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───────────────────────────────── 【609 Studio 】メール・マガジン 2008/2/5 No.326 ───────────────────────────────── 時代を切るメールマガジン、サハリンの情報を伝えるメールマガジン。 609studio が発行するメールマガジンとWebサイトをお楽しみに！ ───────────────────────────────── サハリンの韓国語メディアはここ！！ ラジオ放送とセコリョ新聞 http://www.609studio.com/sakhalinmedia.html ───────────◆◆◆ＩＮＤＥＸ◆◆◆─────────── ◆右往左往：「まさに右往左往」：MK ◆本澤二郎の経済評論「日本人エコノミスト」：本澤二郎 ◆セコリョ新聞ダイジェスト版：２００８年２月１日号 ◆編集長から ───────────────────────────────── ◆右往左往 「まさに右往左往」：MK ───────────────────────────────── 中国産の食材に有毒物質が混入していたというニュース。二重の意 味で驚く。ひとつは無論「食料に農薬混入」のびっくり。 今ひとつは「縦割り行政の非効率」。報道によると「昨年１２月２ ８日に千葉市、今年１月２２日に千葉県市川市で２家族計７人が中毒 症状を訴えた」とある。この事件が発覚したのは、前月の終わり。事 件がおこってから既に１カ月が経過している。 そして福田総理は「迅速な対応を厚生労働省などに指示」したのが １月３０日の夜。 賢明な読者はすでに筆者の言いたいことが何であるのか賢察されて ることと思うので、多くは述べないが、マスコミの対応にも次の点で 問題がある。無論、どの商品が危険なのか詳細に報道する重要性に異 論はない。しかし、官庁の後手後手の対応に対する検証が足りないの ではないか。何度も起こる危険性はこの点を十分検証しなくてはと考 える。 不謹慎のそしりを受ける覚悟であえて述べるが、北朝鮮のミサイル への防備よりも「食の安全保障」にもっと国家予算と人員を割くべき ではないかと思うのである。 かなり乱暴ではあ・・・。 ───────────────────────────────── ◆本澤二郎の経済評論「日本人エコノミスト」：本澤二郎 ───────────────────────────────── [東京＝「ジャーナリスト同盟」通信提供] 前回、ロバート・フェルドマンのマスコミ批判を紹介したが、彼の 祖国・アメリカが見ている日本経済というのは、いまだ経済大国に酔 いしれている日本人にとって、実に皮肉なものである。「日本の存在 ？不在ではない。むしろ文化財だ」となる。 経済大国も過去の遺物でしかないのだ。「日本通過」は相変わらず だ。ざっと５０兆円しか収入のない日本財政。借金はざっと２００倍 だ。それが今も毎年増え、減ることはない。道楽息子さながらの日本 を通過して、欧米の人も資本も中国へと突進している、といいたいの だろう。 欧米のジャーナリストが大挙、上海・北京に移ったことは、大分前 に承知しているが、正確には何もかもが、というべきだろう。日本丸 はタイタニックよろしく沈んでいるのに、それでいて積荷を軽くしよ うとはしない。不思議な民族である。せいぜい談合たたきで、公共事 業を削っているが、しかし相変わらず８０兆円予算で積荷はそのまま である。借金は延々と増えている。世界の物笑いになっているのを知 ろうとさえしない。 それでいて日本人エコノミストは、こうした日本に警鐘を鳴らすこ とはしない。もっぱら米国のサブプライムローンに的を絞って、景気 減速を心配するのである。心配も当然だが、均衡を欠いているのだか らお話にならない。 三菱ＵＦＪ証券のチーフエコノミストは「今のアメリカは８０年代 の日本と同じ。日本は２００４年に１００兆円で処理した。米国は３ 〜４年かかる」という。むろん、確証はない。日銀調査統計局幹部は 「損失がどこまで広がるか、今は明確なものはない。モノラインの損 失も不明だから不安感は消えない。いつ実態をつかめるのか。それが いつなのか、今は誰もわからない」と指摘する。後者のほうが客観性 は高い。 日本総研副理事長は「こういうタイミングでの話はつらい」と正直 だ。昨年１２月に分析した２００８年の成長率を「いつ使い物になら ないか心配している。見通しを立てるのにあと１〜２ヶ月かかる」と も。サブプライムの影響に一喜一憂しているのである。 要するに、米国発のバブルを日本のエコノミストは読んでいなかっ たに等しい。日本のバブル崩壊の教訓を学んでいない、といっていい だろう。 