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タイトル:609studio No.171◆現代時評:[ジェンキンス氏問題と小泉首相]  2004/06/15


───────◇◆◇609 Studio メール・マガジン◇◆◇──────
                              2004/6/15 No.171
【609 Studio 】メールマガジンは「現代社会を斬る!」をコンセプ
 トに論説委員Ken氏の論説「現代時評」をはじめ、サハリン情報と
 して、ロシア唯一の韓国語新聞サハリンの「セ・コリョ」ダイジェス
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───────────◆◆◆INDEX◆◆◆───────────

◆現代時評:[ジェンキンス氏問題と小泉首相]            ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2004年6月11日号
 
 お詫び:6月11日号の翻訳は翻訳者多忙のため、近日中に
     お届けいたします。ご了承ください。 

◆現代語感:[条件反射]                MK

◆寄稿 サンチャゴ レポート7:「チリとアルゼンチン」 
                         塩田悦三郎

◆20代のぼやき:[英会話]             有木優一

◆韓国新聞拾い読み:                       編集部

◆編集長から:[この1週間]

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◆現代時評 :[ジェンキンス氏問題と小泉首相]     ken
   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
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◆◆アサヒコム 2004・6.9 北朝鮮による拉致被害者・曽我
ひとみさんの夫ジェンキンスさんについて、ブッシュ大統領は8日の
日米首脳会談で「米国の脱走兵だ。四つの異なる罪で手配している」
と指摘。来日した場合には、身柄引き渡しを求めざるを得ない米国の
方針を明確にした。日本政府は米国に「特別な配慮」を求めてきたが
、少なくとも11月の大統領選が終わるまでは、何らかの譲歩を引き
出すことは難しいとの見方が改めて強まっている。 

 訪米に先立ち、外務省は小泉首相に米国の反応を伝えていた。「イ
ラク戦争のさなか、脱走兵の訴追を免除したとなれば軍の規律が保て
ない。大統領が免除を約束するのは困難」というものだ。 


■■きょう6月10日の首相官邸メールマガジンによれば、G8でシ
ーアイランド滞在中の小泉首相の話として「ジェンキンズ氏について
も(ブッシュ大統領と)引き続き連絡をとりあうことで合意しました」
と、報じられた。
 ボクにはこの意味が解らない。いったいどんなことについて、二人
が連絡を取り合おうというのか。仮にも一国の大統領と首相だ、それ
以上の人がいない超トップ同士が、この小さな家庭問題にいまさら何
を連絡することがあるのだ。

■■ジェンキンス氏の罪状について、最初は、日本政府や小泉氏はお
そらく少々誤解していたであろう。 戦争中にぐうぜん捕虜になった
か、もしくは、ついふらふらと敵地に入ってしまった軽率な兵隊とい
う程度の認識だったろう。
 それが米側の話を聞いてみると、北朝鮮に越境してからのジェンキ
ンス氏は、米軍向けの反戦放送を担当したらしい。そのような場合、
唯一、もし情状が酌量されるとすれば、自分の意思に関係なく、敵側
に強制されて心ならずも反戦放送をやらされたというのが認められる
場合だけだろう。

■■が、その場合は、とにかく軍法会議に掛けて、そうした事実を確
認することが先決で、そうした手続きも踏まず、単に古い話だからと
か、いまや友邦国日本の女性の亭主に納まっているからとかだけの理
由で、このような重大犯罪を看過するわけにはいかない。それは全世
界どの国でも同じで、米国が特に厳しいわけでもなく、おそらくわが
日本の自衛隊でも同様のことが起これば同じ答えを出すだろう。

