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タイトル:609studio No.134◆現代時評:[中朝会談と、拉致問題・人質事件]  2004/04/27


───────◇◆◇609 Studio メール・マガジン◇◆◇──────
                              2004/4/27 No.164 
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 トに論説委員Ken氏の論説「現代時評」をはじめ、サハリン情報と
 して、ロシア唯一の韓国語新聞サハリンの「セ・コリョ」ダイジェス
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◆現代時評:[中朝会談と、拉致問題・人質事件]     ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:都合で休載いたします。

◆現代語感:[天才詐欺師]             編集部

◆20代のぼやき:[最優先事項、経験]       有木優一

◆韓国新聞拾い読み:                編集部

◆編集長から:[この1週間]

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◆現代時評 :[中朝会談と、拉致問題・人質事件]     ken
   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                  info@609studio.com   へ!
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◆◆アサヒコム 2004.4.22  福田官房長官は22日午前の記者会見
で、北朝鮮の金正日総書記が中国の胡錦涛国家主席に核開発問題をめ
ぐる6者協議の推進を表明したことについて、「北朝鮮が国際社会と
対話しようとする意欲の表れで好ましい。作業部会の早期再開や、核
や拉致など日朝間の諸問題の進展にいい影響があると期待する」と歓
迎した。ただ、今後の日朝2国間協議の見通しは「具体的にいつとは
決まっていない。6者協議の動向も含めて検討されるのではないか」
と述べるにとどめた。 

◆◆読売オンライン 2004.4.21 中国外務省は依然、金総書記の訪中
を発表していない。孔泉・報道局長は同日の定例会見で、「状況を確
認できるいかなる情報も持ち合わせていない」などと答弁。北朝鮮側
に配慮し、金総書記の帰国まで一切の動静を公表しない姿勢を示した
。 聯合ニュースなど韓国メディアによると、金総書記は人民大会堂
での江氏との会談で、中朝軍事交流の強化や、米国に対北朝鮮敵視政
策の放棄を促すよう要請。これに対し江氏は、米国が北朝鮮を軍事攻
撃する可能性は低いなどの認識を示したという。

◆◆サンケイ WEB2004.4.21  訪中している北朝鮮の金正日総書記は
二十日、前日の胡錦濤国家主席に続いて、江沢民・中央軍事委主席(
前国家主席)、温家宝首相らとも会談したようだ。消息筋によると、
一連の会談では北朝鮮の核開発問題や中国の経済支援が中心議題で、
中国指導部は経済、エネルギー支援と引き換えに北朝鮮の核問題での
強硬姿勢の軟化を促して対北影響力を国際社会に示したい考えだ。

■■金総書記は江沢民氏と、核問題などの安全保障や対米戦略、そし
て温首相とは主に中朝の経済協力について意見交換したものとみられ
ると、新聞は報じている。
 じゃ、その具体的な内容はどうであったかとなると、これはもう推
察によるしか無い。ボクが敢えて推察すればおそらく次ぎのような金
将軍の会話から始っただろう。

■■「米国が、我々の核開発の現状を公開しろ、そしてその総てを廃
棄せよと言ってきて困る。もし廃棄しようものなら、翌日から手のひ
らを返したように我々を軽視し、攻めてくる可能性が大きい。南鮮も
日本も同じ態度に出るだろう。それでは彼らの餌食になるだけで一た
まりもない。いままで50年の苦労も水の泡だ。どういうふうに受け
流せばいいだろうか」。

 「たしかに、米国は自分一人で核を独占したがっているが、その手
に乗るとイラクのような目に遇わされる。我々中国などは無理やり核
開発をやり遂げたから、いまや米国は何も言わない。あなたも、ナン
とか言訳しながら早く核兵器を作り上げ、そのあと、経済問題を米国
と対等に交渉しあえばよい」。

 「しかし北朝鮮の国家経済がそれまで持ち堪えられぬ、ナンとか助
けて欲しい」。
 「まあいくらかは援助もするが、こちらもオリンピック開催までは
米国と喧嘩も出来ぬし、それにいまは米国が商売上最大の顧客だから
、あまり大っぴらな援助は出来ない。その辺は了解願う」。

 と、ざっとこのような会話が金将軍と江沢民の間で交わされた、と
ボクは想像している。

■■もちろん、拉致問題などは話題に上らなかった、と考えていい。
なぜなら、対日拉致問題は中・朝両国にとっては相談すべき題目では
ない。
 実を言えば、中・朝両国間だけでなく、わが日本にとっても拉致問
題は、取り敢えず5名の被拉致者が帰って来たあと、そんなに緊急を
要する重要題目ではなくなっていたハズだ。

