メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.209◆現代時評:[教皇ヨハネ・パウロ二世の死]  2005/04/12


     ◇◆◇609 Studio メール・マガジン◇◆◇
                             2005/4/12 No.209
【609 Studio 】メールマガジンは「現代社会を斬る!」をコンセプ
 トに論説委員Ken氏の論説「現代時評」をはじめ、サハリン情報と
 して、ロシア唯一の韓国語新聞サハリンの「セコリョ」ダイジェスト
 版、その他、寄稿記事など話題満載! 
           URL ⇒   http://www.609studio.com
─────────────────────────────────
        ◆609studio NEWS◆

   ◇「ジャーナリスト・ネット」発足・創刊準備号、毎日更新◇

   ブログ形式で複数のシャーナリストがそれぞれの分野の記事を
   発表するプロ集団のWeb新聞。

       http://blog.livedoor.jp/journalist_net/

  ◇写真展「サハリン追跡」―サハリン残留朝鮮人の記憶―

     期日:2005年3月22日〜5月20日
     場所:立命館大学国際平和ミュージアム
     同時上映:ドキュメンタリービデオ
         「アリランが流れる島」
      
       立命館大学国際平和ミュージアムURL
    http://www.ritsumei.ac.jp/mng/er/wp-museum/ 

───────────◆◆◆INDEX◆◆◆───────────

◆現代時評:[教皇ヨハネ・パウロ二世の死]           ken

◆セコリョ新聞ダイジェスト版:2005年4月8日号

◆現代語感:[戦後60年その13 日米安全保障条約]   MK
  
◆編集長から:[この1週間]

─────────────────────────────────
◆現代時評:[教皇ヨハネ・パウロ二世の死]         ken
   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 w_m@609studio.com  へ!
─────────────────────────────────
◆◆アサヒコム 2005.4.08 フランスでは法王死去翌日の3日、政
府通達により全国の公共施設の国旗が半旗となった。これに対し、緑
の党所属のパリ市助役や社会党上院議員らが「信教の自由への介入で
はないか」と反発し、役場の半旗を拒否する共産党首長も出た。 
(中略)首相府は「大切な国の元首の死に際し、わが国の伝統を適用し
た。過去の法王の死でも前例がある」と突っぱねる。左派系の作家、
マックス・ガロ氏も「欧州の友好国の元首だから当然。法王は政教分
離の形式主義を超えた人格だ」と政府を擁護した。 

◆◆サンケイWEB 2005.4.06 5日付台湾各紙によると、台湾と
外交関係のあるバチカン当局者は同日までに、8日に営まれるローマ
法王ヨハネ・パウロ二世の葬儀に陳水扁総統を招待する意向を示した。
 ただ、ローマ市内にあるバチカン訪問にはイタリア政府の許可が必
要。中国側が陳氏の入国を認めないようイタリア側に圧力をかけるの
は必至で……。

■■129カ国、104回に渉るご外遊が示すように、故ヨハネ・パ
ウロ2世は、聖書にある使徒パウロにも匹敵する旅行家であった。1
981年2月には日本も訪問された。 言うまでもなく使徒パウロは
、実質的にキリスト教を創った人であり、生涯を布教に尽くしたが、
そう言った意味でいえば故ヨハネ・パウロ2世は「布教」や「教勢拡
大」よりも、東西冷戦の終えんに重要な役割を果たし、宗教間の和解
に努められたお方と言ったほうが適切だ。精力的に新時代のカトリッ
クのあり方を模索されたことも特筆に価する。 

■■ところで、ヨハネ・パウロ2世は「教皇」か、「法王」か。それ
については、カトリック中央協議会の公式ページに説明がある。
 「『ローマ教皇』に統一することにしました。「教える」という字
のほうが、教皇の職務をよく表わすからです。その時以来、たびたび
マスコミ各社に『ローマ教皇という名称を使ってください』とお願い
していますが、残念ながら実現していません。 ところが東京都千代
田区三番町にある駐日バチカン大使館は『ローマ法王庁大使館』とい
います。なぜでしょうか? 日本とバチカン(ローマ法王庁、つまり
ローマ教皇庁)が外交関係を樹立した当時の定訳は『法王』だったた
め、ローマ教皇庁がその名称で日本政府に申請。そのまま『法王庁大
使館』になりました。日本政府に登録した国名は、実際に政変が起き
て国名が変わるなどしない限り、変更できないのだそうです。こうし
ていまでも『法王』と『教皇』が混用されているのです。 皆様には
、『教皇』を使っていただくよう、お願いする次第です。」

