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タイトル:609studio No.154◆現代時評 :[イラク復興のために]  2004/02/03


2004/2/3  No.154 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

   【609 Studio 】609studioメールマガジンは「現代社会
  を斬る!」をコンセプトに論説委員Ken氏の論説「現代時評」
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        ◇◇ユジノサハリンスクの天気◇◇

 サハリン韓国語放送のLee Bock Soun が土日を除く毎日ユジノサ
ハリンスクの天気を報告してくれます。HPに掲載。
  またユジノサハリンスクのWebCameraもリンクしました。カメラは
同市内、メインストリートのサヒンセンターからチェーホフ劇場方面
の映像。
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          ◇609studio INDEX◇ 

◆現代時評:[イラク復興のために]           ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2004年1月29日号

◆現代語感:「悲しき玩具」                   MK

◆韓国新聞拾い読み:               編集部

◆編集長から:[この1週間]
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◆現代時評 :[イラク復興のために]          ken

   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 info@609studio.com   へ!
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◆◆アサヒコム 2004.1.20  陸上自衛隊の先遣隊が入ったばかり
のサマワで20日午前、イラクの新政権づくりへ向けて直接選挙を求
めるイスラム教シーア派の信徒約200人が、米英の暫定占領当局(
CPA)現地事務所前までデモ行進した。「サマワの最大の問題は失
業だ。日本が雇用を供給してほしい」と叫ぶ参加者も多かった。

◆◆読売新聞2004/1/28 政府は27日、イラク復興支援の2004年
分として表明している15億ドルの無償資金協力の使途の枠組みを固
めた。
〈1〉約5億ドルを国連などの「イラク復興信託基金」に拠出 
〈2〉約8億ドルを2国間支援としてイラク統治評議会などに直接供
与 〈中略〉 約8億ドルの2国間支援は当面、
〈1〉発電所・変電所の復旧・整備や移動式発電機の供与
〈2〉簡易浄水機やゴミ収集車、汚泥処理車の提供
〈3〉円借款で建設した「日本病院」などへの医療機材や救急車の供
与――などを中心に実施する。

■■ボクなど絶対反対だったが、わが自衛隊はついにイラクへ進出し
た。「1国平和主義のエゴはゆるされない、人道的国際貢献でな
ければならない」という名目で、じつは米国という横綱の太刀持ちを
命じられ、イラクに日の丸を立てにいったのである。かくして、米国
お望みの「ショウ・ザ・日の丸」がようやく実現した。

■■ボクらは過去50年間、日米安保なるものに守られて、とりあえ
ず僅かな軍備で今日までことなきを得た。日本は戦争放棄して軍備を
持たぬから、安保条約とは、つまりは米国の一方的犠牲によって日本
を守ってもらう方法、とボクらは迂闊にもそれを信じてきた。
 しかし最近になってその話が変わった。米国が守ってくれるだけの
片務協定だと思っていた安保は、いまになって、あにはからんや、そ
れは日米同盟、つまり日米相互軍事協定だったことがはっきりした。

■■それならそれと最初から「軍事同盟」と言ってくれれば、それな
りの心の準備も出来ていたものを、「安保」は都合のいい片務協定と
思い込んでいたので、今ごろになって「軍事同盟国」だから出兵せよ
と言われて、あわてふためいているのがボクら日本人の殆どだ。
いままでの歴代首相たちは「軍事同盟」という言葉は使わなかった。
小泉さんが臆面も無く使い出し、「ああそうか」といまごろになって
気付いたのはボクのみではなかろう。

■■それに似たようなもので、それまで我々が知識として持っていた
のは、第一次大戦時の「日英同盟」くらいのものだろう。
 僅かでも法律を齧っている者は、「法は不知をもって免れず」とい
う言葉を知っていて、いまさら、「そんなことは露知りませんでした
」と言って逃げ切れるものではないと理解しているが、ずぶの素人は、
「安保が軍事同盟だなんて聞いてもいない」と、戦後歴代の首相相手
に訴訟を起こしてみる必要がありそうだ。