「住宅・証券・資本（ドル）の３つのバブルがはじけて、過剰流動 性の資金が原油へと流れている。マネーの流れが変わった」とも。 日本人エコノミストの共通点は「大企業（財閥企業）はグローバリ ゼーションに対応して成長路線を走っているが、中小はそうではない 。格差がますます拡大してゆく」という現実の姿。社会の不安定化が 、さらに進行していくであろうことが、この説明で明白といえるだろ う。日本はよくならないのである。まともな政策を打ち出せないから だ。制度が貧困を生み出している元凶であることを考えると、政治家 と官僚の責任は重く大きい。 米国のバブル処理について副理事長は「モノラインへと波及すると 、短期の処理は厳しくなり、公的資金を投入せざるを得ないかも」と 予測したが、これについてフェルドマンは「２０年前のＲＴＣ方式は 、社長の首をとって公的資金を投入したが、今回はむずかしい。理由 はブッシュがレイムダックになって久しい。オバマかクリントンの政 権は来年１月にならないと誕生しない。今やろうとしているのは、本 質を隠す処理だ。住宅が動かないことには、アメリカ経済は活性化し ないだろう」と断定した。ブッシュの減税策は問題の先送りでしかな い。１年後でないと、本格的なバブルの退治政策は打ち出せないワシ ントン、というのである。これの影響を、とくに南米と欧州が受ける ようだ。 フェルドマンは８５００億ドルといわれるアラブ・中国の巨額な資 金が米国大手銀行に注入されることに「世界は共存しているというこ とで、むしろ安定する。世界平和のために一緒に仕事をしていくこと は好ましいことだ」と外資を警戒する日本人の不安を一蹴した。 三菱ＵＦＪ証券チーフエコノミストは、予想外の分析をしたものだ 。来年に民主党政権が誕生すると、中東から米軍が撤退することにな る。その結果、中東の不安は高まり、米国経済がソフトランディング するのは困難になる。ドル下落もありうる、というのである。 さすが軍需産業・三菱の正体みたり、である。三菱はブッシュと共 に歩んでいることが、これで判明した。つまりは中東の安定のための 軍事作戦というのであろう。こうした見方はワシントンの右翼、一握 りのネオコンの立場でしかない。いまや大半の米国人と政治家はそう ではない。 ブッシュの石油略奪のための戦争である。米軍の侵略ゆえに自爆を いとわない武装勢力が、戦いの大義を手にしている。米軍を撤退させ ることが、中東の安定を約束するものであると、人類の多くが信じて いる。米軍撤退後に、平和のための政治対話が動き出すことになろう 。オバマ、クリントンのどちらでも、世界は大歓迎するため、中東の 安定化への道のりを促進させることになろう。 争いが収まれば、原油の高騰も和らぐことになる。軍事作戦で事が 収まることなどない。これこそが歴史の教訓なのである。戦争で三菱 株が上がるような日本では、もはや先行きがないであろう。 ２００８年２月１日記 ───────────────────────────────── ◎片山通夫写真集「サハリン」好評発売中！！◎ 写真集「サハリン」が未知谷から発行されています。是非書店 もしくは609studioでお求めください。 四六判160頁 1,600円(税別) ISBN4-89642-138-8 C0072 未知谷 HP http://www.michitani.com/index.html または office@609studio.com ───────────────────────────────── ◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] ：２００８年２月１日号 発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang ◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com ───────────────────────────────── 本年の州政府予算２８０億ルーブル さる２４日のア・ヴェ・ホロシャヴィンサハリン州知事の記者会見に よると、今年の州政府予算が２８０億ルーブルで昨年に比べ３８％増 加した。州政府は教育、保健、文化など社会分野の予算を大幅に増や すと共に、今後３年間にわたって社会経済発展のために総６８０億ル ーブルの予算を割当てる方針である。具体的には住宅建築に２２０億 ルーブル、道路運輸部門に１１０億ルーブル、燃料動力部門に８０億 ルーブルの予算が費やされる予定である。 ２００８年「家庭の年」 １月２５日、ユジノサハリンスク市のサヒインセンターで、州政府 主催の「家庭の年」を祝う集いがあった。