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タイトル:609studio No.110◆現代時評:[いつか来た道]  2003/03/11


2003/3/11 No.110 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

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◆現代時評:[いつか来た道]                       ken
 
◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:2003年3月7日号

◆コリア・コンフィデンシャル「大統領様」から「大統領」へ
                                    Kil Sang
       
◆韓国新聞拾い読み:                              編集部

◆編集長から:[この1週間]

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◆現代時評    [いつか来た道]                  ken
─────────────────────────────────
◆アサヒコム 2003.3.4 フランスのドビルパン外相は26日、仏
元老院(上院)での討論でイラク問題に触れ、問題の解決が北朝鮮
問題を打開するうえでの試金石となる、との認識を示した。両問題
を関連づける考えは日本政府の認識と共通しているが、出てきた対
応は正反対。「米国との協調が何より必要」と結論づけた日本に対
し、フランスは大量破壊兵器拡散問題を平和的に解決する先例とし
てイラク問題をとらえている。仏外相は演説で国連査察の継続を訴
え、「イラクを平和的に武装解除させれば、他の危機を解決する上
でのモデル、判例となる」と話した。「イラクのケースは明日、北
朝鮮のケースとなるだろう」とも述べた。

◆アサヒコム 2003.3.3 石破防衛庁長官は3日の衆院予算委で、
北朝鮮の弾道ミサイルが日本に着弾した場合の対応について「(到
達まで)短い時間なので、判断はその時によって違うが、いかに被
害を最小限にするかに限定せざるを得ない。(自衛隊の出動は)災
害派遣という枠組みになるだろう」と述べた。「防衛出動」で対応
するには「組織的、計画的に日本に武力を行使した」とする事実認
定が必要になる。

◆中央日報2003.1.30 「現代、2235億ウォンを北朝鮮に送金」
30日、現代(ヒョンデ)商船に対する監査院による監査の結果、
2000年6月、南北(韓国・北朝鮮)首脳会談直前に現代商船が
産業(サンオップ)銀行から融資を受けた4000億ウォン(約4
00万円)のうち、2235億ウォン(当時2億ドル相当)を朝鮮
民主主義人民共和国(北朝鮮)側に渡したことが明らかになった。
しかし、金大中(キム・デジュン)大統領はこの日「現代商船の一
部資金が南北経済協力事業に使われたのなら、今後南北関係の持続
的な発展と国家の将来の利益のために司法審査の対象とみなすこと
は適切でない」と話し…・。

■小泉内閣の、対米追随外交の真因がようやく見えてき、それはそ
れなりにいくらか意味のあることと思えなくもないようだ。それが
最初からの真の狙いであったかどうかは定かではないにしても。と
りあえず、反復し検証してみよう。
 先ず北朝鮮に対して最大限の疑惑と恐れを抱くことから出発しよ
う、そのための理由はいくらでもある。ついこの間まで、拉致など
していないと白を切っていたにもかかわらず、事実は多くの日本人
が拉致され、還されてきたのは僅か5人に過ぎず、残りの人たちに
ついてはいまだに闇の中のままだ。
 それについ先般も、「戦端を開けば即日ソウルを火の海にしてみ
せる」と、自己の軍事力を豪語して隣国を震え上がらせた北朝鮮で
あり、しかも彼らはいまだに日本を仮装敵国、というよりはむしろ
準交戦中の国と見なしているのだ。
 「準交戦中の相手国民をたかが数人拉致してしてきても、とやか
く言うほどのことはない」と発言して憚らぬ国だから、いつ彼等に
ミサイルを打ち込まれるかも分からない。
 こちらはおぼこい国だから小泉・金将軍間で交わしたピョンヤン
宣言を信じて平和を迎えようとしているが、どうも相手が悪く、勝
手も違う。不意にミサイルの実験をしてみたり、核開発施設を再稼
動すると宣言したりする連中だ。