 それが、あの泥鰌髭の辣腕家がマスコミを動かしたため、日本政府
も不本意ながらそれに深入りせざるを得なくなり、おまけに累卵の連
鎖か、ドミノ倒しのような状態でイラクにおける人質3名、ついで2
名と、次々に新たな人質事件に巻き込まれてしまい、わが政府は、ま
ことに不本意なことの連続であった、と解していいだろう。

■■もし北朝鮮の拉致問題がああまで混迷を極めていなければ、イラ
クの人質事件などは、わが政府としては、「自己責任で行った人達の
ことだから…」といって、半ば対岸の火事視しておけばよかったので
ある。
 それが北朝鮮の拉致問題の余波で、人質救出に乗り出さざるを得な
くなり、結果、「イラクへは行くな」という国民へのいらざる指図口
や、「救出された人達の帰路の旅費は?」といったふうな、末葉の話
にまで政府がクチバシをいれることとなってしまった。 そして挙句
の果てには、「人質になった市民を日本人は誇りにこそ思うべきであ
る」と、パウエルさんに言われたりしては、身も蓋も無く、わが政府
としては面目丸つぶれ、といったところだ。

■■さて話は金将軍の今回の中国訪問に戻るが、話の内容は、「来る
べき第3回6カ国協議にどのような態度で臨むべきか」が最重要テー
マであったに違いない。そしてそれに対する中国側の返事は「対米国
では、まあ適当にいなしておけ」といった程度であったろうと想像す
る。

 なぜなら、先の第2回6カ国協議の後の北朝鮮のコメントは、下記
の通りであるからだ。
「・・・こうしたことからわれられは会談で、朝鮮半島の非核化を目
標とする同時一括妥結案に基づき、透明性のある核放棄意思を明らか
にし、その第一段階の行動措置に移行することもできるという公正か
つ伸縮性のある提案を示すなど、最大限の雅量を示した。それゆえに
、中国、ロシアなどの会談参加者はわれわれの妥当な提案に支持と理
解を示した。
 しかし、米国はわれわれがすべての核計画を「検証可能で不可逆的
に完全に放棄」してこそ、われわれの懸念事項を論議することもでき
るという旧態依然の「先核放棄」主張をまたしても持ち出して会談に
大きな障害をきたした。
 また、米国はわれわれがすべての核計画を放棄した後もミサイル、
通常兵器、生物・化学兵器、人権など他の問題が解決されない限り、
われわれとの関係正常化に移行できないという荒唐な主張まで持ち出
した。・・・」。

■■つまり米国は北朝鮮に対して、「お前のほうが先に核を捨てて丸
裸になれば、自分達がお前をどう料理するか考えてやる。しかしいず
れにしろ、米国はいまの軍備を保持し続け、離すつもりはない」と明
言し、ロシアも中国も「そんな一方的でバカなことを…」と、北朝鮮
の肩を持ったのである。
 ロシアも中国も揃って核兵器を持っていて、北朝鮮側の友好国であ
る。

■■「ナンでわが国だけが核兵器を持ってはいけないのだ」と、北朝
鮮が文句を言うのはとうぜんであった。たといアメリカの傘のもとに
居る日本人でも、そう言いたいくらいのところだ。
 ボクはここで外堀から内堀まで埋められてしまった大阪夏の陣の豊
臣がたを思い出す。 いまアメリカは北朝鮮に対して、先ず外堀・内
堀を共に埋めよと言っているのである。

米 国は、彼らのいわゆるユニラテラリズムで、自分たちだけが核兵
器を保有し、自分たちだけで世界警察としての役割を担おうと言って
いて、だから「お前たちは核を捨てろ」と北朝鮮に迫っているのだが
、核を捨てさせてしまってから後の保障については言及していないの
だ。

■■ボクは決して北朝鮮のシンパでは無い。彼らが日本人を拉致し、
麻薬を売り、ニセ札をばら撒いているのを知っている。そのような無
法者国家が核兵器を保有するのが危険であることもじゅうぶん認識し
ている。だから彼らに核兵器など持って欲しくはない。
 しかし米国がいま言うような、「自分だけは核を持つが、北朝鮮は
それを持ってはいけない」という話には賛成できない。少なくとも平
等ではない。
 それとこれとでは話が違う、是々非々は弁える必要がある。

