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タイトル:609studio No.144◆現代時評: [国債と年金問題]  2003/11/25


2003/11/25 No.144_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

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  まだ決して充分ではないのですが、ウェブ・ログ「ひとりごと」
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 朝鮮半島関連のニュースを拾ってみたり、日記風の書き込みが多い
と思いますが、過去のサハリン取材などからいろいろサハリンの朝鮮
人に関しても書いてみたいと思います。
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◆現代時評:  [国債と年金問題]         ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2003年11月21日号

◆現代語感:「爆弾」                 MK

◆韓国新聞拾い読み: 編集部

◆編集長から:[この1週間]
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◆現代時評 :  [国債と年金問題]           ken
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◆◆読売新聞 2003.11.18 財務省は18日、増え続ける国債の安定
消化のため、新たに「非市場性国債」を発行し、厚生年金などの公的
年金に市場を通さずに直接、国債を引き受けてもらう制度をつくる方
針を明らかにした。債券市場で売買される通常の国債とは別に、あら
かじめ約束した金額を満期まで保有してもらう。市場への売却も制限
し、公的年金が資金運用で大量に国債を売買し、債券市場が乱高下す
るのを避ける。 

◆◆毎日新聞 2003.11.18 日本経団連、日本商工会議所、経済同友
会、関西経済連合会の経済団体4団体は18日、厚生労働省が公表し
た年金制度改正案に反対する決議を行った。焦点の厚生年金保険料率
(現行13・58%、労使折半)を22年度以降に20%に固定する
ほか、年金水準を現役時の50%以上とする同省案について、4団体
は「絶対反対」とし、「年金給付抑制や基礎年金の税方式化などの抜
本改革を進めるべきだ」と主張している。

■■国民年金・厚生年金など公的年金は148兆円の積立金のうち、
56兆円が国債である。それは500兆円の国債発行残の11%強に
当る。 

■■2003年度のわが国の国債発行は対GDP比150%で、世界
ではもちろんダントツ、つまり向こう1年半分の給料を前借りして、
国家財政の辻褄を合わせている。
 それが2005年にはさらに増えて、借換債を含めれば、総額で1
40兆円の国債発行になると計算されている。

■■ところがその国債を引き受ける相手先が、いまやほとんど無い。
無理に引き受けさせるとすれば、有無を言わせない日銀と公的年金だ
けである。しかし日銀はすでに92兆円の国債を持ち、渋っている。
そこで政府は公的年金に目をつけた。つまり公的年金資金の中身を今
まで以上に使い切ろうとしているのである。
 しかし、将来もし何かの事情で、保有国債を売り飛ばされでもした
ら、国債の時価が暴落して政府は困る。 だから他所へ売れない制限
条項付きの国債にしよう、というのが「非市場性国債」で、財務省も
手回しがいい。

■■国家が発行する国債は、中央銀行が発行する紙幣につぐ信用をも
ち、いわば利付きのお札通貨であると考えていい。それを日銀なり年
金基金に渡して、政府資金を調達するわけで、しかもそれを転売禁止
の「非市場性」にしておこうというのだ。

■■むかし、「春風と百万ドル」という、ハリウッド映画があった。
さる大金持ちが、グレゴリー・ペック扮するところのドラ息子のため
に、国立銀行総裁に100万ドルのお札を1枚発行させるというとこ
ろから、この映画は始まっていた。果たしてそのような超高額紙幣が
発行可能なのかどうか、若き日のボクは訝ったものである。
それがいま、こともあろうにボクらの国で発行されようとしている。
それがこの日銀や公的年金が引受ける国債であると考えていい。

■■ところが困ったことに、国債という名にすれば、利息をたとい1
.5%でも払わねばならず、累積すると政府財政の重荷になる。それ
を紙幣発行という形式にすれば利息は要らず、償還する必要もない。
そんな方法を考えついた頭の良い人達がいる。
 セイニア−リッジ権限(政府の貨幣発行特権)とか言って、銀行券
にしないで「政府発行紙幣」にするという案で、かって第一次大戦の
ときには英国が実行したそうだ。この方法は元筑波大学教授の丹羽春
喜先生が10年ほど前から力説していたが、破天荒なこととして歯牙に
も掛けてもらえなかった。が、最近は例の榊原慶応大学教授が大いに
宣伝コレ努め、亀井静香議員なども賛成の側に回っているらしい。

