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タイトル:609studio No.319◆コラム「右往左往」ロシア大変  2007/12/11


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【609 Studio 】メール・マガジン 2007/12/11  No.319
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 現代時評を書かれていた論説委員、Ken 氏は現在病気療養中です。
当分の間、現代時評は休載いたします。
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◆コラム・右往左往:ロシア大変 MK

◆本澤二郎の上海紀行(中):政治評論家 本澤二郎 

◆はちみつ色のニングル「ハニィ」の冒険日記       wabi

◆セコリョ新聞ダイジェスト版: 2007年12月7日号

◆編集長から

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◆コラム・右往左往:ロシア大変 MK
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 「プーチンのロシア」が王国になった。それも決して好ましい状況
ではなく。先日行われた下院選挙でプーチン率いる政党「統一ロシア
」が圧勝したことは記憶に新しい。この選挙で統一ロシアは議席の3
分の2以上を獲得した。

 これは重要なことだ。この数字を見る限りにおいて、統一ロシアは
、憲法改正、大統領弾劾という権力を手に入れた。来年5月にはプー
チン大統領の2期目の任期が終わる。モスクワ雀は「任期満了前に大
統領辞任、暫定大統領選出、そしてプーチン大統領の3期目を可能に
する」とか、「次期大統領を統一ロシアのコントロール下における人
物を大統領に」とかさまざまな憶測でかしましい。

 しかし、プーチン大統領は議員を辞退した模様だ。ロシアでは大統
領と議員の兼任は許されない。つまり、任期いっぱい大統領を務める
ということである。ここで問題になるのが次期大統領候補。17日の
統一ロシア党大会で決定するという話であるが、プーチン大統領が誰
を指名するか、モスクワ雀たちの声はともかく、かなり流動的である
。いずれにしても、プーチン大統領が院政をひくことのできる候補者
になるだろうと思われる。しかし誰が大統領になっても「プーチン院
政」をいつまでも容認した大統領はいまい。大統領職の旨みを覚えた
新大統領の反乱もあるいは考えられる。 圧倒的多数を占める統一ロ
シアの下院を新大統領が大統領令で解散に追い込むという手段もある
だろう。そんな危険の中でプーチン大統領は院政をいつまでもひける
のか疑問だ。
 しかしそうなると一気にロシアの政治は流動的になり、下手をすれ
ば「暗殺」や「内乱」の危機の可能性もありうる。

 まさかと思う読者のために2・3の例をあげる。
*2006年、ロシア連邦保安局(FSB)の元幹部リトビネンコ氏
(ロンドンで暗殺)
*2006年、ロシアの女性ジャーナリストアンナ・ポリトコフスカ
ヤ氏(モスクワで暗殺)
*2004年、チェチェン独立派の元大統領代行、ゼリムハン・ヤン
ダルビーエフ氏(亡命先の中東カタールで爆殺)

 そして、チェチェンでは・・・。このように、ロシアの現状は我々
の尺度から見ると、かなり独裁的で危険な社会である。何が起こるの
かわからないという点では目を離すことはできない。ただ言える事は
ロシア人たちは「強い英雄を好む」ということだ。ゴルバチョフのよ
うに「リベラルな政治家」は好まれない。

 このエネルギー資源を大量に持ったロシアという大国にどのような
形で付き合うのがいいのか、答えはまだ見つかっていない。ロシア国
内も、その大国と付き合わねばならない国際社会も「ロシア大変」と
いえる。
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◆本澤二郎の上海紀行(下):政治評論家 本澤二郎 
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 1、ロマンあふれる上海
 上海は人々にとって憧れの地である。ロマンに満ちた歴史のある国
際都市だ。30年代の魔都・上海はアジア最大の国際都市でもあった
ろうが、いずれは世界最大の国際都市に衣替えするはずである。決め
手は電気自動車を走らせることだと思う。トロリーバスだっていい。
人間に優しい環境都市である。地下鉄網と電気自動車で、文句なしの
ロマンあふれる人々の憧れの上海になるだろう。