■■さて、行ってしまった自衛隊こと日本軍隊だ。いまさらとやかく
駄々をこねてみてもはじまらない。二人や三人が弾に当って亡くなっ
たとて、逃げて帰るわけにもいかないだろう。災いを転じて幸せ、と
までいかぬにしても、せめて国際貢献でイラクの復興を助ける
手だてを考えてみたい、と思うのがこの稿を書く理由である。要する
に過を転じて幸せにする方法の研究である。

■■ここ数日、ニュースによればイラクの市民たちは、日本軍が仕事
を持ってくることを心待ちしているらしい。はやく言えばお金持ちの
日本に期待しているのだ。第二次大戦の後、日本へ進駐して来た米兵
が、チョコレートや缶詰をいっぱい持って、どぶ板を踏んで日本のガ
ールフレンドたちに運んでくれた、あれと同じ「福の神」のような日
本兵がイラクへ来てくれる、と思っているのがいまのイラク人らしい。

■■しかしまさか、おカネを個々にくれるわけでも無かろうから、代
わりに仕事を呉れ。ソニーやホンダやトヨタが工場を開いて、われわ
れイラク国民を雇ってくれ、仕事を呉れ、といっているのだ。
 それならそれでこちらもアタマを働かせて、先方のご期待に添うよ
うに考えることが、振りかかってくるテロという災害を未然に防ぐ方
法というものだ。

■■それならボクらにはまだ50年前の記憶に残っている経験、もし
くは見聞があり、うまく活用すれば役に立ちそうだ。
先ずボクらは、彼らイラクの人々に、仕事を差上げ、その代償という
形式でおカネを差上げようではないか。
といってまさか、何も無い廃墟のイラクで、いま急に自動車工場もテ
レビ工場もつくれるハズはない。とにかく荒廃した国土に電気・水道
・学校・病院などのインフラを整備しようではないか。
 総てが新たで壮麗な設備を建設するには不向きな我々だが、「
戦後復興」というつぎはぎ施設の修繕などには得意な日本人だ。 

■■資材はさいわいデフレの日本に余るほどある。それを持ち込んで
、復旧や補修だけは地元の労働力でやればいい。現地物価などはおそ
らく日本の10分の1くらいだろうから、労働者に支払う給料などは
知れている。非効率でもいいから、なるべくおおぜいの現地人を雇用
して、なにごとも人海戦術で作業すれば、彼らとしては仕事口が見つ
かって大いに喜ぶだろう。
 資材が日本から到着するまでは、その辺りの学校や病院整備、道路
復旧など、つまり壊れた煉瓦の取り片付け、それもなければ樹木を植
え、ゴミを捨てるなど、そうした労働がいくらでもあるハズだ。朝出
勤させて、夕方までそうした単純労働を人海戦術で実施し、夕方の帰
宅のときにその日の日当を払えばいいのだ。病院なども現地人の医者
を雇用すれば失業救済になるから、日本人医師を送る必要はない。
送らねばならぬのは医療器具と薬品だけである。

■■住民たちに僅かながら日当が入りはじめれば、おのずからタバコ
売りやジュース売りの露天商も出現し、それもまた失業救済に寄与し
はじめるだろう。
 ニュースによれば、日本からの先遣隊80人が駐屯している場所に
、すでに200人から300人程度の労働雇用が見込める、と報告さ
れている。上手にやれば数百名の自衛隊派遣で、日本軍による現地労
働創出が少なくとも数千人くらいになるだろう。そうなると、もうテ
ロの標的では無い。

■■ボクの50数年前の経験を言おう。
 かくいうボクなど、終戦、復員で故郷へ帰ったものの仕事は無く、
唯一あったのが米進駐軍の単純労働だけで、村の青年たちは大挙して
米軍労働者として働きに行った。米兵が欲しがる畑のトマトや玉葱を
出勤のとき持参し、帰りに米国の煙草や、チョコ、ガムの類と交換し
て持ち帰り、それをまた些細な闇市場へ流して糊口を凌いだものだっ
た。 
 その間、米兵といえば、一見慌しそうにジープで右往左往していた
が、じつのところ仕事は何も無い。米兵に楯突く日本人などいないの
で、実務としての「占領」行為は不要だったのだ。日本のガールフレ
ンドと遊び歩くのが日課みたいで、英語教師上がりの通訳などは自宅
までジープで送り迎えしてもらったりして、米兵は人気があり、日本
女性の憧れのまとであった。
 それまで喧伝された「鬼畜米英」は誤解で、フレンドリーな米兵は
我々の味方に早変わりしてしまった。