 田沼意次が小判を改鋳して、金の含有量を減らしたのにチョット似
ていなくもないが、現在は金本位制でなく、紙パルプが少々余分に要
るだけで、手っ取り早い。

■■日銀券の増発であれば、中央銀行の独立性を唱える銀行側が渋る
し、だいいち、「銀行券増発、すなわち悪性インフレ」という過去百
年の既成概念が邪魔になる。それを「政府紙幣」発行という新方式に
すれば、政府が勝手に決められるし、うまくいけば、国債発行で味を
占めたと同じにインフレ懸念も避け得る可能性が大である。

■■先日の選挙におけるマニフェスト騒動以来、いまなお「年金問題
」が尾を引いている。尾を引くというよりは、むしろ燃え盛っている
。 公明党案とか厚生労働省案とかいって、保険料率を22年度以降
に20%に固定し、給付水準を現役時の50%以上とする案に、経済
4団体が「絶対反対、年金給付抑制や基礎年金の税方式化などの抜本
改革を進めるべきだ」と主張している。

■■しかしいくら議論しても、その基礎数字としての「年金原資」を
食いつぶしている現状をどうしようと言うのか。
 国家財政は破綻し、年金の原資を使い込み、いまのままでは将来支
給する年金が、50%はおろか、30%すら出しようがない。
この問題を先に片付けないかぎり、すべては絵に描いた餅に過ぎない。
その方はお手上げだから、遠い将来の収支計算らしき数字を弄くるだ
けでお茶を濁そうというのでは、政府与党、財界とも怠慢の謗りを免
れないのではないか、と、ボクなどは思う。

■■年金問題の危機を説く人たちの理屈はこうだ。団塊の世代の定年
退職を数年後に控え、働く世代としての若年人口が急減している。そ
の人口のインバランスが問題だ、と。

■■この話は整合性を欠く。産業界に労働力需要があれば、定年を延
ばせぬこともないし、代替労働力の輸入をしてもいいのだ。しかしい
ま問題なのは、労働力需要の急激な減退、つまり企業に人が要らない
という現実だ。労働力削減による企業合理化を囃し立てながら、片や
需要増大による景気回復を狙うという、いささか二律背反的な社会構
造にいまの日本は直面している。それがじつは年金問題の根底にうず
くまる困った問題である。
 現在日本人の平均的消費をまかなう生産および流通に対して、いま
の日本の労働力は過剰なのだ。裏返して言えば「生産過剰」なのだ。
いくらアメリカが、日本の国内需要を増やせと言ってきても、要らぬ
ものは要らぬのであって、無理に消費を増やそうとすれば肥満児や、
クレジットカード破産を造出するだけである。

■■じゃ、どうするか。これについては、最近識者の間で言われてい

 2つの方法が考えられる。
先ず一つは、ワーク・シェアリング、つまり少ない労働チャンスを分
け合って働こう、という方法だ。すでにオランダが実行して成功した
と伝えられている。六十歳定年を過ぎても、週に数時間ずつ分け合っ
てゆっくり働き、その働いて得た給料分だけ年金を少なく貰う、とい
うやりかた。

■■もう一つは、生活態度を慎ましくし、物価も下げ、収入も減らし
て穏やかな生活に戻ろう、という方法だ。デンマーク、オランダ、ニ
ュージランドなどを見習い、いわゆる「スローライフ」で行くのだ。
世界一と言われる高賃金社会でありながら、つねに「老後」を惧れ、
何かに追いまくられる生活態度の日本は、どこかで間違っている。
馬鹿げた贅沢さと、忙しささえ脱すれば、年金が今より少々減っても
困らない。いまの日本の、年金支給は世界の最高水準なのだから、そ
れを少し減らそうと、腹を決める案だ。これは決して退嬰的な考え方
ではない。穏やかで豊かな西欧の暮らしを見習うのである。

■■この2つさえ、その気になって実行すれば、いくら団塊の世代が
大量退職しても、若年労働力が減り気味でも困らない。問題は、いま
のようなせわしない生活態度と、俄か成金風の暮らしを、今後とも維
持しようとする風潮にある。