■さあ攻められたらどうする。 といっても、こちらはミサイルな
ど打ち込まれても、自衛隊の「防衛出動」は出来ず、「災害派遣」
に止まらざるを得ない、というお粗末な法制国家である。だいいち
相手方に報復しようにも、わが国の軍備では砲弾の着弾距離は足ら
ず、空からも続行距離が足らぬという話だ。世界第何位とか謂われ
るわが軍備は、対北朝鮮戦争では、どうやらうまく作動しないらし
い。頼りにするのは「軍事同盟」の相手国アメリカだけ、というの
が実情である。その「軍事同盟」も、こちらに本格的な軍備が無け
れば片務協定で、アメリカの武力に頼るだけらしい。 しかしその
ばあい、はたしてアメリカが本気で日本を守り、北朝鮮に攻め込ん
でくれるだろうか、心もとない話である。

■そのためには、普段から抜きんでて忠節を励み、すべてアメリカ
の言うことを聞いておかねばならない。イージス艦の派遣などはも
ちろんのこと、国連の決議など無くても米国の行動にはすべて賛成
。「戦争放棄」だから軍隊は派遣できぬぬにしても、後方支援はお
ろか、前方支援(?)も厭わぬ心掛けが必要だ。たといイラクで1
0万人の無辜が殺されようと、目先の日本国防衛のためには目を瞑
らねばならぬ、というのが、いまやはっきりしてきた小泉内閣の方
針である。

 北朝鮮軍隊の当面の敵は韓国でなく、アメリカでも無く、それは
どうやら日本であるらしい。 「ソウルを火の海にする」といわれ
た韓国はとっくに震え上がって、太陽政策こと対北融和政策に本気
で乗りだした。金剛山観光開発に仮託して対北朝鮮へ数億ドルの資
金援助を提供しているが、それは単発的援助に止まらず、今後もず
っと継続するつもるらしい。そうでなくても両国は同じ朝鮮民族の
間柄、「火の海」にするにはためらいがあるし、いまではおカネも
貰っていて当面の敵ではない。 ほんとうの敵アメリカは遠過ぎて
、北朝鮮からミサイルを打ち込むには遠過ぎる。結局のところ、韓
・日・米相手の戦争で相手に出来るのは日本だけ、という構図がす
でに成り立っている。

■とすれば、わが国がとるべき道はただ一つ、どんな無理難題にも
耐えて対米追従外交を続けるしかない。「小身者の悲しさは、人に
勝れた心底を、見せねば数に入れられぬ」と泣く、あの忠臣蔵の早
野勘平こそ、いまのわが日本である。と、まあこれが小泉内閣の言
い分であり、分からぬこともない。

■かたや北朝鮮側の言い分を聞こう。「電気が足らず、寒空に震え
ているのに重油供給は止められ、自分は数百発のミサイルを持って
いるにもかかわらず、わが重要な外貨獲得手段であるミサイルの製
造にイチャモンを付け、発電用の原子炉稼動も止めようとするアメ
リカは理不尽だ。」寒さと飢えに苦しむ北朝鮮にとってはアメリカ
は不倶戴天の敵であり、第2次大戦中のわが国の言葉で言えば「鬼
畜米英」である。その先棒を担いで挑発してくる日本は、50年間
半島を食い物にした日帝である。

■いくら日米両国が「核開発を止めて、民主国家になれば援助しま
しょう」と、口を酸っぱく説いても信用しない。それは、「鬼畜米
英」で凝り固まり、「一億総決起、本土決戦」で団結したかっての
日本の姿に他ならない。いまの北朝鮮やイラクは、日本のボクらに
とってはまさに「いつか来た道」である。たとい空からのビラの広
告で降伏を勧められても、広島・長崎に原子爆弾を投下されぬ限り
降伏しなかっただろう。いまになれば「原爆を落としたアメリカは
怪しからぬ」というが、あのとき「ああでもしなければ、あんた方
は降伏しなかっただろう」と言われれば、「そうかも知れなかった
」と、反省せざるを得ない。 同じように、いまの北朝鮮やイラク
にとって、いかにアメリカが甘言を弄しても信用できず、全国民一
丸となって最後の一兵まで戦おうという気持はよく分かる。重ねて
言う、日本のボクらの世代から眺めれば、彼ら北朝鮮やイラクのい
まやっていることは、50年前のボクらの「いつか来た道」そっく
りだ。「…・山ゆかば草むすかばね 将軍さまの辺(へ)にこそ死
なめ 顧みはせじ…」。顧みて、うたた憐憫の情に耐えない。 