■■要するにそれと同じことを、こんどはわが自衛隊がイラクでやれ
ばいいし、方法は至極簡単だ。産業経営と違って労働の生産性や、コ
スト意識などは不要。庭を掃いたり木を植えたり、水路を整備したり
、バラックを建てたり壊したり、あるいは移動させたりするのに、ふ
んだんに現地労働力を使えばいいのである。ゆっくり穏やかに、そし
てフレンドリーに現地人を使えば、それで目的はほぼ達成される。電
話がなければメモを持って走らせ、暇なときは現地語の先生に早変わ
りさせる。その仕事もなければ、労働者をゆっくり休憩させておくの
だ。そうしてのらりくらりとしておれば、日が経つにつれ、現地の雇
用者との間に意思も疎通し、友情も芽生えてくる。日本・イラクの親
善もそのようにして図れ、テロの被害も減ってくるというものだ。

■■わが政府は、「対イラク無償供与15億ドルのうち、約8億ドル
を2国間支援としてイラク統治評議会などに直接供与する」としてい
る。
 しかし、いま議会では「イラク統治評議会は総辞任し、さらにその
元締めであるCPA(連合国暫定当局)なるものは無償供与の相手先
として法的に認め難い」と野党が横槍を入れていて、だいぶ揉めてい
る。

■■野党のいうのも一理あるが、いわば米国の手先であるCPAに、
わが国の無償資金を渡そうとするから、そうした法律問題が起こるの
である。どうせイラクという国の強欲な自称政治家たちと、その人た
ちを飼育しているCPAなどに無償援助金を渡そうとするから危ない
のだ。彼らにとっては、供与されたカネをどのような方法で自分の懐
へ取り込もうかと考えるのが先立ち、さらに、それ以前にハリバート
ンなどの米国政商がアタマから半分くらいはピンはねするのが通例に
なっている。いっそ腹をくくってCPAなど無視するに限る。

■■いちばんいいのは、わが国のNPOですでにイラクで活動してい
る団体を集めて受け皿を作り、それに日本からの二国間無償援助資金
8億ドルを預けて管理運営させるのがいい。ボクもいくらか関係ある
が、総じて日本のNPOはカネが無い。事務員の交通費さえ満足に払
えぬ団体が多く、カネを渡してこれほど安心で、真面目な団体といの
は世界中にめったにない。

■■自衛隊が現地で要るカネは、いったん日本系NPOに渡しておい
て、要るときはそこから貰う仕掛けにすればいちばんいい。国連など
にカネを渡すのも一見いいように見えるが、昨今のユネスコの会計疑
惑などで判る通り、杜撰さが目立つので義理にも適切な相手とはいえ
ないし、しかも彼らには米国流の浪費癖が存在する。
 要するに、日本からの無償援助資金は初めから終りまで日本側が管
理支出するのが、もっとも効率的、かつ安全な方法である。直接日本
人からあらゆる支払を手渡されれば、現地労働者の日本への感謝の念
も増すハズだ。

■■オランダ兵に守られて進駐するわが自衛隊は、少なくとも表向き
戦闘に参加したり、占領地行政に携わることはないのだから、じつは
行っても暇なのだ。 第二次大戦後に日本へやってきた米進駐軍と同
じで、ほんとうのところする仕事はなく、ただ米同盟国としての日本
国旗を掲げるだけが、米国からの依頼である。
 それを、生真面目な日本政府は、何かイラクのために仕事をしない
と、と思う。 水を浄化し、廃墟を片付け、インフラを整備する、そ
うした仕事を自分たちの手で行おうと考える。が、これは間違ってい
る。 企画し、資材を購入し、仕事をはじめさせるまではいい。しか
し、自衛隊員自身が労働者になってはいけない。 労働は現地の労働
者に任せ、自衛隊が雇用主に留まるべきで、そうでなければ現地の失
業難に寄与できないのである。