■■いまのところわが自衛隊では法が未整備だが、戦前の日本には「
軍法会議」というのがあった。起訴するのは「法務官(文官)、または
法務将校(武官)」で、判決はたしか「判士会議」とかいう、軍内部で
臨時に設けられる少数の将校集団であった、と記憶している。
 第1条が「反乱罪」で、これがいちばん重罪で、米軍の軍事法典
(Uniform Code of Military Justice)による、ジェンキンス氏の
helping the enemyはこれに相当するのではないか。
 第7条が「逃亡」つまり戦線離脱、利敵行為で、ジェンキンス氏の
 instigating desert in(逃亡を教唆する)は、おそらくこれに該当
すると考えられる。
 これなら、戦前のわが軍法会議では、どちらにしても「銃殺刑」は
免れないところだ。 

■■いまわが国は米国と軍事同盟の関係にある。その同盟国が、これ
だけ大きい犯罪を犯した被疑者としてのジェンキンス氏の、「罪を免
除してやってくれ」などと言うのは非常識も甚だしい、と言わざるを
得ない。 むしろ同盟国として、積極的に逮捕に協力するのがとうぜ
んである。
 おそらく米国としては、「日本はいったい何を勘違いしているのだ
」と、言いたいところだろう。

■■恥ずかしながら、ボクにもそれに似た苦い経験がある。
 終戦の年のことだ。ボクは初年兵、つまりまだ軍隊へ入って間も無
い最下級の兵隊だった。ある晩、消灯になってから、同じ仲間二人と
ともに丘陵に仮設された兵営から抜け出し下の民家へ行き、腹一杯ご
飯を食べさせてもらって、深夜にそっと兵営へ帰って来た。
 そのとき漆黒の闇の兵舎へ入ろうとすると、途端に入口付近に寝て
いるはずの下士官が微かな小声で「帰ったか?」と聞く。こちらが小
さく「ハイ」と答えるやいなや、とつぜん「点呼、点呼」と、彼の大
声が闇をつんざく。と同時に非常呼集のラッパが喨々と鳴り渡った。
 中隊、初めての非常呼集の演習なのだ。

■■初めての非常呼集はなんなく終わったが、ボクは何のことか、い
きさつがさっぱり分からない。じつはその晩、いちど非常呼集をして
みよと大隊本部から通達があり、ふだん夜になると下の集落へ内証で
下りてゆく古参兵や下士官に内示して、その夜は出るなとのお触れが
回っていたらしい。 それがまさかと、多寡を括っていた初年兵が居
ないことが直前に判り、帰るまで点呼を延ばしていたらしいのである
。非常呼集を掛けて、もし一人でも居なければ、中隊長の重大な失点
になる。 だから、初めから用心して「出るな」と内示しておく。そ
れは軍隊の常套手段で怠りはなかったハズだ。

 が、そのときは予想もしない初年兵不在ということで、中隊長以下
、下士官までの主だった者が、ボクたちの帰営を待ちわびていた、と
いう次第だったのだ。

■■非常呼集は表向きそつなく終わり、その報告は大隊本部まで届い
た。ところがその後が、ボクたちにとっては地獄だった。あちこちの
下士官や古参兵に殴られっぱなしで、顔は腫れ上がった。名にしおう
日本陸軍のリンチだから、想像がつくというものだ。 
 最後に呼び出されたのは中隊長の前、「本官は貴様らを離隊逃亡罪
で告発する」。 

 とたんに相棒の二人が声をあげて泣き出した。「泣くな! とうぜ
んそうすべきだが、貴様らは後1週間で幹部候補生試験が待っている
。もし、合格すれば赦してやるが、合格しなければ告発だ。いまはこ
の中隊も戦時編成中だ、よくて重営倉、悪くすれば銃殺になるところ
だ。しっかり勉強して、必ず合格せよ。それまで猶予してやる」。
 ボクは助かった、と思った。そんなコトガあって、ボクは軍隊に「
離隊、逃亡罪」というのがあるのを知った。 まことに重罪なのだ。