■■察するに、「法王」という語には「弓削の道鏡」、「後白河法王
」や、ボルジァ家の「アレキサンダー6世」のような、真偽はともか
く、歴史上とかくの人の名が付き纏わるので、それを避けたいという
カトリック当事者たちの思いから「教皇」と呼んでくれ、ということ
になったのだろう。 

■■わが国にはカトリックの歴史に関してナゼか悪いイメージが多い
ようだが、少なくとも日本に関する限りカトリック関係の人々は、過
去現在とも驚くほど真面目な人たちばかりで、その点は世界に誇って
もいいと、ボクなどはつねずね思って居る。

■■特にカトリックは社会奉仕関係において群を抜く貢献をしている
。 まさに「奉仕のカトリック」だが、その原因の一半はカトリックが
国際的にひじょうに豊かな資産を持ち、必要なところには躊躇せず資
金を拠出しているからだろう。 キリスト教内部を短絡して説明すれ
ば、「社会奉仕のカトリック、個人的清廉のプロテスタント」という
ことにもなろうか。

■■人は戸籍上はともかく、人生の途中で改名する場合も多く、そう
した場合、我々は改名した新しい名をお呼びするのをエチケットとし
ている。 にもかかわらず、ほぼ総てのマスコミがいまなお「法王」
と呼ぶのはカトリックの人々に対して失礼である。 

■■20年ほど前、故ヨハネ・パブロ2世がフィリピンを訪れ、カト
リック教会とイメルダ大統領夫人が教皇の熾烈な取り合いをしたこと
があった。 マニラ市中に無数の横断幕が掲げられ、それには「イル
・パパ・ヨハネ」と書かれていた。スペインが旧宗主国であり、いま
なおタガログ語の半分がスペイン語起源のフィリピンでは、ヨハネ教
皇を「イル・パパ・ヨハネ」と呼ぶということを、ボクはそのとき知
った。 「教皇」も「法王」も、その日本語訳である。

■■1989年10月の、ヨハネ・パウロ教皇の第二回韓国訪問のと
き、なぜ教皇が日本を素通りして韓国ばかり2回も訪問されるのかと
大方の日本人は訝った。第1回目の韓国訪問のおりは、その前年に日
本を訪問されていた。がその後、なぜ続けて二度も韓国訪問かという
と、当時、韓国にキリスト教ブームが起き、教勢拡大・信者獲得の大
きなチャンスだったのである。 

■■もともと韓国の宗教は「儒教」であると言われたが、儒教は社会
道徳の規範を教えるものであり、信仰上の宗教とは言い難い。それで
いて日本のように仏教が家庭に深く入り込むには至ってなかった。
 ところが経済的に余裕が出来た韓国では、やや奇矯な言い方だが、
宗教への需要が急増した。そして一挙にキリスト教信者が増え、カト
リックとプロテスタントの競争的刈取り場になっていたのである。
 試みにいま韓国の人々に宗教人口を聞くと、ある人はキリスト教7
0仏教30と称し、またある人はキリスト教はせいぜい30%どまり
という。どちらが正しいか不明の、今は、いわばキリスト教揺籃期で
あると言ってもいいだろう。だからヨハネ・パウロ二世が急遽、韓国
を巡錫したのであった。 第1回は1984年5月、第2回目は19
89年10月のことである。

■■大方の日本人の目には、日本を無視した教皇の第2回韓国行きは
奇異に思えた。ところが考えてみるとヴァチカンにとって、日本は訪
問の目では無かった。全世界10億4000万人のカトリック人口に
対して日本のカトリックは、じつのところ45万人にも満たず、あま
りにも少ない。
 それもフランシスコ・ザビエル以来、すでに数百年もの布教期間が
あり、幕末までの禁教期ですら60万人程度の隠れキリシタンが居た
とも考えられるのに、それが明治維新以来ぜんぜん増えず、第二次大
戦後もさっぱり振るわない。 上智大学、聖マリヤ病院を始めとし、
明治、大正、昭和にかけて膨大な社会投資を掛けたのに、日本におけ
るカトリック信者はややもすれば減少気味で、ヴァチカンにとって投
資効率が異常なまでに悪い国、それが日本の実態である。