 終戦でやってきたアメリカ兵たちが、たちまち出来た彼らの日本
の恋人たちに、どぶ板を踏んでキャンデーを届けにきたあの率直さ
と、人のよさは、戦争中の「鬼畜米英」からは考えられもしない現
実だった。もしそうと分かっていたなら、我々も竹槍で戦ったり、
一億玉砕を考えなくてもよかったのだ。
 まこと人間の、敵味方同士の不信感はあまりにも大きく、ちょと
やそっとで覆し得ない凄みを帯びている。

■そうした相互不信を取り除いて、友好関係を打ち立てるにはどう
すればいいか。アメリカは、相手を打ち砕いて一挙にいわゆる民主
政府を樹立しようとする。韓国と、そしてフランスなどは、ゆっく
りと相手を懐柔して徐々に民主国家に転換させてゆく方法をとろう
としているように見える。 どちらが良い方法かわからない。
 無辜を殺すな、人道主義でいこうという人々にとっては、フラン
スなり、あるいは韓国の太陽政策がいいように見え、米国は無慈悲
に過ぎると非難される。
 しかし、いまにも飛びかからんばかりのアメリカのこわ持てがあ
って、はじめて北朝鮮の韓国に対する柔らかな対応があり、イラク
のミサイル廃棄もあるという事実を、我々は見逃すわけにはいかな
い。

★もしここで世界警察の米国が箍(たが)を緩めたならば、金将軍
様やサダム氏がどんな強力な再軍備を進めるかは分からない。なぜ
なら、このお二人というのは、揃いもそろって、だいぶ変った独裁
者であることは間違いなく、彼らの危険性を誰も担保することは出
来ないのだ。
 ならばやむを得ず、悪役をアメリカに被ってもらい、「いまにも
米軍が貴方がたの国を一飲みにしてしまうかも知れない」という恐
れを、その変った人たちに与え、そして城を明渡してくれることを
心待ちにするしか、我々に方法はないのではなかろうか。

 むかしのことわざに「至誠天に通ず」というのがあった。平和を
願う我々の至誠が、果たして「天に通ず」ることが、金将軍やサダ
ム氏を相手にしたときにも存在するであろうか。その見解の分れが
、すなわち米国につくか、フランスのシラク氏の主張に味方するか
に分かれることになるのだ。

★総理に就任したての小泉氏が米国へ飛び、最初にブッシュ氏と握
手したとき、おそらく彼は、米国につきさえすれば石油の分け前く
らい貰えるだろうと思った程度ではなかったろうか。
 それが、北朝鮮の拉致疑惑が本物になり、イラクとアメリカが抜
き差しならぬ大喧嘩を始めるに至った。そしていつの間にやらアメ
リカ対イラク・北朝鮮の抜き差しならぬ修羅場に行き合わせ、さあ
困った、どうすべきか。いきさつからして結局は、対米べったりに
ならざるを得ぬし、何か名分が欲しい。というときに北朝鮮が思わ
ぬ超悪役を務めてくれることになった。 ならば「北朝鮮の攻撃か
ら逃れる」という理由がつく。これでいこう、と小泉氏は考えた。
この案、丁と出るか半と出るか、それはまだ誰にも判っていない。

   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 info@609studio.com   へ!

