メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.147◆現代時評:[日経連とサラ金業者]  2003/12/16


2003/12/16 No.147_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

   【609 Studio 】609studioメールマガジンは「現代社会
  を斬る!」をコンセプトに論説委員Ken氏の論説「現代時評」
   をはじめ、サハリン情報として、ロシア唯一の韓国語新聞サハリ
   ンの「セ・コリョ」ダイジェスト版、その他、寄稿記事など話題
   満載! URL ⇒   http://www.609studio.com

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 

      ◆◆609studio「コーヒー・ブレイク」開設のお知らせ◆◆

  まだ決して充分ではないのですが、ウェブ・ログ「コーヒー・ブレ
イク」を開設しました。

 朝鮮半島関連のニュースを拾ってみたり、日記風の書き込みが多い
と思いますが、過去のサハリン取材などからいろいろサハリンの朝鮮
人に関しても書いてみたいと思います。
ご一読ください。  http://www3.ezbbs.net/06/609studio/

   またご意見や投稿も大歓迎です。写真も貼り付けられます。
   

         ♪♪♪♪サハリン・アリランキャンペーン♪♪♪♪

  今サハリンで実施中のサハリン・アリランキャンペーンの締切
は、今年の12月末までとなりました。発表は2月の旧正月です。
ふるってご応募ください。

     詳しい応募要綱は http://www.609studio.com  まで
─────────────────────────────────
          ◇609studio INDEX◇ 

◆現代時評:[日経連とサラ金業者]       ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2003年12月12日号

◆現代語感:「サンタ」                 MK

◆韓国新聞拾い読み: 編集部

◆編集長から:[この1週間]
─────────────────────────────────
◆現代時評 :[日経連とサラ金業者]        ken
─────────────────────────────────
◆◆日経連HP奥田会長発言要旨2003.12.08  本日、武富士より、日
本経団連での活動を自粛したいとの申し出があった。経団連としても
、企業行動憲章に則って同社への措置を検討した結果、とりあえず活
動自粛という措置をとることとした。今後、事態の推移を見たい・・。

◆◆毎日新聞 2002.11,12 不良債権を抱える銀行を尻目に、消費者
金融各社は好決算を続け、都銀が消費者金融と提携するなどして個人
向け消費者金融業務に参入が相次ぎ、「金融業界の勢力図も変わり、
サラ金時代のような顧客とのトラブルも少なくなった」として、入会
を認めることにした。 同時に、景気低迷の下、会費負担を嫌うなど
で旧経団連時代から年間20〜30社が退会しており、財政基盤強化
のためにも新規会員の開拓を迫られていた。

■■武富士というサラ金がボロを出した。ボクらにとって、武富士は
街で看板を見かけ、TV広告で知るかぎりの会社だが、どうやら大きな
企業らしい。 社会でいまどき普通名詞になっている「サラ金」の呼
称には、大きく侮蔑の意をこめ、いかがわしい企業であると、ボクら
は思ってきた。それが、常識的な庶民社会の平均的な通念であること
に異論のある人も少なかろう。
 そしてそれでも、金儲けさえすれば入会させてもらえるのがいまど
きの「日経連」という、一見ご大層な団体なのだ。

■■いまもし、ボクらの子女が、「サラ金」に勤めているとなれば、
嫁が来てくれるか、婿を迎えられるか、はたまた、結婚式のスピーチ
で仲人が新郎新婦を、喜んで来会者相手にご披露してくれるであろう
か。それを考えれば、「サラ金」なるものの社会的地位がおのずから
想像つくはずで、カネを借りに行く人だけでなく、貸す側「サラ金」
に勤めているだけで、すでに立派な勤め口ではない、と思うのが、わ
れわれ庶民の常識的な感覚である。

■■「職業に貴賎はない」という昔からの諺も無いわけではない。
戦前、ボクらが中学校へ入学したとき、伝統を誇るその学校では、新
入学生全員に立派な表札を渡し、それを自宅の玄関に掲げておくよう
命じていた。表札にはその学校の名が堂々と書き込まれてあった。 
 ところがクラスメートの一人に、当時のいわゆる遊所区郭の息子が
居て、自宅にその表札を掲げることを憚り、横丁を出た大通りの他家
の表に掛けさせてもらった。 気の毒と思う反面、やはり尊敬出来難
い職業がこの世にあることを、そのとき初めて知った。

