メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2006/12/23


◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆
  2006/12/23
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第170号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の
社員が本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●写真家の青山潤三さん

私が青山さんと始めてお会いしたのは、尾の間の県道沿いだった。リュック
サックを背負って、真っ暗な中、ヒッチハイクをしていたのが青山さんだっ
た。身を乗り出すようにして暗がりでヒッチハイクをしている人を見たのは
始めてだったので、ちょっと驚いた。
体調でも悪いのだろうかと思わず停まってしまった。行き先が同じだったの
で乗ってもらった。バスにでも乗り遅れた若者の貧乏旅行かと思っていたが、
青山さんは有名な写真家だった。

昔の屋久島パインのことまで知っていたのにまたまたびっくり。「屋久島に
来たときはヒッチハイクかバスで移動しています。今日はすっかり夜遅く
なってしまって、車が停まってくれなかったら歩いて帰るつもりでした」と、
なんとも暢気(のんき)な青山さん。

青山さんは小学校高学年の頃、本で屋久島のことを知ったそうだ。その本に
は、小杉谷に山小屋があり若い女性が小屋の番をしているというようなこと
が書いてあった。とても印象的で、ぜひ屋久島へ行ってみたいと思い続けて
いたという。

屋久島を訪れたのは1960年代半ば。屋久島行きの船の中で知り合った人の
お宅へ泊めてもらった。昔は民宿も少なく、地元の民家に泊めてもらうこと
が珍しくなかった時代だ。それからは夏と冬、年二度ほど訪れるようになっ
た。

ある年の夏、尾の間の民宿に泊まりながら、屋久島パインの畑で草むしりの
アルバイトをした。屋久島パイン株式会社は、今は不動産会社となっている
が、昭和42年に設立した当初パイナップルを栽培していた。屋久島パイン
という名前は不動産会社とイメージが合わないという方もいると思うが、
パイン畑の名残の会社名だ。

パイナップル畑の草むしりをよく働くので地元のおばさんに気に入られ、
「うちの娘の婿にならないかい」と言われた懐かしい思い出がある。
「その時、結婚していれば良かったかなー」と当時を懐かしむ青山さん。
パイナップルを味見する係りもした。また、試験的に作られていたパッショ
ンフルーツのジュースを飲んだり楽しかった。
今はJRホテルとなっている旧国民宿舎の建物が作られた当時の建設現場の
アルバイトもした。

「昔に比べて車が多くなったね。その分、バスの便が少なくなったね。当時
と比べて観光地には人が集まるようになったが、観光客が行かない山の中は
そんなに変わってないね。ガイド関係の人は屋久島のことをよく知りよく
勉強してますね」と、当時のことを振り返りながら感想を話す。

青山さんは以前、絵を書くのが好きで漫画家のアシスタントをしていた。
その後、写真家に転身。1974年からセミの声(ツクツクボウシ)を録音する
仕事中心だったが、1980年頃から本格的に蝶や植物の写真を撮り始めた。

こんど11月に屋久島を訪れた時、トカラ列島・三島列島を写真に収めよう
と、安房の宿泊所から尾の間のJRホテル近くの見晴らしのよいところまで
毎日通った。
トカラ列島・三島列島はくっきりきれいに見えることがあまりないといわれ
ている。ある日ちょうど、これはという瞬間がやって来た。ところがなんと、
その日に限ってカメラを安房に忘れてきてしまった。取りに戻ったが間に合
わず、涙をのんだ。

「ついてないですよ。でも数日前、登山をしていてモッチョム岳の頂上で
とぐろを巻いたマムシを踏みそうになったが、寸前で気がついて難をのがれ
たからついているのかもしれないですね。
山の中でマムシにかまれたらそれはもう大変だったでしょうね。でも山の中
でかまれたという話は一度も聞いたことが無いのでそれほど怖がることは
ありませんよ」と、のんびりした顔で青山さん。

今回、青山さん行きつけの「散歩亭」でお話を伺った。(散歩亭は安房川の
ほとりにあるお店。食事もできるお洒落なバー)
青山潤三さんは、1948年神戸生まれの写真家。国内外の生物を研究。「小笠
原・緑の島の進化論」「世界遺産の森屋久島・大和と琉球と大陸のはざまで」
「中国のチョウ・海の向こうの兄弟たち」など、数多くの著書がある。
現在は、東京、中国と屋久島を飛び回る多忙な生活を送っている。

ただいま好評発売中の「週刊・屋久島の植物」は、A4版で560円。
鹿児島市内や屋久島の書店で取り扱っている。問合せは青山さん
aoyamajunzo@hotmail.co.jp まで。


●写真(3枚)付のメルマガ文章は、Webサイトでご覧になれます。
http://www.yakushimapain.co.jp/mag/backno170.html
メルマガ・バックナンバー
http://www.yakushimapain.co.jp/aa2005me-rumagajin.htm

●ブログ『屋久島発 田舎暮らし通信』は毎日、写真付で更新中です!
http://yakushimapain.seesaa.net/
12/21・22に関連記事があるのでご覧ください。
http://yakushimapain.seesaa.net/article/29865679.html
http://yakushimapain.seesaa.net/article/29865250.html
1日ワンクリック! 「ブログランキング」へご協力お願いいたします。

●屋久島移住支援コミュニティ『緑の風』は毎週更新しています。
誰でも自由に参加できるインターネット上のコミュニティです。
http://midorinokaze.iju.jp/

●「やくしま」店ホームページ、リニューアル更新中です。
朝、島の港にあがった海の幸を夕方、東京でお召し上がりいただけます。
http://www.yakushimashoku.com/

★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★
屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   info@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★
 

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。