■■もしボクら日本が、世界警察としての米国の核の傘のもとに居る
ことによって100%安全が保障されているならば、百歩を譲って北
朝鮮に「核を捨てろ」と、米国の肩を持ってもいい。
 しかし最近の米国のイラク侵攻を見ていると、米国にだけ頼ってい
ていいものかと、ひじょうに疑問に思うことがある。米国による世界
一極支配は、彼らを倣岸にする可能性がひじょうに高い、ということ
が最近になって見えるようになってきた。

 だから核は、中国にも、ロシアにも持ってもらい、世界を多極化す
るほうが無難であると思う。彼我の相互牽制のためには、世界は多極
化するほうがいい。

■■もし中国やロシアが共に北朝鮮に核を捨てろと強要するのならイ
ザ知らず、米国だけがそれを強要している間は、ボクなどはそれに加
担したくない。
 北朝鮮が核を持つのと同じくらい、いやそれ以上に核を持った米国
のユニラテラリズム、つまり一極支配は危険に見える。

■■ところが我々は、いま中国やロシアに対して、来るべき6カ国協
議において、我々と共同で北朝鮮に核放棄を要求しようと提案してい
る。がしかし、我々のこのアイデアは常識的に見て過誤、もしくは幻
想以上のなにものでもない。
 北朝鮮という国は、少なくとも今現在、中国やロシアの友好国であ
り、彼らの軍事同盟国である。 まあ中国とロシアは同床異夢で、お
互いの腹の内は違うかも知れないが、それぞれなりに北朝鮮を同盟国
であると位置付けている。 その同盟国が米国の言いなりになって核
施設を放棄することを彼らが喜ぶハズは無い。米国の不当(?)な要
求をかわして逃げきれ、と内心で応援しているに違いない。
 お人好しは日本国民だ。北朝鮮に対する日本の核廃絶の希望に中国
やロシアが同調していると思うのは、思い込みも甚だしい。

 そこで考えてみるべきは、北朝鮮と米国と、核兵器を持たせてどち
らが我々にとって危険か、ということだ。
 仮に北朝鮮が核兵器を持ったとしても、それを一発ぶっ放せば、北
朝鮮という国そのものが崩壊する、ということを彼ら北朝鮮はじゅう
ぶん知っている。

■■しかし米国はそうではない。おそらく5発や10発ぶっ放しても
米国は安全だと思っているだろう。いまのイラク情勢を見ていると、
そう思えてくる。
 我々日本は、たった3名か5名がイラクのテロリストに捕まっても
国中挙げての大騒ぎだ。 それが、昨年三月のイラク戦開戦以来の米
兵の死者数は少なくとも先月末で六百七十八人にのぼる。だが米国は
ビクともしない。まだ軍を増派するという。その感覚の差こそ、将来
、米国が何をしでかすか分からぬ恐ろしさを証明する。
 さればボクらは、核をもつ危険性において、米・北朝鮮を同列に置
かざるを得ない。

■■さて世界における核兵器開発の問題。 現在のところ、世界で核
ミサイルを持っている国は6カ国ともいい、8カ国ともいい、いやも
っとたくさんの国々が持っているとも言われている。 わが日本でも
、横須賀へはすでに到着していると噂されている。弾道ミサイルだけ
について言えば、地球上すでに46カ国、3万発以上も存在するそう
だ。

 ことほど左様に、核兵器とかミサイルは、地球上くまなく配備、も
しくは拡散されていて、我々日本人の願いとしての「核廃絶」はいま
やとき既に遅い。
 残念ながら、この地球上で核廃絶を本気になって言っているのは日
本くらいで、諸外国はそれを「日本の核アレルギー」と称していると
か。

■■日本は広島・長崎で核爆弾の惨事に遭遇した世界唯一の国である
。だから核アレルギーもとうぜんだ。が、ことこれほど遅きに失した
原因について、我々はじゅうぶん反省してみる必要がある。
 核廃絶のための運動において、我々は、方法に何か誤謬を犯してい
るのではなかろうか。換言すれば、われわれの核廃絶運動は純真、誠
実にかたより過ぎ、戦術的な効果をないがしろにしてきたのではない
かと、ボクは思う。

■■かって故高坂正尭教授は、「杉並区の婦人会が起こした《一粒の
麦》運動が変じて世界平和に繋がることはない」と言いきっていた。
広島原爆被害者の悲願である「核廃絶運動」も、残念ながらまた同様
のことが言えるのではなかろうか。
 この辺りでいままでの「核廃絶運動」に代わりうる、もっと有効な
平和への戦略を考えるべきである。

