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タイトル:609studio No.123◆現代時評: [マイノリティ・パワーとしての拉致被害者家族たち]  2003/06/10


2003/6/10 No.123 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

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          ◇609studio INDEX◇ 

◆現代時評:
   [マイノリティ・パワーとしての拉致被害者家族たち]  ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2003年6月6日号  

◆韓国新聞拾い読み:                              編集部

◆編集長から:[この1週間]

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◆現代時評
   [マイノリティ・パワーとしての拉致被害者家族たち]  ken
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◆アサヒコム 2003.6.04 エビアン・サミットは3日午前、シラク
仏大統領が「議長総括」文書を発表し、閉幕した。北朝鮮について「
核問題と拉致など未解決の人道的問題の包括的な解決を、平和的手段
で追求する努力を支持する」と明記。拉致問題の解決をサミットの文
書に初めて盛った。

◆共同通信2003.5.29 北朝鮮拉致被害者の家族連絡会 と支援団体「
救う会」は29日未明、外務省の田中均外務審議官と平松賢司北東アジ
ア課長を更迭し、北朝鮮問題担当から外すよう求める声明を発表した。  

■■このごろとくに強くなったものに「マイノリティパワー」がある
。読んで字のごとく、「弱者または少数派の力」ということだが、そ
れが最近急に強くなり、公権力とマスコミに続く第3の力、あるいは
それ以上に強くなったというのである。弱者でなく、いまや強者だか
ら、こうしたばあいのマイノリティという言葉も少し変更しなければ
ならぬ、という人たちさえいる。 識者の説では「マイノリティーパ
ワーとは、言い換えると多様性を認めることであり、決定権の分散は
地方分権のような広範囲にわたる決定権の配分を指す」とのことだ。

■そうしたマイノリティパワーのなかでも特に強いのが拉致家族被害
者の会だろう。30年間ほぼ無視されてきた拉致被害が急に脚光を浴
び解決への糸口も見え隠れし始めた。最初は平沢勝栄議員だけが頼り
に見えたのが、最近は官房副長官が積極的に乗りだし、ついにはG8
の決議にまで加えられた。悪役相手の北朝鮮を除けば向かうところ敵
無しの「被害者の会」で、岡目八目で眺める限り、どうやらその原動
力は蓮池透さんという、いささかポーカーフェースのやり手らしい。

■たしかに拉致被害者およびその家族にとっては重大なことであり、
日本という国にとってもその国民が拉致されたのだから、これ以上の
国家主権侵害も珍しい。
 だがしかし、一つの国となれば、それ以上に重要なことがあるかも
知れない。拉致家族という範囲だけでいえば、もうそれ以上に大事な
ことがないという気持ちも解るが、国家としては、それ以上にもっと
重要なことがある、と仮に言われれば、「じゃ、それは何か」と聞き
返したくなる。「それは言えません」、「言えないということは、無
いからいえないのだろう」、といった押し問答が政府と被害者の会の
間で内心、続いているのが現況ではないか、とボクは思う。

■そしてその押し問答に業を煮やした被害者側が「田中審議官を更迭
せよ」と政府の高官人事にまで介入しはじめた。マイノリティ・パワ
ーもここまでくると確かに一つの大きな圧力団体へと成長している。
更迭を求める理由としては「小泉純一郎首相 が日米首脳会談で北朝
鮮の核開発問題に関し【対話と圧力が必要】と述べたのに、記者への
説明資料から「圧力」の文言を田中審議官が削除した」からだそうだ
が、当の小泉さんは「更迭するほどのことは無い」と言っているから
、田中審議官と小泉首相はいわば「同じ穴の狢(むじな)」と解して
いいのではなかろうか。とすればこのマイノリティパワーは首相には
勝てぬが外務省審議官には勝てるくらいの実力かもしれない。対する
に田中審議官側は、おそらく「外務省の大義」とでもいうべきものを
持ち、おそらくそれは小泉首相によって「日本の大義」にまで格上げ
され、小泉・田中の間ではマイノリティ側の圧力に負けてはならない
という暗黙の了解があるのではなかろうか。

■しからば、「弱者=マイノリティ」に過ぎなかった人々が、なぜそ
こまで力をつけたか。その大きな原因に「IT、つまり電子技術の普
及」説がある。いままで意見をいう手段を議員選挙以外に持ち得なか
った大衆が、メールやホームページなど、ITによって直接自己主張
できるようになったからだそうだ。なるほどそれも一理ある。前の長
野県の揉め事のときのように、一度に数万通の抗議メールによって県
庁の機能を麻痺させた例もある。
 加えて、直接民主主義が抱えていた問題の一つとしての、大多数の
意見の集約をどうするかという技術的隘路が、電子技術の発達により
ほぼ解決された、ということもある。

