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タイトル:609studio No.337◆本澤二郎の政治評論「宗教雑感」:  2008/05/13


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【609 Studio 】メール・マガジン 2008/5/13  No.337
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◆現代時評:今週は休載いたします。

◆本澤二郎の政治評論「宗教雑感」:本澤二郎

◆セコリョ新聞ダイジェスト版:2008年5月2日号
     *5月9日号の翻訳は届いておりません。

◆編集長から

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◆現代時評: 今週は休載いたします。
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 現代時評は隔週掲載といたします。ご了承ください。
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◆本澤二郎の政治評論「宗教雑感」:本澤二郎 
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 現在、ミャンマー(ビルマ)を襲ったサイクロンで2万人、いや10
万人以上が死んでいるという。被災者は100万人とも。桁違いの被害
に愕然とするばかりだが、この国の為政者は国際社会からの人道支援を
拒否している。なぜか?軍事独裁政権ゆえ、である。こんなひどい国も
珍しい。人々は水も食料もなく、衰弱し病に冒されて無念のうちに亡く
なっているのであろうか。


 同じ独裁政権でも、食料の支援を喜んで受け入れている国もある。こ
れが普通だ。だが、ミャンマーの軍事政権は、外国からの支援を基本的
に排除している。飢えと病に苦しんでいる自国民に対する、こうした仕
打ちは前代未聞であろう。こんな国がアジアに存在することに衝撃を受
けるばかりである。
 日本と中国の戦略的互恵による平和と安定確保への出番だと思うのだ
が、両国ともありふれた対応しかとっていない?これも重大であろう。

 思えば、多くの年配日本人にとってビルマは名画「ビルマの竪琴」で
知られている。典型的な仏教国である。平和を愛し、暴力を否定する国
である。そんな国が軍事政権を誕生させて、民主化を押さえ込む。動物
にも劣る体制を選択している。この国の宗教は、肝心の政治体制に対し
て、全く無力であることを証明している。「宗教はアヘンなり」と説く
思想家からすれば、当たり前という回答が出るのであろうが、それにし
ても敬虔な仏教徒の国に、これほどの悪政が常態化することに驚きを禁
じえない。不服従による体制変革さえできないものか。結局のところ、
宗教は無力であると内外に喧伝しているようなミャンマーの人々に救済
の道はないものか。

 言及するまでもなく、建国60年のイスラエルの中東では、逆に宗教
が争いの前面に立っていて、むしろ悪化させている。結果、キリスト教
・ユダヤ教・イスラム教の存在がかすんでしまっている。平和を確立で
きないでいる。

 人類史をひもとくと、そこに宗教による争いばかりが目に付く。戦争
の引き金にもなっている。宗教の説く平和は単なるスローガン、まやか
しでしかないのか。愚かしい為政者を善導する力さえないのか。それど
ころか、愚かな為政者の悪しき道具に成り下がっているものなのか。他
方、哲学・思想もまた、国家による戦争を阻止する力を喪失している。

 どうすべきか。武器・弾薬を排除することだが、これをどう実現する
ことができるものか。死の商人を排除すればいいのだが、それにはどう
したらいいのか。疑心暗鬼の世界では、彼らの出番を押しつぶすことな
ど無理だろう。人類を信頼で結びつけることだが、それにはどうすべき
か。宗教・思想も頼りにならないとすると?考えると頭が混乱してくる。

 過去の経験則によれば、それは軍縮である。最終的には武力放棄・戦
争放棄の国々を増やすしかない。コスタリカが先鞭をつけている。日本
が出来る第一歩は9条を厳守することである。軍国主義との完全決別だ
。敗戦の45年当時に戻ることだ。平和憲法を制定した吉田茂の心境に
立てばいい。破綻財政からも立ち直れる。そうなれば、必然的に軍事政
権など地球から消滅するであろう。愚論かな?2008年5月9日記
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 ◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2008年5月2日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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州知事からのメッセージ

 4月28日、ア・ホロシャヴィンサハリン州知事が5月1日、メーデ
ーを祝賀するメッセージを送った。知事はサハリン州の工業、科学、文
化及び社会発展における労働者らの貢献を賞賛しながら、サハリン住民
らのよりよい生活のために最善を尽くすと約束した。

戦争老兵にロシア製新車プレゼント

4月25日、ヴォルガ自動車工場サハリン技術センターに中央政府から
ロシア製自動車「ラダ」9台が送られた。車は5月9日の「戦勝の日」
に戦争老兵やその遺家族に贈られる。ロシア政府は今年、戦勝記念日を
迎え戦争老兵らに車をプレゼントする事にしたのである。