 電気自動車は日本で既に開発されているが、石油業界が邪魔してい
る。中国のほうが早く進むだろう。近郊の農家では、農薬を使わない
米つくりをすればいい。これも日本で行われているが、農薬企業と役
所が抵抗して前へ進んでいない。中国は率先すべきだ。食の安全こそ
が、環境を守る秘訣なのだから。

 79年12月に大平訪中に同行したとき、上海は帰国の途中に立ち
寄っただけで、空港の外に出る機会はなかった。西安空港を歩きなが
ら大平に向かって「72年と比べてどうか」と尋ねると「ごく自然に
歓迎してくれているのがありがたい」と細い目を一層細くして白い歯
を見せた思い出を忘れることはできない。

 80年代の半ばに初めて降り立った上海は、住宅難でひしめく貧し
い市民の姿だった。この時代の面影を見つけるのは、いまや不可能に
近い。昇竜・上海に乾杯したい気分である。うれしいことに同済大学
、そして今回は上海交通大学と縁ができた。華東師範大学の先生も「
訪問しませんか」と声をかけてくれた。無名人間を歓迎してくれる上
海の懐の深さに、もう一度乾杯である。

2、大学めぐり

 こんな次第で大学の日本研究者との交流が始まった。皆さん、日本
語を話してくれる。時には友人らが通訳をしてくれる。思えば大平や
宇都宮らのお蔭である。感謝せねばなるまい。

 今回、筆者との懇談を設定してくれた最初の大学は、上海外語大学
教授の武心波である。彼の学生や知り合いの学者を相手にする講義は
、今度で3回を数える。今回は戦後右翼の親玉である児玉誉士夫を取
り上げてみた。というのも、たまたま雑誌の依頼原稿の課題が「戦後
派閥興亡史」だった。自民党の源流にさかのぼることになると、鳩山
一郎・岸信介・河野一郎・中曽根康弘らを背後で支え、操ったと思わ
れる児玉にも焦点を当てねばならなかったからである。その児玉の原
動力となった財宝が上海で調達されている。

 児玉についての彼らの反応を知りたかったこともある。ところが、
彼らの全く知らない世界の出来事だったのである。ひょっとして何か
上海で新しい材料が手に入るかもしれないという筆者の期待は、見事
に外れてしまった。

 それは上海交通大学でも同様だった。この大学の名前を江沢民の出
身大学として日本人の多くは知るのだが、なんと構内の一角に東亜同
文書院なる、戦前の日本政府が侵略遂行目的で創立した学校があった
と教えられた。欧米が創設した大学は開放的で中国人の若者に窓を開
いていたが、日本のそれは日本人に限っていた。日本の限界を物語っ
ている。それどころか、周恩来が学んだ天津の南開大学を日本軍は爆
撃し、破壊しているのである。

 思い出すと、江沢民が訪日のさい、真正面から日本の歴史認識に対
して苦言を呈したことに、筆者は大いに評価した。日本の内情を承知
している日本人は、皆そうだったろう。右翼のマスコミと右翼議員が
反発したのは理解できるが、そもそも反発に問題があったことは、そ
の後の日本政治があまねく立証している。彼は、当たり前の歴史認識
を中国指導者として初めて発言したのだが、不思議なことに中国の日
本研究者の中にもこれを批判する向きが多い。どうしたことか。解せ
ない。経済的利益に拘泥したものか。

 あるいは上海閥への反発がそうさせたものなのか。筆者は今も、訪
日における江沢民発言を評価に値するものだと認識している。日本の
右傾化を激励するようなアジアの対応は、正しくないからである。

 話しを戻すと、児玉の話に関心を示してくれた学者が、この大学の
環太平洋研究中心にいたのでほっとした。「上海の歴史資料を当たっ
てみたい」と約束してくれた。

 上海で略奪した日本海軍傘下の児玉機関の資金が、戦後の日本政治
の根幹を決定するという、これほどにおぞましい事実に筆者でも驚愕
するばかりだが、シンポジウムで出会った早稲田大学の依田名誉教授
は、しごく当たり前のように「そうですよ」と回答した。

