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タイトル:609studio No.334◆現代時評:「オリンピックはこのままでよいか」  2008/04/22


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【609 Studio 】メール・マガジン 2008/4/22  No.334
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───────────◆◆◆INDEX◆◆◆───────────

◆現代時評:「オリンピックはこのままでよいか」   ken

◆本澤二郎の映画評論「靖国」 : 本澤二郎

◆セコリョ新聞ダイジェスト版:2008年4月18日号

◆編集長から

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◆現代時評:「オリンピックはこのままでよいか」   ken
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◆◆ 産経ニュース 2008.4.17 北京五輪の聖火が17日、
インドの首都ニューデリーの空港に到着した。中国のチベット政策への
抗議行動を警戒して空港では厳重な警備が敷かれた。   聖火リレー
はニューデリーで同日実施される。インド警察はリレーのコースなどで
反中国のスローガンを叫んでいたチベット人ら二十数人を拘束した。
 当初9キロだった聖火リレーのコースは、妨害行為を警戒して、2−
3キロに大幅に短縮された。

■■ ボクの世代にとって、オリンピックは興奮と落胆の歴史であった
。 先ずその幕開けは「前畑頑張れ・・」のアナウンサーの絶叫から始
まり、四球真空管ラジオ(おそらくシャープのヘルメス?)に噛り付き
、耳を凝らせ顔を上気して聞いた。 1936年ベルリン・オリンピッ
クのときのことである。 おそらく日本人の殆どが初めてこのときのラ
ジオの実況放送に興奮しただろう。 

■■ 前畑が水泳200メートルで優勝し、陸上では三段跳びの田島直
人が優勝、また最後を飾るマラソンで孫基禎の金、南昇竜選手銅メダル
とともに、メダルには至らなかったが短躯の村社講平も長身の諸外国人
相手に健闘、4位に入賞した。 まさに「日本勝った、日本勝った」の
ナショナリズムと興奮の連続だった。

■■ オリンピック最終日のマラソンが終わると、「次回オリンピック
は、紀元2600年記念と併せて日本で開催」が報じられた。 「ああ
一億の胸が鳴る」の瞬間であった。 それが僅か数ヶ月後、「日本、オ
リンピック開催地を返上」と報道され、ボクらはそれにすごく落胆した
ものである。 大陸戦線が拡大し、オリンピックどころではないと軍部
が反対し、内閣も已む無くそれに同意したものらしかった。

■■ そして第12回オリンピックは東京に代わりヘルシンキと決定さ
れたが、それも束の間、ソ連のフィンランド侵攻で、結局ヘルシンキも
開催されずに終わってしまった。 動乱と戦争はつねにオリンピックに
優先する。

■■ すぐあと戦争は地球規模に拡大し、ボクらが知らぬ間に予定され
ていた次ぎの第13回ロンドン・オリンピックもそれどころではなく自
然中止となった。 つまりオリンピックは第12回、13回とも動乱に流さ
れ幻に終わっている。 そして程なく日・独の敗戦により、さしもの世
界大戦も収束した。 さあまたオリンピックの再開である。

■■ 棚上げになっていたロンドン大会が第14回オリンピックと名をあ
らためて開かれることになり、われわれも期待した。 が、戦争の責め
を負わされて日独は出場禁止の憂き目を見た。 残念だが、所詮オリン
ピックは西欧国の行事と、指を咥えて諦めざるを得なかった。

■■ そのロンドン・オリンピック不参加の代償として、日本水泳連盟
からロスアンゼルス水泳選手権大会に派遣されたのがフジヤマのトビウ
オこと古橋広之進と橋爪選手らで、期待通りの世界新記録を続出させ、
全日本を沸かせた。 このとき古橋・橋爪とともにフォード紺野や親川
らの日系二世選手も名を挙げた。 後年ボクがホノルル滞在中、そこの
YMCAプールで金子水泳コーチから紺野ら日系水泳選手を育てた話を
聞き、懐かしく思った。 二世といえども日本人、身びいき、日本人贔
屓の典型で嬉しかった。

■■ そして次が第15回ヘルシンキ・オリンピック。 念願かなって
日本も再参加、16年ぶりだった。 レスリングの石井選手が金メダル
を獲得したが、期待した水泳の古橋は体調が悪く8位止まり。 代わり
に橋爪が銀、日系2世の紺野が金メダルで、ともかく再び「日本バンザ
イ」の幸せを味わった。 

