メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2006/05/13


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  2006/05/13
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第154)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員
が本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●なまこの港

好天ということもあり、ゴールデンウィークは大勢の観光客が訪れ、縄文杉は人
数を調査しだしてから最高の人出となった。
予約するのが遅くてレンタカーもなく、バスと歩きで廻っている人たちもいた。
昼食を食べる所が少ないと言って、疲れきった表情だった。

しかも、2時を過ぎるとほとんど一旦閉めてしまう店が多いため、観光客にとっては不便な状態だ。
ちょうど昼時に、食事できる店があるところを、通りかかればよいのだが、広い
屋久島では、タイミングが悪いこともある。
民宿は年々増えるのに、食べるところは意外と少ないと思う。

ある旅行客の人も「屋久島は昼2時になると閉まってしまうし、一体どうなって
いるんだろう。腹が減っては戦ができぬ。屋久島の素材を使ったものが、もう少
しあってもいいのに。屋久島でしか食べることができない、素朴なものがいいね。
地元の人は食べ飽きているかもしれないけれど、旅行者には新鮮だったりするも
のがたくさんあると思うよ。」と言っていた。

食事できるところは、宮之浦と安房には集中してあるけれど、湯泊から西部にか
けて少ないように思う。
やっと見つけた弁当屋にも、ひとつしか残っていなくて、それを三人で分けて食
べたという人も居た。
都会の人は、いつでもどこでも食べることができるという感覚に慣れている。
ところが屋久島では、お昼はお昼時に食べなければ、食べ損ねてしまうことにな
るのだ。

普段静かな観光地も、人でごったがえしていた。
わナンバーや県外ナンバー、キャンピングカーも目立った。
景気が回復しているのだろうか。
島では稼ぎ時なので、ゴールデンウィークが終わったら、店を休むところも多い。

県道から海手へ下る道。
湯泊温泉へ車がどんどん走っている。
温泉の反対側の、港の防波堤の工事が始まっていた。
台風で壊れたところを直しているところだった。

その港になまこがいるよ、と知り合いの人に聞いたので、見に行った。
潮溜まりに、真っ黒いなまこが10匹位、じっと動かないで沈んでいる。
黒いホースが、捨ててあるのかと思った。
棒で引き上げると、小さくなった。

独特の突起物があまりなく、とても食べれそうな感じではない。
食用の黒なまことは、どうも違う様子。
なまこの酢の物はおいしいけど、屋久島にいる黒いなまこは、誰も食べる人など
居ない。

小さいアメフラシも一匹いた。
これも食べられそうにない。
工事中のせいか、誰もなまこなど見に来ている人は居ない。
反対側の湯泊温泉へ行くはずの旅行者が、私の車のあとに間違ってついてきて、
なまこの港まで来てしまった。

一体どこに温泉があるんだろう、と不思議そうな顔で私を見て、さっさと戻って
行った。
私は、ゆっくりなまこを見物した。



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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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