 日本の恥部である大事件を、日本人もアジア諸国民も知らないので
ある。歴史を共有することで、過去は確実に鏡になるはずだから、こ
こは児玉の略奪の実態を明らかにする責任が、後世の日本人と上海人
に課せられているように思いたい。

3、中国観光の成果
 過去に2回ほど授業をした復旦大学にも出向いた。同済大学からそ
う遠くない。それでも友人が上海市所有の日産のセドリックで送って
くれた。筆者も兄が日産と関係していたことから、いつも日産の中古
車を利用してきた。既に20年から30年の歴史を経てきた上海市の
日産車に敬意を表してしまった。

 第一、手入れが行き届いて黒光りしている。文句なしの高級感を今
も振りまいていたのがうれしい。「エンジンは日産」と聞かされてい
たものだから、このセドリックがそれを見事に証明していた。

 大学では蔵志軍と包霞琴の正副教授が昼食に誘ってくれた。大学の
そばにある上島珈琲という喫茶店だ。名前からして日本の会社と勘違
いしてしまったが、正しくは台湾企業でかなり大掛かりに事業展開し
ているらしい。

 ゆったりしたソファでコーヒーを飲むだけでもいいのだが、中国人
はここで食事をするのである。麺を注文してみたが、これは失敗だっ
た。大学の食堂で作ってくれる中国本来のさっぱり味の麺のほうが、
はるかにおいしいのである。

 ここに東洋大学の教授をしている梁春香が滞在していた。シンポジ
ウムで偶然名詞交換して知ったのだが、専門が観光である。観光専門
の大学教授がいることに興味をもった。  以前に、中国国家観光局
のお世話で大陸を何度も旅をした経験がある。観光学がどういう学問
なのか。せっかく近くに来たわけだから押しかけてみた。

 事務所は管理棟のような、がっしりした高層ビルの中にあった。よ
く学生を北京などに案内しているという梁に「盧溝橋の抗日戦争記念
館に案内しているのか」と問いかけてみた。答えはNOだった。「時
間が足りないので」という事情からである。

 筆者は6年間、大学の教壇に立っていたときに学生を何度も北京や
南京などに連れて行った。最大の目的は歴史記念館を見学させるため
で、観光地めぐりはその後にした。歴史を知らない、学んでいない日
本人の若者に過去と対面させる。そうすることで不戦を誓うことが出
来、中国人と友人になれるからである。最近、また中国への修学旅行
が盛んになってきているが、どうしてか記念館を避けている。右翼に
こびる日本の学校と拝金に走る中国と指摘する向きもある。悲しい現
実である。それはさておく。

 中国観光の現状について聞いてみた。

 「以前の課題というと、それは便所の不備でした。特に日本の女性
が嫌いました。理由は、時代の遅れと文化の違いです。中国人は扉の
ない便所も平気でした。会話もするんですが、これは今もあります。
その後にたくさんの外国人が訪れて、ますます便所の苦情が殺到して
きましたので、いうところのトイレ革命をしたのです。いまや北京や
上海の観光地では、すべて解決しました。宿泊施設も、です。ハード
面の苦情はほとんどなくなりました」

 筆者も同意できる解説である。

 「問題はソフト面です。サービスとか接客態度、それに情報の提供
です。消費者保護といってもいいでしょう。団体旅行の苦情の中に、
買いたくないのに無理やり買い物をさせられる、というのがあります
。これはガイドが無給という背景から、ガイドはお店からリベートを
もらい、収入を得ているためなのです。こうしたシステムはいいと思
いません。一つの課題です」

 筆者は同じようなことをパリとシドニーなどで経験している。格安
旅行には付き物である。中国に限らない。

 「中国の観光事業には国際観光と国内観光がありますが、前者は改
革開放によって観光産業が立ち上がり、見事に成功しました。合弁ホ
テルもその一つです。国内観光は大型連休を利用して年間9億人が移
動します。1300万人が海外へ出かけます。これは経済発展の成果
です。携帯電話を200元、300元で買えるんです。国連の世界観
光機関による2020年予測ですと、中国は観光の受け入れと送り出
しで世界最大の観光国になるとしています」