■■ このヘルシンキ・オリンピックにソ連が初参加、威信をかけて大
量の選手団を派遣し、参加選手数は前回大会に比べて一挙に900人も
増えた。 オリンピックの規模が現在のように急拡大したのは、このと
きのソ連の大量選手派遣以来である。 

■■ そのソ連が、1980年にモスクワ・オリンピックを主催した。
 だが米国はソ連のアフガン侵攻を責め、列国のモスクワ・オリンピッ
ク不参加を促し、日本、西ドイツ、中国など50カ国が大会をボイコッ
トした。ボイコットはしなかったものの、英国、フランス、イタリアな
どは入場行進を拒否した。 国際的な紛争はつねにオリンピックに優先
し、大小のトラブルが4年毎に必ずといっていいほど起こっている。
 大げさに言えば、オリンピックは国際紛争の歴史アルバムでもある
。 
■■ 今回の北京オリンピックにも主催国中国は世界のあちこちでデモ
に遭遇している。 そのため中国は多数の警備員を聖火に伴走させてい
るとニュースは報じる。 が、これなど過去のオリンピックに比べると
軽微なトラブルといえなくもない。 

■■ 無理も無い、最初10カ国で始めた小さな国際スポーツ・イベン
トだったが、だんだんに拡大し、1969年東京オリンピックではすで
に94カ国、そして今回の北京では302種目、205カ国・地域にま
で広がり、しかもその参加国の大半が人種問題や国際紛争を抱えている
。 オリンピックを好機と捉え、争いの自己主張を世界にアピールしよ
うとする人の数は増えこそすれ、減る気配は無い。 「スポーツに国境
は無い」という言葉も聞くが、ではなぜ日本は日本チームを応援するの
か。 身贔屓やネポティズムはどこの社会にも存在する。

■■ 国際オリンピック委員会は、「スポーツの神聖」を標榜しつつ、
かたわらアマとプロの障壁をみずから取り払い、さらには大会費用を商
業的広告収入に依存する体質をつくってしまった。 聞けば今回も、北
京大会の費用の最大出所を米国NBCに依存しているという。もはや「
スポーツの神聖」は過去の物語である。

■■ 今回の北京に対抗してわが大阪もいっときオリンピック開催地と
して名乗りをあげたことがある。 ボクの友人は大阪市長に請われてオ
リンピック誘致委員長を務めた。 しかし後日、彼は告白する、「大阪
市から誘致運動費として与えられた金額は北京の一桁、いや二桁違いの
少金額だったので、中途で諦めざるを得なかった。 IOCのお偉方は
すべておカネで動き、中国相手の誘致合戦に大阪は、最初からナイーブ
なまでに敗退する運命にあった」と。 大阪は真面目なスポーツ祭典を
期待していたのだが、じじつは利権塗れの世俗興行としてのオリンピッ
クだったのである。

■■ オリンピックもいまやボリショイサーカスかデズニーランド並み
の商業興行になり、スポーツの神聖から程遠いことをわれわれはもっと
認識する必要がある。 そしてオリンピック委員会自体も、積極的に営
利興行としての体裁をみずから整える必要があろう。 それを主催者、
参加者とも、旧態依然としてオリンピックを神聖視するところに、オリ
ンピックをめぐるいろいろな問題の発生源があるのではないか。 換言
すれば、普通の「商業的営利興行」であるとお互いが認定すれば、現在
抱えているオリンピックの問題点も大半は軽減されると、ボクは思う。

■■ 例えば、今回のチベットの中国政府提訴なども、オリンピック開
催中に商業行為として幾らかの場所代をオリンピック委員会に支払い、
世界に向かって大声でダライラマ師のアピールしたいことを喋ればいい
し、その対抗馬としての中国政府の意見発表も場所代、時間料金をオリ
ンピックに払い、オリンピックのその場で堂々と所信をPRすればいい
ではないか。 そうした公式の場がオリンピックに無いからこそ、聖火
リレーなどに醜く纏わりついて両者が争いを続けているのである。