■■話は戻って、財務大臣は「日本の世帯は、1400兆円の金融資
産を持つ。海外からの借金ではないから大丈夫だ」、と言い続けて国
債発行を続けてきた。
 が、いまや日本の世帯は03年で資金収支が赤字になった。どんど
ん金融資産が増えていると思っていたのに預金減少の時期に入り、こ
の傾向は今後、数十年は続くと考えられる。日時が経過すればするほ
ど、内容は深刻さを増すはずなのに、この問題に対して政府も財界も
目を覆ったままだ。

■■国債を買う資金の今後の源泉をどこにもとめるのか? 郵貯、簡
保を使い果たし、年金基金に穴をあけてしまって、さて次ぎは何を齧
るかだ。
 超大幅な増税か、さも無ければ丹羽・榊原理論の政府紙幣発行に踏
み切るしか方法が無い、と、ボクなどは思っている。
 
 政府紙幣の発行でもっとも怖いのは、米国辺りの金融ギャング、つ
まりデリバティブとか称する魔物を弄ぶ連中による円為替の意図的な
売り浴びせだ。マハテールさんのような強権力を用いて、これだけは
撃退しなければならない。そのためには金融のグロバール・スタンダ
ードなど、歯牙にも掛けぬ気概がわが政府に必要だ。

◆◆さいわい、わが国産業界はいま花形商品の国際競争力において絶
好に近く、自動車、DVD、デジカメ・携帯電話に液晶部品などで群
をぬいている。常に暴落の瀬戸際にある米ドルや、回復基調に程遠い
ヨーロッパ諸国と比較して円の強みはとうぶん揺るがない。もし政府
紙幣を発行するなら今である。
 その手始めとして、年金支払いの原資を政府紙幣発行に頼ったらど
うか、とボクは思う。
   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 

                 info@609studio.com   へ!
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]  2003年11月21日号    
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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州韓人会の事業報告運営委員会

 さる15日、各区域韓人会代表らが集まって運営委員会を開いた。
今回、サハリン州知事選挙に立候補したイワン・パブルヴィツ・マラ
ホフさんが出席して公約を述べた後、韓人社会の要求について話を聞
く時間が設けられた。朴・ヘリョン会長は出席者に韓人の投票率を高
めて欲しいとのことと、イ・マラホフ候補者への支持を参加者に訴え
た。その後、参加者たちは韓民族のロシア移住140周年を迎える来
年の記念行事について話し合った。移住を記念する行事はモスクワを
始めハバロフスク、プリモリエ、サハリンなど韓人の多い各地域で行
う予定であり、費用はモスクワ駐在韓国大使館と駐ウラジオストク韓
国総領事館が負担することになっている。その日程とプログラムにつ
いて意見が交わされた。朴会長は恒例の光復節記念行事と一緒に行う
ことを提案する他、ウリマルラジオ放送局が来年開設予定の韓国語テ
レビ放送することになった背景や準備状態について知らせながら期待
感を表した。

世界韓民族青少年たちの交流

 世界に散らばっている韓民族青少年を対象に、民族同一性と民族の
ルーツを再発見できるように、国内外青少年たちの交流プログラムを
行っている韓民族青少年保護財団が主催する「第2回地球村4カ国」
にサハリンから5人(8才〜12才)の子供達を引率して行ってきま
した。今年はオーストラリアから5人、タイから5人、韓国から15
人の子供達が参加し、民族文化体験や礼儀教育を受ける他、独立記念
館など歴史観・遺跡を見学しました。このような意義ある行事を主催
し、招待してくださった皆さま、本当に有難うございました。
 (2003年10月、トマリ第1中学校韓国語教師許・ナムフン)

短信

「在外同胞記者大会」

 17〜21日間、韓国で開かれる第2回在外同胞記者大会に、サハ
リン州セコリョ新聞社 安・チュンデ社長とサハリン国営テレラジオ
公社ウリマルラジオ放送の金・チュンザ局長が招待され出国する。大
会では在外同胞法改正問題と国内外言論現況、同胞から見た韓国政治
などの主題発表が行われる予定である。

「国家建設委員会サハリン訪問」

 エス・クルグリク副委員長引率下、サハリンを訪問した国家建設委
員会はドリンスク、コルサコフ、ネベリスク、ウゴレゴルスク区域の
熱供給網復帰作業の進行状態を調査した。最近、上の4地域では6千
人の住民が暖房のない暮らしを強いられている。ドリンスクのブイコ
フとソコル、スタロドブスコエ村が最も深刻と言われている。作業担
当班は11月20日まで復帰作業を終え、25日には暖房が入るよう
にすると約束している。