■■別の話。ある全世界にまたがり、誇り高き社会奉仕団体に、入会
希望の候補者があった。理事会では、「いまどきのこと、それに職業
に貴賎は無いというから入会を認めよう」と、議決しかかった。 ボ
クの友人であるさる弁護士は、その場で臆せず反対した、「職務にい
ささか関連もあるので内情を知っているが、大都会の著名な興信所な
らイザ知らず、市井の片隅で小人数でやっている調査屋などは、どち
らかといえば世を憚る不逞な職業に近い。名誉ある我々として絶対に
入会を認めるべきでない」。
 しかし、多くの理事は、会運営資金の恒常的不足を理由として、目
を瞑って入会を認めようとした。ならばと彼は、自分の方からその会
を辞めてしまった。
 数年ならずして、そのとき入会した興信所経営者は、トラブルを起
し退会してしまった。本人が不徳議であったか、その職業が事件を惹
起したか、どちらかは知らぬが、その両方の間にいくらかの相関関係
があったであろうことは、じゅうぶん想像がつく。

■■日経連というのはわが国の経済団体として、掛け値ナシに最高の
団体であり、ボクらもそれを認めるに吝かではない。
 彼らは、かって自分たちが日本の経済、産業社会における最高の指
導者として、ときには政府にも増す権威を保持していた。いまの日経
連の前身である経団連の、当時の会長稲山嘉寛は口癖として「鉄は国
家なり」を唱えた。彼の国家を経営する誇りと自負心が、この言葉か
らも窺えた。わが能力に胸が高鳴る思いがするという、ニーチェのい
わゆる「帝王道徳」である。そのころ、こうした経営者団体への加盟
は、ことほど左様に名誉であり、とうぜんのこと特定の択ばれた業種
しか参加を認められなかった。

■■それが昨年末になっていわゆる「サラ金」業者数社を、「消費者
金融業」という名のもとに加入させた。ときを同じくして発表した日
経連の「企業行動憲章」には次のごとき文章がある。即ち…

「企業は…社会的良識をもって行動する。企業は、単に公正な競争を
通じて利潤を追求するという経済的主体ではなく、広く社会にとって
有用な存在でなければならない。…・市民社会の秩序や安全に脅威を
与える反社会的勢力および団体とは断固として対決する」、と。
 まことに立派な行動憲章である。がしかし、ときを同じくして「サ
ラ金」参加を認めた実情はどうであったか。

■■その少し前に、“お笑い”の吉本興業や芸能プロダクションのホ
リプロを加盟させた。誇り高き日経連としては異例のことである。「
お笑い芸能といえども、社会にとって有用な産業である」との見解を
示しながら、じつはおっかなびっくりで加入させたのであった。とこ
ろが、それが大衆社会を代表する商業新聞によって是認され、ことな
きを得た。とうぜん社団法人である日経連の財務会計にも寄与してく
れる。膨れ上っている財界人としての誇りを、ほんのちょっぴり「お
笑い産業」に裾分けしただけで、自分たちの懐ろは楽になるし、経済
団体の失地回復にも繋がった。

■■味を占めた日経連はさらなる新会員を「サラ金」業界に求めた。
それが、武富士、プロミス、アコムの加盟である。
 それまで消費者金融に閉ざしてきた門戸を開く狙いは、大口会費納
入者である金融機関の破綻などで、収入が減ったのに加え、実質的な
赤字団体だった日経連の財政基盤再建のための、会費の増収対策であ
った。

■■いい訳としては、「サラ金」も株式を上場し、社会的に認知され
ている、ということがあった。
 その発端は「大銀行のサラ金化」である。公的資金まで注ぎ込まれ
た銀行業界が「高収益体質への転換」を図るため、大手銀行がこぞっ
て「サラ金(消費者金融)業者」と提携し、このゼロ金利時代に年利
20%近い高金利金融を始めたことにある。恥も外聞もかなぐり捨て
、銀行は高収益・高株価のサラ金にすり寄って提携競争まで行った。
「日本一安心な銀行」と目される東京三菱銀行すら、サラ金大手と提
携、テレビCMを流す。その下品なCMを見て、顔を赤らめる元銀行
OBも居たが、知らぬふりで通した。