■■あのときのボクらはまだ19才にもなっていなかった。それに較
べるとジェンキンス氏は世故に長けた下士官だった。いわば第一戦の
中核兵士だ。それが敵前逃亡し、敵の陣営からこちらに向けて、元の
仲間に脱走を勧める放送をしていたらしいのだ。 それも、当時の戦
況からして、混戦で捕虜になったとか、負傷して捕まったとかではな
く、自発的に脱走した、ということになっている。米軍が、彼を捕ま
えて軍事裁判に掛けようといきり立つのも無理はない。

■■小泉さんという人は、特に深い社会経験がある政治家でもなく、
いわば最近の政治風土で、運よく首相になった2世議員である。
 そのような人が、ブッシュさんと親しいから頼んでやると言い、そ
れを「保証する」と紙に書いてサインしたとしても、米国防省がウン
という可能性は全く無い。と、世俗知識に長けたジェンキンス氏は踏
んだのである。 
 考えてみると、ジェンキンス下士官の方が、おぼこい小泉首相より
もだいぶ世間のことが判っていたと、ボクは思う。さらに想像すると
、そうした狡知な下士官だからこそ、数十年前に、種々分別して、一
つ、自分のこれからの人生を北朝鮮に掛けてみようと思い脱走した、
と考えられぬこともない。

■■だいたいおかしいのは、一国の首相たる小泉さんが、なぜこのよ
うにジェンキンス氏に肩入れするのか、ということである。
 5人を取り返した、次ぎはその家族を取り戻す。さらにまだ何十人
も抑留されている日本人が居そうだから、調べて取り返したい。それ
は日本政府としての日本国民に対する義務である。と、そこまでは、
ボクなどもじゅうぶん理解出来る。

 家族が居れば家族も取返してやりたい。それも人情だ。がしかし、
ジェンキンス氏のばあいはだいぶ事情が異なる。なるほど、いつの間
にか、ぐうぜん、拉致されてた日本女性の亭主になっているのだから、
まぁふつうなら「袖振り合うも他生の縁」で、問題さえなければ日本
への入国を許可し、一家仲良く暮らさせて差上げたい。

■■けれどもそのご当人が重大な犯罪者であるとなれば事情は異なる。
 例えば、もしジェンキンス氏が殺人未遂か何かで、北朝鮮へ逃げ込
んでいたとすれば、小泉さんは果たして、彼に日本へ来て住め、とで
も言うだろうか。それが、軍事法廷における逃亡利敵罪などは、平和
社会における殺人犯などと比較にならぬ重罪なのである。

■■かりにそうした重罪犯人でなくても、ぐうぜん日本人と結婚した
というだけの理由で、わが日本政府が、首相が関与してまで日本に連
れてきて幸せに暮らさせてあげようというほどの、温かく立派な人情
が日本政府にあるかどうかは疑問だ。
 そうでなくてもわが外務省などは、ややもすれば「民間事不介入」
とかいって、国民の個々のことなど、歯牙にも掛けないのが普通であ
る。

■■要するに、政府や、小泉首相が、なぜそんなにジェンキンス氏の
ことに同情深く、深入りするのか、それがボクには不可解なのだ。ボ
クだけでなく、ブッシュさんもそれを不可解に思っているだろう。

■■夫婦家族の恩愛の情とはまた別の話だ。不人情のようだが、とり
あえず軍法会議で起訴されればいい。それで弁護士も付け、被告側に
有利な証人も出廷させ、出来るかぎり微罪になるよう努力するのが常
道というものだ。戦闘中の事故などには、共に戦った戦友なども居る
ハズだし、状況証拠を提出するに困ることはないだろう。
 それを頭ごなしに免訴にせよ、あるいは無罪にしてやれとか、一国
の首相が他国の大統領に進言するのは異例も異例、理不尽も極まると
ころ、と言いたい。

■■さて、つい先日のシーアイランドにおけるG8で、この問題につ
いて小泉氏とブッシュ氏はどんな会話をしたか。それをボクなりに想
像してみよう。 小泉さんもバカではない。

