メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio 号外 セ・コリョ新聞  2004/12/20


───────◇◆◇609 Studio メール・マガジン◇◆◇──────
                              2004/12/20 号外
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  サハリンの韓国語放送の2004年8月15日放送プログラムを
 UPしました。放送開始番組です。

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            ◇◇◇お知らせ◇◇◇

    お届けできなかったセコリョ新聞をお届けします。

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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] 2004年12月10日号
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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ロシア大統領と総理宛に送るサハリン州議会メッセージ

 サハリン韓人社会団体関係者たちは、サハリン州議会にプーチン大
統領の訪日の際、韓人らの懸案である帰国問題について触れるように
依頼してほしいとの要請書を送った。州議会はこの要請書を検討した
上、次のような決定を採択した。
1)日本小泉総理との会談内容にサハリン韓人らの帰国問題を追加し
てほしいとの要請を受け入れる。
2)本決定とメッセージをロシア大統領と総理に送る。

<大統領と総理宛のサハリン州議会のメッセージ>
日本は第2次世界大戦中、炭坑と軍施設建設の労働者として韓国から
約4万の韓人を連れてきた。1949年まで日本政府は38万人の日
本人を本国に送還させながらも韓人たちは島に放棄した。2000年
度になってようやく帰国の道が開かれた。韓国・安山市と仁川市など
に1250人余りが永住帰国した。  
 しかし残念ながら帰国した老人たちは子供達と生き別れとならざる
を得なかった。1997年に実施したサハリン韓人団体の調査による
と永住帰国希望者数は5000人に達していた。希望者全員が永住帰
国すべきであるとサハリン州議会議員たちは考えている。又永住帰国
の対象を1世に限るという現政策の見直しが必要である。従って、サ
ハリン州議会は大統領の訪日の際、小泉総理と永住帰国条件の再審問
題について話し合うよう要請するものである。
(2004.11.25ア・エス・キスリチン州議会議長代理署名)

片山通夫写真展―サハリン韓人に対する理解を広げるために

 ユジノサハリンスク市にある州郷土博物館で今月7日―14日まで
日本の写真家片山通夫さんの写真展が開かれた。サハリン州セコリョ
新聞と韓国語テレビラジオ放送局が主催し、サハリン州韓人会、老人
会、離散家族会の後援であった。1999年から毎年サハリンと韓国
の永住帰国者を訪ね歩きながら撮り続けてきた約100枚の写真が展
示された。
 強制連行されて働かされた炭坑の町やそこに残っている1世たち、
新たな離散を生んだ永住帰国、今も残っている樺太時代の建築などの
写真が紹介されたが、片山さんは「サハリン韓人1世たちの悲惨な歴
史を世界に知らせると共に、日本に対する韓人たちの要求が実現でき
るよう協力したと思って写真展を企画した」と展覧会の趣旨を説明し
た。7日午後3時のオープニングにはブイコフの1世たちを含め多く
の韓人たちと州政府関係者が参加した。来年、日本の大阪と札幌でも
写真展が予定されているとのこと。

展覧会会場スナップ写真は以下に掲載しました。
http://www.609studio.com/html/news-2

インタビュー:第3次韓人同胞団体代表者会議の報告
              (朴・ヘリョンサハリン州韓人会長)

:先日、出張でハバロフスクへ行って来られたとのことですが。
:12月1日から3日間ハバロフスクで第3次韓人同胞団体代表者会
議がありまして、私と全・サンジュ老人会長、李・スジン離散家族会
長が行ってきました。

:サハリン以外の地域からの参加者は?
:孫・チャンヒョン極東韓人離散家族会長、権・キョンソクモスクワ
サハリン韓人会副会長、ファン・ヒョウンロストフサハリン同胞会長
、李・チョンヒカザフスタンサハリン同郷会長と韓赤から3人合計1
2人が参加しました。

:会議ではどのような問題が議論されましたか。
:まず、永住帰国問題についていろいろ話されました。例えば永住帰
国の年齢条件はサハリンと他地域とは差を置くべきであると私が提案
しました。即ちサハリンでは他地域より5年早く定年になりますね。
ですから永住帰国事業においてもその分年齢を低くしようとのことで
したが、他地域から反発が強くて結論は出せませんでした。

:一時母国訪問事業についての議論はありませんでしたか。
:80才以上の1世たちには3年に1回同伴者と一緒に母国訪問でき
るようにし、年齢を考え母国で3−4日間は休養できるようにしよう
と合意しました。