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◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]  2003年3月7日号    
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
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大統領就任式に招待

 韓国第16代大統領の就任式にサハリン代表として朴・ヘリョン
韓人会長と全・サンジュ老人会長、金・ミョンヨル離散家族会長、
企業家鄭・ヘソンさんとユ・オレグさんが招待され参加した。ロシ
ア国会議員鄭・ユリさんがロシア各地の同胞代表26人を引率した
。就任式に参加した海外同胞数は1500人。朴会長によると、鄭
議員は26日ノ・ムヒョン大統領との面談の際、サハリン韓人代表
らから預かった手紙を渡した(その内容は別に掲載する)。サハリ
ン代表らはソウルで韓露親善協会、韓国赤十字社、在外同胞財団、
海外同胞政策フォーラム代表、安山市庁の関係者等と会見を行うな
ど多忙な日を送った。安山市はユジノサハリンスク市と姉妹提携す
る意向があり、ユジノサハリンスク市の社会経済と同胞社会の状況
に高い関心を示した。安山の永住帰国者たちとは永住帰国後もサハ
リンで仕事を続けている人たちや非行青少年の韓国入国制限装置な
どについて話し合い、今後、このような人たちには確固たる手段を
取るとの合意に達した。

●大統領宛ての手紙

 尊敬するノ・ムヒョン大統領閣下、大統領就任おめでとうござい
ます。多忙な中、こんな手紙を届けて大変申し訳ありません。
サハリン韓人同胞数万人は第2次世界大戦中樺太に強制連行され、
複雑な世界情勢と冷戦体制により数十年間も祖国と家族と隔離され
悲惨な人生を送った人たちです。終戦後日本は、1946年12月
5日の「ソ連地区引揚げ米ソ協定」により南樺太とクリル列島から
46年12月5日から49年6月22日まで29万2千人余を日本
へ帰国させるほか、56年10月19日の「ソ・日共同宣言」によ
り残留日本人を本国に帰国させました。しかし、韓人たちはその対
象とされず恋しい祖国へ帰れず悲しい異国での生活を強いられまし
た。日本側は自国民だけを考え、韓人たちは見捨てました。
日本が我々に犯した数多くの悪行、即ち強制連行、強制労働、放棄
。彼らの政治的人道的責任は極めて重いものであります。
日本政府はこのような人道的責任を痛感し、1988年から国家予
算を拠出して、安山市に老夫婦のために500世帯の住宅団地を、
仁川市には100人定員の養老院を建設してくれました。又、母国
訪問事業の支援の他、現在安山市にも50人受容の養老院建設計画
、サハリン韓人文化センター、永住帰国者の里帰り事業などを支援
しています。
 韓国側も住宅団地の敷地を提供する他、賃貸住宅の提供、生活費
支援など永住帰国者の基本生活を保障しています。しかし、これで
我々の問題が決して解決されたとは言えません。又、問題解決をす
るにはサハリン同胞社会の力は極めて微弱であります。それ故に韓
国政府の積極的な助けを必要としております。
 尊敬するノ・ムヒョン大統領閣下、国政で多忙な毎日であるとは
思いますが、どうか我々のお願いを聞いてください。
日本側に対する我々の要求は次のとおりです。1.サハリン韓人一
世全員に一時金として補償金支払。2.サハリン同胞たちの郵便貯
金返還。3.残留サハリン韓人のための基金創設(未払貯金:簡易
保険1億8千7百万円、郵便年金7千万円)。
上の問題を解決するため長い間戦っている我々を支持支援して下さ
ることをお願い致します。大統領閣下のご家庭と国政にいつも幸運
が満ち、富強な国を建設できるようお祈り致します 
                    サハリン州韓人会と老人会、離散家族会会長



3・8を祝う

 尊敬するサハリン女性の皆さま、心から婦人の日を祝賀します。
万物が蘇生する春、皆さまに綺麗なバラと喜びと笑顔が充満するよ
うお祈り致します。又、これからもサハリン社会経済、韓人社会の
発展のために貢献されることを信じております。