大家族や孤児を養子にした 家庭など３０世帯が招待され参加した中で政府から５〜７人の子女の いる２つの家庭に個人住宅がプレゼントされるなど大家族や幸せな家 庭の社会的意義を再確認する場となった。 犯罪件数減少 先日のサハリン州検事局の昨年度事業報告によると、２００７年度 は前年度に比べ犯罪率が５．６％減少。重犯１１．６％、殺人事故２ ４．６％、強盗事件１６％、窃盗事件１８％減少の他、未成年者の犯 罪も減った。その反面、犯人検挙率は２．５％増加した。 ユジノサハリンスク国際空港６カ国へ出航 ２００７年度、ユジノサハリンスク国内空港利用者は前年度比７． ５％増加した６２．５万人。国際便利用客も１８．６％増加した１０ 万１３００人。現在ユジノサハリンスク国際空港から６カ国へ航空機 が飛んでいる。航空会社の収入も１６．６％増加したという。 ２００８年度無職者年金規定決定 昨年末政府に提出された２００８年度無職者年金規定案が承認され 、今年は７７０〜３８００ルーブルの年金が支給される。以前の職業 や勤務期間などによって年金額が決まるのが、準北極地域とされてい るサハリンの場合、平均額に更に１．４〜２倍の手当てが付く。予算 は連邦政府が負担する。 同胞ムン氏−集漁労管理局長代理に任命 ムン・アレクサンドル・パフロヴィツ氏がサハリン州漁労管理局代 理に任命された。ムン氏は１９５４年ハバロフスクで生まれ、ハバロ フスク工業大学卒後サハリンの水産国営企業に派遣され、８９年まで 勤務。９４年から水産関連個人事業をはじめ、現在に至る。 サハリンセンター文化教室発表会 １月２６日、サハリン韓人文化センターで韓国伝統文化教室受講生 らの発表会があった。韓国で派遣された二人の講師に半年間習った楽 器や踊り、歌などを披露する２回目のこの日、客席には若者が多く目 に入った。小学生から大人まで、そしてロシアなど他民族出身の受講 生らも多かった文化教室。任期を終え帰国を迎える派遣講師への感謝 の気持ちを込めて、一生懸命練習し又熱演した受講生らは客席から熱 い拍手を受けた。韓人会や州政府は派遣講師に感謝状を贈った。講師 派遣が継続されるかどうかはまだ未定。 永住帰国者の偽装結婚騒動 ７５歳の男性と６３歳の女性が永住帰国のため偽装結婚し問題が起 こっているとの苦情の手紙がセコリョ新聞社宛に送られ波紋を起こし ている。 昨年１２月２８日と新年１月１５日の二回にわたって安山・コヒャ ンマウルに住む金某氏が兄の問題でセコリョに手紙を寄せた。手紙の 内容は即ち７５歳の兄が永住帰国のために顔も見ず６３歳の女性と結 婚の約束をした上で、偽装夫婦となり国へ帰ったが、その女性が帰国 してから夫婦となることを拒み問題となっている。 セコリョ新聞を通じて事情を知ったサハリン州韓人永住帰国審査委 員会は二人をサハリンへ帰すべきとの結論を下した反面、韓国赤十字 社は夫婦と偽って永住帰国したことに対しては強く遺憾を示しながら 、今後同じことが起きるのを防ぐために関係者に責任を問うと表明、 独身用の永住帰国施設への転換などを進めている。 ───────────────────────────────── ◆[編集長から] Michio Katayama ───────────────────────────────── もう、大騒ぎである。新聞・テレビが・・・。なにが大騒ぎかとい えば、「東京の雪」だ。たかだか、総人口の一割程度の地域に雪が降 ったというだけで、なぜこう騒ぐのか？ まあ、滅多に雪が降らないので（この雪は２年ぶりだそうな）♪犬 も喜び・・・♪となるのかどうかは知らないが、それにしても、平和 だ、我が国のマスコミは。まるで３センチ程度の積雪で、総理大臣が ひっくり返って大けがをしたような騒ぎ！ 困ったもんだ。 ◆「困ったもんだ」といえば、中国産の餃子。発症から一カ月もそ のまんま。 ◆「困ったもんだ」といえば、年金問題。一向に解決の兆しがない。 ◆「困ったもんだ」といえば、大阪府知事に当選したご仁。今度は岩国 市の住民投票にいちゃもん。「あんたこそ憲法勉強せい」と逆襲の嵐。 ◆「困ったもんだ」・・・。いくらでも出てくる「困ったもんだ」！？ ───────────────────────────────── 発行 ２００８年２月５日 No.３２６ 編集・発行 609studio Michio Katayama 発行 毎週火曜日 購読料無料 配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236 MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020 e-mail office@609studio.com 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