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タイトル:609studio No.157◆現代時評:[鳥インフルエンザと卵の消費]  2004/03/09


2004/3/9 No.157【609 Studio 】
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             ◇◇お断り◇◇
 サハリン取材を終えて帰国しました。順次セ・コリョ新聞の翻訳な
どを掲載致します。サハリン韓国語放送は、毎日更新しております。

【609 Studio 】メールマガジンは「現代社会を斬る!」をコンセプ
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◆現代時評:[鳥インフルエンザと卵の消費]      ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2004年2月27日号

◆現代語感:「政治家の秘書」                MK

◆韓国新聞拾い読み:                編集部

◆編集長から:[この1週間]

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◆現代時評 :[鳥インフルエンザと卵の消費]  ken
   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                  info@609studio.com   へ!
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◆◆アサヒコム 2004.3.02 「浅田農産船井農場」で鳥インフルエ
ンザが発生した問題で、同農場の鶏や鶏卵などが、神奈川県や新潟県
などさらに各地に出荷・流通していたことが1日、わかった。このう
ち、神奈川県に工場を持つ食品加工会社は、仕入れた卵のうち約2万
2000個をゆで卵として12府県に出荷。神戸市では20羽分の肉
が消費者らに販売されていた。また、香川県の飼料原料加工業者に搬
入された羽毛からは、この日、インフルエンザウイルスの陽性反応が
出た。国や自治体が全体状況を把握する前に事態が広がっている。

■■ここのところ社会ニュースとしては、新たに京都府下で発生した
22万羽の鳥インフルエンザでもちきりだ。ボクには、狭い谷あいの
1箇所に22万羽という大量の鶏が飼われていたことが不思議に思わ
れる。 念のためいったいどのくらいの数の鶏がわが国で飼われてい
るかと調べてみると、平成14年で1億1000万羽だ。ちょうど人
口一人あたり1羽の割合だが、その数字は昭和55年以来、ほとんど
変っていない。

■■変ったのは養鶏農家の出荷価格で、昭和55年でキロ当り286
円だったのが、平成14年では161円と、大幅に値下がりしている
。 もっとも小売値は昭和55年の382円に対して平成14年で3
07円と、出荷値ほどの値下がりはない。戦後、小売値がほとんど上
がらぬのは食用油と鶏卵と言われてきたが、それは今なお値下がり気
味だ。

■■1人当りの鶏卵消費は昭和55年の11キロに対して平成14年
は10キロ強と、僅かながら消費減の傾向が続いている。加えるに卵
の輸入量はいまなお漸増していて、輸入増と消費減の間に挟まれて、
生産価格が大幅に安くなるのも無理は無い。(鶏卵の輸入量は昭和5
5年の43千トンに対して、平成14年度は53千トン。)

■■ボクらが子供の頃、つまり戦前に流行って、いまあまり聞かぬの
に「滋養に良い」という言葉がある。滋養が良い食べ物の代表は「た
まご」だった。どこかに病人が出ると、お見舞いに「たまご」10個
か20個ほどを籾殻入りの紙函に詰めて、持参するのを常とした。
 当時、病気の代表は肺結核で、病人というとたいて青白く痩せてい
たから、「精をつける」ため、滋養に良い「たまご」のお見舞いとい
うのは、まことに適切であった。お見舞いだけでなく、「たまご」は
家庭にとってもリッチな食べ物で、運動会とかお祭弁当の「焼きたま
ご」はご馳走の代表格であった。値段は当時のカネで10円前後、い
まの価値に直せば、1個100円か150円くらいであろう。

■■その「滋養になる食べもの」も、近年は食べ過ぎに注意せよとの
警告が巷に溢れ、それがついには「なるべくたまごは食べるな」とい
うに至った。 たまごを食べ過ぎるとコレステロールが身体に溜まり
、動脈硬化の原因になる、せいぜい週2個程度に止めておけというの
が最近の傾向らしい。

 その昔の「滋養」の王様も、時節が変って良くない食べ物の内に数
えられる運命と化したが、その戒めとして、「ナポレオンは卵を食べ
過ぎたため命を無くした」という歴史上の故事が引合いに出される。
 ナポレオンは無類の卵好きで、そのための動脈硬化が原因で、セン
トヘレナで50才の生涯を終わったのは事実らしい。