:毎年母国訪問回数が減っているようですが。
:来年は450人を予定しているが、その中で150人は大陸が対象
となります。又、親を早く亡くした方々が含まれますから純粋な1世
の訪問者は減ります。ですから訪問回数を1回増やしてくれることを
日本と韓国赤十字側にお願いしました。今月末、ソウルで日本と韓国
の赤十字社代表会議がありますが、そこで我々の要望を検討するとの
約束を貰いました。又他にも追加永住帰国問題、貯金払戻、生活支援
問題などなどについて話し合いました。

:2世たちの永住帰国については触れなかったですか。
:二人が発言したが、1世問題も解決できない今2世のことに触れる
のはどんでもないと韓赤側が強く反発しました。

:詳しいお話しありがとうございました。本会議の協議文と決議文を
読者たちに紹介します。

<第3次韓人同胞団体代表社協議会決議文―2004.12.3>
サハリン韓人同胞団体代表者らはハバロフスクの会議で次のような決
議文を採択した。
1.2004年12月3日同協議会が採択した対日本政府決議文の正
当たるものであることを再び確認し、至急な解決を要求する。
2.日本政府はサハリン韓人らに対する精神的物資的補償を早速履行
しろ。
3.永住帰国を希望している1世たちのために、2005年度中に韓
国に新たに住宅を用意しろ。
4.残留を希望する1世(住む地域は関係無く)たちには毎月300
ドルの生活医療補助金を支給しろ。
5.韓人たちの強制貯金、積立金、各種債権などを現在の貨幣価値に
換算してサハリン韓人支援特別基金を調整しろ。
6.本決議文の早速な履行のためにロシアと韓国に協力を要請する。

<第3次次韓人同胞団体代表社協議会合意文―2004.12.3>
一、2005年永住帰国事業対象者及び候補者選定条件として193
0年以前出生者は地域に関係無く同等に扱う。その後出生者は今と同
様にサハリン住民に5年を加算する。

一、2005年一時母国訪問事業について次のように合意する。

1.同伴者のいない1世たちの場合、早く父母の亡くなった家庭を対
象とする。同伴条件は同一であり詳しいことは韓赤に委任する。
2.80才以上の高齢者は3年に一度母国訪問できるようにし、20
05年には試しに休養を取るプログラムを実施する。
3.母国訪問参加者中、ロシア内での移動費が1千ルーブル以上の場
合、その旨を証明する書類提出を条件に片道の料金を支払う。ただし
、列車で24時間以上の距離に住む場合航空便を使っても構わない。
4.我々の主張について日本と韓国赤十字社は素早く反応し、解決す
ることを訴える。

サハリン州知事、島譲渡に反対

 先日、イタルタスとのインタビューで、サハリン州知事は日本の一
般国民は4つの島の問題を解決し平和条約を締結すべきであると考え
ているようであるが、日本の企業家たちがサハリンとの実務的交流を
発展させながら島の経済発展を齎す投資を行うに当って、領土問題が
何の障害を生じさせていないと発言した。にもかかわらず日本のマス
コミや高位級代表者らの見解がサハリン住民を不安に落としサハリン
に日本会社や代表部が設けられることを否定的に受け入れる雰囲気を
作り出していると強調した。又、サハリン住民は隣国である日本との
経済交流と友好関係の発展を望んでいるが、そのためには日本側が領
土問題について触れないことを要求しているとのことも伝えた。

あれこれ

「日本の漁船拿捕」
 11月25日、北クリル水域で不法漁労中の日本漁船が警備に拿捕さ
れたことがわかった。ロシア連邦保安局警備管理局によると、同漁船か
ら明太など77トンの魚が発見された。漁船はペトロパブロフスク―カ
ムチャッカ港に護送された。

「偽造貨幣製作の犯人逮捕」
 最近、コルサコフ市内で偽の50ルーブル札が流通される事件があっ
た。警察が3日間タクシー運転手に変装して犯人検挙に挑んだ結果、タ
クシー料金を偽札で払う3人の学生組を逮捕した。調べの結果、彼らは
普通のパソコンとプリンター、紙で偽札を作って使用していたことがわ
かった。

「アルコール製品販売禁止」
 最近、アレクサンドロフスク―サハリンスキ市内の7つの食品店に対
し、市政府がアルコール製品販売禁止措置を命じたことがわかった。理
由は店の近くに未成年者関連施設が多いためであるとのこと。
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発行     2004年12月20日   号外
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
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