■しかし今回の拉致家族の問題では、メールやホームページがそう大
きく活動したようでもなく、大衆の意見集約が的確に行われたからと
いうわけでもない。むしろ、日にち毎日、これでもかこれでもかと報
じられる拉致家族関連のワイドニュースで、国民の意識を洗脳したの
が主原因ではないだろうか。 とすればこれもまた、マイノリティパ
ワーの後ろについているマスコミの力であるかも知れない。

■では、何を拠り所としてマスコミはマイノリティ側を支持している
のか。それには先ず、大衆を味方に付けるための明快でもっともらし
い理由が要る。その理由については、ボクが考えるところ、例の「
人の生命は全地球より重い」という名文句に近いものがあるようだ。
言い古されたこの「人の命は地球よりも云々」の始まりは死刑合憲判
決をした最高裁の昭和23年3月12日大法廷判決でお目見えし、次
には赤軍にハイジャックされた飛行機の、乗客への配慮からハイジャ
ッカ−たちの要求を丸呑みした日本政府の発言で一躍有名になった。

■「一人の生命は全地球より重い」というのは、たしかに効果的な殺
し文句で、科学的にはともかく、生命倫理として庶民の情緒に訴える
言葉としてはまことに効果的である。

 しかし少々オーバーな表現のため、最近は流行らない。あの頃、つ
まりハイジャック機が北朝鮮へ去ったころも、口さがない連中が、「
一人の命が地球より重いのなら、二人の命のときは地球が二つ要るの
ではないか」と政府を揶揄したものであった。その伝で言えば、「あ
の頃、わが国と日本の間には国交も無く、準戦時の状態だったから、
少々相手国の国民を拉致監禁するようなこともあったろう」と金将軍
が、仮に言ったとしても、「ひとたび戦端を開けば数千人数万人が死
ぬ」という事実の前には黙せざるを得ないだろう。

 同じように「いつ逆上するかも知れぬ北朝鮮を相手にして大事な平
和交渉を進めるとき、十人や二十人の拉致犠牲者の取返しなど構って
おれない」とわが政府外務省が腹を決めることも充分ありうる話であ
る。

■「そんなことを言っていつも弱気だから、なおさら金将軍に舐めら
れるのだ」と、無責任な国民大衆は政府を非難するが、少なくとも平
均的国民より、より多く情報を保有している外務省としてはそれなり
の外交方策を持っていると考えられる。が、その手の内を見せられぬ
のが弱みだ。そしてその政府の弱みを衝いてマイノリティ被害者家族
の会は情緒に訴え、大衆を味方につけようとする。国民大衆の援助だ
けでは足らぬとみた智恵者たちは、さらに渡米して米国の「拉致被害
」に対する認知も受けた。

■拉致、誘拐、キドナップ、テロが凶悪犯罪であるとは、世界の誰も
が知っている。いまさら小泉さんがエビアンで説明するまでもなく、
まして拉致家族の会が米国まで出かけていって説明し、なるほどそう
でしたかと米政府が初めて理解を示す話でもない。それよりじっさい
のところ、彼ら政治家にとっては、もっともっと大切な、有権者もし
くは国民と称する、圧倒的に大多数の人々を守らねばならぬという大
問題を抱えていると言いたいのが本心らしく、そのためにはお気の毒
ながら、まあいわば少数に過ぎぬ拉致家族たちは暫時ご辛抱願いたい
、というのが彼ら政治家たちの本音であろう。

■さらにうがって考えるならば、G8に集まったような国々では、拉
致・誘拐などは日常茶飯事で、北朝鮮の金将軍ではないが、「たった
10人や20人の拉致を珍しそうに、なぜそなに騒ぐのか」といった
気配も無いわけではない。じじつ、アフリカなどでは数千人単位の拉
致・誘拐が内乱という名のもとに行われてい、それを積極的に支援す
る国際的諜報機関も存在しているのだ。

■それを、もう辛抱できぬ。貴方がた政治家はわれわれの命をどう思
っているのだ、と、責め込まれたら、「それはもう、人の命は地球よ
り重とうございます」と、表向き返答せねばならぬのが政治家の務め。
まして相手がこの頃めっきり力をつけたマイノリティパワーならば平
身低頭してご挨拶し、北朝鮮に強硬に談じ込む約束をせざるを得ない。
G8でも、日本国首相という重要メンバーに「北朝鮮に拉致されまし
た。彼らを非難して下さい」と正面切って申し入れられれば、どうで
もいいことと内心思っていても、「それは怪しからんことだ」と、宣
言文に盛り込むくらいなエチケットは要る。それが最後のG8議長総
括で、「包括的解決を平和的手段で追求する関係者の努力を支持する
」という回りくどく、そして気抜けしたようなサミット文書になった
と考えれば納得できる。