■■「滋養」から「有害食品」に変えられてしまった「たまご」も迷
惑だろうが、さらに可哀想で分が悪いのは、卵を生むため飼育されて
いる鶏そのものであろう。
 昔はとにかく地面の上で自由に「平飼い」され、100羽も飼って
おれば大規模、たいていは20羽か30羽どまりの小規模な養鶏農家
が普通だった。広い鶏舎で、青草や野菜などの細かく刻んだものを与
えられ、運のいい鶏は餌を求めて自ら地面の草を啄ばんだりしていた。
生んだ卵は人間という獰猛な動物にすべて取上げられたものの、少な
くとも生きている間は、いわば健康で快適な鶏としての牧歌的な生活
を楽しむことが出来た。

■■それが今ごろは、先日の京都府の養鶏業者のように1箇所に20
万羽も飼われるというのだから、飼われる鶏も不幸だ。金網やコンク
リートで固めた地面に住まわされ、しかも狭くて身体を動かすさえま
まならぬ、いわゆるケージ飼いなのだ。夜昼なく電灯を照射され、軍
艦マーチのような音楽で、生めよ増やせよと叱咤激励され続けては、
いかに鈍感な鶏でもストレスが溜まる。するとストレス解消のための
化学薬を飲まされるのだから、これはもうたまったものでない。それ
で健康な鶏になれ、という方が間違っている。

■■まこと鶏の一生は、奴隷船の船底で鎖に繋がれたままオールを漕
ぐ舟手と同じで、生まれてから死ぬまで楽しい目に只の一度も会うこ
との無い苛酷な運命である。 そしてその鶏の苛酷な運命を、誰あろ
う、我々人間が人間の都合のためだけに造出していて、恬として恥じ
ないのだ。動物保護法がなぜ鶏の生活のために適用されないのか、ボ
クには不思議でならないのだ。
 人間に卵を盗られ、最後は骨身もしゃぶられる運命にあるのはやむ
を得ぬが、せめて生きている間だけでも快適な「平飼い」生活にして
やって欲しいと思うのはボクだけでなかろう。

■■そこへもってきて今回のようなインフルエンザ騒ぎだ。たしか以
前は「家禽ペスト」と称していたようだが、ペストという言葉のもつ
感じが強烈過ぎるので、最近は「鳥インフルエンザ」と呼ぶことにし
ているらしい。
 とにかく、感染経路不明で、ある日とつぜんに大量の鳥が死ぬ。さ
あたいへん、慌ててその鶏をまだ生きているのも含めて一挙にすべて
森に穴をほって廃棄してしまおうというのだから、人間の冷酷さ、他
への思いやりの無さはここに極まる。

■■下等(?)動物とはいえ鶏も生き物だ。それを無機物同様に大量
生産し、ダメとなると弊履のごとく山中に埋め、可哀想とも思はない
 。養鶏業界には殺生を戒めた仏様の教えなどさらさら念頭に無いよう
だ。こうした生き物を異常なまでに大量生産し、殺戮する無慈悲さ、
ドライさは、肉食を常とする人種たちに特有の心情らしく、その延長
線上に今の世にみられる、人類の大量殺戮戦争が存在するのであろう。

■■鳥インフルエンザによる鶏の大量死、それはいわば不可抗力で、
非力なボクらには何ともしようがない。おそらく近い将来に、それ
に対処する防疫技術が開発され、あるいは流行の自然収束によって
ケリがつくのを、ただ黙然として待つだけのていたらくだ。
  今回の事故に鑑みて、養鶏産業における早期発見、早期対処の手
順を確立することはもちろん重要なことであり、それはそれで関係
方面の努力をお願いしたい。

■■と同時にこれを機に、ここ数十年、つねに問題にされ続けてき
た養鶏農家の体質改善も、早急に具体化する必要がある。 
 終戦当時、1個10円の小売値だった卵が、いまなお10円のま
まというのは、いかに飼料コストが下がったからとはいえ、社会経
済的に見て異常である。 ために、生き物としての鶏の飼育方法に
皺寄せが行き、家禽としての鶏に異常なまでの苛酷生活を強い、そ
の結果として、気持ちの悪くなるような卵が市場に氾濫している。
抗生剤入り飼料による25センチ四角のケージ飼い卵などは、食べ
て「滋養になる食物」とは義理にも言えない。