■■「毒を食らわば皿まで」の日経連は、「違法行為さえなければ、
職業に貴賎なし」として、昔の誇りを弊履のごとく捨てて、そうした
「サラ金」を会員に取り込んだのである。
 「サラ金」にすれば"我が世の春"だ。大銀行との提携によって、市
民権を獲得するどころか"財界総本山"の日本経団連への加入まで認め
られたのである。

■■人は言う、「犯罪は新しい文明のへの入り口」であると。
 たしかにそうであるかも知れない。この言葉は、「サラ金」加盟を
認めたいまの日経連幹部諸君にとっては、おそらく渡りに船の、自分
たちへの免罪符であろう。

■■新しい時代への入り口として新産業が生まれる。そしてそれが在
来産業にとって目の仇(かたき)になり、犯罪者呼ばわりして排除しよ
うとすることも、ままある。
 しかし「サラ金」が、そうした新時代への一つの好もしき新産業た
り得るであろうか。ボクらとしては、どう見てもノーと言わざるを得
ない。

■■昔懐かしい消費者金融で、いまなお生き長らえている業種に「質
屋」がある。いまの「サラ金」と、一見似ていなくも無い。
 しかし例えば、「質や」の娘なり息子が結婚式を挙げたとき、おそ
らく仲人は、その新婦または新郎が「質や」の子女であることを、躊
躇なく来客にご披露したであろう。「サラ金」の場合はそうはいかな
い。同じ消費者金融でありながら、この2つはどこが違うのか。

■■戦前からの「質や」には、善良だが小額のカネに窮した庶民にカ
ネを貸す、街の「良識ある庶民金融業者」としての節度、誇り、思い
やりがあった。多くは民生委員、更正保護司などを兼ねていた。暮夜
ひそかに質草を持って訪れる客の、ほぼの生活状況、収入具合などを
知り、都合によってはその人々の生活を助けた。貧乏学生などで、「
質や」の恩恵に浴し、僅かの質草で多くを借りた美談にも事欠かなか
った。貧困家庭の保護や社会保障がいまほど行き渡ってなかった時代
にあっては、「質や」は、いまの社会福祉協議会の窓口的役割すら果
たした。

■■いまの「サラ金・庶民金融業者」はどうか。見ず知らずの他人に
無担保でカネを貸す。そのほとんどの客が多重債務者か、刹那的購買
欲のかたまりのような若者たちである。とうぜん回収が不調だから、
半ば暴力的言辞によって貸し金回収がはかられる。事と次第では暴力
沙汰にもなる。そのような必然性の上に「サラ金」産業は成り立って
いるのだ。

■■わが国は世界でも1、2を争う最高水準の社会保障国家だ。不幸
にして特別の理由でおカネに困った人たち、老人、病人、失業者など
が殆どだが、その人たちに対して、政府は生活保護を加え、最低生活
を保障している。さらに、普通の市民生活をしている人々に対して、
小売業界などはやや過剰なまでに後払い、割賦販売を実施していて、
小売段階における支払い条件の緩やかさについては、世界にその比を
みない。「サラ金」などが、庶民生活に食い込む余地は、おそらく日
本が世界でもっとも少ない国のはずである。

■■そうした国に在って、なお高金利の「サラ金・消費者金融」に依
存する人たちというのは、おカネにルーズで、非常識な生活者と決め
つけても大きくは違わない。
 善良な小市民としての父親が、「サラ金」で借金して娘の結婚式の
晴れ着を買うなどは、テレビのCMでは面白いが、実社会に存在すると
は考え難い。 もし居れば、そのような人は親子ともども、あまりに
も見栄っ張りで、身の程知らずと非難すべきだ。
 「サラ金」で借金して、ただ可愛いからだけでペットの子犬を買う
ような人は、準禁治産者に指定するのがよく、またそのような人に、
高利貸しをする庶民金融業者は、不道徳教唆の常習犯として社会から
排斥されて然るべきだ。