■■ もちろん、商業オリンピックへの移行準備として、いまのような
大掛かりな聖火リレーなどはとうぜん全廃すべきだ。 がんらい聖火リ
レーなどは、古代オリンピアの伝説に過ぎず、じっさいは1936年ベルリ
ン・オリンピックが発祥という。それが今回などは世界数十カ国、14
万キロも、偽聖火を掲げて走りまくるのだから、テロや事故に遭遇しな
いのが不思議なくらいである。 まして信濃の善光寺とオリンピックに
は縁もゆかりも無い、冗談も休み休みして欲しい。

■■ だいたい今のオリンピックは規模が大きくなり過ぎている。 3
02種目にもなる各種スポーツを、ある特定の日時に、ある特定の一都
市に集中させて競わせようというのだから、考えるまでも無くすべてに
無理がある。 

■■ 何も無理をしてまで世界中すべての国を一度に集めて競技させる
必要などさらさらない。 数ヶ所に、競技品目毎に別けて開催すれば、
小さな国でもじゅうぶん主催国になり得るし、だいいち、そんなに大き
な費用を掛けなくて済むはずである。 それを、益々大規模に、ますま
すカネをかけて開催しようとするから、結果、大国の大テレビ資本にお
世話になってしまった。 もうこの辺りでオリンピックも整理改革すべ
きときが来たというべきである。 

■■ すべてものごとは巨大化すれば問題を惹起する。 国家であろう
と、会社であろうとシステムであろうと、規模というのは少々小さめが
良い。 中国も米国も、GMもコンピュータ・システムも、すべて大き
くなり過ぎて問題が発生している。 オリンピックも同様である。
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◆本澤二郎の映画評論「靖国」 : 本澤二郎
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[東京=「ジャーナリスト同盟通信」提供]中国人監督が10年もかけ
て記録した「靖国」を観賞した。日本記者クラブ10階ホールで、4
月16日の午後と夜の試写会は満席だった。普段は友人を誘って観賞
できるのだが、この日はクラブ会員のみ許された。右翼の圧力のおか
げで、この記録映画の価値を高めた格好である。

 妙に恥ずかしい気分なのだが、実は「靖国神社」の境内前を通り過
ぎたことはあっても、中に入って取材も見学もしたことがない。侵略
戦争を正当化している遊就館なる施設の存在は、確か加藤紘一が何か
で発言して初めて気付いたほどである。ぶっちゃけていうと、侵略戦
争の臭いを発する宗教施設は関心の外にあった。8・15の閣僚参拝
取材は社会部の仕事と決め付けて、政治記者がのこのこと「靖国」に
行く必要性を認めなかった。そもそも憲法が閣僚・政治家など公人の
特定宗教への参拝は許されない。むろん、ペンによる批判はたっぷり
してきたつもりである。

 小泉批判本を執筆した動機は、出版社の依頼でもあったが、憲法を
公然と踏みにじる行為とアジア諸国民の心を深く傷つけることに対し
て、友人としての警鐘の意味を込めてのものだった。

 8・15の狂乱状況を直接耳にしたのは、ここで取材した中国人特
派員からであった。余談だが、父の3人兄弟は皆無事に戦地から生還
していた。そのことも「靖国」知らずの理由かもしれない

<刀に礼拝>

 ただ日ごろから不思議に思っていたことがある。神社には何を祭っ
てあるのか?田舎の家の近くには神社がある。国家神道の名残だろう
。貧しい子供のころは節分に火を燃やし、それで暖を取ったものであ
る。しかし、社(やしろ)の中に何をかくまっているものか、皆目見
当がつかなかった。その後に「鏡らしい」という話を聞いたことがあ
る。「鏡を神にして拝礼する」という発想が、到底理解できなかった
から、両手を合わせる気分にはなれなかった。

 今回の映画で判明したことは、靖国神社には鏡ではなくて刀である
ことを、明確に立証していた。これは新発見であった。刀が神なのか
?これも不思議千万である。白装束の神主は、それに仕えているとな
ると、余計に頭が混乱してくる。

 刀剣は自分の身を守るというよりも、他人の命を奪うものではない
か。天皇に命を捧げたという無数の「英霊」たちは、死んでしまった
今も戦いの世界・刀剣の世界から離脱できないものか。ということは
、この神社は戦い・戦争神社ということなのであろう。

