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タイトル:609studio No.315◆現代時評:[加工食品品質表示基準という法律に異議あり]  2007/11/13


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【609 Studio 】メール・マガジン 2007/11/13   No.315
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◆現代時評:[加工食品品質表示基準という法律に異議あり]  ken

◆本澤二郎の政治評論「永田町散策」              本澤二郎

◆はちみつ色のニングル「ハニィ」の冒険日記       wabi

◆セコリョ新聞ダイジェスト版:2007年11月2日号、9日号

◆編集長から

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◆現代時評:[加工食品品質表示基準という法律に異議あり]  ken

   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 office@609studio.com  へ!
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◆◆ よみうりオンライン 2007.11.08  食品表示の偽装が絶えな
い中、農林水産省の「食品表示110番」に寄せられる内部告発など
の情報提供が、10月は過去最多の697件に達した。 前月の2倍
以上、前年同月の5倍近くという急増ぶり。老舗和菓子メーカー「赤
福」(三重県伊勢市)による製造日の改ざん発覚などが呼び水になっ
たとみられる。

■■ 三重県伊勢市の和菓子メーカーによる餅菓子の表示改ざん問題
で、同社が製造日や消費期限を1日延ばした商品は総出荷量の8割に上
ることが、農林水産省の調査でわかり、農林水産省はJAS法に基づ
き同社に改善を指示したという。 同社は遅くとも1980年から今
年10月にかけ、製造日翌日の日付を製造日とする「先付け」を日常
的に行い、消費期限も1日遅らせていたそうである。 先日来、こう
した食品の消費期限に関する法違反問題が次々と続いている。

■■ ボクがこの種の話を初めて耳にしたのは昭和50年頃の師走シ
ーズンだった。当時のことだからたぶん新聞かラジオによる報道で、
それはこういう話だった。 尼崎の比較的大規模なかまぼこメーカー
の製品が、「製造日の日付よりも数日早い日に市販されている」との
苦情が消費者から保健所に寄せられて大騒ぎになったのだ。 
連日、大きく新聞に採り上げられた。 マスコミの煽動的な書きよう
はいまも30年前も変わらない。

■■ 保健所に呼びつけられたメーカーは「毎年、年末のおせち料理
用かまぼこは12月15日頃から生産に取り掛かり、造った商品はそ
の都度冷蔵庫に保管し、年末需要期に一度に出荷する習慣になってい
て、製造月日には年末の日付をつけることにしている」と、正直に報
告した。 もちろん保健所は「怪しからぬ、必ず正しい製造日を記入
すべきだ」と主張する。 メーカー側は「売り場に並べる日より半月
も早い製造日を付けたりすれば消費者が買わない。業界ぜんたいがそ
ういう習慣になっていて、自分の工場だけではない」と実情を申し立
てる。 ついに製造者団体のボスが保健所に呼びつけられた。

■■ ボスの言い分も、「日本中ほぼすべての同業者がみな同じ頃、
つまりおせち用かまぼこは12月中旬頃から製造を開始し、それを遅
らせば正月用のかまぼこはとうぜん供給不足になってしまうから致し
方ない」であった。 結局、メーカー側と保健所が良識(!?)で折
れ合いをつけ「今後は、『製造年月日』を『蔵出し日』という表示に
変更する」ことで一件落着させた。 これはボク自身がメーカー団体
のボスから直接聞いた話で、鮮明に記憶している。そのとき「なるほ
ど世の中には智恵者が居るものだ」と、ボクは妙に感心したものであ
る。 蔵出し日であろうと、製造日であろうと、消費者が腹を壊さな
いことに変わりは無いし、両者がそれで納得すればそれでいいのであ
った。

■■ 先般の「白い恋人消費期限偽装」事件に始まり、最近の「伊勢
みやげのお餅」に至るまでのマスコミの扇情的な報道と、それについ
ての「消費者の社会正義」を振りかざした反応などを見ると、人間の
智恵というものが如何に幼稚なものかとの気がしてならない。30年
前の智恵がぜんぜん生かされていない。 手短かに言えば「白い恋人
」はチョコレートせんべいであり、「消費期限」の1年後に食べても
どうということは無いだろう。