 また、頴川の水で耳を洗った故事に倣えば、そうした不道徳を勧め
るような悪質コマーシャルを流すTV会社は、映倫もしくは公共広告機
構によって非難されるべきだ。

■■不健全消費者、異常浪費者を殆どの顧客とし、多重債務者を大量
発生させつつ、かたや年率20%の金利を稼ぐ金融業が果たして立派
な事業であるかどうかは、考えるまでもない。
 もしそのような事業が、犯罪は「新しい文明への入り口」とやらで
社会参入するのなら、ボクらは、そんな「新しい文明」も、「新しい
時代」も欲しくない。旧態依然の文明でいいから、穏やかで健全な社
会に住みたい。多重債務にまみれた虞犯社会は、銃とカード破産でよ
うやく景気を維持しているアメリカという国だけでたくさんだ。

■■それを、事業としての金額規模が大きいとか、高利益を挙げてい
るとかだけで評価した、日経連そのものの存在にこそ、大きな疑問を
投げかけるべきだ。そして、その程度の日経連が、今後とも政府への
提言団体であり続けようとするのは、いわば不遜である。
その程度の見識しかない日経連幹部諸君の、わが政府への政策関与な
どまっぴらご免蒙りたい。

■■運営が赤字で、会費増収を図るため「サラ金業者」の参加を認め
るというならば、まずそれより先に日経連という団体の経費削減を考
えるべきだ。甲羅に似合った穴を掘ればいいのに、むかし裕福であっ
た時代のステイタスを、まだ守ろうとして怪しげなカネに手を出す、
そのような日経連が政府にクチバシを入れる権利など無い。政府に予
算削減を提言する前に、先ず自らのスリム化に努めるべきである。

■■今回の武富士経営者の不祥事に際して、日経連は自らの間違い、
不見識を反省するより先に、責めを武富士経営者のみに課し、謹慎を
命じている。
 ほんらい「サラ金」経営者などというのは、それなりの性格者がな
り、自ら恃むことの薄い種類の人々で、いまさら非難する必要も無い。
それより、日経連というかって誇り高き人々の城であった場所に、い
かがわしき人を招き入れた日経連幹部諸君こそ、罰せられるべきだ。

■■参考までの話だが、戦前、清朝が力を失い、続く国民党政府もま
だ行政能力に欠けた、昭和15年ごろまでの中国上海市に、約20ほ
どの巨大な善堂という社会福祉団体があった。本来政府が担当すべき
市の福祉・民生は、それらの善堂が自発的にほぼ代行していたという。
善堂の理事者たちはすべて上海で業を営む代表的な実業家たちだった
。彼ら中国の実業社会で尊敬されるためには、企業の大小などより、
いかに社会のために貢献しているかが評価の対象になった。そのため
、名誉を求める実業家たちは争って善堂を創り、あるいはそれに参加
し、無政府者状態に近い上海において、無償で民生・福祉を担当した
。善堂とはその名の通り、すべて善意からなる無償の奉仕施設であっ
た。

■■戦後も、その伝統は国民党政府の台湾に残り、台湾最大の資本家
グループであった旧上海系の嘉新公司は「嘉新文化基金」という公益
団体を台湾で創設し、社会に貢献した。泰国華僑の筆頭余子亮氏もま
た「余子亮慈善基金」という社会福祉団体をバンコクで創立し、その
資金の恒常的補給のために、「余子亮慈善基金ビル」を目抜きの大通
りに建設しが、それはいまなお同市におけるランドマーク的存在とし
て残っている。

◆◆これらのことは、ボクがその中国人関係者たちから直接聞いた話
である。我々が拝金亡者と誤解していた中国人実業社会ですら、社会
への奉仕がなければ一流実業家として認められなかったという事実の
、一つの証拠である。
 顧みてわが国では、いまや企業の規模が大きく、利益さえ上げてお
れば、財界総本山と称される日経連に迎え入れ、また迎え入れてもら
えるということはどうしたことか。顧みて恥ずかしきこと無きや、と
問いたい。

  Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 

                 info@609studio.com   へ!
─────────────────────────────────
◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]  2003年12月12日号    
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
─────────────────────────────────
知事選挙、第2段階へ

 さる7日、国会下院とサハリン州知事投票が行われた。予備資料に
よると、投票率は国会下院選挙51.9%、知事選挙51.98%。
ロリア連邦国会下院選挙で最も高い支持率を集めたのはイエジナヤ・
ロシア党のイワン・ズダカイエフ(得票率31.1%)、ロシア自由
民州党、ロシア連邦共産党がそれに続き、予想とは違いロジナ・人民
祖国同盟が4位をおさめた。サハリン州知事選挙ではイワン・マラホ
フさんが35.17%の得票率で圧倒的勝利をおさめた。ピョウドル
・シドレンコさんは19.55%で2位。イワン・マラホフさんはト
マリ、マカロフ、ネベリスク、ウゴレゴルスク、トイモブスコエ、ユ
ジノサハリンスクなど都市民からの支持率が高く、シドレンコさんは
スミルヌイフ地方のみ、マラホフさんより高い支持率を獲得した。し
かし、選挙法上、州知事は50%以上の得票率が必要なので、2週間
後第2次選挙を行わなければいけない。第2次選挙では得票率1、2
位のマラホフさんとシドレンコのみの闘いになる。

ミニインタビュー:
     「選挙に対するユジノサハリンスク韓人たちの反響」

李・ソンジュ(35才、主婦):選挙の日、雪が降り投票場に行くの
が大変だった。21日は天気がよいことを願う。今回、投票場に音楽
が流れなかったので少し寂しい気がした。しかし、天気の悪さにも関
わらず人が多かったので驚いた。第2次選挙まで行くとは予想してい
た。候補者が多かったから。 

金・ウラジミル(58才、年金生活者):私はとても不思議に思う。
ズイリノブスキが指導しているロシア自由民州党を支持する人々が何
を考えているのか。同胞の中にも支持者がいるが、彼は中国人を追い
払うべきだと主張した。我が民族については沈黙した。しかし、中国
人を追い払うと言っている人だから我々も中国人と同じ扱いをされる
恐れがある。そんな党をどうして支持するのか。

李・ニコライ(48才、企業家):個人的にはヴェ・イ・イエプレモ
フが下院議員として選ばれることを願っていた。ところがイエプレモ
フというもう一人の候補者がいた。これが人々を混乱させたのではな
いか。ズダカイエフ議院が何をしたか、私にはわからない。イエジナ
ヤ・ロシア党の支持者が多いことは予想していた。40%まで考えて
いた。州知事選挙に関しては、故パルフトジノフ知事の事業を引き受
けたマラホフ候補が3〜40%の支持率を獲得するであろうと予測し
ていた。しかし、シドレンコさんに対するユジノサハリンスク市民の
支持率が低いのは予想以外であった。都市の環境があまりにも良くな
いことが原因ではないだろうか。

あれこれ

「結婚式場オープン」

 5日、州中央都市軍会館左側に州結婚館がオープンした。これから
若者たちは広くて明るいここで結婚式を挙げることができる。新しい
結婚式場で結婚登録した初の新婚さんに州政府から記念品が送られた。

「モスクワで、地域韓人代表会議」

 韓国赤十字社主催でモスクワで行われるロシア・CIS地域サハリ
ン韓人代表会議に参加するために、朴ヘリョン韓人会長、全・サンジ
ュ老人会長、金・ミョンヨル離散家族会長が10日モスクワへ向かっ
て出発した。

「日本記者チーム、サハリン訪問」

 エイエンエルによると、近々東京TV記者団がサハリンを訪問する
。訪問目的はサハリン1原油プロジェクトの取材。実は9月中旬、日
本の12の新聞社と通信社がサハリン1取材のために来島し、ノグリ
キとチャイヴォヨウルなどを周り、それを日本に紹介したことがある
。日本のマスコミはガスマケーティングに高い関心を示している。

「外国パスポート発行中止」

 ロシア外務省は12月4日〜来年1月5日まで外国用パスポート発
行を中止すると発表した。申請書が多すぎるため、作業が追いつかな
いからである。地域出入局事務所の受入れは続くが発行まではかなり
時間がかかる。