 映画はこの刀を作っている90歳の老職人を繰り返し登場させて、そ
の業師の仕草や朴訥な平凡な語りを紹介している。刀職人によって作
られる日本刀が、どうして神になるのか、ともかく不思議な宗教であ
る。要するに、靖国神社が刀神社そのものであることを、見る人に伝
えてくれる。無関心派にも大いに参考になる記録映画であろう。

<菊と刀は今も>

 映画は祭殿前の白い布の垂れ幕に大きく描かれている紋章、それは
天皇家の菊を大写しにしていた。「靖国」が天皇家そのものであるこ
とを印象付けている。このマークはパスポートの表紙にも見られるし
、以前、米国の日本大使館を訪れたさいにも見たものである。ここに
は戦前の日本がそのままなのである。
 筆者の目には、それよりも30年来、交流してきた自民党のマーク
が、これとそっくりであることのほうが不思議でならない。自民党も
また天皇一家なのであろうか。

 ルース・ベネディクトの名著「菊と刀」の内容を忘れてしまったが
、このタイトルは靖国神社そのものを表現したものでなかろうか。彼
女は刀剣を神とする靖国神社を取材して、これを本の題名にしたもの
かもしれない。

<狂気の8・15>

 8・15の靖国神社を、この映画はしっかりとそのまま記録してい
る。無関心派にとって、それは狂気・狂乱の世界のようで正直うんざ
り、である。戦後60年を経て今も、となると、日本の将来が心配にな
ってくるのである。
 子供のころに見た戦争映画に登場したような軍人スタイルのオジサ
ンたちが、いかめしくも目を吊り上げ、日の丸を掲げて大声を張り上
げている。このサマには驚愕するばかりだが、これを見た外国人にと
ってその異様さはただ事ではないだろう。中国人特派員の説明に納得
した。戦後と戦前が一体化しているのだから。

 平和憲法がここでは無力なのである。小泉が秘書官・SPを引き連
れての堂々の参拝、また、ここでの集会で扇動演説をする石原も、映
画はつまびらかに淡々と紹介している。この流れが定着すると、歴史
は繰り返すものなのか、不安をかきたてる。

<中国青年の勇気>

 一度だけ目頭が熱くなった場面があった。中国の若い青年が境内で
の集会に飛び込んできて批判したのである。その勇気に拍手したくな
ったのだが、たちまち右翼の面々に取り押さえられ暴行を激しく受け
ると、血だらけのまま追い出されてしまう。カメラはそこにも向けら
れていた。
 れっきとした傷害事件なのに警備の警察官が、犯人を取り押さえた
ものかどうか。感じでは、右翼への配慮がありありだった。それにし
ても立派な日本語で批判を繰り返した中国青年の勇気には感動してし
まった。筆者にはそんな勇気などない。せいぜいペンで怒りを爆発さ
せる程度なのだから。
 台湾の素敵な女性が「合祀反対」と叫んで、神社に抵抗する場面も
立派であった。彼女の一言は「台湾人は死んでもふるさとに帰れない
のか」というもので胸が熱くなった。日本人僧侶も「人を救う僧侶で
ある父が殺し、殺されてしまった。合祀はNO」という抗議も悲しい。

<危うい戦後民主主義>

 ここにはアジアの人々が怒り狂うA級戦犯も合祀されている。そこ
へと日本国総理大臣や閣僚、国会議員が参拝する。法治をないがしろ
にしている公人が目立つ。日本会議という右翼団体加盟の議員が、い
まや権力の中枢に紛れ込む日本である。ドイツとは異なる対応だ。こ
れでは世界の尊敬など得られまい。

 しかし、時代は中ロの台頭と日米の衰退、そこでの変化が目前に迫
っていることもまた、間違いないと思うのだが。2008年4月17日記
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 ◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2008年4月18日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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サハリン州のガス化

 サハリン州政府は2020年まで17の都市と80以上の部落と村
落のガス化を推進することにした。今週の木曜日(11日)にはポロ
ナイスク市で同市とその周辺都市の自治体指導者らと専門家を招集し
、「自治体の発展展望」というテーマで会議を開き、ガス化問題を中
心的に検討した。

イエジナ・ロシア党全国党大会開催

 今週の14から両日間、モスクワでイエジナ・ロシア党第9回全国
党大会が開かれた。600人の党員と1500人の招待客、800人
の内外記者らが出席した中で、2020年までのロシア社会経済発展
戦略とその具体的な実行方法についての議論がなされた。次期党委員
長に決まっているプーチン大統領は、大会で青年やインテリ、実業家
、労働者、農民らと連帯をより強化すべきであると訴えた。

