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タイトル:609studio No.333◆現代時評:「福田首相と小沢代表の党首討論」  2008/04/15


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【609 Studio 】メール・マガジン 2008/4/15  No.333
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◆現代時評:「福田首相と小沢代表の党首討論」 ken

◆◆本澤二郎のマスコミ評論「NHK・山の分校」:本澤二郎

◆セコリョ新聞ダイジェスト版:2008年4月11日号

◆編集長から

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◆現代時評:「福田首相と小沢代表の党首討論」 ken
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◆◆ 読売オンライン 2008.4.10 福田首相と小沢民主党
代表による今国会初の党首討論が9日、行われた。  首相は日銀正
副総裁人事をめぐり、民主党が財務省出身者ら4人を不同意としたこ
とを「権力、人事権の乱用だ」と厳しく批判した。  首相は「適材
適所の場に官僚であった者が就くことがそんなに悪いのか」と述べた
うえで、「人事権は政府にある。よほど変な人事をしなければ認める
のが国会同意人事の制度だ」として、民主党の対応は行き過ぎとの認
識を示した。(中略)  これに対し、小沢氏は「日銀正副総裁の中
に、必ず旧大蔵省(財務省)がポストを占める既得権益がいけない」
と指摘し、同党の対応の正当性を強調した。

■■ 福田首相と小沢民主党代表の国会討論を聞いた。 いささか馴
れ合い芝居のようだったが、正直いって両氏の話し方や政見に感心し
た。 両氏の考え方に大きな差は無い。 ひじょうに常識的かつ温厚
で、この人たちならば、わが国の政治を任せておいても大丈夫、と思
った。 これほど両氏の意見が根底で一致していたのなら、先般の保
守大連立騒ぎのとき、そのまま突き進ませておけばよかったものをと
、今更ながら残念に思う。 

■■ もっとも、同日付けのアサヒコムは「首相、青筋立て小沢氏を
なじる、人事権の乱用だ」との見出しで、少々見当違いの評論をして
いたが、それはアサヒらしい読者層への扇動だろうから、あまり気に
せぬ方がいい。 所詮はマスコミも糊口を凌ぐ商売なのだ。

■■ 福田・小沢両氏の意見がどこで似ているかといえば、先ず「中
央省庁の既得権益化構造を破壊すべき」という点にある。 ただ小沢
氏は、「いますぐ、日銀副総裁の選任の場から改めてしまえ」である
に対し、首相は「適材適所でも天下りはいけないのか。今すぐでなく
てもいいだろう」といった程度の差である。 

■■ おそらく今回の与野党首討論で、もっとも言いたかったことが
言え、胸のつかえが下りたのは当のご両所で、お二人とも、相手を政
敵に擬しつつ、お互いのハラのうちはすでに了解済みであることがあ
りありと感じられた。  

■■ ところがこの討論ではしなくも露呈したのは、「道路特定財源
の一般財源化は首相が決めたのか、与党が決めたのか」、「民主党は
誰と話し合えばいいのか」のやり取り通り、与野党とも首相・代表が
独自で決めて押しきれないひ弱い立場にある、というのが露呈したこ
とであった。 自分たちの議席確保、つまり議員という商売を失業し
ないだけで精一杯の自民、民主両議員諸公の無定見、無節操さに対し
て、このように押さえが利かぬ首相および政党代表では、国会議決と
しての進展などはまことに困難としか言いようがない。 

■■ それを福田首相と小沢代表がこもごも、TVを通じて国民にさ
も聞いて欲しそうに、あるいは分からず屋の自派議員にこそ言って聞
かせたかったような発言は面白くもあり、気の毒でもあった。 それ
にしても、そうした複雑で弱い立場の与野党両代表が、慇懃かつ辛抱
強く、テレビという国民の視線の前でお互いに礼儀正しく議論しあっ
たのは、近来見上げたものと言わねばなるまい。

■■ この討論を見聞きし、あらためて感じたのは、特権化した官僚
組織だけでなく、恥知らずで荒っぽい国会議員たちのいわゆる「政局
」絡みで駆け引きする集団もまた大改革が必要であるという事実だ。
 整理改革は行政府だけでなく、政党にもまた必要である。
 とくに野党民主党の再編は緊急の問題である。 