 うなずける話である。昇竜・中国と沈む日本であるが、こうした逆
転現象にこそ日本の財閥・右翼国家主義による危ない国家改造が噴出
している。このことを何人の日本人・中国人が理解しているのだろう
か。

 忘れていたことがある。シンポジウムで中国人学者が「孔子学院の
名称を変えるべきだ。東方学院にして中国、日本、朝鮮の若者を一緒
に学ばせるべきだ」と提案した。大賛成である。孔子というと「民は
よらしむべし、知らしむべからず」を連想する。男尊女卑や官尊民卑
をも。封建時代を支えた思想だからだ。21世紀の人権思想と対立し
ている。名称替えはいいことではないか。
(敬称は原則略)
<訂正・福田―小沢会談は10月の間違いでした>
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◆はちみつ色のニングル「ハニィ」の冒険日記      wabi
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  携帯小説「はちみつ色のニングル「ハニィ」の冒険日記」は
  wabi氏のご好意で、紹介します。

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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] : 2007年12月7日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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第5期国会議員選挙結果

 さる3日、ロシア中央選挙委員会の発表によると、12月2日の国
会議員選挙の投票率は63%。イエジナロシア党が得票率64.1%
を獲得、第1与党となった。他の政党の得票率をみると、共産党11
.6%、自由民主党8.2%、スプラヴェドリワヤロシア党が7.8
%などでイエジナロシア党が圧勝した。サハリン州の場合、投票率5
4.5%で全国より低いが、イエジナロシア党が63%の得票率を得
て圧倒的に優勝したのは同様。サハリン州知事は選挙結果発表後、新
聞紙上を通じてイエジナロシア党の勝利を歓迎し、又、支持者に謝意
を表すメッセージを送った。

サハリン州建築部門展望

 エス・ヴィリヤモフ サハリン副知事はTVインタビューで、現在サ
ハリン州には600カ所以上の建築企業があり、今年の建材生産高は
35億ルーブルに達している。又、建築関連労働者の賃金は毎年増加
しており今年の月平均賃金は2万7千ルーブルでサハリン州全体より
高い。来年も増加を続け2万9千ルーブルまで達すると予測されてい
る。ウゴレサヴォドスク製鉄コンクリート工場の建設でプラスチック
パイプやタイル、人道用ブロックなどの生産が可能となったことは特
に注目すべき出来事だと副知事は強調した。他に現在進められている
のが、スミルヌイフ地域のセメント工場とドリンスク地域のタイルと
ブロック製造工場建設である。投資者が決まり次第工事はスタートす
る見込み。特にドリンスクのブロック工場は建築会社の7割以上が集
中しているユジノサハリンスクから近距離にあるなど立地条件がよい
のが選定の主な理由。

住宅団地内に街灯設置

 ユジノサハリンスクとその郊外の住宅団地内に街灯を設置する作業
が続いている。来年まで設置作業が続かれる予定であるが、市政府は
今年だけで1千万ルーブルを同事業に割り当てた。

来年新年連休は10日間

 ロシア労働委員会の発表によると、新年の連休は12月30日〜翌
年の1月8日までの10日間と決まった。

新任駐ウラジオストク韓国総領事は

 さる4日、全・テワン駐ウラジオストク韓国総領事が任期を終え帰
国し、金・ムヨン(1955年生)が赴任してきたことがわかった。
新任の金総領事はペテルブルグ大学出身(経済学修士)で行政事務官
の他、産業資源省や長官秘書官、国務調整室などで勤務した経歴を持
っている。

韓国語クラス開く

 ユジノサハリンスク市の第13学校が4日、韓国語クラスを新設し
たことがわかった。受講希望者は約280人。これを記念してサハリ
ン韓国教育院の鄭・チャンユン院長は同校にパソコンを寄贈した。