                サハリン州韓人会長、老人会長、離散家族会長

ユジノサハリンスク市韓人会と老人会は、6日、アルイ・パルス食
堂に韓人社会のために活動中の女性たちを招待して、婦人の日を記
念する晩餐会を開いた。

記者会見、電気代の値上げ

 4日、州動力委員会長が、電気代と暖房代の値上げに対する消費
者の疑問を解くために記者会見を開いた。委員長は燃料代や運送費
、賃金の値上げなどの原因であると説明した。連邦法修正により、
今年から予算策定以後の電力・暖房料金値上げは出来なくなってい
る。サハリンでは1月に一度値上げされたため、今年中に又の値上
げはないのではと言われている。

母性をテーマに

 カレイスキークラブがリエゼ・ナタリヤ会長の指導の下、5日州
科学図書館で母性をテーマに定期集会を開催した。今回は有名な女
性指導者が多く招待された。

感冒が流行

 3月1日現在、ロシアでは流行性感冒により24人が死亡、その
中の3人は子供である。46地域で感冒が流行っているが、サハリ
ンとクリル諸島でも最近感冒患者数が5千人を超えている。又ネベ
リスク区域が最も患者数が多く、アレクサンドロフスク・サハリン
スキ、アニワ、クリルスクがそれに続く。ウゴレゴルスク区域から
感冒が広がったと言われている。

バス購入
 ユジノサハリンスク第2自動車乗客運輸地方自治体企業所は、州
の資金援助を得て4台の45人乗りの新しいバスを購入、運行中で
ある。現在、州の資金援助で購入したバスは他企業所のも含め16
台ある。

あれこれ

「労働生産性低い」

 ロシア連邦労働省によると、ロシアの労働生産性と労働者技能水
準が低いという。ロシアでは熟練技能工数が全体技能工の5%に過
ぎないが、ドイツでは56%、米国では43%にも達している。

「火災注意」

 今年1月と2月の間、サハリンでは火災による死亡者数が28人
、負傷者が20人もいた。州消防専門家は火災の原因は火災予防規
則を守らないためであり、お酒に酔ってベッドでタバコを吸って火
事をおこしている人もいると指摘した。

「貯水池の水がなくなる」

 スタロドフスコエ部落に飲み水を供給している貯水池の水の量が
急に少なくなり、10日以上ドリンスクから水を運ぶ緊急状態が続
いている。今地質学者が現場で原因を調べている。

「ニシン料理コンクール」

 27日、サハリン国家商業監督管理局が商店で販売されている3
0種類のニシン料理の質や包装状態を検査した。8時間に及ぶ慎重
な審査で、料理を味わった審査員たちは、クリルスクのビノム社に
一等賞と表彰状を渡した。この会社が出品した料理品は1品だけだ
った。

「老兵にタクシーサービス」

 ウドムルト地域グラソフ市はこの1年間、毎日2台のタクシーを
戦争・労働老兵たちのために無料運行している。事前に予約してお
けば病院や友達の家まで無料で乗車できる。一々証明書を見せてと
言われないため、一般老人も乗れるとのこと。

「偽装卒業証書」

 最近、クズバスで偽装大学卒業証書を専門的に売っている犯罪者
が捕まった。大学のレベルによって1万〜10万ルーブルで取引さ
れているようだが、実際買う人は多くはないとのことである。出来
がいいため本物と見分けるのは大変難しいとのこと。

障害者に車椅子を

 1月、州韓人会と老人会宛てに一通の手紙が届いた。送った人は
ユジノサハリンスク市に住むソン・ウォンチョルさん、ソンさんは
98年発作で半身不自由になった奥さんを一生懸命介護していた。
徐々に体調がよくなる奥さんに散歩に連れて行きたいが車椅子が購
入できず悩んだ末、韓人会と老人会に協力を求めてきたのであった
。大統領就任式に出席するために訪韓した全・サンジュ老人会長が
韓国赤十字社とソンジン漢医院のカン・シンム院長の協力を得て車
椅子を購入し、帰国後ソンさんに直接渡した。
    サハリン州老人会顧問 鄭・テシク