■■ 行政の大整理について、ちょうど今、広島市メールマガジン4
月10日号に、秋葉広島市長エッセイ「市民のため縦横無尽に動ける組
織を作ります」と題した「今年度は、さらに大きな改革を行います。
組織や人事の考え方や慣習を抜本的に変え、有機的かつダイナミック
な庁内組織を創るためです」という記事が出ている。 関心あるむき
はご覧になればいい。 聡明で視野が広い秋葉市長は中央政府に先駆
けて、広島市の大改革に取り組んでいるらしい。
http://www.city.hiroshima.jp/www/contents/0000000000000/
1207815244221/index.html

■■ ニュースによれば福田内閣の支持率は30%を割ったという。
 その主たる理由は福田首相の指導力不足で、何を喋らせても「困り
ましたな」の連続だけということだそうだ。 ところがボクが聞くと
、彼の国会答弁はけっしてそうではない。 むしろ懇切丁寧、辛抱強
く克明に説明していて、「なるほどそうか」と納得させられることが
多い。語彙不足の小泉前総理と比べると雲泥の差である。 

■■ ところが、マスコミはもともと福田首相に過大期待を抱き、あ
たかも戦争社会のワンマン国王のごとく、駆け引きの多い政治屋連中
を鶴の一声で抑えていく統率力を望んでいるらしい。 力ずくの統率
力はあるに越したことはないが、彼、福田首相に関するかぎり、それ
は「無いもの強請り」である。 国民も高望みをしてはいけない。 

■■ よく考えて見るがいい。 いまの日本は珍しく平和な時代にあ
る。大げさだが、日本は人類有史以来未曾有の経済的繁栄と生活的安
全を享受していると言う人までいる。 少なくとも昔のような非常時
ではない。 むしろ政府によればひじょうな好景気であるらしく、そ
れに外敵も、杞憂かも知れぬ北朝鮮を除けば他にどこにも敵は居そう
にない。 ならば、国難を救う辣腕宰相でなくても、真面目で実直な
福田康夫氏のような穏やかで常識的な首相こそいまの日本に望ましい
のではないか。

■■ 事実は知らぬが、スイスの大統領などは輪番制で、毎日電車で
出勤しているという。 そうした大統領ならば真面目で実直で、そし
て常識的な考え方をしている人であるとボクは思う。 われわれはス
イスを理想国家として尊敬しているが、その国が実直な当番制大統領
により統治されていることを忘れている。 つまり、わが日本はスイ
スを尊敬しながら、じつはその反対の権謀術数型首相を知らず知らず
の間に望んでいるのではないか。 

■■ われわれ日本人は実直よりも豪腕な首相を無意識的に望むよう
だ。 そしてそれは日本の辿った非常時ばかりの近現代史の余弊では
ないかとボクは思う。 最初、戦前の「富国強兵」から始まり、戦後
は「臥薪嘗胆の復興」、続いて「世界の一流国」志向に至るまで、つ
ねに「国難」、さもなければ「頑張れ」と、非常時だけをアタマに描
き、日々「常在戦場」的時代を過ごしてきて、いつの間にかそれに適
合した首相を期待する習慣が出来てしまったのではなかろうか。
 
■■ 考えるべきは、いまの日本には目前に迫った大問題もなければ
非常事態もないという事実だ。 もしあるとすれば1000兆円の財
政赤字残問題ではないか。 しかしそれも外債でなく、国民に対する
「内部債務」だから、いまとくに緊急に返済しろといわれているわけ
ではない。 外患にしても、北朝鮮がいま急に攻めてくるわけでもな
かろうし、杞憂と言えなくも無い。 
■■ ボクはいわゆる後期高齢者で、年金や医療行政に不満は
いくらでもある。 だが率直にいえば、いまの日本は他国に比べ、「
日々これ好日」をもっとも享受している国であると思う。 だからこ
そ政治家は悠々と「政局」にかまけ、「日銀総裁も首相も無くて済む
国」と某議員がパーティで弁じたとニュースは報じている。 蜀を得
て隴を望むは三国志このかた禁物で、日本もこれ以上深望みすればア
ブ蜂取らずになる可能性がある。 