 「いや、ブッシュさん。ボクもジェンキンス氏問題からなるべく早
く逃げたい。米陸軍法典の立場もよく理解出来るし、だいいち、わが
日本政府が、日本人でもないジェンキンス氏を庇う必要などさらさら
ない。問題は、国民感情とか世論とかいうものであり、またそれを勝
手に捏造する日本のマスコミにどう対処するかだ。

 不逞なマスコミは、ありもしない世論、国民感情をでっち上げ、そ
れでわが小泉政権に揺さぶりを掛け、つぎの参議院選に影響を与えよ
うとしている。 そのため、心ならずも、ジェンキンス氏のことまで
、貴方に頼んだ形式をとらねばならない。それさえ理解しておいてく
れれば、後の結果がどうなろうと、日本政府は関知しない」。

「イや、小泉さん。立場は同じで、私も身近に選挙を控えていて、心
にもないことをいろいろ言わねばならぬことがある。ジェンキンスの
ことは、先でまた話合おうと、曖昧にしておくのが我々にとって得策
である。日本に来させず、北京かウラジオかどこかで住ませればいい
でしょう。それより、自衛隊の『多国籍軍参加』の方はよろしく頼む
。イラクの旧債支払にいくらか色を付けると譲歩して、シラク氏に「
国連による多国籍軍」を承諾させたものの、狡猾な彼らは自分たちの
派兵は渋る。 ここのところは日本の派兵で恰好つけて欲しい」。
「お互いに苦労するが、利害は一致している。なにぶんよろしく…」。

と、ざっとまあこんな話合いだったろう。

◆◆「国連の名による自衛隊のイラク派兵」は、与党多数の現連立政
権下では大して難しいことではない。
 が、「拉致家族を取り返せ」という世論に背を向けるのは、愚昧な
国民を支持者として政権にありついている小泉氏にとって、いかに理
屈が合わずとも背を向けるわけにいかぬ、というのが小泉氏の泣き所
であろう。
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] 2004年6月11日号  
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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お詫び:6月11日号の翻訳は翻訳者多忙のため、近日中に
     お届けいたします。ご了承ください。 
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◆ 現代語感:[条件反射]           MK
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【条件反射】 〔心〕 一定の訓練や経験によって後天的につくられた
反射をいい、先天的な反射(無条件反射)に対する語。反射を誘発す
る刺激(無条件刺激)と同時に、それとは無関係な別の刺激(条件刺
激)を繰り返し与えると、その無関係な刺激だけでも反射が誘発され
るようになる現象。犬にベルの音と同時に餌(えさ)を繰り返し与える
と、ベルの音を聞いただけでも唾液を流すようになるのはこの例。パ
ブロフにより研究、命名された。

⇒民主党の岡田代表がブッシュに小泉が多国籍国籍軍参加を約束した
のを指して「条件反射」だといった。そういえば、先日の朝日新聞の
川柳欄に「星条旗 星の最後に赤い丸」ってのが出ていたが、なかな
か言いえて妙。

 ブッシュ大統領が「多国籍軍参加要請」をするや否や、いやもしか
して、する前に、尾っぽを振って、よだれを垂らした?
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◆寄稿 サンチャゴレポート7「チリとアルゼンチン」
                       塩田悦三郎
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 チリとアルゼンチンは国境をおよそ3,700km接しています。国
境のほとんどはアンデス山脈です。両国は共に南米の南にあって地図
の上では兄弟のように見えますが、その国民性にはかなりの相違があ
ります。最近ブエノスアイレスへ旅してこのことを実感しましたので
ご紹介いたします。

  アルゼンチンの人々の方が明るい気質を持っています。サンチャゴ
の市内特にオフィス街を歩いている人々の取っ付きにくいむずかしそ
うな顔つきは、ブエノスアイレス空港に着いた瞬間から見られなくな
りました。ブエノアイレスの人々の方が明るく親しみやすい雰囲気を
持っています。

