘリョン
会長が直接、「韓国政府の独島政策を全面的に支持する」との内容の手
紙を渡したことがわかった。サハリン韓人会の公式意見を表明とも言え
る同手紙は12月12日付セコリョ新聞を通じて紹介された。新聞によ
ると、サハリン韓人会は独島の領有権を主張する日本を強く批判しなが
ら、母国の政策を全面的に支持すると共に一緒に行動する覚悟ができて
いるとのこと。

呉・アレクサンドルがキター演奏1等賞を

 今月4日のサハリン芸術専門学校主催のキター演奏コンクールで、ド
リンスク市に住む同胞の呉・アレクサンドル君(10歳)が児童部門で
1等賞を受賞した。指に障害のある呉君であるがために、喜びがより大
きい。
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◆コーヒーブレイクから         
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*「酒と女と写真機と」#25:片山通夫
【辿り着いたらミノックス】
―12月は忘年会のシーズン その2
 何か気ぜわしくて、落ち着いてフィルム現像が出来ない。いたその前
に撮影がまともに出来ない。ミノックスと言うカメラは、やはりカメラ
が主役でないと撮りにくいのだ。(言い訳なのだ!) 
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-entry-226.html

*小説「ムンバイに消ゆ」
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-8.html

*備忘録
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-3.html

*セコリョ新聞日本語版
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/blog-category-1.html

コーヒーブレイクへ
http://coffeebraek.blog59.fc2.com/
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◆[編集長から]              片山通夫
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 「心の贅肉」という言葉を知った。この言葉から受ける印象は人によ
って様々だろうと思うのである。筆者が最初に受けた印象は「旧ソ連の
体制側から見れば、反体制派の文化人などは「心に贅肉を持っている輩
」ということになるのかも知れないと思った。
 
 しかしこの印象は時間がたつにつれて「違うな」という考えになって
きた。彼ら・反体制派の文化人たちが持っていた「贅肉」は実は体制に
とって「極めて危険な筋肉」であり、決して贅肉ではなかった。

 さて我々を取り巻く現状は極めて不安定な状況にある。我麻生政権は
もはや「風前の灯」然としているという。しかし今また首のすげ替えで
は国民に言い訳が立たないから何とか持たせるために足掻いているとい
う状況がありありだ。

 ところがこんな状況でも国民は「世論調査でしか」声を上げない。
倒閣なんて夢のまた夢・・・。「誰かがしてくれる」と思う心にはまさ
しく「贅肉が付いている」と思うのだが…。
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発行     2008年12月16日   No.366
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
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website    http://www.609studio.com
投稿      http://www3.ezbbs.net/06/609studio/
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