■■だからと言ってヴァチカンは採算だけで日本を無視するわけにい
かない。経済大国であるという理由だけでもない。
 それはじつをいうと、そして考え方によれば日本はカトリックが支
配する国、と言う半面があるからだ。 米国と二分して世界を制して
いるかに見える日本の、国を動かす少数の主要な人物たちの多くがカ
トリック信者である、という不思議な国、それが日本なのだ。
 信者からのテラ銭のあがりはひじょうに少ないが、それでいて国を
動かしている主要な指導者たちの多くがカトリックという驚くべき事
実があり、ヴァチカンにとっては、日本はよほど変わった特別な国と
して認めなければならないのである。日本の皇室の内側にすら、隠れ
たカトリック信者が居るとまで噂されている。(日本のカトリック人
脈 http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k6/160620.htm 参照)

■■試みに日々の新聞紙上の死亡広告欄をみると、飛びきり有名な人
々が亡くなったばあい、その多くに麹町の「聖イグナチオ教会」にお
ける葬式が報じられている。 同教会は、カトリックの中心教派であ
るイエズス会の教会で、イグナチオというのはイエズス会創設者のバ
スク人イグナチオ・デ・ロヨラのことで、日本へ初めて布教に来たフ
ランシスコ・ザビエルもバスク人であり、もちろんイエズス会の初期
重要メンバーであった。

■■日本の皇室の宗教は、明治初期までは仏教、とくにその内の真言
宗であった。昭和期には、いっとき浄土真宗と姻戚関係を結んだこと
もあった。が、表向き皇室宗教は「神道」と決められてから久しい。
 ところがこの「神道」は宗教かどうかに疑問がある。もし皇室関係
者が信仰に志すばあい、何らかの既成宗教に救いを求めるとすれば、
現在ではカトリックがもっとも近くて無難な宗教、ということらしい
。 そして世上に、皇室のだれそれは隠れカトリックであるという流
言すら飛んでいる。

■■いま地球上で政治的にもっとも力がある米国のネオコンこと「ネ
オ・コンサーバティブ」は、プロテスタントを中心としたキリスト教
原理主義者の集団に近い。彼らはややもすると過激に走りやすい傾向
があり、それを中庸に引留めておく機能をカトリックが引き受けてい
て、そう言った意味でヴァチカン教皇の役目は、いま国際的にひじょ
うに珍重されている。お役目ご苦労なことだが、それはそれで結構な
ことである。

■■ところがそのヴァチカン、もしくはカトリックにも重大な弱みが
存在する。それは次世代の聖職従事者の養成にひじょうな困難があっ
て、故ヨハネ・パウロ2世教皇も、ついにその改革にふみきれなかっ
た。なぜ若い次世代に聖職後継者が生まれ難いか。その原因の殆どは
、聖職者の妻帯が禁止されていることにある。プロテスタント牧師の
ように妻帯を認めれば総てが解決できるのだが、長年のしがらみでカ
トリックはそれに踏み切れない。 

■■それと、そのために聖職者、つまり神父の間に「無聊をかこつた
めの飲酒癖」、いわゆるアルコール中毒者が増え、問題になっている
。 わが国における「禁酒会」の主要メンバーがカトリック神父である
所以である。「妻帯禁止」の方は、じつのところ「親しい女性の友人
」、つまり「ガールフレンド」をもつことが非公式に認められている
。 が、正式に結婚できないということは、神父も人間である限り、
やはり現代の社会生活において無理があることは否めない。 カトリ
ックに多くの親しい友人を持つボクとしては、ヴァチカンによる「妻
帯容認」の英断を期待してやまない。
─────────────────────────────────
◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] 2005年4月8日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
─────────────────────────────────
建築中の韓人文化センター

 さる4日、サハリン州韓人会議で現在建築中の「韓人文化センター
」についての報告会が行われた。同会カン・チョンサム副会長による
と、韓人文化センターの総面積は2,200平方メートルで、付属施
設としては会議室(289席)と図書館、講義室、医療室、カフェ、
宿泊施設(15人受容)などが作られる。会議参加者たちは報告の後
、センター運営問題について話し合った。