 このことはどうやら両国への移民の構成の相違によるようです。ス
ペインからの移民が第一位というのは共通しているのですが、それを
除くとアルゼンチンはイタリアからの移民が多く、チリはドイツから
の移民が多かったのです。

 アルゼンチンはイタリア人の陽気な気質を受け継ぎ、ラテン風の楽
天的な気風が満ちています。チリ人はドイツ人の勤勉さや堅実な国民
性を受け継ぎ、やや冷たい感じがします。このことは経済面でも如実
に現れて、低位安定のチリと変動の激しいアルゼンチンとなっていま
す。

 街の中を歩いてみましょう。コロニアルな建物が多いのがブエノス
アイレスで、近代的なビルディングが立ち並んでいるのがサンチャゴ
です。歩道の幅はチリの方が広く整然としています。太っている人が
多いのがチリで、そうでないのがアルゼンチンです。

 レストランに入ってみましょう。なんといっても肉のおいしさが違
います。南米で暮らして6カ月になりますが、ブエノスアイレスでよ
うやくおいしい肉を食べることができました。この味の違いは、大草
原のパンパで悠々育った牛と南北に細長い土地で運動量多く育った牛
との差だという人がいますが、真偽の程は定かでありません。ワイン
は、両国共自慢しているのでどちらがいいとは言い切れません。

 チリとアルゼンチンとの違いは沢山あると思いますが、今回のアル
ゼンチン旅行で私が強く感じたことをいくつか述べさせていただきま
した。両国には他の南米諸国にはない共通点があります。どちらもヨ
ーロッパ系移民が主流で第二のヨーロッパを目指したということです。

 サンチャゴとブエノスアイレスしか知らない私が「チリとアルゼン
チン」と題して述べる事にいささか気が咎めましたが、お許し下さい
。最後に、本稿を起こすにあたってはチリ人と意見交換をしたことを
付け加えさせていただきます。  
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◆20代のぼやき: [英会話]             有木優一 
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 先日、NHKの「英語でしゃべらナイト」という番組を見た。そこ
では、中国人の英語教育の現状が伝えられていた。現在、中国では、
2008年にオリンピックも開催されるということで躍起になって、
「英語教育」に力を注いでいる。僕は日本で大学も含めて約8年間英
語を学んできたが、その番組で紹介されていた中国の大学生とは実力
の差が歴然としていた。どうも中国では大きな声で発声する事を第一
において、「英語教育」に力を注いでいるようだ。

 僕は以前、インドへ行った際、とても強い衝撃を受けた。「それ間
違ってるで。」この一言は、日本の英語教育が間違っていたというこ
とを露呈しているように思われる。会話の目的は意志を伝えることに
重きを置くべきであるはずなのに、コミュニケーションの道具として
用いられるはずの「英語」の正否を指摘すること事態、なにやらおか
しいと思う。会話が円滑に進められていく上での正否は確かに必要か
もしれない。しかし、単に喫茶店でチャイのお勘定をするときの一言
に逐一指摘することは、どうも腑に落ちなかった。「check please」
という一言にひっかかったらしい。

 僕自身も、日本で文法から会話文まで教科書どおりに書かれてある
ことを単に○×で学んできたつけからなのか、海外にて会話をする際
、「正しい英語」を話さなければならない、と萎縮してしまう。この
問題が以前よく取りざたされ、文法、長文といったものを基本とする
のではなく、今では発声することを基本とした教育が行われているよ
うだ。しかし、中学校までもがテストの点数などのデータを元にして
成績を決めてしまう絶対評価に変わってしまった今、得点最優先の教
育方針は変わらず、元も子もない気がする。一個人を完全なまでに評
価するこのプログラムは、やはり、中学、高校は大学進学への単なる
通過点でしかないことを物語っているのだろうか。これなら、英会話
に関して言えば、駅前に行く方がなんぼかましだ。