■■そこで「他山の石」とすべきは「毒ガス」である。
 第1次大戦最大の悲劇は「毒ガス戦」であった。 全世界は急遽、
1899年ハーグ陸戦法規慣例条約題23条を援用し、「毒ガス禁
止に関する議定書」を作り上げた。効果があって、怖れられた毒ガ
スは取り敢えず封じ込められ、いまの核拡散状況よりも良好な環境
にある。
 そのあたりを参考にして、より現実的な「核兵器」防遏方法を考え
るべきである。さもなければ、「抑止力のための核開発」というよう
な奇妙な言訳により、核開発はますます盛んになるであろう。

■■そのためには先ず、既成事実の5カ国、またはイスラエルを含め
た8カ国の核に限定せず、例えば北朝鮮の核開発も認めるというのも
、ダイナミックな選択肢の一つとしてあり得るのではなかろうか。残
念なことではあるが・・。
 核が、軍用、非軍用を問わず、特定国の利権であってはならないと
いう前提で、今後の核問題を論ずべきだ。

■■ところで先般の、金正日総書記中国訪問のテレビ報道で、ボクは
まことに奇妙なことを発見した。
 それは、金正日総書記が、江沢民、胡錦涛など中国幹部たちとしょ
っちゅう、異常なほど濃厚(?)な抱擁による挨拶をしたことだ。抱
擁のみならず、不自然なほど両頬を何度も、なんども摺り付けていた
。あのような男同士の抱擁は、同性愛的性向のつよい国々において発
達した挨拶形式であると、ボクは解釈している。

 ももともと中国にも、朝鮮半島にも、そしてわが日本にも、ああし
た男同士が公然と抱擁して見せる習慣は無かった。我々東アジア圏で
はそれは恥ずべき、躊躇すべきしぐさである。なぜならそれは、あま
りにも肉感的であり、儒教道徳に反するからである。
 そうした躊躇すべき新風習が、もし既に中国や、朝鮮半島に存在す
るとすれば、おそらくそれは旧ソ連辺りから伝播したものと考えられ
る。しかし、わが国の政治家たちが訪中または訪鮮したおり、そのよ
うな抱擁による挨拶を彼らと交わしたとは、寡聞にして聞いたことが
ない。日本の政治家相手に江沢民氏や胡錦涛氏が抱擁することは、先
ず無い。

◆◆ならばそれは、おそらく北朝鮮、とくに金総書記と、中国要人の
間の、やや特殊で濃厚な挨拶形式ではなかったろうか。それも金総書
記側からの積極的な仕掛けに、中国政治家たちが受けて応えたと解す
べきではないか。
 そして、金総書記がなぜそのように濃厚で肉感的な挨拶を、みずか
らの側から仕掛けたかは、おそらく彼が中国に対して、いままでにな
い超親密さを表現する必要があったから、と解すべきだろう。

 ありていに言えば、金正日氏の立場は、いまそれほどまでに切羽詰
っている、とボクは見るのである。
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]   
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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 都合で休載いたします。後日まとめてお届けします。

                 韓国語版は掲載しています。

            http://www.609studio.com/kil_sang.html
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◆ 現代語感:[天才詐欺師]              MK 
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 「(首相は)天才詐欺師。何かやりそうだとの期待感を(国民に)
与えたが、(結果をみれば)医療制度、高速道路、三位一体、年金も
全然言ってることとやってることが違う」民主党・岡田幹事長の言。

(1)巧みにいつわって金品をだまし取ったり、相手に損害を与えた
りすること。あざむくこと。ペテン。
「―にひっかかる」「―を働く」「―師」
(2)〔法〕他人をあざむいて錯誤に陥らせる行為。民法上、詐欺に
よる意思表示は取り消すことができ、また、詐欺による損害は詐欺者
の不法行為として賠償させることができる。

【詐欺罪】 
 他人を錯誤に陥れ、その財物をだまし取り、またそれにより財産上
不法の利益を自ら得るか他人に得させることによって成立する罪。

 この説明は国語辞典の説明だが、岡田幹事長の言とはいささか趣を
異にするようだ。しかし国民の大方の印象は岡田幹事長の言と一致す
るだろう。「何かをやりそうだ」と期待させるところが詐欺師として
の所以だといいたいのだろう。そこに「天才」がつけば、一国の総理
になれる?終わってみおればわかるでは、国民の生活は持つまい。
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◆20代のぼやき: [最優先事項、経験]     有木優一 
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 先日、ある人が某大学で映像に関する講座を開くということだった
ので、私もそこに参加させてもらった。私は、現段階での実力はとも
かく、ビデオジャーナリストを目指す端くれである。先日、名刺も作
ってある(4/20の『ぼやき』にて執筆)。早速、レンタルのビデ
オカメラと三脚を片手に処女作となる作品を作るべくそこでの撮影に
挑んだ。