■■ お餅の類も米で造ったものだから、よしんばカビが生えてもペ
ニシリンを飲んでいると思えばそれまでの話である。 じじつ正月の
お餅などは旧正月になってからカビを軽く除いてぜんざいに入れても
誰も不思議と思わない。 上を包むあんこ小豆もだいぶ白く硬くなっ
てから食べても腹を壊したりはしない。 むしろ今では、わが国のあ
んこの大半が中国からの輸入になっていて、それが何時ごろ中国で生
産されたものかなど、だれも調べたりしない。 それを伊勢のあんこ
ろ餅に限って、翌日の日付にして出荷したからといって、さも大事件
のように騒ぎ立てるのはマスコミの「ためにする煽動」以外の何もの
でもない。

■■ こうした一連の賞味期限関連の日付に対する非難はとどまると
ころを知らず、梅干漬けやチーズのように少々時日が経過した方が風
味があるという伝統商品にまで及んでいる。 原因はどうやらJAS
法に対する無知頑迷な遵法精神にあるらしい。 参考までにいま「食
品の消費期限」という規則を検索してみたら、あるはあるはまるで八
幡の藪知らずみたいに大量の規則がいつの間にか制定されていて、こ
れだけ多ければ余程の専門家で無い限り理解し難い。

■■ といいながら、たとえば梅干漬けの「消費期限2年間」などの
表示に対して、さる物好き男が紀州の梅干漬メーカーに、「梅干漬け
の消費期限2年の根拠は何か」と照会したが返事が無い。再三照会の
結果、ようやく返信があり、「樽の表に貼ってあるラベルが変色して
汚くなる頃合いが二年程度なので、それを消費期限としている」とい
うことだったそうだ。 赤福餅の包み換え再包装も同じニーズによる。

■■ ところがこうしたいい加減な「消費期限」の表示に消費者は不
思議と敏感で、小売店頭では記載された消費期限の数日まえになると
もう売れなくなって業者は困るらしい。 拙宅では、ある自然食品店
から継続的にそうした期限切れの品を安く買うことにしているが、つ
いぞ腹を壊したりしない。

■■ 感心させられたのはさる山陰の乳製品メーカーの態度である。
 チーズの表示に、「食通のお方はむしろ賞味期限を過ぎたのをお召
し上がりなる方が風味があります」と印刷してあり、なるほどと思っ
た。 しかし、ならばなぜ賞味期限なるものを印刷しているのか。
 ひとえに JAS法上の「食品の消費期限」の表示規則に従っ
たからである。

■■ その食物が食べられるどうかなどは、もともと動物の本能によ
り個々が判定すべきもので、人間以外の動物はいまなおその本能を持
ち続けている。 ひとり人間だけが何故かその本能を喪失し、結果、
法律や印刷表示で自分の食べ物の可否を他人に決めてもらう仕儀にな
ってしまった。 いうなれば自分たちの生存本能を他人に委託してし
まっていて、人類という動物の「退行現象」なのだ。 

■■ 挙句の果てにはほんの僅かな賞味期限切れを理由に役所は、せ
っかく造った食品を「捨てろ」と強制する。勿体ない話だ。 役所が
強制しないまでも、いわゆる消費者パワーがそれを主張してやまない
。 考えても見るがいい、この地球上には食べ物が無くて困っている
人々がごまんと居る。 それを僅かな消費期限切れを理由に捨てさせ
る社会というのは傲慢過ぎ、バチがあたろう。 

■■ むしろいっそのこと、この辺りでいっとき「食品の消費期限」
などというJAS法の付則などは廃止し、初心に戻り、あらためて考
え直してみたらどうか。

■■ ボクらが子供のころ、そうした煩雑極まりない「おためごかし
」の法は無かった。 人々がお互いの叡智で、いたみ易いものは塩乾
物にするなり、匂いを嗅いだりして食べられるかどうかを判定し、そ
れで支障がなかった。 人間がそうした生きるための本能に目覚める
ことこそ、賞味・消費期限などに目くじら立てるよりも大事ではなか
ろうか。 

■■ もちろん食品メーカーたちの虚偽表示はいけない、ウソはつか
ぬ方がいいに決まっている。 だがそれよりもっと大きな嘘つきがこ
の国には充満している、政治家や官僚たちだ。 政治家のマニフェス
ト不実行や、高級官僚の規則違反が堂々と大手を振って社会に蔓延っ
ているのに比べれば、中小企業が殆どの食品メーカーたちが表示違反
しているのなどは見逃してもいいささやかな便法である。 