 人の人格形成は、10代の頃が最も重要だと聞いたことがある。真
の教育を追及していけば、限がないが、「現時点での時代にあった教
育」と標準を定めている教育というものは、本当に先を見据えられて
いるのだろうか。
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◆[韓国新聞拾い読み]                       編集部
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北朝鮮、白頭山登山道を開放(中央日報)全文

 北朝鮮が白頭山(ぺクドゥサン)登山道を、韓国人を含む外国人に
開放する方針であることが、10日、明らかになった。 

  中国との国境地域である北朝鮮・両江道恵山市(リャンガンド・ヘ
サンシ)と中国・長白は、双方間の協議をで、恵山経由で三池淵(サ
ムジヨン)など名所を観光した後、天池(チョンジ)まで登る北朝鮮
側の白頭山登山道を外国人に開放することを決め、現在、周辺施設の
工事を進行中だ。恵山市の白頭山登山道開放方針は平壌(ピョンヤン
)がすでに承認、恵山市、長白ともに、対象地域住民の移動、観光路
補修などの作業に着手したという。長白のある関係者は「最近、平壌
が承認し、早ければ年内、遅くとも来年中に韓国人が中国経由で北朝
鮮から白頭山天池に登れることになるだろう」と述べた。北朝鮮はま
た、約110キロの登山経路を開放し、白頭山観光区域での外国人の
宿泊も認めるという。年初に始まった中国人の白頭山登山の場合料金
は1泊530中国元(約7500円)、2泊1000元、3泊120
0元。

  北京のある専門家は「北側は、平壌から北朝鮮入りし、恵山近隣の
漁郎(オラン)飛行場に到着した後、白頭山に登る路線も開放を検討
していると聞いている」と語った。
───────────
 しかし・・・。無論中国との国境にある山なので、それなりの監視
や警備が必要だろうが、山ひとつを観光客に開放するのに何年、いや
何十年かかった?それでも進歩・進捗の姿勢は見える?
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 梅雨入りとはいえ、さわやかな日が。小泉さんもG8でさわやかな
日々をお過ごしになったようです。盟友ブッシュ大統領と。

◆韓国では「生ゴミ餃子事件」で自殺者。しかしまさか生ゴミを食べ
させられていたとは?!この騒ぎで「安心して」食べられる?!!

◆今日6月14日のアサヒコムの国際記事一覧は・・・。
〇サドル師派民兵と米軍が交戦、イラク人6人死亡
〇アルカイダ名乗る組織、「米男性拉致」とウェブに声明
〇イラク各地で暗殺や自爆テロ相次ぐ 教育省局長が銃撃死
〇サウジで欧米人とみられる遺体 誘拐の米国人かは不明
〇バグダッドで自爆テロ、12人死亡 米軍駐屯地近く
〇イラク武装グループがトルコ人の人質7人解放
〇尋問方法、駐留米軍司令官承認と米紙報道 イラク人虐待
〇イラク外務次官が射殺される バグダッドの自宅前で
〇サドル師がイラクの新政府に協力表明 礼拝でメッセージ

  12日からの記事だが、いったい何人が亡くなっている?
これでも「非戦闘地域」。レジスタンスをテロルと強弁して居座る自
衛隊。

◆「自衛隊でしか出来ない人道支援」って?武器を持って、交戦せず
に、「安全な地域」で他国軍に護衛してもらって・・・。

◆「こんな人道支援」なら民間組織に出来る。もっと安価に。
さては、ほかに目的が?「自衛隊派兵の実績作り」という目的が。

◆ しっとりと
  なみだを吸へる砂の玉
  なみだは重きものにしあるかな     石川啄木 
⇒イラクの砂もかくある?
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発行     2003年6月11日   No.171
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
              MailuX配信システム         ID:MM3E1B97842E020
                Macky!                    ID:609studio
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