知事セミナーで発表

 3月29日、ユジノサハリンスク市で開催されたセミナーにサハリ
ン州知事が「州社会経済展望とサハリン地域で進行中の改革における
問題」というテーマで発表したことがわかった。イ・ペ・マラホフ知
事は「州経済成長の最大要因はサハリン開発プロジェクトにある。し
かし今後は原油ガス部門にばかり頼るのではなく他の部門の発展に力
を注ぐ予定である」と部門別計画について述べた。

失業者増加

 連邦政府労働及び就業担当のエム・トピリン責任者によると、昨年
(04年)、全ロシアの失業者は300万人を超え、03年に比べ1
8%が増加した。今年も失業者の増加は続くと予測されており、特に
イングシェチヤ(23.1%)、トワ(8.7%)、タイムル自治区
(6.4%)など一部の地域は最も深刻である。失業者数の最も低い
地域はモスクワとサンクトペテルブルグ。

日本の国連安全保障理事会理事国加入絶対反対
                  ―サハリン州議員たちの主張

(サハリン州議会エス・ア・ポノマリョフ議員と呉・チンハ議員に聞
く独島問題)

 独島研究保存協会長シン・ヨンハ博士が発行した独島研究叢書は私
にとっては、興味深い。この本は我々のクリル島においても有意義な
ものと言えます。ロシア出版物ではわからないものがここに載ってい
ます。戦後、連合軍総司令官として日本で活動していたマカルトル隊
長の指令により作られた地図に、日本領土は現在のままであります。
 即ち、独島をはじめ、クナシリ、エトロフ、シコタン、ハボマイ島
は日本領土に含まれていません。
 20世紀初、如何なる状況で日本がこれらの島々を占領したのか。
周知のように露日戦争の時、航海するロシア軍艦を監視するために日
本が独島を占領した上、その後コリアを合併したのであります。
 日本大使館前で抗議を続けている韓国の市民、韓国と朝鮮民主主義
人民共和国の抗議資料、両国政府の対応などを我々は支持しておりま
す。これらの抗議集会を通じて我々は共通の問題を抱えていることを
確認できます。コリアとロシア両国は同盟国となりえるのです。日本
は、中国では尖閣列島、ロシアではクリル島、韓国では独島を自国の
領土であると主張しています。中国、韓国、ロシア3国が一つとなっ
て一緒に戦うべきであります。
 隣国の領土に対し領有権を要求している日本。このような主張を続
ける限り、日本のUN安全保障理事会加入を許してはいけません。我々
は公正且つ非侵略的国が安全保障理事会に入るべきであると信じてい
ます。今、ソウルでは連日抗議集会が続いており、指を切る市民まで
現れています。
 一国の領土は人体と同様の意味を持っていることを示しているので
す。このような動きに私は大変感動しています。自国の領土保存のた
めにどうすべきかを体を持って世界に示しているのです。
 私は独島問題と日本のUN安全保障理事会加入の不当性をテーマにし
た国際シンポジウムの開催を提案します。
              (エス・ア・ポノマリョフ州議員)
 
・・・中国、韓国、ロシア領土に対する日本の野望は皆が知っている
。これは政治的ゲームだ。一部の政治家が国内で人気を集めるために
企んでこんな愚かなことをやっている。第2次世界大戦の敗戦国は何
も要求する権利がないことをはっきり言っておく。日本の国連安全保
障理事会への加入は絶対反対する。(呉・チンハ州議員)

インタビュー:芸術性豊かな同胞詩人許・ナンヨン

(最近、サンクトペテルブルグの出版社から「太陽に反射される自画
像」を発行した同胞詩人の許・ナンヨンさん(55歳)。数日前新聞
社を訪れた許さんにインタビューした)
 何時から詩を書いたのは覚えていない。しかし詩想は常にあった。
25歳までは母国語で詩を書き、今も両親や祖国に対する思いを綴る
時は母国語である。1940年、食べていくためにサハリンに渡った
父、許・チョと母の鄭・クソプの9人の子供の6番目。 
 帰国運動を続けた父の思いや圧力を受けた悲惨な父の運命を歌った
詩などは心に響く。許さんの書いた母国語の詩は同胞の間では大変人
気がある。又、彼は朝鮮時代の俳句と詩を、ギターを弾きながら歌う
歌手でもあり、ロシアの大都市で数回コンサートを開いた実力派。韓
国の俳句をロシア語に翻訳出版したこともある。最近、本格的に絵を
描くようになった許さん。彼の息子たちも芸術性豊かな人々。学校の
音楽先生の長男はクラシック音楽の作曲を、次男は絵を描いている。
終戦の時から今もトマリ市に住んでいる許さんだが、最近はユジノサ
ハリンスクやサンクトペテブルグ、モスクワなどを回るなどで多忙な
日々を送っている。出版の企画や発行も行っているためだ。来月(5
月5日)にはモスクワ中央文学作家会館で「太陽に反射された自画像
」の出版記念会が開催される。又、今年の夏には韓国語とロシア語両
方で韓国の俳句と詩の朗読CD製作に取り組む予定である。