「電話設置価格引下げ」

 ダルスビャシ株式会社が12月に入ってから電話設置価格を10%
引下げる他、ラインの拡張をおこなった。そのため、ユジノサハリン
スクのチホオケアンスカヤ、市内中心部、西北、南部地域の住民は電
話開設がより容易になった。

「新生児と産母、同じ部屋で」

 サハリン州病院・産婦人科は、新生児と産母が退院するまで同じ部
屋で暮らせる入院室を用意した。一人部屋が9室、2人部屋が12室
であるが、新設して1カ月半で利用客は既に200人を超えている。
このような努力により最近は出生率が増加し、毎月120〜130人
が生まれている。

インタビュー:「生計困難者に対する社会的保護」

 ユジノサハリンスク市政府に住民社会保護管理局ができたのは遠く
ない話である。しかし、当部署は低所得者層、障害者、一人暮らしの
人々の間では広く知られている。当局の仕事について詳しく聞くため
、アレブチナ・ワシリエフナ・ラジュク局長を訪ねた。

:住民社会保護機関の事業方針は何か?
:我が機関は最低収入で生計を営んでいるため、支援を必要とする市
内年金暮らし、一人暮らし、低所得層の人々に社会支援を提供するた
めに創られた組織です。我々は主に老兵法と障害者保護法に基づいて
、ユジノサハリンスク市長の決定による市予算を持って事業を行って
います。総収入2700ルーブル以下の年金生活者と独身者、そして
未成年者のいる収入3500ルーブル以下の年金家庭を支援している
。一人一人話しながら適切な支援方法を考えます。

:対象となるためには?
:クラスナヤ通り15番地に社会奉仕センターがある。そこで低所得
層市民登録を受け付けているので支援を必要とする人々が訪ねてくる
。又、住宅経営管理部からも極貧者の名簿を提供してもらう。

:具体的にどのような支援を?
:低所得層や高齢独身者、障害者家庭に暖かい食事の提供、食パンの
配給、衣料品や燃料などを支援している。又、市病院との提携で無料
診療等多様なプログラムを行っている。

:重要な資金作りは?
:毎年市が特別予算を組んでおります。プログラムの内容によっては
融資もあります。今年は1650万ルーブルが拠出され、来年はこれ
より多い2200万ルーブルの予算が策定されています。

:それで十分ですか?
:その2倍ほどの予算が必要ですが予算内でやりくりしています。

:もっと多い人たちに支援したいという気持ちがあるでしょう。
:勿論です。今年9カ月間で約1万人が恩恵をうけましたが、これで
彼らの生活が完全によくなることは有り得ない。少しでも助けになれ
ばと、考えて努力しております。

年金生活者に嬉しいニュース

 今日サハリン州には1万2千人の年金生活者がいる。その中の1万
人は仕事をしていない。彼らには年金がすべての収入である。年金額
と支払手続きは連邦法で決まっている。昨年は2回、今年は3回年金
額が引上げられた。2002年に比べ43.1%の増額である。来年
にも2回年金の引上げが予定されている。しかし、それでも最低生活
費より少ない額である。州政府はサハリン及びクリル住民の年金引上
げのためにあらゆる対策を講じてきた。このような努力が実り、来年
からクリル598ルーブル、オハとノグリキ350ルーブル81コペ
イカ、他の地域は239ルーブル21コペイカの増額が予定されてい
る。

記者会見:「原油ガス設計は歳入の源泉」

 4日のサハリン州原油ガス管理局長の記者会見で、サハリン1と2
プロジェクトから今年サハリン州が得られた税収入が12億ルーブル
に達したことが明らかになった。税金を最も多く納めた企業はロスネ
プチ−サハリンモルネプチェガス社で8億9550万ルーブルを支払
った(昨年は3億8700万ルーブル)。又、ペトロサフ社は500
0万ルーブル、ダモルネプチェゲオピジカとサハリンスカヤ・ネプチ
ャナヤ社、チオオケアンスカヤ・インジジリンゴワヤ社、ロモナなど
も巨額の税金を払った。これらの原油ガス会社らが支払った税金の総
額は23億ルーブルである。