■■ 伊勢のお餅屋さんたちは過去何十年間食品衛生上の事故が皆無
で、その長い経験により「製造期日の小さなウソ」をつき通してきた
。 むしろ褒めてやってもいいくらいである。 じっさいのところ、
各地の保健所などはいままで見てみぬ振りをしてきた。 それを「正
義」の仮面をつけたマスコミが面白半分に非難報道するものだから、
その尻馬に乗せられて、無知な庶民社会が不安を増幅させられている
のである。 世間を不安がらせて喜ぶ近年のマスコミは、彼ら自身が
騒擾罪で断罪されてもいいのではないだろうか。
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◆本澤二郎の政治評論「永田町散策」           本澤二郎
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  久しぶりに永田町へと出向いた。東京駅から地下鉄丸の内線に乗り
換えて国会議事堂前下車を、72年から20数年間、休日を除いて毎
日、繰り返してきたものだが、今日駅に入ると、ホームに衝立のよう
な仕切りが設置されていた。これなら飛び込み自殺を防げるというの
だろう。それとも営団地下鉄は大分もうかっているからなのか

 JRもそうだが、バブル崩壊で物価は半分程度下がったが、鉄道は
下がらなかった。儲けて当然である。確かJR借金の20兆円を国民
が負担している。本来ならば、もうけの大半を納税すべきではないか、
と思う。
 地下鉄を降りると、目の前に首相官邸が見えてくるのだが、以前と
比べると警察官の数がはるかに多い。米国の戦争に加担するたびに警
備費用がかさんでいる。治安が悪化している証拠なのか。うれしい話
ではない。

 国会議事堂の反対側に議員のための事務所、議員会館が3棟立ち並
んでいるのだが、現在、その脇に立派な高層ビルを建設している。政
治家と土建屋のための無駄な血税支出と見られている。既に議員宿舎
は豪勢なマンションに変身、玉石混交のバッジ族が利用している。こ
れに一人「ふざけるな」と反発、下宿生活を送っているらしい河村代
議士と15分ほどおしゃべり。総理大臣を目指している彼は「わしも
59歳になってしまった」とぼやくので、「防衛疑惑が爆発すれば、
皆いなくなるから大丈夫」と冗談をいって別れた。

 中国の友人が「おとうさん」と呼んでいる自民党ベテラン議員と3
0分ほど雑談。「食の安全は安全農政に尽きる。無農薬米、無農薬野
菜つくりについて北京でシンポジウムをやってはどうか」と提言して
みた。農林大臣を2回もやっている彼は興味を示してくれた。

 テロ対策特別委の深谷委員長も部屋にいた。「12日に委員会可決
することになった。福田訪米のお土産かな」といって胸を張った。「
公明党も大丈夫だ」とも。小沢問題以降、野党の軟化ぶりを印象付け
る深谷発言である。久しぶりテレビのスポットライトを浴びてご満悦
だ。

 「医師失格」の執筆で取材に協力してくれた鈴木元環境大臣は「こ
れから地元」といっておしゃべりする間もなく出て行った。「年末解
散?ウーン」といって。彼らにとって解散風が一番きついのだ。

 埼玉県草加市長から政治家になった今井宏氏と初めて名刺交換した
。彼の秘書は30年前に出会ったベテランだ。言うことが振るってい
た。「昔の政治家は地方の資産家とか、それなりに金があった。今は
普通の人がバッジをつけている。金がない。皆小粒ばかり」と言って
嘆いた。小粒議員だから政策は官僚任せとなる。これも悲しい。

 小坂元文科相の事務所をのぞくと、奥の議員用の部屋が暗い。節電
していたのである。「偉い」とつい口走ってしまった。前に会ったこ
ともある丸田秘書は、もういっぱしの秘書に育っていた。あいにく古
い友人の細谷秘書はいなかった。

 解散風に多少、余裕をみせる自民党関係者だが、小泉チルドレンは
きついだろう。小沢失態でよろめく民主。それもこれも、東京地検が
官邸の圧力を撥ね退けて防衛疑獄に風穴をあければ、2008年の日
本も少しは明るくなるのだが。