 実際に撮影することは、恥ずかしい話、初めてであった。ある人か
らの撮影に関する心優しい助言も忘れてしまい、その講座も耳に入ら
ず、私の思うままに夢中になって撮影し、その日は家路に着いた。後
日、撮影したテープを編集するにあたって、大変痛い目を見たことは
言うまでもない。この「痛い目」は、書き上げればきりがないので、
割愛させていただく。撮影したテープを編集するにあたり、そのテー
プを何度も繰り返し見ていたので、その講座の内容は否応無しに理解
していた。そして、それを理解していくと同時に、私が撮影して来た
映像が私の未熟さを再認識させ、落胆することも多々あった。
 確かに、人の助言を参考にして、撮影に臨んでいれば、これほど落
胆するような作品にはならなかったはずだ。しかし、それには私が何
をどれほど知らないかをはっきりと脳裏に焼きつける効果と、その講
座の言わんとすることも編集する回を増す毎にその理解をより明瞭化
させていくといった効果があり、その点に関しては、納得のいく作品
であった。

 一つの作品を作ったことで再確認した私の欠陥部分を修繕していく
ために、今、私はリベンジできる機会を狙っている。一度や二度の撮
影で完璧な作品ができるなんて思ってもいない。ただ、何度でも撮影
して行き、着実に自分の血となり肉となるように今は凌ぎを削って行
くだけだ。つまり、最優先事項、経験。
─────────────────────────────────
◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
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 北、住民に外部支援の動き伝える(朝鮮日報)

  北朝鮮は平安(ピョンアン)北道・龍川(リョンチョン)郡・龍川駅
の列車爆発事故の死傷者を救援するための国際社会の支援の動きを住
民に積極的に知らせている。 
  朝鮮中央放送は25日、「中華人民共和国政府は22日、わが国(
北朝鮮)の平安北道・龍川駅で不注意により発生した貨物列車爆発事
故と関連し、1000万元(約15億韓国ウォン)分の緊急救援物資
を無償提供することを決めた」と報道し、住民に外部の支援の動きを
初めて公開した。(後略) 
───────────────
 この爆発のニュースの第一報に触れたとき、一瞬「テロ」って思っ
てしまった。何しろその前には、金正日総書記が通ったのだ。しかし
そうではなかったようだ。それより問題は「北朝鮮がそれを認めて、
国連など、国際社会に救援を求めた」ことだ。これには大方の北朝鮮
ウオッチャーも驚いたことだろう。おそらくこの種の事件・事故で、
北朝鮮がことの全貌?を国民や国際社会に明らかにしたのは初めてだ
と思う。ある種の賭けに出たのではないか。そして国際社会は周知の
ように救援に走った。中国や韓国、ロシア、それにEU諸国までも。
 わが国は25日現在「国連の要請待ち」の様相だ。いや、まさかア
メリカの出方を待ってるのではあるまい?!
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◆[編集長から]              Michio Katayama
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 冬に後戻りしてきたようです。北の国では雪の便りが。 

◆韓国政府は24日、北朝鮮北部の竜川駅で起きた爆発事故に関して、
医薬品や食糧など100万ドル(約1億900万円)相当の救援物資
を韓国赤十字社を通じて北朝鮮側に提供。中国も120万ドル。わが
国は?

◆「未納3兄弟」民主党・管代表の言。小泉首相は「うっかりしてた
んでしょ」と。そういえば未払いの問題で、CMを降ろされたタレン
トがいた。これって、つい最近の話。寒々しくも無責任な年金問題。

◆テレビのニュースでは小泉首相は「国民の4割が払っていない・・
」と。だから「払わないことは不思議じゃない」とでもいいたかったの
か?この点を追いかけた新聞記事はなかったように思える。

◆「自己責任」問題だが、銀行など国の金をつぎ込んでの再建、あれ
には「自己責任」は伴わない?ねえ、冬柴さん。

◆皆さん、こんな経験ありませんか?

   夢さめてふっと悲しむ
   わが眠り
   昔のごとく安からぬかな   啄木
─────────────────────────────────
発行     2003年4月27日   No.164
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
              MailuX配信システム         ID:MM3E1B97842E020
                Macky!                    ID:609studio
e-mail        info@609studio.com
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