■■数百人の自衛隊イラク派兵全員が、雇用主になって、自ら手を汚
さず、かっての日本進駐米兵のように楽しくチューインガムやチョコ
レートを撒き散らし、イラクの人たちに就職の喜びを与えれば、それ
で今回のイラク派兵は成功と考えればいいのである。
 それを誤解して、精神主義で自らが働いたり、占領地行政にクチバ
シを挟んだりすると嫌悪感を持たれたり、現地の勢力争いにまき込ま
れ、米軍のようにテロの標的にされる。 マッカーサー司令部のホイ
ットニーや、マーカット少将のように、支配者ぶって偉そうにすると
、後々まで恨まれることになる。

■■お堅いホイットニー少将やマーカット少将も、わが国占領時には
日本女性を愛し、連日パーティに連れて行った。コカパカーナやラテ
ンクーォータといったキャバレーが大繁盛し、江里チエミや、雪村イ
ズミやダークダックスが世に出て、我々は米軍の楽しい日本進駐に感
謝した。
 要するに、あれと同じことを今度は我々がイラクでやればいいのだ
。そうしているとそのうち、自衛隊のイラク行きも楽しくなり、テロ
に怯えながらの海外派兵という意識も消えてしまうであろう。

 以上が、悲愴なイラク派兵を、幸せで虹のような楽しさに転換させ
るための、ボクの素案である。やろうと思えば簡単にやれることで、
手間隙はいらない。もし不可能とするならば、それは日本人の生真面
目過ぎる既製概念だけだろう。 

◆◆もっとも「そんな悠長で不真面目なことばかり考えていてはいけ
ない。国際貢献と道主義のため、積極的にイラクの産業復興に協力し
ようではないか」という真面目派も日本にはたくさん存在する。しか
しそれには自衛隊の力など不要だ。日本には総合商社という「何でも
屋」がたくさんあり、過去だいぶイラクにも顔を利かせ、計画力も資
金力もある。彼らを先頭に立てて、イラクに正式の政府が出来たと同
時に活躍してもらえばいいのだ。
 有難いことに、日本の総合商社には肝っ玉の据わった悪徳CEOな
ど存在せず、実直な月給取り社員ばかりだから、ものの10%も口銭
を取ればオンの字で動いてくれる。エンロンやハリバートンのような
荒くたい稼ぎはしないから、イラクの本格的経済再建にはもってこい
の業者である。
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]  2004年1月29日号    
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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鶏肉輸入制限−鳥インフルエンザ防止対策

 23日、サハリン州政府はサハリンにおける鳥インフルエンザの
発生を防ぐために、輸入鶏肉の他、すべての肉製品と飼料まで検査
を厳しくする内容の予防措置案を採択した。非公式資料によると、
中国国境を通って米国、中国、韓国などの多くの国から肉類製品が
サハリン、シベリアと極東地域に搬入されている。ロシア連邦農業
省は1月26日からベトナム、日本、韓国、中国産鶏肉とその製品
の輸入制限を行っている。

「サハリンー2」、送油管、初溶接

 23日、ユジノサハリンスク市でサハリン北部から南部までの送
油管とガス管溶接建設を記念する行事が盛大に行われた。同建設事
業は3年間にわたって、総800Kmの管を4つの区間、即ちノグ
リキ−トイモブスコエ、トイモブスコエ−スミルヌイフ、ポロナイ
スク−マカロフ、ドリンスク−アニワで同時に行われる予定である
。建設を担当しているスタルストロイ社の総支配人は「当社は不順
な気候条件下での作業経験は勿論、生態系を壊さない作業経験も豊
かである」と述べる他、サハリン州知事は「サハリン州が原料地域
から工業地域へ変わる」と建設を歓迎した。

会議「建設・住宅問題で」

 先週ハバロフスク氏でロシア連邦国家建設省会議が開かれた。カ
・プリコフスキ極東大統領代表指導下での本会議では極東の建設部
門と住宅問題について議論された。現在、極東では住宅供給が不足
しており、ウラジオストクでは飲料水不足問題、アムール州ではボ
イラーの老化(50%以上)が深刻である。 
 又、専門家が不足しているため、新しく購入したボイラーの使用
を間違って被害を及ばせている地域もある。会議参加者たちは3日
間論議をした後、難題を解決できる措置案と決定書を採択した。