感謝します

 車椅子がなくて外の新鮮な空気を吸う事もできない家内のために
、州韓人会と老人会にご協力の請願書を送ってから1カ月も経たな
いうちにお願いが叶って車椅子を頂きました。感謝の言葉もありま
せん。州韓人会、老人会は勿論のこと、韓国赤十字社とソンジン漢
医院長さんにも心から感謝致しております。
          ユジノサハリンスク市のソン・ウォンチョル

お知らせ

 サハリン永住帰国審査委員会は、3月10日〜16日まで追加永
住帰国者の審査を行います。空き状態は以下です。

安山コヒャンマウル:2世帯(1929年以前生まれ)
テチャン養老院:13人(男6、女7人、1935年以前生まれ)
仁川福祉館:2人(1935年以前生まれ、体の不自由な方)。
既に永住帰国資格をお持ちの方や申し込みの済んだ方は確認をお願
いします。又、申請していない方は離散家族会にて申請手続きをし
て下さい。
               サハリン永住帰国審査委員会

卓球試合

 3月9日午前10時、ホルムスク・カン製造工場で卓球試合が開
かれます。多くの参加をお待ちしております。 サハリン州韓人会

床下の釣り場
 
 ツルラ市民パヴェル・サイチェフは自宅でフナツリの出来る人。
夏、家の近くの水道管が破裂して家の地下室に流れ込んだが、公共
住宅経理が修理を伸ばしている。パヴェルさんは釣ったフナを地下
室に入れておいたが、家族がペットを飼うように、フナにパンと虫
等の餌を与えたため、フナの数が急激に増えてきた。家族は春が来
たらフナたちを川に帰そうと思っている。家が傾いている他、中は
湿気が多く、フナとの同居も大変だという。

サハリン社会経済状況

 2003年1月1日現在、登録済の個人企業数は17,993カ
所。昨年はガス・原油、石炭総生産量が2001年度に比べ減少、
建材生産分野は増加した。住民たちは自力或いは融資を受け160
世帯の家を建てた。州内198カ所の学校に7万3200人が勉強
中で、その中の2800人が英語学校、芸術学校など専門学校に通
っている。又、16カ所の夜間学校在学生は2400人。2つの国
立大学と3つの分校に1万600人が通っており、今年の新入生は
3100人である。     (サハリン州国家統計委員会資料) 

─────────────────────────────────
◆コリア・コンフィデンシャル 
            「大統領様」から「大統領」へ    Kil Sang
─────────────────────────────────
 今日(3月9日)、韓国歴史上異例のできことが起きた。法務部
長官や検事総長の人事を巡って、大統領と検事代表が話し合うのを
TVで公開する放送があったのである。
 検事側は、序列や従来の慣例を全く無視した斬新な新任法務部長
官人事が、参与政府をキャッチフレーズにしているノ・ムヒョン政
権の姿勢とは矛盾していると、不満の声明書を発表し、検事の人事
参加を要求してきた。検事側の集団行為が社会問題化するや、最高
権力者の大統領が真正面からその挑戦を受取り、国民の前で話し合
おうと公開会談を提案したのだ。そして、今日9日2時から100
分に渡って、大統領が検事代表らと話しあう風景をそのまま国民に
公開することになった。100分間、私は息を殺してそのやり取り
を見守った。 結論から言えば、韓国の政治に新しい風が吹いたこ
とが、肌で感じ取れるとても印象的会談だった。

 大統領も検事側も率直に、時には激憤と興奮を隠せず、お互いが
言いたいことを言っていた。国民の前でこのように言っていいのか
どうかと戸惑いながらも隠せず事実関係をはっきり追求していた。
手に汗を握るほどの率直過ぎる不満の表示もあった。最高権力者に
向かってこのようなことが出来るなんて、ちょっと前までは想像も
つかないことであった。