州知事の情報列車プロジェクト

 サハリン州政府は今月10日、「州知事の情報列車」と名づけた新
しいプロジェクトを立ち上げることを決めた。同プロジェクトは州知
事をはじめとする州政府関係者らがクリルを含め州内各地方を巡回し
ながら地方現況を把握する一方、国や州政府の政策についての広報活
動をも行うのが主な目的。実行期間は今年の4月から9月まで。

2010年10月全ロシア人口調査実施

 16日、サハリン州連邦統計局は記者会見を開いて、2010年1
0月に全ロシア人口調査を実施すると発表した。今年10月には3つ
の地域を対象に試験調査をも行うとのこと。

戦争老兵に無料医療サービス

 サハリン州保健局は5月9日の「戦勝の日」を記念して、4月22
〜25日までユジノサハリンスク市に居住する戦争老兵を対象に無料
医療サービスを実施することにした。歯科は朝の8時から夜8時まで
診療を行う。

ネズミ退治予算300万ルーブル

 現在、ユジノサハリンスク市内建物にネズミが多くて問題になって
いる。そのため、市政府はネズミ退治に300万ルーブルの予算を投
入することにした。昨年より2倍も増えた当予算で、春と秋の2回に
わたって総2カ月間ネズミ退治事業を展開する。

初のウィルタ語教科書

 今週の月曜日(14日)、初めてウィルタ語で出版された本の出版
記念会が州立図書館で行われた。日本の札幌大学の池上教授(言語学
博士)をはじめ、北方少数民族研究者らが15年間にわたって1世ら
に聞いて作ったもの。現在、サハリン州のウィルタ族はポロナイスク
やノグリキを中心に300人ほど。

サハリン州韓国語実力テストとスピーチ・コンテスト開催

 先週の土曜日(12日)、サハリン州の韓国教育院と韓国語教師協
会、サハリン国立大学が共同主催した、サハリン州韓国語実力テスト
とスピーチ・コンテストがサハリン国立大学東洋学部で行われた。学
校や教育院で韓国語を習っている約50人の中・高校生・大学生を対
象に文法や会話力の実力を測る同行事の財政はサハリンアリラン奨学
会(サハリンに進出した韓国系企業や個人事業家らが組織)とアシア
ナ航空サハリン支店が殆ど担当。入賞者らに電子事典やMP3プレー
ヤー、メモリフラッシュの他、最優勝者にはソウルーサハリン間アシ
アナ航空券が配られた。審査委員たちはテーマの多様性、正確な発音
など昨年より参加者らのレベルが一層高くなったと褒めた。

露・韓音楽家の共同コンサート

 さる10日(木)、サハリン韓人文化センターでユジノサハリンス
ク市立室内オーケストラ団と韓国ソウル・シンフォニーオーケストラ
団との共同コンサートが開かれた。ロシア人、サハリン韓人の他、サ
ハリンで仕事をしている米国人などの観客で会場は満員。

幼児韓民族文化教室開講

 13日、サハリン韓人文化センターで幼児韓民族文化教室の開講を
祝う集いがあった。幼い頃から民族文化に触れる機会を増やそうと韓
国教育院と韓国芸術文化委員会の派遣講師が中心となってはじめたも
ので、母親も一緒に授業に参加するのが特徴。伝統楽器や歌、踊り、
遊びながら学ぶ韓国語などプログラムは多様。
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 内閣の支持率が25%だと朝日新聞の世論調査が示している。
しかしながら、民主党の支持率もあまり良くない。

 このあたりが、今の政治のわかりにくさであろう。普通、一方の支
持が上がれば、他方が落ちるのだが。

 無関心なのか、いずれにも期待できないのか・・。自民党には、抜
本的な改党内改革とともに、官僚主導の政治を断ち切る勇断が必要だ。
 民主党には、党内左右の勢力を一本化できなければいつまでも、最
大野党のままの現状に甘んじなければなるまい。

 いずれの党も「政策立案・法案立案能力」が重要だ。
「官僚の走狗」の汚名はもうソロソロ捨てる時期が来ている。
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発行     2008年4月22日   No.334
編集・発行  609studio   Michio Katayama
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