 薄暗くなった永田町から霞ヶ関へと歩いた。内幸町から新橋に出て
電車に乗った。これで少しは足腰を鍛えることができた。
(2007年11月9日)
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◆はちみつ色のニングル「ハニィ」の冒険日記      wabi
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  携帯小説「はちみつ色のニングル「ハニィ」の冒険日記」は
  wabi氏のご好意で、紹介します。

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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2007年11月2日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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サハリン州農業発展プログラム導入

 さる10月18日、サハリン州議会は20件余りの懸案を検討した
。その中で最も重視されたのが「サハリン州農業発展国家支援策」で
あった。同政策の説明を行った州議会経済政策予算委員会のア・スタ
ロドフチェフ委員長によると、中央政府はこの3年間危機に陥ってい
るサハリン州農業復帰のために、2007〜2009年まで約7億ル
ーブルの巨額の予算を投入することを決めた。サハリンでは、200
0年から農産物の輸入が1.5倍増加し、肉類の9割、乳製品の6割
を国内及び海外に依存している。低下の輸入品との価格競争にも負け
た農村住民は生計を立てることも出来ず離農を余儀なくされているの
が現状。彼らの去った跡を中国人が埋めている。事態の深刻さを認識
した州と中央政府は農業再建のために、積極的に資金援助を行う他、
新技術導入、専門家養成などの支援策を通じて2009年まで農民ら
の収入を1万8千ルーブル(今の1.3倍)まで引上げることを目標
に抜本的農業振興策を講じることを決めた。

国民団結の日に救護物資集め

 サハリン州社会保護管理局は、11月4日の国民団結の日を迎え、
極貧家庭とネベリスク震災被害者のための古着収集活動を行う。収集
は「チェーホフセンター」の前でおこなれる予定であるが、震災後の
収集活動に外国人も積極的に協力しているという。

選挙への関心を高めるために

 12月2日の州議員選挙が迫っている今、州選挙委員会は如何にし
て投票率を高めるかに悩んでいる。特に青年政策管理局と協力して若
者たちを対象に広報活動を活発に行う他、民間団体にも協力も呼びか
けている。

震災被害者用住宅完成

 10月29日、ネベリスク震災被害者らが入居するアパートの完工
式が行われた。今回完成したのは北団地24世帯中2棟。州知事は「
建築を担当しているスペラ建設が連邦政府から予算が下りる前から工
事を始め3カ月で完成した。6200平米の住宅建設は計画通り順調
に行うと確信する」と述べ、スペラ建設の協力を高く評価すると共に
住民を安心させた。スペラ建設のア・ザルピン総支配人は残りの住宅
も計画通り完成できると答えた。

学校にインターネットが

 25日、州教育管理局が記者会見を開き、サハリン州内196カ所
の学校にインターネットが設けられたことを報告した。連邦政府の支
援の下で1年半の準備期間を経て学校や孤児院などの教育関連施設に
インターネット線を敷設されたのである。

オランダでニブフ展示会

 今、オランダのレイデン市人種学博物館で「氷の解ける頃」という
タイトルで北極少数原住民関連展示会が開かれ、研究者や一般市民ら
から注目を浴びている。そこではサハリン州北方少数民族をも紹介し
ている。北方少数民の過去と現在を伝える多様な資料と説明会がなさ
れているとのこと。展示会をサハリンエネルギーと原油ガス会社シェ
ルが後援した。

州病院設立60周年

 10月25日、サハリン州立病院が設立60周年を向かえた。記念
式に参加したア・キルリチン副知事は長期間にわたって医療活動を続
けてきた医師や看護師らに感謝状や勲章を授与する他、病院の近代化
の一環として暖房システムに450万ルーブルの予算が割当てられた
ことを伝えた。

医療博覧会

 10月23〜25日間、ユジノサハリンスク市将校会館で医療博覧
会が開かれた。医療関連会社からは新機器の紹介や外国の医療現況な
どについての説明会のほか、医師らによる現場での診療活動も行われ
た。
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2007年11月9日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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州知事、地方視察