 序列を無視した人事に対して、大統領ははっきりとこう言った。
「序列に従って人事をしようとしたら、その中には私が必要とする
人物がいなかった。民主化を訴える人々を刑務所に送った人々を私
のパトナーとして選ぶことはできない。従来、権力者の機嫌を探り
ながらその手先となって今の高い地位にのぼった人たちを、私は使
いたくない。汚れていない進歩的且つ若年層を登用し、検察社会を
一新させたい。人事は法律的に保障されている大統領の権限だ。大
統領として、人事は私の信念に従って行う。」
大統領は現検察高位職に対する不信をはっきりと表しながら、数次
に渡って、今回の人事に於いて自らの意志を貫くと強調した。

 従来、韓国では三権分立は名ばかりで、司法機関の中立性は守ら
れたことがなく、検察庁は常に為政者たちの保身具として働いて来
た。又、立身出世のために、進んで為政者の手先となった恥ずべき
歴史を持っている。大統領との会談に参加した検察側代表は皆若手
の3,40代の検事だった。彼らは中立性、正義を守れない環境に
ついて具体的な例まで挙げながら検察の本来の役割を果たせるよう
な人事システムの構築を要求していた。
しかし、大統領はそのようなシステムの構築は自らも望んでいるこ
とであり、絶対に実現させるつもりでいるが、今すぐにはできない
。そのためにはそれぞれ関係者の話を充分聞く時間が必要であり、
システムの構築まで現在のポストを持続させる気は無いとはっきり
と言った。今の検察高位職は自分の色には合わないからだと一言で
検察側の要求を断った。

 今日まで韓国では、マスコミさえも大統領を「大統領様」と呼ん
でいた。北朝鮮の金父子を「首領様」と呼ぶのと変わらない扱いだ
った。大統領夫人は令夫人と呼び、国母と言っていた。家父長制意
識が政界でも残っていた訳である。
しかし、政治的基盤もなくアウトサイドの、ごく普通の人間が大統
領となった今、大統領自らがそのような従来の価値観を壊そうとし
ている。今日の公開会談は正に大統領が王座から一般国民のそばに
降りてきた感じだった。気持ちのいい会見だった。お互いの主張が
はっきりしていてよかった。最高権力者に向かって言いたいことが
言える時代、又、真正面から受け止める大統領の勇気と自信に拍手
を送りたい。韓国の政治風土は確かに変わりつつある。ノ・ムヒョ
ン時代は一体如何なるものになるか、私はワクワクしている。

(編集部から)韓国検察当局が法務部長官人事をめぐって長官の任
命を拒否しようという動きがあった。これを受けての9日のテレビ
会談である。ノ・ムヒョン大統領は「毅然とした態度で」検察の要
求を退けたようである。一方我が国では外務省改革に乗り込んだ田
中真紀子前外務大臣の「スカートのすそを踏んづけた」首相は、「
丸投げ」で田中真紀子前外務大臣を更迭した「実績」がある。
─────────────────────────────────
◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
─────────────────────────────────
◇北朝鮮、インターネット連結を本格化 (中央日報3月6日)

  朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が昨年11月から、地域別に
運営してきたコンピューターネットワーク(イントラネット)を全
国的な連結網に立ち上げ、本格的なサービスに入った。 
  朝鮮(チョソン)新報のインターネット版は先月1日、朝鮮逓信
会社のファン・チョルプン社長の話を引用し「2000年10月、
北朝鮮全域に光ケーブルを設置した。サービスは昨年11月から始
まった」と報じた。 ・・・北朝鮮は平壌市内に1GB級、平壌(
ピョンヤン)と地方間には2.5GBの通信速度を備えた全国イン
トラネットを構築し、これによって全国の住民が、金日成総合大学
や人民大学習堂などのホームページを利用できるようになったとし
ている。

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 記事は「朝鮮の一般住民が家庭でこれを利用する場合、まず逓信
省国際通信局の技術奉仕所で販売する8MB級ADSLモデムを購
入、コンピューターに設置し、地域の電話分局に加入を申し込めば
よい。また電話分局では現在、イントラネット普及・拡大のため、
加入費と利用料を取らないという。」と続く。
 
 しかし、しかしである。飢餓と抑圧に苦しむ?北朝鮮の国民がパ
ソコンをもって、壊滅的な電力事情の国内でパソコン使ってゆける
のだろうか?この記事は朝鮮新報の記事を情報源にしたものであり、
少なくとも、検証されたわけでない。
 パソコンを自由に使える国民が「脱北」を繰り返す?

