メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2005/12/03


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  2005/12/03
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第143)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員
が本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●「老後について」

(60代男性 東京出身 移住暦1年 Tさん)

「私は老後を屋久島で、鼻くそほじりながら、よだれたらしながら、だらしなく
暮らそうと思いやってきました。奥さんはもういませんが、かわいい孫も残した
ので、もうやり残したことはないだろうと思い、屋久島に定住しました。

ある夏の暑い日、たまには童心に戻って川へと出かけました。
屋久島の西部にある栗生川は、平日ということもあり、貸切状態でした。
上流の方は、そりゃあもうきれいで、水をたらふく飲んでしまいました。

いい水加減!素っ裸で、頭にタオルをのせて肩まで浸かって涼を楽しんでいまし
た。鼻歌まで出てきましたが、周りにはだーれもいなく、川の流れだけがサラサ
ラしていました。

うとうとしてきたちょうどその時、腰の辺りがちくちくしてきました。川の中を
そーっとのぞいて見てみると、ハゼみたいな魚と川エビがみんなで私を食べよう
として吸い付いてきました。

えさと間違っていたのでしょうか?痛いやら、くすぐったいやら、嬉しいやら、
情けないやら。これでも若いころは女性にモテモテだった私。きっとあの魚たち
はメスに違いない。

おまけに対岸には十匹ほどのメス猿がなんとこちらを凝視しているではないか。
相手が猿とはいえ、嬉しくなりました。
まだまだ老人になるには早いと思い直しましたね。

もう女性はこりごりと思っていましたが、何故か屋久島に来てからの方が、体調
が良く元気になってしまい、嬉しいやら困るやらです。屋久島の気候が良いせい
か、夜中にトイレに起きることも少なくなり腹巻も要らなくなりました。

しかし、ここの島は長生きできそうですよ。
しかも私は耳の穴のところから毛が生えている。
顔相学的には耳に毛が生えている人は長寿の証といわれている。

頭の毛にばかり気を奪われるのはナンセンスですよ。耳の毛に注意を向けるのが
ポイントです。頭は年々淋しくなりますが、そんなことを気にしていては屋久島
生活はできません。

屋久島に来て良かったことは、地震もほとんどないので地に足をつけて生活でき
ることでしょう。今後、関東直下型地震が来ると騒がれ、耐震性偽装マンション
があかるみになったりと、住むところがままならないなんて気の毒なことです。

屋久島での家作りに関しては設計と施工が同じ会社というところが多いようで、
仕事が分業化されていなくて良いと思います。責任の所在がはっきりしていてト
ラブルも少ないと思います。

それに、地元に住んでいる建築やさんに頼む方が、ずっと屋久島に住むことを考
えると賢いと思います。
見た目よりも頑丈なことが一番です。

私の家は平屋です。二階建ての家は少ないようです。年取るとつくづく平屋が良
いなと思います。高いところは苦手なのでやっぱり平屋に限ります。踏み台を使
わずに身の回りに手が届く生活ができることが老後の家だと思います。

あと、安い土地にはそれなりの理由があると思うので、安すぎるところは電気水
道がなかったり造成されていなかったりと難があります。あとあとお金がかかっ
てしまう安い土地を買って後悔している人もいるようです。建築物に比べれば更
地の方が見てわかりやすいので、冷静に考えてみると、何が大切なのかがわかっ
てくると思います。」
  

以上Tさんのお話でした。

生活するのに支障のない部分の見た目だけに惑わされずに、見えない部分に生産
者も消費者も関心を持ってもらいたいものですね。
建築物に限らず、食品なんかでも見た目のきれいさ安さだけを求めると本当に大
切なことを見失ってしまうことがありますね。
60代からは第二の人生。
有効にするも無効にするも自分次第。
Tさんの耳の毛、どんどん伸びてほしいものですね。



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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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