◆◆要は、「人一人の命は地球よりも軽いが、さてどの程度の人間の
命ならば、地球の重さと比較はできないものの、一国の政府なり世界
なりが緊急問題として取上げ得るか」という秤量の問題であろう。
 その点いまの拉致問題はそうした秤量のボーダーラインにあると考
えられる。それをここまで政府社会の大問題に持ち込んだ蓮池さんと
か横田さんの努力は、たといマスコミという扇動業者およびそれに誘
導された情緒的大衆を味方につけたとはいえ、その力量は並々ならぬ
ものと感服する。まさにマイノリティパワーの華である。

 だがしかし、勝ちに乗じて、ついには外務高級官僚の更迭まで要求
するというのは、少なくともボクなどは賛成しかねる。いい加減にし
てくれと言いたい。

   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 info@609studio.com   へ!
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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]  2003年6月6日号    
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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 連邦会議副議長サハリン訪問

 2日ロシア連邦会議第1副議長であり、ロシア上院でサハリンを代
表しているワレリ・ゴレグリャドさんがサハリン公共住宅サービスと
地域別動力実態を調べるために4日間サハリンに滞在した。彼はアニ
ワガス産地、トロイツコエガスボイラー室、ユジノサハリンスク第1
級発電所などを見て回った他、ウゴレゴルスクを訪問して地域住民と
指導者らと会談を行った。(サハリン州政府プレスセンター)

安山市庁・韓赤代表サハリン訪問

 5月29日永住帰国者団地のある韓国安山市庁の職員代表3人がサ
ハリンを訪問した。今年の8月安山市長のサハリン訪問を控えての下
準備が訪問目的。彼らは韓人会代表とユジノサハリンスク市長にも会
って話した。3日、安山市とユジノサハリンスク市間の友好親善協力
議定書が交わされた。安山代表たちは生活の苦しい同胞たちの自宅を
訪問するなど生活実態調査も行った。3日には韓赤の職員二人も同胞
社会実態調査にサハリンを訪問した。

バス贈呈式

 4日午後2時、ユジノサハリンスク市にあるミチノクビル駐車場で
、日本政府からサハリン州韓人会へ贈られる小型バス2台の贈呈式が
行われた。バスは15人乗りと30人乗り。

予算関係公務員の賃金引上

 ロシア連邦政府は今年10月から予算関係公務員の賃金を33%引
上げることにした。他に1500万人の医師、教師の賃金引上も検討
されているが、そのためには280億ルーブルの予算が必要とされる。

戦争老兵のための住宅

 サハリン州政府は各地方に戦争老兵のために住宅を購入し、家の修
理サービスを行うよう強く支持した。近々戦争参戦者たちは文化住宅
に入居できる。

児童絵画コンクール

 さる1日国際児童保護の日を記念して郷土博物館で絵画コンクール
が行われた。民俗学室を見て回った後、気に入った作品を描写する形
のコンクールであった。入賞者には賞状と家族皆が博物館の見学ので
きる招待状が送られた。

暖房季節は終わり

 5月30日でユジノサハリンスク市暖房季節は終った。次の暖房季
節への準備は4月から既に始まっており、準備が順調に行われるため
には動力関係労働者に6億2700万ルーブルを支払わなければいけ
ない。暖房季節準備体制は11月15日まで完了しなければいけない。

メジク・スポーツ総合施設開館 

 6月末、州病院内にメジク・スポーツ総合施設がオープン予定で、
只今最後の仕上げに全力を注いでいる。州知事が直接建築工事をチェ
ックしており、オープン記念競技開催も準備中である。

青少年に酒販売禁止

 ユジノサハリンスク市政府の調べて、市内飲料販売店の青少年保護
違反件数が多数発見され、今後青少年を相手に酒などアルコール飲料
を販売して摘発される店には最高1500ルーブルの罰金が付加され
る。

サハリンの高所得者

 州税関監督所に提出された昨年の収入申告書によると、年収100
万ルーブル〜1000万ルーブルの住民が300人に上り、16人は
1000万ルーブル以上の年収を上げていることがわかった。百万長
者のうち半分はロシア人(残りは外国国籍)であり、昨年に比べ百万
長者の数は50%増加、1000万ルーブル以上の所得者は4倍も増
えた。