■■こうした工場生産方式による不健康たまごが大量生産される、
その根本原因は鶏卵小売価格の異常安にあることは明白だ。
 「本日特別大サービス、1パック59円。お一人様2パック限り
 」というような看板を見ることもあり、またガソリンスタンドで
景品として卵1パック無料進呈、といったのも我々がよく見かけ
る風景である。
 消費者の希望値を遥かに下回る超安値の、スーパーマーケット
におけるたまごの廉売競争、それは資本主義経済社会の歪みを象徴
していると言っても過言ではない。
 そしてその原因は、この20年間下がり続けた養鶏農家の出荷価
格大幅安の統計が示している。

■■「これではいけない」という動きは、いまや養鶏農家からも、
消費者からも挙がっている。「平飼いたまご」や、「有精卵たま
ご」が、自然食品店頭だけでなく、市中あちこちに姿を見せはじ
めたのがその証拠だ。品質さえよければ、1個10円が、30円
でも構わぬ、という消費者が急増している。
 ただし気になるのは、なぜかそうした「平飼いたまご」がそろ
いも揃って、昔でいえば名古屋コーチン風の茶色卵であるという
ことだ。 聞くところに依れば、茶色にさえしておけば、大規模
工場生産の、普通のたまごでも2倍3倍の小売値で売れる、という
こともあるらしい。この辺りの事情は、最近の着色茶色砂糖にも
似ていて、消費者保護の役所による強制介入が望ましい。

■■これからの養鶏農家は、いままでに見る米国式量産一辺倒の
たまご生産から転換し、生産量は少なくとも附加価値が高く、そ
れこそ「滋養になる」平飼いたまごの生産に変更することが、消
費者側からみても望ましい。そういう方向へ、行政もとうぜん指
導してゆくべきだ。10円たまごが市場から消え、動物として快
適に生きる権利を獲得した鶏たちが生んでくれるたまごが市場を
占める、そういう時代をボクら消費者は渇望する。

■■米国の子供たちの3分の1は「栄養不良」であるとニュース
が報じている。 栄養不足のことかと思うとさにあらず、じつは
「栄養過多」による栄養不良で肥満児が急増しているのだそうだ。
卵の過剰消費は、米国やナポレオンだけでなく、われわれ日本人
にとっても喫緊の重大事だ。たまごの需要が減りつつあるいまは
 、国民の健康保持のため鶏卵の量産方式を見直すのに、絶好のチ
ャンスである。

◆◆さらに言えば、そうした「温和で自然な養鶏業時代」が到来
すれば、いかに天災とはいえ数十万羽もの養鶏が一挙に穴に埋め
られるという、異常な不幸に見舞われる可能性は激減するのでは
ないかと、ボクなどは思う。
 我々人間も、そして願わくは鶏たちも、もう少し常識的で快適
な生活を、せめて生きている間だけでも享受するよう心掛けたい。

と、ここまで書いたところで小泉さんの官邸メール・マガジンの
配信があった。
「多くの養鶏場のにわとりは、小さなかごに入れられて、一生土
 の上を歩くこともなく、太陽の光を浴びることもなく、卵を産み
 続けることを余儀なくされています。果たして、このようなにわ
とりが健康であると言えるでしょうか? このような親鳥が産ん
だ卵も、放し飼いの親鳥が産んだ卵も、同じような完全栄養食品
として扱われることに対して、私は常々疑問を持っています。み
なさんはどう思われますか?」

偉い!小泉さんもまんざら捨てたものではない。
いまのような貧困な養鶏行政を続けてきた責任は、すべて農水省
にある。そしてその結果に養鶏農家の切羽詰った現状があり、さ
らにそれが今回の「家畜伝染病予防法による届け出の遅れ」に連
なる。
 農水相は当該養鶏業者を非難し、告発を示唆している。 すで
に惹起した事故をあげつらう前に、農水省自身の過去の怠慢を自
己批判し、これを機に養鶏業の抜本的改革に精力を注ぐべきでは
ないか。
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]  2004年2月27日号  
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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 韓民族言論社を支援する運動成功
              −片山提案、南・ヘギョン実行