■■ ならばこの際、真面目で誠実で、少々統率力が足りぬていどの
福田康夫氏を首相に据えておくのが、スイス連邦共和国並みに、無難
かつ効率的というものではなかろうか。 そう思いつつ、あらためて
TVに写った福田首相の顔を眺めると、まことに上品かつ温和、そし
て知的であり、この首相ならばよもや悪いことはしないだろうと思え
る。 まさに理想的道徳国家日本の象徴として適切な人事である。

■■ それとも国民は、首相に統率力さえあれば、少々下品で権謀術
数家でもいいというのか。 であれば過去に田中角栄氏とか小泉前首
相が居る。 じじつ彼らはいとき国民的人気者であった。 が今とな
れば彼らは、格差社会を生んだ最大の元凶と言えなくも無い。 もし
日本が非常の時を好み、半島や中国、あるいは米国相手に将来とも覇
を競い合うつもりならば、小泉氏のような人を首相にすればいい。 
が、時代は違う。 

■■ 重ねて言う。 いろいろな社会問題を抱えているとはいえいま
の日本は、概観すれば超平和な時代にある。 世界経済を震撼させて
いるサブプライム問題にも、戦争にもわが国は、幸いにしていちおう
当事者圏外にある。 そうしたときに、福田首相の誠実さ、辛抱強さ
、そして上品さを、誇るべき倫理国家日本の首相として見直してもい
いのではなかろうか。 
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◆本澤二郎のマスコミ評論「NHK・山の分校」:本澤二郎
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 [東京=「ジャーナリスト同盟通信」提供]

 4月6日夜10時10分からNHKBShiが放映した記録映像「
山の分校」は、久しぶりに見ていて感動した。他方、同7日朝のBS
ニュースは、ロンドンでの五輪聖火リレーでの妨害事件を英BBCニ
ュースで詳細に伝えた。当然のことだが、NHK司会者はBBC記者
と同様に「これは中国では放映されない」と一緒になって強調した。
ところが、そのあとに中国中央テレビを流した。ところが、ちゃんと
ロンドンの妨害事件の映像が出ていた。結果、NHK担当者の偏向報
道を印象づけてしまった。チベットへの思い入れなのだろうが、こう
した例は北朝鮮報道においても、特に民放の解説でもよく見受けられ
る。現場を踏んでいないジャーナリストは多少、抑制を効かせるほう
がいいだろう。

 ついでながら、政治問題になったNHKの従軍慰安婦報道でも、安
倍や中川昭一ら台湾派政治家の圧力に屈したNHKをさんざん見せ付
けられたものだが、今回のチベット問題でも安倍が背後で政治利用し
ているという動きを一部マスコミが伝えている。ともあれ右翼政治家
に屈するようなNHKでは、今後とも国民の不信・反発が弱まること
はないだろう。さきごろNHK会長に財界出身者が就任したことも、
こうした報道姿勢と関係があるものか。ガソリン暫定税率がらみの報
道で見られる政府広報のようなNHK報道を、国民はますます信用し
なくなるのである。日本は自由民主主義の国のはずだから。ジャーナ
リストの端くれとして警鐘を鳴らしたい。

 同じNHKでも「山の分校」はよかった。大学を卒業し、大都市・
中国の西安で職を得るが、人間関係に疲れたのであろう、田舎に戻り
結婚した23歳の女性が、山奥の分校の先生になり、小学1年と3年
のわずかな児童と5ヶ月過ごす様子をNHKカメラが執拗に追ってい
る。中国に30数万人もいるという代用教員のひとりとして、である。

 10代で代用教員をしたという友人に、以前福州・香港を案内して
もらったことがある。行く先々で、事業に成功した教え子が現れたの
には驚いたものである。日本ではなじみの薄い代用教員という名前は
このとき初めて知った。