聖ジョージリボンキャンペーン

 4月24日からサハリン州でも聖ジョージリボンが配られている。同
リボンは思い出と勝利を意味するもので、戦争老兵らへの謝意の印とし
て車や胸などにつけている。2005年春、通信社「ノーヴォスチ」と
大学生団体が発案・実行しているもので、過去3年間、2千万のリボン
が配られたとのこと。

ホルムスク文化活動の紹介

 先週、ユジノサハリンスク市内でホルムスク区域芸術家らが日頃の自
分らの活動を紹介するコンサートを開いた。コンサートはチェホフ劇場
を始め、中央音楽学校、サハリン韓人文化センターなどを巡回しながら
行われた。舞踊や歌、クラッシク演奏など多様なプログラムでユジノサ
ハリンスク市民から絶賛を受けた。

航空運賃値下と道路建設問題

 先週、エル・シュビナ下院議員がサハリン州知事を訪ね、サハリン地
域の航空運賃値下とユジノサハリンスク−オハ間道路建設の進行状況に
ついて聞いた。知事は道路は2015年までの完成を目標にしており、
航空運賃値下問題は現在連邦機関と積極的に検討中であると回答した。

ホームレス対策会議

 先週、州住民保護管理局でホームレス支援対策会議が開かれた。サハ
リン州内務局によると、ホームレスは約500人。その大部分が労働忌
避症で手配中の犯罪者も含まれているとのこと。過去3カ月間、家や孤
児院から逃げだしたストリートチルドレンは861人。サハリン経済が
よくなったため、ホームレスは前年度に比べ減っているが、彼らを収容
できる専門施設がないのが大きな問題。ユジノサハリンスクに臨時宿泊
所があるだけで地方は全く関連施設が無いのが現状。

無料治療券配給

 サハリン州政府は、地方の医療・教育・文化関連機関で5年以上勤務
している職員らに、ユジノサハリンスク市の「アラリヤ休養所」の無料
入所券を与えることにした。2007−2011年まで社会分野職員の
健康支援特別プログラムに一環として今年は200人がその対象となる
。昨年は130人が同プログラムによって治療を受けた。今年は母親と
子供が一緒に入所できるとのこと。

ナツイ・シゲオ日本総領事の送別会

 2003年9月にユジノサハリンスク駐在日本総領事に赴任してきた
ナツイ・シゲオ総領事が5年間の勤務期限を終え、今月中旬頃帰国する
とのこと。先週、ナツイ総領事はサハリン州政府を訪ね帰国挨拶をした
他、領事公邸で州政府やサハリン韓人界関係者らを招待しての送別会を
開いた。ア・ホロシャヴィンサハリン州知事と朴・ヘリョン韓人会長は
総領事の業績を高く評価すると共に、その間の友好的関係、支援などに
感謝すると謝意を示し、その思いを表す贈り物をプレゼントした。ナツ
イ総領事は両国間の実務的関係発展に満足しており、在任期間中に急速
に発展したサハリン社会経済を目の当たりにできたと述べながら、今後
も両国民間の友好関係増進を期待すると答えた。

不動産価格安定のために地元建材生産促進必要

 サハリン州政府は「安くて快適な住宅をロシア国民へ」という連邦政
策の実行に積極的に取り組んでいるにも関わらず、不動産価格が急騰し
ているため難航している。現在、サハリン州住宅の11%が老化し改築
を必要としている。しかし、建材価格など建築費用が予想以上の高騰。
一つの解決策は地元で建材を生産すること。セメントやブロック工場建
設計画が進行中ではあるが、必ず実現できるとは言えないのが現状。
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 英米の在ミャンマー大使館筋の情報では犠牲者は10万人の可能性。
ミャンマーを襲ったサイクロンの被害である。大方は人災の可能性も。

 その被害にもめげず「国民投票」を強行した軍事政権。投票は軍事
政権によって極めて管理された体制のもとで行われたとの報道もある。

 まさか、これで国民の意思に基づく正当政権だというのか?
いや、言うための強行なのだ。
 
 インド、中国のバックアップは「正当な投票で選ばれた政権」に対
して行うべきだと言っても無駄か・・・。
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発行     2008年5月13日   No.337
編集・発行  609studio   Michio Katayama
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