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タイトル:609studio No.279◆現代時評:[ほんとうは政治家そのものが問題ではないのか]  2006/12/05


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【609 Studio 】メール・マガジン・2006/12/5  No.279
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【609 Studio】 メールマガジンは「現代社会を斬る!」をコンセプト
に論説委員Ken氏の論説「現代時評」をはじめ、サハリン情報として、
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他、寄稿記事など話題満載! 

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◆現代時評:[ほんとうは政治家そのものが問題ではないのか]   ken

◆セコリョ新聞ダイジェスト版:2006年11月24日号

◆編集長から

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◆現代時評:[ほんとうは政治家そのものが問題ではないのか]   ken 
          −中原に鹿を追う人々−

   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 office@609studio.com  へ!
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◆◆共同通信 2006.11.29 郵政民営化をめぐる衆院解散・総選挙が
行われた2005年に全国の政党や政治団体が集めた政治資金の総額
は、バブル期以降最低の2883億円(前年比1・2%減)にとどま
ったことが28日、共同通信社の集計で分かった。  国政選挙が想
定される年は政治資金が増える傾向にあるが、突然の解散・総選挙で
、パーティーによる資金集めなどの対応が間に合わなかったためとみ
られる。支出は前年比0・1%減の2906億円。

◆◆アサヒコム 2006.11.29 自民党に復党願を出した江藤拓、古川
禎久両衆院議員が29日、宮崎県庁で記者会見し、党への誓約書で党
側が示した文面を一部修正して提出したことを明らかにした。「誓約
に違反した場合は政治家の良心に基づき議員を辞職します」とのくだ
りについて、2人と武田良太、保坂武両議員は「自ら身を処します」
と書き換えて出したという。 古川氏は記者会見で「有権者の負託を
受けた議員職を辞することにまで及ばない」と説明し、江藤氏は「議
員を続ける資格がないと判断すれば辞職もありうる」と語った。両氏
とも、文面を戻すよう求められても出し直すつもりはないとしている。 

■■いまさら言うまでもないが、最近とくに酷いのが政治家の行動の
不様(ぶざま)なことだ。 不様というより、性悪(しょうわる)と
言ったほうが適切かも知れない。 歯に衣を着せずに言えば侠客ヤク
ザの集団に近いのではないか。 倫理感もなければ、節操もない。
 首相はこの国を「美しい日本」にしたいというが、およそ美しさの
反対が、いまの政治家の世界ではなかろうか。

■■それが先ず言葉として現れたのが先の選挙のときの「刺客」だ。
 柴錬の「無頼控」か、池波の「犯科帳」といった通俗小説でもない
限り出て来ない「刺客」という言葉が、真面目であるべき国会議員の
選挙に大手を振って登場し、それを面白半分のようにマスコミが毎日
取上げる社会。 それは日本の社会そのものが遊侠汚濁の世界と変わ
らなくなった、ということか。

■■普通でない社会の、「刺客」という言葉のつぎに出て来たのが最
近流行りの「詫び状」もしくは「誓約書」だ。 詫び状も誓約書も、
争いの社会では普通の慣用句として通るが、仮にもそれを書かされる
のが国家の選良たる国会議員で、出せと強要する方が、天下第1の公
党たるたる自民党とはどうしたことか。 争いばかりの、遊侠社会の
習慣がそのまま政治世界に移行したと言ってもいいだろう。

■■それが慣れになってしまった国家社会というのは、いわば麻薬に
親しんでしまった中毒患者の世界と変わりが無い。 ボクなどいかに
旧弊と思われようと、わが国政治の世界というものは、もっと清純で
、もっと倫理的なものと思い込んできたから、いまのこの状態になる
と呆れてものが言えない。 慣れが進行してしまって、いささかの反
省も無いように見える、連日のマスコミ報道を見聞きすると、いよい
よ世も末かと思いさえする。