7月1日まで新パスポート発給

 ロシア政府は旧ソ連パスポートの更新を7月1日まで延期するこ
とにした。ロシア全人口の約1%が古いソ連パスポートを持ってい
る。

名誉称号授与特別法

 サハリン州下院は今年初の定期会議で「サハリン州功勲教員に与
える名誉称号特別法」を制定した。同法律により、教育機関での勤
務経歴15年間で1カ所、5年以上努めた教員中で就学前及び一般
学校教育の発展に寄与した教員に同名誉称号が与えられる。同称号
授与者は賃金が50%加算される。

州知事と大学生たちの面談

 ロシアの大学生の日を迎え、サハリン州知事はサハリン内16カ
所の大学・専門学校の大学生と面談を行った。州知事は彼らを励ま
す言葉を述べた後、優秀な学生たちに感謝状を送った。

ロシア大統領選挙キャンペーン

 04年3月14日はロシア連邦大統領選挙日である。出版物によ
ると、11人が立候補している。政党から推薦を受けられない候補
者は200万人の支持証明書を提出することになっている。現在、
オ・マルイスイキン候補がロシア自由民州党、エン・ハリトノフ候
補がロシア連邦共産党から推薦を受けている。

2004年年金引上2回予定

 ゲ・カレロワ副総理によると、今年2回の年金引上げが行われ、
平均18%金額が増加する。インフレが予想している10%を越え
る場合、増加額も比例して増加する。

あれこれ

「過飲運転」

17日ホルムスク市レルモントフ通りの熱管を小型バスがぶつけた
。原因は運転手の酒の飲みすぎであった。熱湯がバスの中に入り、
乗客の2人が火傷し、その中の一人は重態である。 

「収穫−2004フォンド、組織」

 最近、サハリンは吹雪の中。しかし、農村指導者たちは2004
年の収穫について考えている。先週サハリン州政府の決定により、
サハリン州農業管理局傘下に「収穫−2004」フォンドが組織さ
れた。同組織は「国家に必要な農産物、原料、食品買収及び供給に
対する連邦法」に従ってのものである。同組織は農産物生産者への
効果的資金割当と種蒔きと収穫に必要な対策を講じることが目的で
ある。

「極貧者への支援」

 先月中旬頃、ユジノサハリンスク極貧者を助けるフォンドの会議
が開かれ、49人の極貧者に9万200ルーブルの補助金を出すと
決めた。これとは別に9世帯に無料で、4世帯には半額で電話を設
置したほか、300人に食品を購入して配るための資金6万8千ル
ーブルが極貧者支援プログラムの枠から割当てられた。

「食べられる議員」

 最近、ペルミ製菓工場職員たちは地方議員たちの顔が描いてある
包装紙で飴を包んでいる。職員たちはこのような飴を議員たちに無
料で配ったという。「醜い議院を食べてしまう!」という風刺の一
つである。

インタビュー「歌う姫・許 アナスタシヤさん」

 サハリン韓人が指導している「エストラダ−交響管絃オーケスト
ラ」の公演で最も注目を浴びた韓人歌手許・アナスタシヤさんに会
った。

:まず自己紹介を。
:1982年アニワ市で生まれ、そこで8年制の音楽学校を卒業し
た後、母の進めでユジノサハリンスク経済情報法律大学で、数学と
情報学を専攻しました。ビジネスを営んでいる両親は現在アニワに
住んでおり、父、許・ナムスはアニワ韓人老人会長をしております。

:数学を専攻したのに全然違う道を選んでのですね。
:数学を専攻したのは母の勧めがあったからですが、音楽の好きな
父は音楽家になってほしいと思っていました。

:歌はいつから?
:高校の時、サハリン州で有名だった韓人青少年声楽器楽団「サハ
リノツカ」のメンバーとして活動したことがあります。約1年前T
Vで「レストラン・メガポリス」の歌集募集広告をみて応募したの
が、再び歌うようになったきっかけです。プロとしての歌手生活は
1年ほどです。今はオーケストラ歌手の仕事の他に、夜にはレスト
ラン・クロシヴォで歌っています。

:音楽教育を専門的に受けたいと思いますか。
:いつも音楽教育が足りないと思っています。学校ではピアノを習
いました。声楽家としての勉強はしたことがありません。しかし、
専門的に音楽教育を続けたいと考えたことはありません。