あれこれ

「騒音で目覚めた熊」
数日前、ユジノサハリンスク−オホツコエ間道路沿いで住民たちは冬
眠から目覚めた熊4頭を見かけた。熊達は丘の上で3時間ほどじっと
していた後、森に帰ったという。 
 熊たちの目覚めが例年より早いのは道路付近に車が多くなり騒音が
睡眠を邪魔していると専門家は言っている。

「海豹数の増加」
 この5・6年間、サハリンで海豹の数が急激に増加した。現在サハ
リン州チュレニ島の海豹数は9万5千頭(99年6万頭)と推計され
る。2004年だけで3万2千頭の海豹が生まれた。(2000年2
万3600頭)このような増加現象は捕獲制限によるもの。1970
年は1万頭の捕獲許可が下りた反面、徐々に減少し昨年は1200頭
のみ。捕獲許可を雄に限っているのも一つの要因である。

「偽の雇用申告で横領」
 クリルスク地方裁判所が先週、クリルスク山林庁役員3人に対し、
公金横領罪で有罪判決を下したことが分かった。山林庁の所長と人事
担当の所長婦人と経理担当者3人が偽の雇用申告を行い、職員3人分
の給料15万5千ルーブル相当の予算をだましとったことが発覚した
のである。彼らは3年間、役員資格を剥奪される外、横領した予算を
返すことになった。
─────────────────────────────────
◆ 現代語感:[戦後60年その13 日米安全保障条約]   MK
─────────────────────────────────
 正式には、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約という。
(昭和27(1952)年4月28日 条約第4号)
 その前文に「日本国は、本日連合国との平和条約に署名した。日本
国は武装を解除されているので、平和条約の効力発生の時において固
有の自衛権を行使する有効な手段をもたない。 
 無責任な軍国主義がまだ世界から駆逐されていないので、前記の状
態にある日本国には危険がある。よつて、日本国は、平和条約が日本
国とアメリカ合衆国の間に効力を生ずるのと同時に効力を生ずべきア
メリカ合衆国との安全保障条約を希望する」とある。

 日本がアメリカに「お願いして」守ってもらうことになっている。
その第一条には「外部の国による教唆又は干渉によつて引き起こされ
た日本国における大規模の内乱及び騒じょうを鎮圧するため日本国政
府の明示の要請に応じて与えられる援助を含めて、外部からの武力攻
撃に対する日本国の安全に寄与するために使用することができる」と
あって、まさにおんぶにだっこ。無論この条約は、何度も更改されて
いるが、この精神は両国とも変わっていない。
 世界平和のために「侵略する敵に対しては容赦なく」叩き、「同盟
国に与える保護は徹底的な追従を要求するを旨とする」精神のようで
ある。
 道理で、イラクへ、アフガンへ自衛隊を派遣するわけだ。
─────────────────────────────────
◆[編集長から]              Michio Katayama
─────────────────────────────────
 桜花爛漫。いい季節になりました。郵政民営化では自民党内でもめ
ているようですが。

◆韓国で、中国で「反日ムード」が高まってきた。歴史って何だろう
ね。改めて問う。

 支持率の落ちてきたノ・ムヒョン大統領の「国内向けメッセージ」
と、「ガス抜き」のために反日デモを容認する中国政府。

 ・・・楽だわな。よその国の事情だと思えば。しかし原因は?

◆隣国に好かれる日本は「金を落とす日本」だけ?
─────────────────────────────────
発行     2005年4月12日   No.209
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
              MailuX配信システム         ID:MM3E1B97842E020
                Macky!                    ID:609studio
e-mail        w_m@609studio.com
website    http://www.609studio.com
投稿      http://www.609studio.com 掲示板へ
購読 購読解除は websiteへ

           ◇禁・無断転載◇
─────────────────────────────────

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。