メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2005/08/27


◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆
  2005/08/27
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第136)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●タワシを食べるなんて

「ヘチマって、食べられるのですか?」と、島外の人はいう。
私も最初、ヘチマを食べるなんてと、内心驚いていた。
ヘチマといえば、タワシかヘチマの化粧水が、思い浮かぶからだ。

ウリ科の夏の野菜で、ツルせい。
原産地はインドといわれ、日本では、沖縄でよく食べられている。
ここ屋久島でも、ヘチマはいろいろな料理法で、活用されている。
「ヘチマの味噌炒め」http://www.yakushimapain.co.jp/backno136hetima

水分を多く含んだヘチマは、淡い緑色。
皮をむくと、中は白くてふわふわしている。
長さ20センチくらい、直径5センチくらいが、食べごろ。
若い実なので、白い種がならぶ。

輪切りにして、味噌汁の具になったり、味噌炒めにしたり、湯がいて酢の物にも。
ナスにもう少し弾力を持たせたような食感、少しかび臭いような香りも、大人の味。
食べることもでき、タワシで体も洗えて、化粧水にもなるなんて、ヘチマって偉い。

タワシ用にする場合は、大きくなるまで待つ。
それを数週間、水につけて腐らせる。
皮と黒い種を取り除くと、繊維だけになる。
その繊維が、タワシになるのだ。

ヘチマ水を得るには、地上1mくらいのところで茎を切り、その切り口をビンに入
れておくと、ヘチマ水がポタポタたまる。
天然の化粧水になる。

東京から引っ越してきたばかりのTさんに、ヘチマを勧めた。
「タワシを食べるなんて…」と、ぽつり。
移住後数年経っている人も、まだ食べたことないという人も。

タワシというイメージが強すぎて、食べるに至っていないそうだ。
初めての食べるものは、好奇心と不安と期待が入り乱れるものだろう。
食材にする場合は、熟してタワシくらい大きくならないうちに食よう。

夏はウリ科の野菜が、たくさん出回っている。
ニガウリ、トウガン、カボチャ、キュウリのほかスイカ、メロン。
島の無人市には、野菜のようなメロンが並ぶ。

野菜なのか果物なのか、迷うような味。
ネットメロンのような味では、ないということ。
私は珍しいものとか食べたことがないものを、地元で見つけたら、とりあえず食べ
てみる。

以前、ソーメンカボチャというカボチャが、売っていた。
ソーメンを食べるときに食べるカボチャなんだろうと、勝手に解釈していた。
いつでも買えるだろうと買わずにいたら、もう売っていなくなった。

地元の人に聞くと、割ってみると、中にソーメンの麺みたいな、細いものが詰まっ
ているという。
湯がいて、ソーメンみたいに使う。

食べてみたかった。
でも、もう作っている人が、いないそうだ。
特産品というわけでもない。

それ以来、珍しい野菜を見つけたら、迷わず手に取る。
おいしくなくても、まあこういう食材もあるんだと、参考にする。
ちょうどその時期になると、何年も前のことでも、ソーメンカボチャを思い出して
しまうから不思議だ。

「ヘチマはタワシなんだから、食べられないよ!」という主人は、「ヘチマのタワシ
なんて食べ物だから、体なんて洗えないよ!」と、辻褄が合わないことを言ってい
る。



★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★
屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。