 数年間サハリン韓人の実態調査と支援を行っている日本人写真
家片山通夫氏と韓国人南・ヘギョン博士が、サハリン韓人言論社
セコリョ新聞社とウリマル放送局の財政支援のために2004年
度カレンダーを制作して販売した。片山通夫氏が撮ってきたサハ
リンの写真で5千部のカレンダーを制作し完売。19日、2人は
サハリン韓人会事務所で、その収益金全額を朴・ヘリョン韓人会
長に伝達、その場で両言論社に渡された。

祖国守護者の日慶祝

 ユジノサハリンスク市チェホフセンターでさる20日、祖国守
護者の日を記念する慶祝会がサハリン州政府と議会の主催で開か
れた。慶祝会にはサハリン州戦争老兵と関係団体、言論機関指導
者たちが招待されたが、その中にはセコリョ新聞社の安・チュン
デ社長の顔もあった。

市韓人会の晩餐会

 21日、ユジノサハリンスク市韓人会事務所で本会主催の祖国
守護者の日を祝う晩餐会が開かれた。別名「男性の日」と言われ
ている同記念日には韓人の男性が招待を受けプレゼントも貰うな
ど和気藹々な雰囲気であった。

師範大学朝鮮科同窓会

 23日、ユジノサハリンスク市内のレストランでサハリン国立
師範専門学校朝鮮科卒業生たちの同窓会が開かれた。8期までし
か卒業生を輩出できなかった短命の朝鮮科であったが、卒業生た
ちはサハリン韓人同胞社会を指導し、民族語や文化を伝えるなど
大きく貢献してきた。

あれこれ

「偽札注意」

 2月中旬頃、ポロナイスク市のある商店で偽の500ルーブル
札で買い物をしようとする男がいた。店のオーナは偽札に直ぐ気
付いて内務部に通報した。男は逃げてしまって今手配中。500
ルーブルの偽札は他の地域でもしばしば出回っている。サハリン
州内務管理局は商人たちに注意を訴えながら、調査を続けている。

「煙突から煙が出ない」

 トイモフスコエ地域内務部に女性の死体が発見されたとの通報
があった。家の煙突から煙が上がらないため、近所の人たちが彼
女の家を訪ねてみると既に死亡していた。1930年生まれの彼
女は殺害されたと見られている。村人2人が殺人容疑で調べを受
けている。

「商人たちは驚いた」

 クリルの商人がウラジオストクでスレドネコルリムスキ中型船
舶の乗務員に南部クリルまで品物の運送を頼んだ。しかし、入港
した船舶の中に品物が水に浮かんでいることを商人たちが発見。
彼らは大きい損害を受けた。

「熊が冬眠から目覚め」

 サハリン同植物園の15才と9才の熊が冬眠から目覚めた。完
全に目覚めていないようで時々再び深い眠ってします。しかし、
生まれて1年のワリカは冬眠をしていない。昨年アニワのハンタ
ーが見つけて運んできたワリカだけど、お母さんが冬眠を教える
前に死んでしまったのが原因ではないかとの見方がある。

「ベンチの下で地雷」

 アニワ市の村のバス亭に設置されているベンチの下でロシア軍
制地雷4つが発見された。工兵たちが現場で調べて練習用の地雷
で危険はないと説明しているが専門家たちはまだ結論を下せない
状態。住民は爆発するのではと不安に満ちている。

「麻酔剤の違法販売」

 ユジノサハリンスク市のガソリンスタンドの警備員(68年生)
が麻酔剤を売ろうとして捕まった。反麻酔剤警察によると、警備
員は組織的犯罪者グルプの一員であり、事件は捜査中。

文化センター建設協定確認書調印−2006年度完工

 20日ユジノサハリンスク市庁でサハリン韓人文化センター建
設に関する協定確認書が調印された。これにはロシア側からエフ
・シドレンコ市長をはじめ市政府と市議会代表、韓国側はサハリ
ン州韓人協会朴ヘリョン会長をはじめ韓人団体代表たち、日本側
は日本総領事館ナツイ・シゲオ総領事、日本赤十字社総務部小島
ミサオ課長、日本アパシュ建設会社加藤勉代表、日本山下設計建
設会社カワイ代表が同席した。5年間も見送られた文化センター
建設であるが、やっと建設予定地の住民の移住撤去が完了し、近
々工事に着手、06年までに完成させる予定である。建設の下請
けは協定に基づき落札で選ばれる。このような基本規定について
3者が合意した調印式であった。