■■だいたい、まえの小泉政権のときの「郵政民営」がことの発端で
あった。 政治の不効率を改善するための、いわば人身御供(ひとみ
ごくう)としての「郵政民営」は必ずしも悪い方法では無い。その効
用は、率直に見てメリット7割、デメリット3割ていどではなかった
ろうか。 

■■だがしかし、それに反対した議員たちを自民党から除名し、追い
討ちをかけて「刺客」を全国に派遣した。 その手口たるや、ドライ
というより、むしろ「ならず者社会の抗争」同然だった。 相撲でい
えば「禁じ手」、正常な政治社会ではぜったい採るべきでない非倫理
的な手段だった。 天下の公党たるものが、いくら何でもそこまでや
るというのは常識を超え、不謹慎極まると言ってもいいだろう。 

■■そして抗争に勝った自民党が、戦い終わって復党したいという議
員連中に、「戻りたければ反省書を書け、誓約書をいますぐ出せ」と
強要するのは、態度として頂けない。 復党を希望する議員連中は、
破廉恥罪を働いたわけでもなく、いっとき党の主張と、自分の主張が
政策的に合わなかっただけの人々である。 そして選挙区における少
なくとも数万人以上の有権者からの附託に応えた、国会議員という身
分の人たちなのだ。 そうした人たちを処遇するには、それなりの礼
儀とかエチケットというものがありそうなものだ。

■■それにもかかわらず、お詫びしろ、誓約書を入れろとかの、不名
誉を強いるというのは、有権者および国会議員をいったい何と見てい
るのか。 そこには「美しい日本」の片鱗すら無い。

■■「猿は木から落ちても猿だが、落選した議員は議員でない」とよ
くいわれるが、その落選の危険を避けるためには、いかなる屈辱にも
耐えて「詫び状」を出そうとする復党希望議員たちの性根もまた如何
なものか。 恥も外聞も無く、ひたすら保身のために膝を八重に折っ
て復党をこいねがう議員たちには、節操も誇りも皆無と見える。この
ような議員たちに国政を預けて、果して大丈夫なのだろうか。

■■なぜこのような阿漕な政党、および恥を知らぬ議員たちが出現し
たのだろうか。 私見では、それは「投票選挙」制度というものの根
本的な欠陥に起因している。 先ず選挙とは争いである。 勝つか負
けるか。勝つためにはなりふりなど構わぬという、早くいえば争い好
き、喧嘩好きな生来の性質を持った人達が議員として立候補する傾向
が多い。 普通の神経の人では選挙、つまり勝負の世界に打って出る
というのはまず遠慮する。 争いを好み、戦争をものともしないよう
な強心臓の人々が選挙戦に打って出る。 その後ろに控える、いわゆ
る「選挙屋」も同様の性質を持った人達が殆どである。 いまどき、
国家社会のために心身を擲ってまで政治家になろうと思うような人は
、浜の真砂の、ほんの一粒に過ぎぬ。 殆どの政治家が、争い好きで
、機を見るに敏で、そして自己の利益のためには誇りも節操も捨てる
、といったような種類の人種なのだ。

■■それに、日本は有難い国で、いまのところ凶刃に倒れる政治家も
居ないし、ましてどこかの国のように毒殺という危機も無い安泰な政
治社会である。 昔の政治家は「井戸塀」と称して家財を傾け、後に
は井戸と塀しか残らぬ政治家が多かった。 が、いまは財産を増やす
政治家が増え、世襲、成り上がりを問わず、資産形成の一手段として
の政治屋が増えている。 こうした政治家たちに、かっての儒教倫理
を説いても無理かも知れない。

■■考えてみるに、もう一つの政治悪の根源は「カネ」のかかる現在
の選挙制度にあるのではなかろうか。 「民主主義」のための方法手
段としては、いかに不完全であろうと、投票選挙という方法しか無い
、というのがいままでの我々の常識だった。しかし、果してそうか。
 いま、ボクらはあらためて考えなおして見る必要がある。なぜなら
ば、投票選挙の弊害もついにここまで来てしまったのだから。