 ア・ホルシャヴィンサハリン州知事は最近、サハリン州内各地を回
っている。10月31日はオハを、11月1日ノグリキ、先週末はア
ニワ地域を訪ね、地域産業現場の視察や地域住民との懇談会を開いた
。地域住民らからの苦情に州知事は明るい展望を提示した。州知事に
よると、来年度州予算は40%が増加し、住民らの社会保障、教育や
医療サービス、文化施設など福祉関連分野に大々的投資が行われる予
定であり、住宅問題の解決にも積極的に取り組んでいる。又、近々開
かれる予定の交通省会議にてサハリン州内の道路、鉄道、港、空港な
ど社会インフラ再建事業案を提出する準備をしている。

選挙―2007年

 12月2日の州議会選挙のために、サハリン州選挙委員会には33
00万ルーブルの予算が割当てられ、その中から2500万ルーブル
を地方選挙委員会に配ったことがわかった。2007年7月1日現在
、投票権者数は38万8341人。

密輸増加

 ロシア極東地域でこの9カ月間、密輸が昨年同期に比べ約10%増
加し、279件に達し、その被害額は13億2千万ルーブルに達して
いることがわかった。特にハバロフスク、サハリン、グロデコヴィ地
域が深刻で自動車、木材、生活必需品の違法取引が多い。5月には書
類を偽造して970万ルーブル相当の木材を中国に輸出しようとする
事件が摘発される事件があった。

政府道路担当官を訴え

 先週、ユジノサハリンスク検事局と警察がユジノサハリンスク市道
路状態を調べた結果、市内各地に事故の原因となる不良道路工事が多
かったため、当局担当者らの法的責任を問う訴訟13件を起こしたこ
とが分かった。

交通事故による死亡者毎日100人

 統計資料によると、ロシアでは交通事故で毎日100人以上が死亡
している。この9カ月間、17万4千件の交通事故があり、2万4千
人が死亡、21万5千人が怪我をした。この数字は昨年同期に比べ4
.5%の増加。

貧富の差、21.9倍

 2007年1〜9月まで、サハリン住民一人当たりの平均収入額は
1万8千ルーブルで、20.6%増加した。しかし、貧富の差は改善
されず拡大するばかりで、21.9倍にも達していることがわかった。

出産率が死亡率を超える

 サハリン州統計局によると、この9カ月間、4495人の新生児が
生まれた。アニワ、ノグリキ、クリル、南クリルスク区域では出産率
が死亡率を超えた。同期にサハリンへの移住者は6381人、大陸へ
の移住者は7237人。

韓国語教師研修会

 さる5日、サハリン韓国教育院・サハリン州韓国語教師協議会が共
同主催でサハリン韓国語教師研究会を行った。ノグリキなど各地で韓
国語を教えている20人の教師が参加し、サハリンでの韓国語発展方
策を模索すると共に教授法について講演を受けた。

サハリン同胞慰霊彫刻除幕式

 さる3日午前11時、コルサコフ市海辺の望郷の丘で、帰国の念を
抱いたまま異国で亡くなったサハリン同胞1世を追悼する慰霊彫刻の
除幕式と周辺公園調整記念式展が行われた。韓国の市民団体「ハンカ
ンフォラム」の呼びかけと募金で完成した彫刻記念物はソウル大学の
チェ・インス教授の制作による船をイメージしたもの。詩文は詩人金
・ムンファンさんが望郷の丘に立って1世らの悲惨な運命について聞
いた時の気持ちを詠ったものである。同事業には現地に進出している
テウ建設の果たした役割も大きかった。記念式展にはウラジオストク
駐在韓国総領事全・テワンさんとコルサコフ市長や韓人会代表、一般
市民など500人余りが出席し、彫刻建立の意義と歴史の風化を防ぐ
ための活動の重要性を確かめた。
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 ドイツへ行ってきました。写真展の開催のためです。
出展した写真は以下のページに掲載してあります。
http://www.609studio.com/slideshow/index.html

◇英字紙チャイナ・デーリーによると、中国新疆ウイグル自治区カシ
ュガルの地方裁判所は8日、同自治区でウイグル族主体の国家「東ト
ルキスタン」建国を目指す独立派幹部らがテロ活動を準備していたと
して、国家分裂罪などで5人に死刑(うち2人は2年の執行猶予)、
1人に無期懲役の判決。
⇒テロ活動というところがすごい。国家転覆を「革命」といっていた
時代から見ると、隔世の感。「テロとの戦い」といえばなんでもあり
の世の中になった。「民族自決」も死語となった。革命の国で・・。
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発行     2007年11月13日   No.315
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
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