離散家族会新会長就任

 21日、サハリン州離散家族会会議室で総会が開かれ、事業報
告と会長選挙が行われた。地域代表30人のうち、28人が参加
した。事業報告から始まって1部で、金ミョンヨル現会長は報告
の中で「離散家族会の本来の目的は親戚探しと再会であり、永住
帰国者と残留子供達の再会など今も同会の果すべき役割はまだ多
く残されている。一時母国訪問事業の継続と拡大や29年以前生
まれの1世の祖国訪問を毎年可能にする問題など同会が率先して
解決すべき問題はまだまだ多い」と同会の存続の正当性を主張、
今後の課題も明確にした。参加者は永住帰国事業や一時母国訪問
事業の他、極貧者や障害者を支援する様々な事業と会計報告を聞
いた後、現執行部の業績を認め、高く評価した。
 その後、会長選挙に入ったが、金・ミョンヨル現会長の辞退で
単独候補となった金・スジンさんが24人から支持を受け、新し
い会長に選ばれた。

円卓会議:「家庭及び人口学問題討議」

 最近、国家家庭政策の問題について議論する円卓会議が極東大
統領全権代表参加下で行われた。本会議では若者の結婚忌避現象
の深刻性が指摘される中で、その原因と改善策について幅広く議
論された。若者の失業難と住宅不足、劣悪な保健医療制度などが
問題点として上げられる他、家庭の教育力回復の必要性が強く訴
えられた。参加者たちは住民就業保障、家庭福祉水準の向上、住
宅問題の解決、子供達の健康と教育への配慮などを国家家庭策の
方向として連邦政府に勧告することを決議した。

領土問題:
  「領土の資源が枯渇するまで領土論争を続けるつもり?」

 サハリン情報分析通信は、竹島と尖閣列島など日本と他国との
領土論争の現状を詳しく紹介しながら、日本の北方領土返還主張
も他の地域での論争と同様に空想にすぎないと非難した。又、日
本の要求を受け容れようとする一部の国内政治家を非難しながら
、モスクワがサハリン住民と国民の意志を無視しないように声を
出して発信しようと強く訴えている。

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◆ 現代語感:「政治家の秘書」                  MK 
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 またもや政治家の秘書の問題が取りざたされている。佐藤元自
治相が詐欺容疑で逮捕された。秘書給与を国から支給されていな
がら、秘書に渡さなかったとか。この秘書は勤務の実態がないら
しい。そりゃ受け取れないわな。・・・ということは、この佐藤
議員には「政治活動する上で秘書は必要なかった」ということで
はないか。そんな「政治家の秘書」に国家から給与を支払う意義
はどこにあるのだろう。
 そういえば政治家の汚職などでも「秘書が勝手にやった」とい
う言い訳が氾濫していた時代があった。
 政治家の秘書とは悲しいものだ。
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◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
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 地方国土管理庁の「貪官汚吏物語」(朝鮮日報)

 議政府(ウィジョンブ)・国土維持建設事務所の7級公務員が各
企業から数億ウォンの賄賂を受け取り、そのカネで勤務時間に愛人
を連れて数千万ウォン台の賭博(ポーカー)をし、カネがなくなる
と建設会社に電話をかけ、送金するよう指示したという。 (後略)
________________
 
 いずこも同じ・・・。そういえばわが国でも、議員の秘書問題や
警察などで、この手の醜聞はあとを立たない。まだまだ出てくるこ
の手の話。北海道警察本部から端を発した警察の裏金問題も然り。
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◆[編集長から]             Michio Katayama
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 休刊が永くなり申し訳ありませんでした。サハリンは凍える島で
した。凍った海で撮影していたら、フィルムのパーフォレーション
が切れたこともあり、バッテリーもあまり長持ちしない寒さで、外
での撮影には、いささかてこずりました。

◆裏金、給与詐欺・・・。まあ色々考えるものだ。そういえば外務
省にもあった。みんな忘れたか?

◆イラクでは相変わらずのテロ。その陰?に隠れて、パレスチナや
アフガンでも。みんな米英の仕組んだ舞台。

◆啄木の短歌を一首。

いろいろの人の思はく
はかりかねて、
今日もおとなし暮らしたるかな。
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発行     2003年3月9日   No.157
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
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                Macky!                    ID:609studio
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