─────────────────────────────────
◆ 現代語感:「サンタ」                MK
─────────────────────────────────
  [(ポルトガル) santa] 
(1)聖なる。キリスト教で、聖人の列に加えられた人の名に冠する
語。セント。セイント。
(2)サンタ-クロースの略。

 サンタクロース:四世紀頃、小アジアのミュラの司教であったセン
ト・ニコラウスの、アメリカで一般化した呼称。子供たちに贈り物を
した話がアメリカに伝わり、クリスマスに贈り物をする習慣と結びつ
いて、クリスマス前夜に贈り物を持って子供たちを訪れる赤外套を着
た白ひげの老人の姿となった。

⇒ わが国のクリスマスでは、バブル期までは、ドンちゃん騒ぎのイ
ヴが多かった。夜の繁華街では、バーやクラブが「パーティー券」な
るものを販売して、葉茶めちゃに騒いだ時期があったが、最近は「家
庭で」という風潮が主流。サンタクロースに扮したパパが子供にプレ
ゼントを渡すと言うパターン。
 しかし、自衛隊のイラク派兵でゆれるわが国はクリスマス騒ぎなら
ぬ派兵騒ぎ。報道によると、中曽根元首相が「参院選厳しい」と、小
泉首相の最近の政治手法に疑問符と、とんでもないプレゼント。
 先の衆議院選で引き摺り下ろされた中曽根サンタの逆襲?
いやそれよりも「イラク派兵」と「憲法無視」のプレゼントをされた
国民こそ良い迷惑。サンタは決して笑わない?!
─────────────────────────────────
◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
─────────────────────────────────
  光ケーブル網を里単位まで拡大(朝鮮日報)
 北朝鮮の光ケーブル網が里単位にまで拡大されている。北朝鮮内閣
機関紙「民主朝鮮」最新号(12月3日付)によれば、両江(ヤンガ
ン)道・サムス郡の逓信所は最近、サムス郡内のチュンピョン里、ポ
ソン里、クァンセン里などを連結する40キロメートル余の通信線路
を光ケーブルに交代した。 
__________________

 まだ全国的とはいえないが、光ケーブルの敷設が拡大している北朝
鮮のIT事業を垣間見ルことが出来る。インフラの整備は重要だが、
それが一部の特権階級のためのものならば問題。片方では飢餓状況。
今一方では光ケーブル。ほんとに良くわからない国だ。
─────────────────────────────────
◆[編集長から]             Michio Katayama
─────────────────────────────────
 「フセイン元大統領拘束の知らせにバグダッドは14日、歓喜の
渦に包まれた」と外電は伝えています。よほどの事だと思うのです
が、まさかこれも、フセイン像を倒したときのような「米軍の演出
」ではないでしょうね。

◆バクダッド市民は「平和が来る」と狂喜。しかし・・・。

◆金正日総書記はこのニュースをどのように受け止めたのか、気が
かり。

◆わが国政権も祝辞の洪水の様相。ただ「治安情勢への影響分析」
とは冷静な一面も。自衛隊派兵に弾みがつくのか図りかねている。

 ◇ 一首

      人がみな
      同じ方角に向いて行く
      それを横より見てゐる心   石川啄木

 ⇒ 何も言うことはありません。この歌の意味そのまんま。

◆フセイン元大統領第2夫人「夫と毎週通話」と英日曜紙サンデー
・タイムズが14日報じた。権力の座から押し出されたサダム・フ
セイン元イラク大統領は、レバノンに潜伏中の第2夫人サミラ・シ
ャーバンダルさんに、毎週1回以上、電話か手紙で連絡を取ってい
たという。 
 そのフセイン元大統領が拘束された。第2婦人との電話は危険だ
った。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
発行     2003年12月16日   No.147
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
              MailuX配信システム         ID:MM3E1B97842E020
               Macky!                    ID:609studio
e-mail        info@609studio.com
website    http://www.609studio.com
投稿      http://www.609studio.com 掲示板へ
購読 購読解除は websiteへ

           ◇禁・無断転載◇  
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_//_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。