あれこれ

「自動車から子供を守る」

 ユジノサハリンスク国家自動車監督所は、5月20日〜6月9日ま
で児童交通ルール教育を実施している。自動車運輸業者も運転手や担
当者らに子供の交通被害を避けるために教育を行っている。

「米、原子炉閉鎖の代わりに石炭発電所建設」

 米国動力省がロシアのセベルスクとゼレノゴルスク市にある原子炉
閉鎖を条件にそこに二つの石炭発電所建設資金4億6600万ドルを
支払う約束をしたことがわかった。米国側は原子力非拡散闘争として
の措置であることを指摘した。

「女性の多い州」

 トヴェリ州に女性数が急増して話題を呼んでいる。今までロシアで
女性の多い地域といえばイワノヴォ市が上げられた。しかし人口調査
によりこれは事実ではないことが判明。トヴェリ州全体の人口は14
7万2600人、そのうち81万100人が女性である。原因は調査
中であるが、中国のある村では、1950年から女児出生率が男児の
10倍にも上り、1970年からは男児出生率0であり、その原因は
未だに分かっていない。

「行方不明から4年」

 ホルムスク警察は1999年から行方不明の33才の女性を探して
いた。最近26才の畜産家が容疑者として浮かび上がり審問した所犯
罪を告白した。二人はお酒を飲んでいる最中に口喧嘩をするようにな
り興奮した男性が女性の首を絞め殺してしまったという。その後怖く
なって女性を土に埋めてしまったのである。詳しいことは捜査中。

在日同胞カメラマン チョ・チヒョンの写真展

 日本大阪在住の同胞写真家チョ・チヒョンさん(64才)が本人の
育った街、猪飼野を撮った作品展示会を大阪市内で開催中である。チ
ョさんは済州島出身で1948年10才の時、平野川河川工事労働者
として働いていた父を追って来日した。そこには河川工事に動員され
た多くの朝鮮人がおり、工事が完成した後もそこに住みつづけた。そ
こが平野猪飼野である。1960年からフリーカメラマンとして自分
の育った街猪飼野の生活実態の記録を残すために写真を撮ってきたが
、南北の政治的対決によりスパイ呼ばわりされたこともあったという
。30年前の写真を今展示することに関しての質問に対して彼はこう
答えた。
「昨年ワールドカップ韓日共同開催をきっかけに朝鮮半島に対する日
本人の認識は大きく変わった。又、南北和解の念を込めて再び在日の
過去を振り返って見て欲しい」(情報提供 大阪在住の片山通夫)

3カ月以上の非居住者には生活費支給中止

 5月30日、州韓人会事務所で行われた安山市サハリン永住帰国同
胞支援事業所鄭・チョンス所長と朴・ヘリョン韓人会長との会話の中
で住民の関心の高い2点を紹介する。

 朴:今年8月に安山アパート居住者の中で80才以上の方がサハリ
ンを訪問できると聞いたがそれは安山に限っての話なのか。
 
鄭:今回の訪問は安山市長と韓赤の共同主催で物資支援もある。今年
は一次的に安山市居住者だけを対象にする。しかし、来年は他の地域
の帰国者たちにも広げようとしている。

朴:帰国者用アパートを貰っておいて、殆ど住まずサハリンに戻って
仕事を続けている人たちがいるがどう思っているのか。

鄭:知っている。厳しく追及があるだろう。3カ月以上居住しない人
には生計費支援を打ち切るつもりです。

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◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
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◇<WP紙が見た盧大統領>「感傷主義と突出発言が特徴」
 (中央日報 6月8日)

  米ワシントンポスト(WP)紙は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領
が突然の政策変更と突出のコメントで韓国民を当惑させており「感傷
主義」が同大統領の特徴になりつつあるとの見方を示した。同紙は7
日、盧大統領の訪日を契機に、同大統領の「就任から100日」を評
価し「盧大統領に影が落されつつある」と伝えた。 

→ 中央日報  http://japanese.joins.com

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 広範な国民の支持を得て大統領に就任して100日のノ・ムヒョン
大統領の人気にかげりを見たワシントンポストの記事。

 また、WP紙は記事の中で「選挙運動の過程で、米国からさらに独
立的になりたいと約束した人としては、驚かせる主張だ」と書いてい
ると、紹介し、今回の同大統領の訪日は、「迎賓館で明仁天皇陛下の
暖かい歓待を受けながら始まった。夕方の晩さんのとき、2人は、サ
ッカーの02年ワールドカップ大会(W杯)について話したが、過去
の歴史については触れなかった」と揶揄している。