■■昔、東大教授に「松永 材」という哲学者が居て、「偉大なる哲
人政治の思想」というのを唱えた。 「国家を統治する政治家は、先
ず倫理的で、そして透徹した哲学者でなければならない。そのモデル
は尭舜の治を説いた孔子である」と、松永は説いた。 戦後、歴代首
相の師父に擬せられた安岡正篤も、こうした儒教陽明学の教えを吉田
茂以下の歴代首相に教え、それは曲がりなりにも中曽根元首相に至る
まで続いた。 かれら戦後の元首相連中は、ときとして政治的な争い
に手練手管も弄したが、根本において儒教道徳の枠を外さず、その実
践を心掛けた。 つねに倫理感を以って政治に当たった。 

■■ところがその後がいけない。 わが国の儒教道徳による政治はそ
こで途絶え、その後は米国式効率主義の、いわゆる自由市場主義によ
る経済発展のみが政治的に志向された。そうした政治家たちによる、
いわば道徳無視、一途に経済発展のみを求める政治は、たしかに日本
をして世界第一の富裕国家を創り上げるのに成功した。 だが、倫理
は崩れ、国家の誇りは何処かへ置き去りにされてしまった。 その元
凶はどう考えても、彼ら政治家たちの倫理感の喪失に他ならない。 

■■そしてそれが具体的に白日のもとに晒されたのが、今回の「刺客
」とか「詫び状・誓約書」とかの言葉の出現ではなかったかと、ボク
は思っている。

■■そうした破廉恥な政治社会が出現した、原因の殆どの元凶は「カ
ネ食い虫の投票選挙」制度であるということは論を待たない。民主政
治を実現するための唯一無二の方法が、現行の投票選挙制度であると
、われわれは反省も無く今日まで鵜呑みにしてきたが、果してそれは
差引きしてペイしているのであろうか。

■■先ず、そうした投票による代議士制度のもとでの現行政治システ
ムにはいったいどれだけのコストが掛かっているか、それを具体的に
検証してみる必要がある。

■■現在、衆参両院議員の総数は722名。 それに一人あたり歳費
が毎月123万7500円ずつ支給され、別途に文書通信交通費およ
び立法事務費が支給されている。 全員がみな驚くほどの高給取で、
世界中の政治家たちの中でも、もっとも優遇されている部類に入る。
加えて政党助成法による政党交付金が06年度だけでも317億31
00万円支出されているが、これは議員歳費の2倍に達する。それだ
けあれば政治家としてのステータスを維持する収入としてはじゅうぶ
んであろう。

■■それに加えて、あちこちからの政治献金が、今年度総額で2,8
80億円あった。 いわゆる闇献金は別途で、これが幾らあったかは
判らない。 政治献金というのは、要するに何らかの反対給付を期待
して支出されるものであり、絶対無償、国家社会のために善意で寄付
するという奇特な人は、法人、私人を合わせて殆ど居ないだろう。
 換言すれば公認の賄賂に近い。

■■合計して、わが国の国会議員の諸君が、個々の平均で毎年どれだ
けのカネを収入し、消費しているか。 暇のある御仁が計算してご覧
になれば驚かれるはずである。 紛れもなく、世界でもっとも「カネ
食い虫」の、わが国の政治家諸君ではある。それほど膨大な金額を、
「民主主義への唯一の手段」ということだけで、今後とも我々国民が
続けて支出すべきもか、考慮の余地がじゅうぶんある、と考えられる。
 もうこの辺で、もっとより良い、より効率的な政治家選出方法を真
剣に考えるべきではないだろうか。

■■とくに問題は政治献金だ。 2880億円もの政治献金というの
はいったい誰の懐へ入るのか。 小泉前首相はしょっちゅう言って居
た、「政治には、じっさい問題としてカネが要る」と。 我々は、そ
れはそうだろうと察し、いままでとやかく言わなさ過ぎた。 物分り
が良過ぎた。