「元知事を偲ぶ本出版」

 近い内、カムチャッカ飛行機事故で亡くなったイ・パルフトジノフ
元サハリン知事に関する本が出版される予定である。印刷予定部数は
3千冊。その中の500部は図書館に置かれ、残りは島の住民たちに
配られる。

「都市発展戦略計画作成」

 先日、ユジノサハリンスク市政府主導で政府と企業、社会機関が共
同で行う2010年までの地方自治体発展戦略計画が作成された。本
計画は経済専門家の検討を経てから、2カ月間に渡って労働集団と社
会団体にその検討を求める予定であると、市経済委員会のエン・ロザ
ノワ副委員長が伝えた。

あれこれ

「60万件の文書保管」

 サハリン州国家文書保管局が設立65周年を迎えた。ここには60
万件の文書が保管されているが、文豪チェーホフの戸籍簿を始め、世
界に一部しかない貴重なものが多い。同保管局にはサハリン韓民族誌
もある。

「建材工場に作業中止命令」

州内アスファルトベトン生産量の80%を占めているユジノサハリン
スクのペドトフ工場が、産業廃物問題でユジノサハリンスク国家衛生
医から11月20日まで閉鎖命令を下されている。地域住民が同工場
の煙突が吐き出す黄色・灰色の煙で健康を害したとユジノサハリンス
ク国家衛生防疫センターに訴え、調査を行った結果、工場は生態学的
規則を守っていなかったことが明らかになった。

「新しい給水装置」

 ワフルシェイフ部落に新しい給水装置が備えられたため、部落住民
は泉から出るようなきれいで美味しい飲料水を飲めるようになった。
以前、貯水池が選炭地域にあったため、汚れや匂いのある水が供給さ
れていたが、地方政府が800mの水道管を新しいのに交換したので
ある。

「ネベリスクでも食パン値上げ」

 先週、ネベリスク地域でも食パンの値段が11ルーブルから12ル
ーブル50コペイカへ値上がりした。食パン生産者は小麦粉と燃料費
の値上げのためだと説明している。

「選挙戦を監視する青年団体」

 「モロジョズノエ・エジンストヴォ」地域青年団体は「青年たちが
公正な選挙のために」というスローガンを掲げキャンペーンをくり広
げている。現在サハリンでも15区域がこれを支持し、活動を開始し
た。彼らは、候補者たちが配布している宣伝資料、パンフレットなど
に根拠のない誹謗が載っているか否かを監視する。

「事故の故意性を調査」

 先週月曜日の夜、ユジノサハリンスク市の4つ住宅団地で9時間、
暖房とお湯供給が中止される事態が起きたことに関して、ユジノサハ
リンスク市政府は12日、ユ・ザハロフ市検事に事件の故意性調査を
要請した。専門家の調査によると、当時1時間当1400トンのお湯
が漏れていたが、誰かが故意にパイプの閉鎖装置を外した可能性があ
ると見ている。

新しいカフェの紹介

 ルゴヴォエ部落中心に「ヴェチェル・ヴォストカ」という新しいカ
フェが1カ月前にオープンした。オーナーは韓人2世の金・ヨンエさ
ん。店は暖かく明るい雰囲気で100人も入れるくらい広い。社員は
6人の料理人を含め15人。韓国料理、ロシア料理、西洋料理、メニ
ューは多彩である。開店は11時、営業時間は12時〜15時、18
時〜24時まで。夕方からはバンドの演奏や歌を聴きながら踊ること
もできる。韓国、ロシア、パプソングなど何でも歌える。お祝いの時
は1人当たり400〜500ルーブルのカフェ料理を注文すれば家か
ら料理やお酒を用意して借切ることができる。料理などすべてをカフ
ェに任せる6万ルーブル・コースもあるとオーナーの金さんは説明し
た。料理の値段も高くなく美味しいため、昼も車で来るお客さんが多
い。
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◆ 現代語感:「爆弾」                MK
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 辞書では、〔「爆裂弾」の略〕
(1)ダイナマイトや TNT を充填(じゆうてん)した爆発物。投下して
爆発させ、人の殺傷や施設の破壊などを目的とする兵器。
(2)米・とうもろこしなどを密封し、加熱加圧して破裂させた食品。爆
弾あられ。
(3)戦後に出回った、密造の粗悪な焼酎。
(4)ゆで卵を魚のすり身で包んで揚げたおでん種。
(5)突然で、しかも大きな影響・混乱を与えるようなもののたとえ。