 大国に翻弄されて漂う韓国の姿は韓国民の眼から見れば「情けなく
」映るのであろう。有事関連3法成立のその日に訪日した大統領のふ
がいなさ(?)を、韓国のマスコミは攻撃していて、北朝鮮問題とい
う難題を抱えたジレンマがうかがえる。

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◆[編集長から]             Michio Katayama
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 梅雨のシーズンがやってきました。最近筆者も梅雨=湿気対策とし
てカメラやレンズをカビから守るためにケースを買いました。電動の
ケースなんて手が届きませんのでプラスチックのもの。中に乾燥剤と
ともにカメラとレンズなどをいれてきっちりと蓋をするだけのもので
す。それでも付いていた湿度計の針はOKを指していて、なんとなく
安心。

◆有事関連3法に関して、大統領は「私は「国家が防衛力を持つのは
自然だが、日本の防衛政策の変化について周辺国が警戒心を持ってい
る現実も否定できない」首相は「これは日本が侵略された場合のこと
であり、専守防衛という日本の方針に変わりはないと説明した。周辺
諸国の懸念を払しょくできるようにしたい」と。

⇒大統領の疑念はもっとも。しかしそれに対しての首相の「周辺諸国
の懸念を払しょくできるようにしたい」の弁。説得力に欠ける。
 こうしてわが国は先の戦争の総括をしてこなかった。そして・・。

◆歴史問題について、大統領は会見で「今回は過去の歴史に触れずに
おこう、と決めてきた。歴史問題は大統領の宣言などで終結するもの
ではない」と述べ、今後の日本側の対応を注視する姿勢を示した。

⇒小泉首相の靖国参拝や麻生自民党政調会長の「妄言」に対しての7
日の日韓首脳会議でのノ・ムヒョン大統領の言。

 最近いつも思うことだが、相手(この場合韓国)が何も言わないの
をいい事にして「己の考え方」だけで行動する政治家や政治が多いと
感じる。いや、アメリカに対してだけは違うか?

◆それにしても「国民の政治離れ」に乗じての有事関連3法成立。国
民の無関心をいい事にしているのでは?。

◆奥野誠亮元法相が「麻生氏の言い方が良いか悪いかは触れないが、
日本と同じ処遇をしようとしたもので強制ではない」と麻生氏に同調
。山中貞則元通産相も「台湾(の人)も名前が変わったが、何の抵抗
もない」と主張し、大正生まれの長老議員2人が麻生氏を擁護する展
開になった。自民党総務会で。(7日付朝日新聞)

⇒この感覚が問題。「何も言わない台湾の人たち」に韓国が続けとい
うのか?また「日本と同じ処遇をしようとしたもの」とは!!他国の
他民族に対して同じ処遇をするから問題なのだ。

 それはそうと、麻生氏はソウル大学へ行くのかしら?

◆米国防情報局:イラク大量破壊兵器「特定情報なかった」

 つまりナンですな。大量破壊兵器を持っていたという「確たる証拠
無くして」戦争に踏み切り、わが国の首相はその尻馬に乗ったわけで
すな。
 アメリカで「ブッシュ政権への戦争責任追及が始まる?」

わが国では・・・。そういえば、英下院の外交委員会は3日、大量破
壊兵器の脅威を理由に対イラク戦争に踏み切ったブレア政権の判断の
妥当性について、調査を始めることを決めたとか。 

 大量破壊兵器はどこに?わが国の首相や外相にもお聞きしたいもの
だ。 がんばれ!国政調査権を持つ議員諸氏。

◆北朝鮮の万景峰号の新潟入港が中止になった。福田官房長官は「わ
が国はわが国の法律できちんと対応する。万景峰号に問題がないので
あれば、堂々と来られたらいい」と。

 無論そうだが、米軍の民間港寄港問題も「非核三原則」も貫いても
らいたいものだ。

◆「いつもご意見を感心して拝見していますが、今回はKenさんの
意見には、すこしばかり賛同できません。国技、武道、格闘技、スポ
ーツあるいは喧嘩に関わらずマナーは必要です。これはモンゴル相撲
にも共通のことです。

⇒このようなメールを読者の方からいただきました。ありがとうござ
いました。今後とも忌憚のないご意見をお聞かせください。

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      ◆◇◆609studio ホームページの案内◆◇◆

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発行     2003年6月10日   No.123
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム         ID:0000052236
              MailuX配信システム           ID:MM3E1B97842E020
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