■■が、考えてみるとその政治献金2880億円たるや、殆どすべて
が闇に消える不法なやり取りのカネであり、間違いなく刑法の対象に
なるべきカネである。 徹底的に糾明しないのは検察の怠慢以外のな
にものでも無い。

■■政治家諸君の普通に費消するカネは、歳費や文書・通信・交通、
立法費、公設秘書給料等々、税金から支出される金額でじゅうぶんで
ある。 それだけでも、わが政治家諸君は全世界でもっとも多く国家
から支給されている。 

■■「民主政治への唯一無二の方法」ということで、われわれが毎年
支出している政治家諸君たちへの報酬は、あまりにも高価につき過ぎ
ているのではなかろうか。 反対に、政治家諸君から言えば、「あま
りにも儲かるよい職業」であり、そうした職業にありついた好運な職
業の人々が、自分たち利権を守るために、徒党を組み、「刺客」を送
り、「詫び状」を出させ、「詰め腹」を切らせるなど、倫理不在の政
治形態を臆面も無く取りつづけているのではなかろうか。

■■昔の中国では、政権を争うことを「中原に鹿を追う」と称した。
 だいたいが緑林・白浪、つまり野武士、海賊の類がその争いに参加
した。 もしくは唐詩選の「邯鄲遊侠の子」、つまり争い好きの無頼
(ぶらい)の侠客がそれに加わった。 どうもいまの日本も、そうし
た政争を好む選挙好き「侠客」の類が国政を左右し始めたようだ。
 彼らには儒教倫理の片鱗も見られない。 ひたすら自分が勝つこと
だけが願望のようだ。

■■そうした争い好きの政治家たちを追い払うために、かっての「偉
大なる哲人政治の思想」に戻る方法を、われわれは考えなければなら
ないときが、いま来ているのではなかろうか。 政治の根幹は倫理道
徳にあり、「政治に私情は禁物」などというの本末転倒も甚だしい。
 「投票選挙」とか、「多数決」制度とかいった、欧米輸入の制度が
、民主主義の名のもとに果して国民を幸せにする唯一の方法なのであ
ろうか、再考の余地がある。
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] :2006年12月1日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事は関連Webへ → http://www.609studio.com
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五つ星のホテル建築

 11月28日、ヘルミタジュ・ホスピタルリチ社がイ・マラホフサ
ハリン州知事宛に五つ星のホテルの青写真を提出したことがわかった
。国際会議を誘致するに当たって設備不足で悩む州政府の要請で作ら
れた同青写真はユジノサハリンスク市にオフィスとホール、展示室、
宿泊設備として使われるもので、1000人が入れるパーティールー
ムが3つ、ホテルの部屋が450室、展示館3千平方メートル、駐車
場2万5千平方メートルの大規模のものである。

サハリンエネルギー社監視

 11月28日、イタルタス通信によると、「サハリンー2」プロジ
ェクトを担当している「サハリンエネルギー社」に対する自然保護規
則違反調査が終わり、間もなくロシア連邦自然省に関連資料が提出さ
れる予定である。報告書は600ページにも及ぶもので、同報告書に
より「サハリンエネルギー社」は19の水産資源利用権を取り上げら
れるであろうと言われている。

二人の韓人女性が母性名誉メダル受賞

 韓人女性の二人金・オクメさんと朴・チュンシクさんがサハリン州
から母性名誉メダルを受賞した。二人は5人の子供を皆立派に育て、
幸せな家庭を築いたことを評価され受賞に至ったもので受賞式には子
供たちも一緒に参加したのである。今年ユジノサハリンスク市から1
2人の女性がサハリン州から母性名誉メダルを受賞した。

電気料金を払おう

 最近、サハリン電力会社が経済安全局の協力の下で警察官を同伴し
て電気料金を払わない各家庭を訪問していることがわかった。長期間
電気料金を払っていない住民がユジノサハリンスク市で1万7千人も
いる。彼らには平均7千〜1万5千ルーブルの滞納金がある。裁判所
から料金の支払いを命じられても払わない家庭からTVなど高価なも
のを押収しており、押収されてから10日が過ぎても料金を支払わな
い場合は押収品を売って料金に当てると電力会社は警告している。