 ここに登場する「山の分校」の代用教員は、週末に1時間ほど歩い
て夫の家族が住む街に帰る以外、山の中腹にこびりつく小さな学校で
寝泊りするのだが、月収600元と聞いてこの国の大変化を感じ取っ
た。というのも、昔の田舎教員は賃金がべらぼうに安く、それでいて
村の財政悪化のため滞納が多かったらしい。ここは、それがなかった
からである。

 感動したのは、彼女が児童にあげた鉛筆削りを紛失した事件での見
事な対応についてだ。一人の児童が宝物同然の鉛筆削りを落とした。
子供の世界だから「犯人はあの子」と騒ぎ始める。犯人にされた子供
は否定するが、騒ぎは収まらない。どうしたか。困り果てた代用教員
は、しかしその子供を人前で追い詰めたりしない。一人呼んで「どう
なの」と優しく諭す。ついに本人の口から「落ちていたので拾った。
返そうとしたが、犯人探しが始まり、その機会を失った」と真相を語
らせたのだ。あっぱれだ。

 拾った児童に、教室で机に座ったままわびさせるのだが、すぐさま
その子を犯人呼ばわりした子供らにも「間違っていたのだから謝りな
さい」といって、追及した児童らも謝罪させる。こうして教室を、今
まで通りなごやかな子供の世界に戻してしまった。拍手したい気分に
なってしまった。幼児期のこうした傷は成人しても癒えることはない
。彼女は見事に傷を治療してしまったのである。これこそが人間性・
ヒューマニズムあふれる教育なのであろう。こんな先生に出会えた子
供たちは幸せである。日本の全ての教員に見せたい。

 彼女はいま通信教育で教職課程を勉強、資格をとった後も、都会で
はなく田舎の先生を目指している。金のために都会に集中する医師や
弁護士の日本である。彼女は金ではなく、生きがいに人生をかけてい
る。すばらしい。

 実を言うと、筆者も日中国交正常化30周年を記念して小さな、小
さな山奥の小学校を再建した。希望小学校である。元法制日報東京支
局長の華君が河北省興隆県の見才溝小学校がいい、と教えてくれた。
行ってみて驚いた。日本であれば、さしずめ戦後間もない貧農の馬小
屋のような学校だった。床はない。黒板は煉瓦壁に墨で黒く塗ったよ
うな代物だ。窓は破れ、新聞紙を張って寒さをしのいでいた。電球は
暗い裸電球1個である。通学に1時間以上もかかる児童も含めて20
余人。机と椅子は見るも無残なものだった。敗戦後の貧しい環境で育
った筆者でも腰を抜かしてしまった。

 蛍光灯のついた明るい教室に再建したあとも2度ほど訪問、その後
は本や文房具を北京で購入し、友人の支援などで郵送している。今年
はまだだから気分が晴れない。

 こうした実績は白状すると、筆者も学んだ刑訴法の大家・渥美東洋
ゼミ出身弁護士が応援してくれたお陰である。思い立ったように平和
憲法を守る市民運動を手伝っているのが、またまたすばらしい。平和
憲法が、日本のみならず世界・人類の宝であることが理解できないよ
うな、おかしな法曹人が目立つ昨今だが、友人弁護士は渥美教授の薫
陶を受けてか教授同様、大学3年で司法試験に合格した才媛である。
人間性の塊(かたまり)のような立派な人物が、この日本にもいるこ
とを忘れてはなるまい。

 「山の分校」は何度も再放映する価値のある記録映像である。

2008年4月8日記(日中平和交流21代表)
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 ◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2008年4月11日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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イエジナ・ロシア党サハリン支部会議−人口増加が基本課題

 先日開かれたイエジナ・ロシア党サハリン支部会議で、サハリン州
における2020年までの長期発展戦略が集中的に議論されたことが
わかった。会議では過去3年間のサハリン州の社会経済は大きく成長
し、2007年度の住民一人当たりの月収入は前年度比22%も増加
した1万9700ルーブルに達したことが報告されるのち、一層の発
展のためには技術改革と明確な短・長期発展計画案が必要であること
が指摘された。又、長期発展計画の優先課題は人口増加策であり、そ
のためには他地域への移住を防ぎ、若者の就業機会の拡大に努めるべ
きであるとの意見があった。