→  http://japanese.joins.com/
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◆[編集長から]             Michio Katayama
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 3月になってなぜか風の強い日が続きます。気象協会のホームペ
ージから「注意報、警報」の状況を見ても日本列島が赤や黄色で塗
りつぶされている日が多いようです。 http://tenki.or.jp
 イラクや北朝鮮を取り巻く環境も注意報を超えていまや真っ赤な
警報になりつつある3月です。

◆外紙(誌)から「警報」を拾ってみた。↓
 
○米「グアム爆撃機は攻撃任務、北朝鮮意識して配置」
  ホワイトハウスは5日、西太平洋グアムに近く配置される戦闘
爆撃機24機は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を意識した攻
撃任務を帯びていると明らかにした。 

○北朝鮮、労働ミサイルの試験発射を準備
  ワシントン発共同通信は6日、米国政府が、朝鮮民主主義人民
共和国(北朝鮮)が日本に到達可能な労働(ロドン)ミサイルの
試験発射を準備していると報告し、警戒水位を高めたと報じた。 

○ワシントンポストは5日付のインターネット版で、米高官らの
言葉として「米国とアジア国家が、北朝鮮の核兵器保有を既定事
実として受け入れ始めた」とし「米政府は、北朝鮮が核物質を他
国に輸出することを防ぐ方向へ関心の焦点を移している」と報じ
た。同紙は「日本の高官らも北朝鮮の核兵器生産を阻止するのは
難しいと感じている」と伝えた。  
  ロサンゼルスタイムズも5日付のインターネット版で議会消息
筋を引用、「ブッシュ政権は米国が北朝鮮の核兵器開発を防止で
きないという結論を下した」と報じた。 

○イラクの大量破壊兵器を調べている国連監視検証査察委員会(
UNMOVIC)のブリクス委員長は7日午前10時半(日本時
間8日午前0時半)から、国連安全保障理事会外相級協議で査察
報告を行った。ブリクス委員長は「イラクの協力は完全ではない
」として兵器関連文書の追加開示などを求める一方、イラク当局
による弾道ミサイル「アルサムード2」の廃棄を評価、近くイラ
ク人科学者に対する初の国外聴取を要請すると述べ、なお「数カ
月間の査察」継続を望む姿勢を示した。

◆これで国連安全保障理事会のフランスやドイツロシアなどが「査
察継続」を強く押してくる。 ・・がしかし・・・

◆フライシャー米大統領報道官は7日、国連安保理で行われたイラ
ク査察報告について「イラクが(大量破壊兵器の)武装解除をして
いないことを意味する」などと述べ、米政府の主張が証明されたと
の解釈を示した。また、米、英、スペインが同日提出した修正決議
案が来週、採択に至らない場合、国連の枠外で多国籍の連合を形成
し、対イラク武力行使に踏み切る方針を明言した。

◆小泉純一郎首相は6日の参院予算委員会で、米国などが国連安保
理に提出した新決議案について「イラクのフセイン大統領に、本気
で査察に協力しない限りは場合によっては戦争に入らざるを得ない
という自覚を促すものだ」と述べた。

⇒戦争の危機が迫ってきているこの一週間だが、ブリクス委員長の
国連監視検証査察委員会での報告では、まだ査察継続の必要性あり
と認めた形になっていることが救い。

 それでもアメリカは「国連の枠外」での攻撃をするという。いわ
ゆる多国籍軍での攻撃・・・。国連の権威低下。
 こんな場合にも、わが国は「国際協調」というのだろうか。かな
り無理のある名分を捨てての対米追随。

 世論に動かされない首相。

 そういえば、構造改革も政治資金規正も空振り。世論はそれを望
んでいたがために・・・。
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発行     2003年3月11日   No.110
編集・発行  609studio   Michio Katayama
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