不法資源流通取締り

 過去10カ月間、サハリン州運輸内務員たちが「プチナー2006
作戦」として不法資源流通取締りを行った結果、96件の違法事件が
明らかになった。140万ルーブル相当の乾なまこ(172kg)、
115万5千ルーブル相当のエビ、85万ルーブルのカニ、62万ル
ーブルの貝類、2200万ルーブル相当の約4万トンのイクラが押収
された。又、不法麻薬流通は76件に及んだ。

来年度政府予算

 国会で来年度連邦予算案が通った。詳しくは、収入6兆9653億
、支出5兆4635億ルーブルである。予測している国内総生産高は
31兆2200億ルーブル、インフレーションは6.5〜8%、ドル
と為替は1ドル26.5ルーブルを維持し、1ベロル当り原油価額は
61ドルと見込んでいる。

対日関係事業評価会

 先日、サハリン州国際対外経済交流委員会会議室でロシアと日本、
両国国民のノービザ相互訪問組織委員会が2006年度の事業評価会
を開いた。今年、ノービザ双方訪問プログラムにより13のグループ
537人が中央と南部クリルを尋ねており、日本側からは8つのグル
ープ352人がクリルスクと南クリルを訪問した。組織委員会は来年
度も同規模の相互訪問が行われる予定であると伝えた。また、会議の
際、日本側は領土問題を持ち出したが、ロシア側は連邦政府の方針を
説明する程度の対応を取ったとのこと。

朝鮮民主主義人民共和国総領事サハリン訪問

 先週掲載したように、ナホトカ駐在朝鮮民主主義人民共和国総領事
と領事館職員2人がサハリンを訪ねた。彼らは23日、サハリン州政
府会談室でヴェ・ニキチン副知事に迎えられ両国の経済協力について
話し合った。特に副知事はサハリンで実施中の「安くていい住宅提供
プロジェクト」について説明を行った後、建築部門への投資を進めた
。又、シム・クリョン総領事は、朝鮮民主主義共和国は近年のサハリ
ン州の経済的発展に非常に関心が高く、具体的な相互協力内容につい
て話し合うために来月4日経済協力実務グループが来島すると答えた
。又、ナホトカの総領事館をウラジオストクに移し、サハリンには分
館を設置する予定であると伝えた。総領事らは滞在中、サハリン韓人
文化センターも訪ねた。
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 「内戦」とは、国内において同国人によっておこなわれる戦争のこ
とをいうようだ。「内乱」と同義に用いる場合もある。

 イラクが「内戦」状態だとアメリカのメディアが使いはじめたこと
がニュースになっている。イラク人はどのように感じているのだろう
か。内戦の反対は「外戦」だと辞書にはある。字の通り、「外側との
戦争」のことである。さらに「内乱」という戦争もある。

 「中央政権に対する反乱やクーデターが長引いてくると内乱と呼ば
れ、さらに規模が大きくなり、両当事者が確固とした政府を持つよう
になると内戦と呼ばれる。反政府側が目的を達成し政府が転覆された
場合は革命、分離独立が達成されれば独立戦争と呼ばれる。英語のci
vil war(内戦)の語源はラテン語のbellum civile(ローマ市民同
士の戦争)である。ただし近代的な国際関係・国際秩序が形成された
48年のヴェストファーレン条約以前においては内戦と対外戦争との
区別は明確ではない」出典:ウィキペディア(Wikipedia)

 とてもややこしい定義だ。イラクの場合、「両当事者が確固とした
政府を持」っているのだろうか。そのことはともかく、ますます激し
くなるイラク国内。
何とかならぬかと思うのは筆者だけか。
 イラクボディカウントhttp://www.iraqbodycount.net/では
ミニマム 49195  マキシム  54573 と数えている。

 死者の数(2006年12月4日現在)だ。  

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発行     2006年12月5日   No.279
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
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