:今の仕事で経済的に自立できますか。
:食べて行くには問題ないです。勿論両親がアパートを用意してく
ださったお陰です。

:恋人は?
:幼い頃から好きな人がいますが、結婚はまだ考えておりません。
まだ早いと思います。

:余暇には何をしますか。
:土日も仕事がありますのであまり余裕はないですが、歌の練習や
親しい人々と過ごします。

:これからの計画は?
:優秀な歌手になりたいです。練習や経験も大事だけど堅い意志が
なくてはならないと思います。希望はモスクワで開かれる全ロシア
コンクールに参加することです。実現できるとは言えないが、信じ
て頑張りたいです。
─────────────────────────────────
◆ 現代語感:「悲しき玩具」                   MK 
─────────────────────────────────
  啄木は「彼自身の短歌」をこう呼んだ。それが啄木歌集の第二弾
のタイトルになった。もっともこの歌集は彼の死後発行となった。
 
 少し啄木から離れてこの「悲しき玩具」という言葉を考えてみよ
う。60年以上も前にも、わが国の運命を大きく変えた輩がいた。
いわゆる「軍部」という連中だ。シビリアン・コントロールなんて
言葉はまだなかった。そして暴走した。国民は辛酸を舐めた。その
反省から、戦後のわが国は平和国家としての憲法を持ち、シビリア
ン・コントロールを確立した。
 
 ところが今度はそのシビリアンが、暴走し始めた。彼らの言動を
みていると、自衛隊は「戦争ごっこ」の玩具だ。机上で作戦を練り
アメリカに荷担するには「ドースレバイイノダロー」と玩具箱をひ
っくり返しているように見える。
 筆者から見れば「悲しき玩具」だ。大事に至った時の覚悟は出来
ているのだろうか。「玩具遊びに飽きた」では済まされないぞ。

─────────────────────────────────
◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
─────────────────────────────────
北朝鮮、ナイジェリアにミサイル技術を輸出 (東亜日報)

 ナイジェリア副大統領室が28日発表したところによると、アフ
リカを歴訪中の北朝鮮代表団がナイジェリアに先端ミサイル技術の
輸出を提案し、両国はミサイル技術を含む相互協力に合意した。 
 これについて、バウチャー米国務省報道官は「北朝鮮がミサイル
輸出を中止することを望む」とした上で「軍事装備の移転は、米国
が本当に懸念する問題だ」と述べ、国際社会に一石を投じる形とな
った。 
________________
 
 ナイジェリアは、リビア、イラン、エジプト、パキスタン、シリ
アに続いて北朝鮮のミサイル技術を受け入れる6番目の国になる。
 相当金額を稼げる軍事技術の輸出は、外貨不足に悩む北朝鮮にと
っては魅力的なビジネスだろうが、国際社会の懸念も考慮してもら
いたいものだ。・・・といっても、簡単に考慮してはくれないだろ
うが。
─────────────────────────────────
◆[編集長から]             Michio Katayama
─────────────────────────────────
 杜撰という言葉が思い浮かべられます。昨今の国会答弁。
こんなのでいいのかしら。これで首相や大臣、それにいわゆる高級
官僚が勤まるのなら・・・。
 先週、東北・岩手へ出かけました。花巻では宮沢賢治、遠野では
民話、そして盛岡とその周辺で啄木と文学と昔話の世界に浸ってき
ました。そこには日々の生活に直面した人々の必死の気配を感じた
のですが。

◆賢治も啄木も肺結核に倒れた。イラクへ赴く自衛隊員は政治家の
玩具風邪に倒れないよう気をつけて!

◆北朝鮮にあった「毒ガスで政治犯ら殺害」事件。まさかと思いな
がら「いや・・・」と思いつづけていた。60年前のわが国も。
 政治の世界は汚いし、悲しい。BBCで放送された証言。

◆イラクでテロが頻発。何ともならないこの焦燥感。

◆「悲しき玩具」より一首

      新しき明日の来るを信ずといふ
   自分の言葉に
   嘘はなけれど─
           石川啄木

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発行     2003年2月3日   No.154
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
              MailuX配信システム         ID:MM3E1B97842E020
               Macky!                    ID:609studio
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