地方韓国文化講習会開催―楽器と教育機会の不足が問題

 11月23日から10日間、ポロナイスク、ヴォストク、ワフルシ
ェフなど3つの地方でパク・チンホ派遣講師による韓国伝統文化講習
会が開かれた。講習会には学生は勿論のこと、大人まで参加して伝統
楽器演奏法を習うなど参加熱気は熱かった。ポロナイスクで韓国語教
室を開いている李・チンソンさんは「楽器や衣装不足など関連道具が
足りないため十分な練習を行うことが難しい他、出張期間が短すぎる
」と問題点を指摘した。

読者からの手紙―「羽島はどんな島か?皆で戦おう」

 サハリン韓人炭鉱夫の二重徴用に関する実態調査を行う中で我々は
次のような事実を知った。日本の長崎県には日本の産業発展に重要な
役割を果たした炭鉱が多かった。第2次世界大戦当時のエネルギー源
だった石炭の増産のためにサハリン西北の12カ所の炭山と北海道の
釧路炭鉱の廃鉱させる反面、労働者と資料を日本本島に急ぎ転換させ
る措置を取った。この措置により転換されたサハリン韓人炭鉱夫は3
190人。ここまでは既に読者もよく知っている事実。3190人の
中の一部が九州の羽島とサキ島、高島へ配置されたことは知らないで
あろう。この3つの島は長崎県下の、昔からか酷な労働をさせる地域
として有名であって、お化けの島と言われた。この中で羽島に関する
情報を得ることができた。羽島は東ジナ海に位置し、島の周りは1.
2km、住民は炭鉱夫5千人のみ。1890〜1949年まで三菱鉱
業会がここで地獄のような労働をさせており、サハリン韓人もここで
働いた。現在サハリンに彼らの子供が生きていて実態調査を求めてい
るにもかかわらず日本政府は避けているばかりである。我々の要請に
対し、日・韓赤十字社は日本政府と直接話してほしいと逃げている。
今は無人島となった羽島を日本人は世界遺産に登録するために働きか
けているという。当島の建築物が鉄筋コンクリートであり、昔のまま
の姿で残っているというのが自慢のようだ。
 日本政府は我々の問題の要求を避けながら、赤十字社を前に立て人
道主義を訴える。又、赤十字社はどうして日本政府の手先になってい
るのか。戦争で離散家族となった人々を助けるのは国際赤十字社の規
約が明確にしている本来の仕事ではないか。なのに、どうして二重徴
用被害者らに対して無関心或いは避けているばかりなのか。日本政府
が歴史を隠そうとしても良心的な日本人はこれを容認しないだろう。
被害者遺家族の一人が羽島を一度でもいいから行って見たいと思って
も、上陸にも国の許可が必要だし、強い波などで用意に接近できない
ため特別な船を用意するなど手続きが必要であるため行けない。被害
者らが多数行方不明になっているにも関わらず真相調査も断るのは許
しがたい。良心的日本人との協力の下でこの問題を解決するために当
事者である我々の闘争が必要だ。一人ではなくて皆が解決の門を叩こ
う。そうしたら、必ず門は開かれるであろう。
  サハリン州韓人老人会・二重徴用炭鉱夫遺族会顧問 鄭・テシク
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 ロシア下院選が予定通りの結果を生んで終わった。次の焦点は大統
領候補(実際は候補でなくここで決まる!)選びだが、高官の汚職捜
査で有力候補同士が泥仕合。混迷を深める様相に、プーチン続投論が
見え隠れ。ベラルーシと「連邦国家」をつくり、連邦大統領煮の声も
うわさされる。まだまだ予断を許さない。

△師走に入って血なまぐさい事件が・・・、という新聞記事にお目に
かからなくなった。もう年中師走並みの事件続発!

△イギリスで「テロに熱を上げた女性が有罪判決」の報道。テロリス
トを美化したり、テロ関連の情報をインターネットで収集した女性。
 本人はテロ組織などとは無関係だった。
ここまできた規制。そのうち情報を収集する警察官なども被告に!?
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発行     2007年12月11日   No.318
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
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