クリル列島にもサハリン州新聞が・・・

 今月4日、クリルで初めてグベルンスキエ・ヴェドモスチ(州新聞
)が発行された。グベルンスキエ・ヴェドモスチ社と州政府がクリル
列島住民らにも逸早く州内ニュースを知らせるために、昨年9月から
進めてきたもので、ユジノサハリンスク市にある本社が編集し、それ
をe-mailでクリルに送って印刷は現地で行うという。

訪日サハリン州代表団

 ア・ホルシャヴィンサハリン州知事を団長とする訪日サハリン代表
団が今月7日から3日間東京に滞在する。訪問団は三井、三菱社らと
サハリンプロジェクト関連事業における協力事業問題について話し合
った他、日本の金融関係者らに会ってサハリン州道路建設のための長
期融資の可能性を打診した。8日には露・日が共同制作中の液がガス
輸送船「グランド・メレヤ」を作っている千葉市の造船所を訪れた
。メレヤ号はサハリンガス運搬船第3号で輸送量14万5千m。

アイヌ民族の歴史的正当性回復要求

 先日、カムチャッカ県議会の北方、シベリア、極東における原住少
数民族問題委員会会議でアイヌ民族会からの手紙が検討された。アイ
ヌ民族会のアレクセイ・中村会長は、当委員会宛にアイヌ民族を北方
・シベリア・極東原住少数民族として認めてほしいとの要請書を出し
たのである。手紙にはアイヌ族が世界原住少数民族リストには載って
いるが、ロシアでのリストに載っていないと訴えながら、一時期はソ
ビエト極東地域で最も多い少数民族で、日本の島やサハリン、クリル
列島、カムチャッカ南部など広い地域で居住していたが、日本やロシ
アに同化され、今はカムチャッカに12人が残っているのみとアイヌ
族の歴史を詳しく書かれていた。当委員会は中村会長の要請を肯定的
に受け入れ、関連文献などを調べる実務チームを組織することを決め
た。

不正公務員逮捕

 3月24日、ホルムスクのある会社の社長が警察を訪ねた。彼は、
サハリン州自然監督管理局検査員が会社の環境関連法違反事実を隠蔽
する条件で5万ルーブルの賄賂を要求してきたと話した。26日、会
社の社長は検査員の要求を受け入れたふりをして5万ルーブルを渡す
。その瞬間、警察が現れ、検査員は逮捕。

未成年犯罪者らに麻薬の弊害教育を

 4月1日、サハリン州麻薬統制管理局はロシア正教会と共同で未成
年犯罪者教和所において麻薬予防教育を行った。麻薬で精神と体を壊
した実例をあげながら麻薬ビジネスの原因と条件などについての説明
を行った。また、神父は人形を使って麻薬が肉体を壊していく過程を
詳しく説明する他麻薬に出会う若者の実例を描いたビデオを見せた。
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 「ねじれ国会」で、政府与党が立ち往生している様だ。福田首相は
党首会談で「泣き」をいれた。近頃、国会の論戦の場は参議院が主役
である。

 自民党幹事長などは「民主党の横暴」と非難しているようだが、筆
者に言わせれば、今までの自民党が多数に胡坐をかいていただけのこ
ととしか思えない。

 直近では小泉首相時代の郵政民営化での参議院否決、衆議院解散の
暴挙などはまさにそうである。解散権を振り回していたずらに国政を
混乱に落とし込んだとしか思えない小泉劇場の罪である。

 安部前首相のふがいなさが参議院選での大敗を招き現在のねじれが
出来上がった。おかげ(?)で様々な問題が表に出てきた。官僚の天
下りをはじめ、不必要な特別会計へメスが入りつつあり、社会保険庁
のでたらめぶりも国民は目の当たりにすることができた。

 今後、民主党に望みたいことだが、政権を奪取するには、一層の官
庁などの情報公開に力を注ぎ「ねじれ国会」の功罪の功を発揮しても
らいたいものだ。
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発行     2008年4月15日   No.333
編集・発行  609studio   Michio Katayama
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