⇒イラクやアフガンで最近よく使われている危険なものだ。

 総選挙後の小泉首相が抱えているのも、「イラク派兵爆弾」。自衛隊
が、装備してゆくのではなく、派兵命令を発する首相が抱きかかえざる
を得ない「爆弾」のこと。派兵しなければ、対米公約を破ることになる
し、隊員の身に万が一のことがあれば、内閣の命運に直結しかねず、「
爆弾」を抱えての政権運営を余儀なくされている。この爆弾、時として
首相の命運を絶つ威力を持っている。派兵される自衛隊員は、下手をす
れば、生命の危険がある。それに比べれば、政治生命なんぞ・・。

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◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
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 金総書記の呼称「1200以上」(中央日報11月21日)

「我々の惑星の守護神」「人類叡知の最高体現者」「名将の中の名将
」「21世紀の太陽」「世界的な大文豪」「天下第一偉人」−−。 
これは、北朝鮮の最高統治権者である金正日(キム・ジョンイル)国
防委員長の名前に冠する呼称。金委員長に対する呼称はどんなものが
あり、またいくつあるのだろうか? 北朝鮮の朝鮮中央放送は21日、
金委員長の呼称に関する異例の報道で「これまで公開された呼称だけ
でも1200以上に達する」とし「非凡な天稟と卓越した指導力、不
滅の業績を象徴する魅惑的な呼称は、5大陸160余の国々の著名人
により、絶えず生みだされた」と主張。同放送は、金委員長の呼称が
、指導力の称賛や博学多識、軍事分野、太陽にたとえた修辞や神的な
存在など、幅広く多岐にわたっていると宣伝している。 

詳しくは     http://japanese.joins.com/
_________
 
 少しどころではない。異常だ。コメントする気持ちも失せる。数え
るだけでも大変!

─────────────────────────────────
◆[編集長から]             Michio Katayama
─────────────────────────────────
 冬到来!?!!ですね。いつのまにか秋がどこかへ行ってしまいま
す。世界中が「テロの前線」になりそうな冬です。イラクやアフガン
はモチロン、イスタンブールや東京までもターゲット。
 東京と思わせて、大阪だったりして・・・。気をつけましょう。

◆テロの恐ろしさと戦争の恐ろしさ。イラクじゃ誰もが知ってる恐ろ
しさ。

◆全国の官公署テロ警戒令「在韓 英・トルコ大使館の警備強化」と
24日の韓国・中央日報。「テロなどの災難発生時の公共機関の対処
案」を作成し、政府中央庁舎など全国の公共機関に配布したと発表し
た。   
http://japanese.joins.com/html/2003/1123/20031123164739200.html

◆さて、わが国は・・・。「テロに屈してはならない」と国民に精神
論だけ?それじゃ、戦前の精神論と同じ。

◆サハリンの知事選挙で、有力候補のパンフに北方領土(南クリル)
が印刷漏れに。対立候補は「国家反逆罪」だといきまく。NHKは昨
年、カレンダーに北方領土を印刷して、ユジノサハリンスクで没収。

◆米国防長官がアラブ圏の衛星テレビ2局を名指しして非難した。
しかし、つい先日、ブッシュ大統領の訪英に反対するデモについて、
大統領は「自由と民主主義はすばらしい」と話していなかったっけ?
 
 ◇ 一首

    かなしきは
    飽くなき利己の一念を
    持てあましたる男にありけり

            石川啄木 

⇒いえいえ。「コイズミさん」や「ぶっしゅサン」のことではありま
せん。
 それはそうと、ブッシュさんの言う、あの大量破壊兵器はどこへ行
ったんでしょうね。小泉さん。やはりはっきり国民に説明してもらわ
ないと。何しろ莫大な税金を使い、もしかしたら人命までも危険にさ
らすのですから。

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発行     2003年11月25日   No.144
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム       ID:0000052236
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               Macky!                    ID:609studio
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